JPH0350594Y2 - - Google Patents

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JPH0350594Y2
JPH0350594Y2 JP1986058549U JP5854986U JPH0350594Y2 JP H0350594 Y2 JPH0350594 Y2 JP H0350594Y2 JP 1986058549 U JP1986058549 U JP 1986058549U JP 5854986 U JP5854986 U JP 5854986U JP H0350594 Y2 JPH0350594 Y2 JP H0350594Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、キートツプに関し、特にたとえば
操作者の指の傾きによつて少なくとも対称な2方
向のいずれかを指定するための方向性スイツチに
用いられるキートツプに関する。
[先行技術の説明] 従来、業務用もしくは家庭用のテレビゲーム装
置や、液晶表示板を利用した手持ち型電子ゲーム
装置においては、表示キヤラクタの移動方向を指
定するためのキヤラクタ移動スイツチが設けられ
ている。
従来のキヤラクタ移動スイツチとしては、複数
個の押ボタンスイツチを設け、各押ボタンスイツ
チに固有の方向指定機能を持たせたものや、操作
レバーを手で握つて操作し、前後左右に倒すこと
により、移動方向の指定を行なうもの等があつ
た。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、複数個押ボタンスイツチを設け
るものにあつては、その取付スペースが大きくな
るとともに、また高価になるという問題点があつ
た。さらに、片手で操作可能にするために、すべ
ての押ボタンスイツチを1カ所に集中配置する
と、誤つて2個以上の押ボタンスイツチを同時に
押圧してしまう事態が多発し、操作性の悪いもの
であつた。
一方、操作レバーを用いるものにあつては、そ
れを手で握り締めて操作するので、腕全体すなわ
ち手首、肘、肩のすべてを動かさなければならな
い。したがつて、これも操作性が悪く、長時間続
けて使用すると、腕(特に手首)の疲労が激し
く、手首等に炎症(たとえば腱稍炎)が生じやす
い。また、腕全体で操作するので、その操作力は
必然的に大きなものとなり、操作レバーを支持す
る部分や接点の摩耗が激しい。そのため、スイツ
チの寿命が短いものとなる。さらにスイツチの構
成が大型化し、かつ高価となるという問題点もあ
る。
この考案は、上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、1個で複数方向の指定が可
能であり、また小型・薄型でかつ安価であり、さ
らには操作性に優れたキートツプを提供すること
を目的とする。
[問題点を解決するための手段] この考案にかかるキートツプは、キートツプの
一部を露出する孔を有するハウジングと、少なく
とも対称な2か所に電極が形成された基板と、対
応する電極の上から押圧することによつて電気的
に短絡するための導電部材と、各導電部材を一体
に保持する保持部材を含み、かつ少なくとも対称
な2方向のいずれかを指定するための方向性スイ
ツチに用いられるものであつて、操作部と、張出
部と、支点部材と、傾斜部とを備えている。操作
部は、その上面のほぼ中央部から各押圧部となる
外周部に向かつて上向きに緩やかな傾斜面が形成
され、その上面全体がハウジングの孔から僅かに
露出するような高さに選ばれている。張出部は、
操作部下方の基部であつて、平面的に見て操作部
の周辺部よりも張り出すように形成され、かつハ
ウジングの孔の内側に位置するように収納され
て、その一部がハウジングと接触している。支点
部材は、張出部の裏面のほぼ中央部に下向きに突
出して半球状に形成され、その直径が操作部より
も大幅に小さく選ばれている。傾斜部は、張出部
の裏面の支点部材から操作部の各押圧部下方位置
の外周部に向かつて連続的に上向きに傾斜するよ
