JPH0350035B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は撚合機、特にサプライボビン（以下単
にボビンと呼ぶ）から繰出される素線の張力を一
定に保持し得る撚合機に係る。

プラネタリのフライヤタイプの撚合機にあつて
は、ボビンから繰出される素線に作用する張力は
一定の低張力に保持することが必要とされてお
り、そのためボビンにバンドまたはひも等により
ブレーキ力を加えたり、パウダまたはトルクモー
タによつてブレーキ力を加えたりしている。とこ
ろが、ボビンの重量が大きくまたフライヤの回転
によりボビンに遠心力が作用するため、上記の如
くしても張力を一定化させることは困難であつ
た。

本発明は上記の事情に基きなされたもので、ボ
ビンから繰出される素線に作用する張力を一定に
保持し得る撚合機を得ることを目的とする。

本発明においては、ボビンと目板との間に固定
ホイールとダンサホイールとを設け、素線を固定
ホイールで折返しダンサホイールを経由して目板
に供給し、ダンサホイールの位置を一定位置に保
持する如くボビンの駆動を制御する如くして前記
目的を達成している。

以下、図面につき本発明の詳細を説明する。回
転架１は、軸受２，３に支持された軸４と、軸４
の一端に取付けた円板５と、中間部に取付けた目
板６とを有している。

軸４の左方には、プーリー２５が固定されてお
り、駆動源２６によつてベルト２７を介して回転
駆動される。

また、円板５にはその周縁近傍に周方向に等配
して軸４と平行な軸を中心として可回動のフライ
ヤ９が複数箇設けてある。フライヤ９の詳細は第
２図につき後に説明する。

フライヤ９には、フライヤの回転軸に垂直な軸
を中心として正逆転駆動されるボビン１０が装着
されている。ボビン１０から引出された素線１１
は固定ホイール１２で折返され、ダンサホイール
１３で折返されて目板６に供給され、、ガイドホ
イール１４，１５を経由して撚口ダイス１６に導
かれている。

以下、第２図についてフライヤ９およびダンサ
ホイール１３等の詳細を説明する。フライヤ９
は、円板５および目板６に両端を支持され中間に
平坦部１７ａを有し、軸４に平行な軸１７と、平
坦部１７ａの円板側の端部近傍に平坦部１７ａに
垂直な軸を中心として可回動に装着され、タイミ
ングベルト１８を介してモータ１９により駆動さ
れるボビン１０と、平坦部１７ａの目板６側の端
部近傍に平坦部１７ａに垂直な軸を中心として可
回動に設けた固定ホイール１２と、平坦部１７ａ
の中間部側縁に設けられ平坦部１７ａに平行な面
内に軸１７に平行に配置した１対のガイド２０に
案内されたスライダ２１に取付けたダンサホイー
ル１３とを有している。スライダ２１には、ばね
２２より目板６から遠ざかる方向のばね力が印加
されている。また、平坦部１７ａの側縁には、ス
ライダ２１の位置を検出し、これを電気信号に変
換する手段、例えばポテンシヨメータ２３が取付
けてある。

上記構成の本発明撚合機において、回転架１の
回転につれてフライヤ９が公転と自転とを行うこ
とは従来の撚合機と同じである。この自転は、ス
プロケツト７を駆動するモータ７ｍにより、スプ
ロケツト７′とチエン８を介してフライヤ９が回
転させられることにより行なわれる。

さらに、本発明においてはボビン駆動用のモー
タ１９の制御は、ボテンシヨメータ２３の出力を
制御入力として行われる。すなわち、スライダ２
１位置によつてばね２２がスライダ２１におよぼ
すばね力が変動し、このばね力はダンサホイール
１３を経由して引出される素線１１に作用する張
力を定める。従つて、設定張力に応じた位置にス
ライダを保持するようにすれば、張力を設定値に
保持し得る。

本発明においては、ポテンシヨメータの出力が
設定位置より目板６に近ければ張力が過大なので
あるから、モータ１９を正転させて素線の繰出速
度をはやめ、素線にゆるみを与える。これりより
スライダ２１はばね２２に引かれて目板から遠ざ
かる方向に動く。スライダ２１が設定位置に入来
すれば、ポテンシヨメータ２３の検出出力によ
り、モータ１９は減勢され素線はボビン１０を自
由回転させ乍ら設定張力で繰出されることとな
る。

また、スライダ２１が円板５に設定位置より近
い場合には素線１１に作用する張力は設定値以下
であるから、前記と逆の作動で設定張力となるよ
うにされる。

上記のように、本発明撚合機にあつては、撚合
に際しボビンから一定の張力で繰出すことができ
る。また、本発明の撚合機にあつては張力制御の
ため駆動されるのは、ダンサホイールのみであ
り、これは軽量であるため低い張力でも動かし得
るカら、一定低張力下の繰出しも可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例の正面図、第２図はそ
の要部拡大断面図である。 １……回転架、４……軸、５……円板、６……
目板、９……フライヤ、１０……サプライボビ
ン、１１……素線、１２……固定ホイール、１３
……ダンサホイール、１６……撚口ダイス、１７
……軸、１７ａ……平坦部、１９……モータ、２
１……スライダ、２２……ばね、２３……ポテン
シヨメータ、２６……駆動源。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転架の回転につれ公転および自転をなす複
   数のフライヤに回転架の回転軸と垂直な軸を中心
   として可回動にそれぞれサプライボビンを装着
   し、これ等のサプライボビンから繰出された素線
   を前記回転架の目板を経由して撚口ダイスに供給
   する如くしたものにおいて、前記各サプライボビ
   ンをそれぞれ駆動するモータと、前記公転および
   自転の回転軸に平行な１対のガイドに可摺動に支
   持され前記各サプライボビンから前記目板に至る
   素線に前記回転軸に平行なばね力により張力を印
   加するダンサホイールと、前記回転軸に平行に設
   けられ前記各ダンサホイールの位置を検出するポ
   テンシヨメータと、これ等のポテンシヨメータの
   検出出力により前記各モータを正、逆転させダン
   サホイールを設定位置に保持する制御手段とを設
   けたことを特徴とする撚合機。