JPH0350568Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、各種の電気・電子機器の操作入力手
段として使用されるシート状ないしは膜型状のキ
ーボードスイツチに関し、特にはこのキーボード
スイツチをコネクター等の外部装置に接続する為
に必要なテール部の構造に関する。

「従来の技術」 この種の膜型状のキーボードスイツチは、適宜
なプラスチツクフイルムからなる二枚の可撓性絶
縁ベース材を適当なスペーサ手段を介して所要間
隙で対向配置し、その各対向面には複数組のスイ
ツチを形成すべく所要の導体パターンを具備させ
る一方、各スイツチの操作位置を表示する為に上
記絶縁ベース材の一方面には操作表示シートを設
けるように構成される。このようなキーボードス
イツチ本体１には、第３図に示す如く、コネクタ
ー等の外部装置に接続する為の接続部７を導出さ
せ、この接続部７の接続用配線導体６を介して外
部装置との電気的接続を行うものである。キーボ
ードスイツチ本体１は機器に対する実装性を高め
得るようにその裏面には適当な受け板又は補強板
を備えることができる。

「考案が解決しようとする問題点」 このような膜型キーボードスイツチに於いて、
例えばスイツチ数を多数有するような形態のもの
では、それに応じて外部接続に必要な配線導体６
の数も相当なものとなるが、接続すべき相手方の
装置が例えばコネクターの如きものである場合に
は、コネクターの接触ピン間隔に対応させて配線
導体６の接続端に於けるピツチも所要値に設定す
る必要がある為、接続部７の幅もそれに応じて大
きなものとなる。このように、配線導体６の本数
が増加して接続部７の幅も大きなものとなるテー
ル構造では、従つてこの部分の剛性も相応に大き
なものとなるが、一般に斯かるテール部は第４図
のように実装時には複雑に曲げて配装される傾向
があつて、このような実装態様の際にはその剛性
の為に曲げ部分Ｗも或る限度以下に曲げることに
も制約を受ける。これを無理に曲げて実装する
と、その剛性の影響を受けてキーボードスイツチ
本体１と受け板又は補強板が剥れたり、若しくは
スイツチ要素を形成している絶縁ベース材相互間
の部分的な剥れ等を生じる虞れがあつて好ましく
ない。そこで、このように配線導体６の数が多数
に及ぶような場合には、接続部７を複数に分割す
ることとなるが、この手法ではテール部の構造を
複雑化し、また、相手方のコネクター数も増加
し、これらは挿入工数の増加等を含めて実装コス
トを高いものにするので有利とは云えないものが
ある。

「問題点を解決するための手段」 本考案は、上記の如く、外部接続の為に必要な
キーボードスイツチの配線導体数が多数の場合、
テール部の剛性を可及的に低減して任意な曲げ実
装を容易化可能な膜型キーボードスイツチのテー
ル構造を提供するものである。その為に、本考案
では、外部接続に必要な接続部については相手方
の外部装置と適合する端子部間のピツチと幅を形
成するように構成する一方、該接続部までのテー
ル部に於ける配線導体ピツチ及び幅を上記接続部
のピツチ及び幅より小さく構成するようにしたも
のである。

「実施例」 以下、第１図及び第２図の実施例に従つて本考
案を更に説明すると、膜型キーボードスイツチ本
体１から導出されるテール部２とこれに連設され
る外部への接続部４とは、一体又は別体に形成さ
れるものであつて、キーボードスイツチ本体１の
スイツチに必要なテール部２の複数の配線導体３
はそれぞれ接続部４の端子部５に接続される。こ
れら各端子部５の配設ピツチは図示しないコネク
ター又はその他の外部装置の接続用導体部のピツ
チに適合する値で設定され、従つて、接続部４の
幅は相手方の外部装置に対応した大きさに形成さ
れる。テール部２は、これに対してその幅を可及
的に小さく形成すべく所要の配線導体３の形成ピ
ツチを小さく設定するものであり、各配線導体３
の幅もより細く密に近接した配置態様となる。テ
ール部２と接続部４との各幅をこのように相違さ
せる他の手段としては、テール部２に関しては接
続部４と別体な幅の狭い薄い部材で構成して可撓
性及び曲げ性に有利な如く剛性を低減させ、各配
線導体３と接続部４の各端子部４とを適宜相互に
接続するように構成することもできる。

テール部２を上記構成のようにその幅を小さく
構成し、それに形成すべき配線導体３もそのピツ
チ及び形状を可及的に微細に設定することによ
り、このテール部２の剛性を抑制できるように構
成可能であるから、第２図の如く、機器に対する
実装に際してはテール部２に複雑な曲線配置部分
Ｓを形成することが容易となり、これによつて相
手方の外部装置と対応する形状に形成される接続
部４の構造に影響を受けることなく、この膜型キ
ーボードスイツチの実装処理を円滑に行えること
となる。

「考案の効果」 本考案による膜型キーボードスイツチのテール
構造は、以上のように、外部装置との接続に必要
な接続部に影響を受けることなく低い剛性を持つ
ように構成したので、テール部を複雑に曲げて実
装されるような場合にも支障なく良好に対応でき
るので、実装作業性を好適に高め得る。また、こ
のような曲げ部分を以つて実装した場合でもキー
ボードスイツチの構成部材に剥れ等の事態を与え
る虞も解消することが可能であるので、この種の
膜型キーボードスイツチに採用して極めて有利で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による膜型キーボードスイツチ
のテール構造の一実施例を概念的に示す平面構成
図、第２図は本考案品の実装態様を説明する図、
第３図は従来の構造の膜型キーボードスイツチの
テール構造を示す概念的平面構成図、そして、第
４図は同じく従来の膜型キーボードスイツチのテ
ール構造の実装時に生じる問題を説明する為の図
である。 １：キーボードスイツチ本体、２：テール部、
３：配線導体、４：接続部、５：端子部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キーボードスイツチ本体を外部装置に接続する
   為のテール部及び接続部を有する膜型キーボード
   スイツチに於いて、上記接続部は外部装置との接
   続に必要な端子部間のピツチと幅を備え、上記テ
   ール部の幅及び上記各端子部への配線導体ピツチ
   を上記接続部の幅及びピツチより小さく形成すべ
   く構成した膜型キーボードスイツチのテール構
   造。