うに形成され、その下方に各押圧部に対応して配
置される導電部材を押圧する。そして、操作者が
指を傾けることによつて操作部のいずれかの押圧
部を押したとき、支点部材を中心として傾動して
押圧部下方の傾斜部で導電部材を押し下げて、導
電部材と対応する電極をほぼ平行な状態で接触さ
せることを特徴としている。
この考案においては、操作者が指を傾けること
によつて操作部のいずれかの押圧部を押したと
き、支点部材を中心として傾動して押圧部下方の
傾斜部で導電部材を押し下げて、導電部材と対応
する電極をほぼ平行な状態で接触させる。
[実施例] 第2図はこの考案の一実施例によるキートツプ
を手持ち型電子ゲーム装置のキヤラクタ移動スイ
ツチとして用いた例を示す斜視図である。図にお
いて、本体1には、液晶表示板2が設けられる。
この液晶表示板2には、透明電極によつて複数の
キヤラクタが形成され、ゲームの進行状態やキヤ
ラクタ移動スイツチ8の操作に応じて所定のキヤ
ラクタが表示される。キヤラクタ移動スイツチ8
は、たとえば「+」字状に形成され、その押圧方
向によつてキヤラクタ9a〜9dが選択的に表示
される。すなわち、突起部11aを押圧すればキ
ヤラクタ9aが表示され、突起部11bを押圧す
ればキヤラクタ9bが表示され、突起部11cを
押圧すればキヤラクタ9cが表示され、突起部1
1dを押圧すればキヤラクタ9dが表示される。
したがつて、キヤラクタ移動スイツチ8を適宜操
作すると、あたかもキヤラクタ9a〜9dが移動
したごとく表示される。また、本体1には、ゲー
ムの難易度別にゲームのスタートを指令するゲー
ムスイツチ5および6と、時間表示を指令するタ
イムスイツチ7とが設けられる。
第2図はキヤラクタ移動スイツチ8の取付断面
図である。なお、この第2図では、キートツプ1
0以外が断面で示されている。第3図はキートツ
プ10を示す正面図である。第4図aは保持部材
20の断面図であり、第4図bは保持部材20の
底面図である。以下、第1図〜第4図を参照し
て、キヤラクタ移動スイツチ8の詳細な構成につ
てい説明する。
キヤラクタ移動スイツチ8はキートツプ10,
保持部材20および基板40に分解され得るが、
まずキートツプ10の構成について説明する。こ
のキートツプ10は板状部材の一例の円板12を
含み、この円板12の上面に「+」字形状の突起
部(操作部)11a〜11dが形成される。本体
1には、「+」字形状の突起部11a〜11dが
嵌まる孔が形成される。そして、キートツプ10
は本体の内面からその孔に挿入される。したがつ
て、「+」字形状の突起部11a〜11dが本体
1の外部に露出する。しかし、円板12は本体1
の孔を形成する側辺に係止され、キートツプ10
が外部に抜けないようになつている。なお、「+」
字形状の突起部11a〜11dの操作面14はそ
の中央部が凹むように傾斜を有して形成される。
したがつて、操作面14はいわゆるすり鉢形状と
なつている。この傾斜によつて、操作面14が指
の角度にぴつたりと合うことになり、操作しやす
くなる。すなわち、指を前後左右に傾けるだけ
で、突起部11a〜11dの押圧による方向指示
が可能である。
一方、円板12の裏面には、半球状の支点部材
13が固着される。そして、円板12の裏面と対
向して基板40が配置される。したがつて、キー
トツプ10はいずれかの方向に押圧されたとき、
支点部材13を中心として押圧方向に傾けられ
る。
なお、円板12は、その外周部の肉厚に比べて
中央部の肉厚が厚くなるように形成されている。
したがつて、第2図に示すように、キートツプ1
0が押圧されていないとき、円板12の裏面は基
板40に対して或る角度の傾斜を有する。そし
て、キートツプ10のいずれかの突起部が押圧さ
れると、その押圧された突起部の下部の円板12
の裏面と基板40とがほぼ平行となる。これによ
つて、後述する導電ゴム30a〜30dと、電極
41a,42a〜41d,42dとが平行な状態
で当接すなわち面接触されることになり、導電ゴ
ムと対応の電極との接触状態を良好にすることが
できる。
次に、保持部材20について説明する。この保
持部材20はゴム等の弾性部材によつて構成さ
れ、円板12の裏面と基板40との間に配置され
る。この保持部材20の中央部には、支点部材1
3を挿入可能な孔21が形成される。そして、こ
の孔21を取り囲むように4つの保持部22a,
22b,22cおよび22dが形成される。これ
ら保持部22a〜22dは、それぞれ、突起部1
1a〜11dの下部に位置するように配置され
る。保持部材20が基板40上に載置されたと
き、各保持部22a〜22dは基板40との間に
空洞を形成する。そして、各保持部22a,22
b,22cおよび22dが形成する空洞部に内上
面には、それぞれ、導電ゴム30a,30b,3
9cおよび30dが固着される。なお、各保持部
22a〜22dを連通するように、各保持部の間
には条溝23〜26が形成される。また、保持部
22dから外側部へも条溝27が形成される。こ
れら条溝23〜27は空気抜きのための溝であ
り、保持部材20が押圧されたとき、保持部材2
0が基板40を吸着して元の状態に戻らなくなる
のを防止する作用をする。
次に、基板40の構成について説明する。基板
40には、キートツプ10の操作によつて開閉さ
れるべき電極が形成される。すなわち、第4図b
に示すように、導電ゴム30aに対向して電極4
1aおよび42aが形成される。同様に、導電ゴ
ム30bに対向して電極41bおよび42bが形
成され、導電ゴム30cに対向して電極41cお
よび42cが形成され、導電ゴム30dに対向し
て電極41dおよび42dが形成される。
次に、上述のキートツプ10、保持部材20お
よび基板40が本体1に組込まれた状態での動作
について説明するが、まずキートツプ10が押圧
されていない場合について説明する。この場合、
保持部材20はその弾性力によつて円板12の裏
面を押し上げ、円板12の上面が本体1に押し付
けられた形となつている。
次にキートツプ10を押圧すると、支点部材が
基板40と当接して支点を形成する。この場合、
キートツプ10の中央部を真直ぐ下に押圧して
も、いずれの導電ゴム30a〜30dも対応の電
極に接触しないようになつている。また、間違つ
て2以上の突起部を同時に押圧した場合であつて
も、同時に2個以上の導電ゴムが対応の電極に当
接しないようになつている。その目的で、支点部
材13の高さd1、保持部材20の高さd2およ
び保持部材20の底面から導電ゴム30a〜30
dまでの高さ(ストローク)d3が選ばれる。
次に、キートツプ10の突起部11a〜11d
のいずれかが押圧されると、円板12は支点部材
13が形成する支点を中心として押圧された方向
に傾く。たとえば、突起部11dが押圧された場
合を想定すると、突起部11dの下部の保持部2
2dがその弾性力に抗して基板40方向に押し下
げられる。これによつて、導電ゴム30dも押し
下げられ、電極41dおよび42dと接触する。
したがつて、電極41dと42dとが短絡され、
図示しない所定の回路がオンされる。応じて、セ
グメント9dが表示される。他の突起部11a,
11bおよび11cが押圧されたときも上述とほ
ぼ同様に動作する。
なお、以上の実施例では、2個以上の導電ゴム
が対応の電極に接触した場合誤動作となるが、2
個の導電ゴムが対応の電極に接触した場合を正常
な動作とし、2個オンになつた接点の組合わせで
押圧方向を判別するようにしてもよい。この場
合、たとえば導電ゴム30a〜30dと、電極4
2a,41d,42dとの位置はそのままにして
おき、キートツプ10の「+」字形状が45°ずら
されればよい。
また、以上の実施例では、この考案を手持ち型
電子ゲーム装置のキヤラクタ移動スイツチに適用
した場合を説明したが、この考案はテレビゲーム
等のその他のゲーム装置にも適用することがで
き、さらにはゲーム装置以外の装置(この場合は
モードの切換え等に用いられるであろう)にも適
用することができる。
[考案の効果] 以上のように、この考案によれば、以下のよう
な特有の効果が奏される。
1つのキートツプで多方向を指定できるため、
従来のように複数個の押ボタンスイツチで多方向
を指定するものに比べて、取付スペースが少なく
て済み、かつ安価となる。
また、キートツプの上面に形成される操作部は
その中央部が凹むように緩やかな傾斜を有して形
成されているので、指もしくは腕の位置を何ら変
化させることなく、指の押圧方向すなわち傾きを
変えるだけで操作が行なえる。そのため、操作性
に優れており、かつ大きな力も必要としないの
で、長時間使用しても疲労しにくい。
さらに、キートツプの裏面に傾斜部が形成され
ているので、キートツプが押圧されたとき、その
下方に配置された接点を面接触させることがで
き、接点の接触状態を極めて良好なものとするこ
とができる。
さらに、上記のごとく操作にあたつて大きな力
が加わらないことと、接点が面接触されることと
により、接点の摩耗を少なくでき、長寿命化が図
れる。
さらに、本願考案においては、操作部と支点部
材とを一体的に形成するようにしているので、キ
ートツプの小型化・薄型化が図れ、部品点数を低
減でき、かつしたがつて構成が簡単となり、安価
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例によるキートツプ
を手持ち型電子ゲーム装置のキヤラクタ移動スイ
ツチとして用いた例をd示す斜視図である。第2
図は第1図に示すキヤラクタ移動スイツチ8の取
付断面図である。第3図は第2図に示すキートツ
プ10の正面図である。第4図aは第2図に示す
保持部材20の断面図であり、第4図bは保持部
材20の底面図である。 図において、8はキヤクタ移動スイツチ、10
はキートツプ、13は支点部材、14は操作面、
20は保持部材、30a〜30dは導電ゴム、4
0は基板、41a〜41dおよび42a〜42d
は電極を示す。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) キートツプの一部を露出する孔を有するハウ
    ジングと、少なくとも対称な2か所に電極が形
    成された基板と、対応する電極の上から押圧す
    ることによつて電気的に短絡するための導電部
    材と、各導電部材を一体に保持する保持部材を
    含み、かつ少なくとも対称な2方向のいずれか
    を指定するための方向性スイツチに用いられ
    る、キートツプであつて、 その上面のほぼ中央部から各押圧部となる外
    周部に向かつて上向きに緩やかな傾斜面が形成
    され、その上面全体が前記ハウジングの孔から
    わずかに露出するような高さに選ばれた操作
    部、 前記操作部下方の基部であつて、平面的に見
    て操作部の周辺部よりも張り出すように形成さ
    れ、かつ前記ハウジングの孔の内側に位置する
    ように収納されて、その一部がハウジングと接
    触する張出部、 前記張出部の裏面のほぼ中央部に下向きに突
    出して半球状に形成され、その直径が前記操作
    部よりも大幅に小さく選ばれた支点部材、およ
    び 前記張出部の裏面の支点部材から前記操作部
    の各押圧部下方位置の外周部に向かつて連続的
    に上向きに傾斜するように形成され、その下方
    に各押圧部に対応して配置される前記導電部材
    を押圧するための傾斜部を備え、 操作者が指を傾けることによつて前記操作部
    のいずれかの押圧部を押したとき、前記支点部
    材を中心として傾動して当該押圧部下方の前記
    傾斜部で前記導電部材を押し下げて、当該導電
    部材と対応する前記電極をほぼ平行な状態で接
    触させることを特徴とする、キートツプ。 (2) 前記方向性スイツチは、直交する4方向のい
    ずれかを指定するためのものであり、 前記操作部および傾斜部は、前記4方向の外
    周部に向かつて傾斜面が形成される、実用新案
    登録請求の範囲第1項記載のキートツプ。
JP1986058549U 1986-04-17 1986-04-17 Expired JPH0350594Y2 (ja)

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