JPH0350012B2 - - Google Patents
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- JPH0350012B2 JPH0350012B2 JP60058561A JP5856185A JPH0350012B2 JP H0350012 B2 JPH0350012 B2 JP H0350012B2 JP 60058561 A JP60058561 A JP 60058561A JP 5856185 A JP5856185 A JP 5856185A JP H0350012 B2 JPH0350012 B2 JP H0350012B2
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Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
<分野>
本発明は複合加工糸の製造方法に関する。
更に詳しくは天然ライクな風合と色彩とを呈す
る織編物の製造可能な合成繊維複合加工糸の製造
方法に関する。 <従来技術> 合成繊維は天然繊維にない優れた力学特性、高
生産性等を有している反面、人工的な風合を呈す
ることは否めない。そのためにマルチフイラメン
トでは仮撚加工して嵩高糸とする事が古くから行
なわれているが、その風合が単調である。そこで
より天然スパンの風合に近付ける方法として、複
数の糸を仮撚加工することが提案されている。中
でも特開昭54−101946号公報では、伸度差の異な
る複数の糸条を仮撚加工してスパンライク2層構
造糸とすることが提案されている。しかしなが
ら、該公報に記載されているポリエステル系重合
体糸条からなる複合加工糸では、天然スパンの風
合が得られる反面、風合改良のために採用される
アルカリ減量処理で合成繊維の特徴である優れた
力学特性が損なわれるといつた欠点を有し、より
活動的な衣服には使用出来ない問題がある。 <目的> 本発明はかかる欠点を解消し、より活動的な衣
服にも使用可能でかつ天然スパンの風合を持つ織
編物用の複合加工糸を提供することにある。 <発明の構成> 本発明者らは上記目的を達成せんと鋭意研究し
た結果、本発明に到達した。 即ち本発明は切断伸度が下記式を満足するポリ
エステルマルチフイラメントとポリアミドマルチ
フイラメントとを引揃えて20個/M以上の交絡を
付与した後、延伸仮撚加工することを特徴とする
複合加工糸の製造方法である。 30≦EP−EN≦200 但し、 EP;ポリエステルマルチフイラメントの切断伸
度(%) EN;ポリアミドマルチフイラメントの切断伸度
(%) 本発明について更に詳述する。 第1図は本発明の複合加工糸製造方法の1例の
略線図を示したものである。ポリエステル(以下
PESと記す)マルチフイラメント(P)とポリア
ミド(以下PAと記す)マルチフイラメント(N)
を張力調整装置1で各々張力調整してから両者を
引揃えて交絡処理装置2で交絡した後供給ローラ
ー3と引取りローラー6間で延伸しつゝ仮撚装置
5、ヒーター4で仮撚熱セツトした後ワインダー
7に巻き取る。 こゝで供給するPESマルチフイラメント(P)
の切断伸度はもう一方の供給原糸であるPAマル
チフイラメント(N)の切断伸度よりも少なくと
も30%、更に好ましくは50%大きくなくてはなら
ない。30%未満の場合、加工する上では全く支障
はないが、得られる加工糸は通常の仮撚加工糸と
風合的に大差なく天然スパンの風合織編物は得ら
れない。 一方切断伸度差の上限は200%好ましくは150%
である。200%を越えると天然スパンの風合は得
られるが、仮撚加工時の熱セツトによるPESの強
度劣化、染色耐久性の不足等の問題が生じる。従
つて供給するPESマルチフイラメント PAマル
チフイラメントの切断伸度差(EP−EN)は30〜
200%でなければならない。この範囲にすること
によつてのみPAフイラメントが芯糸となりPES
フイラメントが鞘糸となつた2層構造加工糸とな
り、PESによる優れた天然スパンの風合と染色耐
久性、PAによる高強度と軟い風合を有する織編
物用の複合加工糸が得られる。 本発明で規制する供給原糸の切断伸度とは仮撚
加工部に供給する時の切断伸度を意味するもので
あり、例えば切断伸度の大きなPAの未延伸糸を
仮撚部供給前に延伸部を設けて所望の切断伸度に
調整して供給しても何ら問題はない。 本発明でいう切断伸度とは引張り試験器で試料
100%/分の引張り速度で伸張して荷伸曲線をチ
ヤートにかゝせ試料を構成するフイラメントの約
半数が切断した時の伸びをパーセントで算出した
ものである。 次に本発明他の必須要件である交絡処理は仮撚
供給前に行なう必要がある。仮撚加工後に交絡処
理しても良好な天然スパン調の加工糸は得られな
い。しかし本発明の交絡処理、延伸仮撚加工した
後、加工糸の特徴を損なわない程度の交絡処理、
撚糸、熱処理等を行なうのは何ら支障はない。 交絡の程度は20個/M以上、更に好ましくは30
個/M以上である。交絡度が20個/M未満の場
合、延伸仮撚加工後PES成分とPA成分が分離し
やすく、従つて織編工程でネツプが発生しトラブ
ルが生じるばかりか天然スパンの風合を有する織
編物も得られない。この交絡度の上限は特に限定
されるものではないが、一般には300個/M以下
とするのが織編物風合面で望ましい。又交絡処理
延伸仮撚加工を連続することなく別な工程で交絡
処理した後延伸仮撚加工しても良いことはいうま
でもない。 交絡度の測定は次のようにして行なう。即ち交
絡処理した原糸を容器にはつた水に浮べたとき、
交絡のない部分は数倍以上の太さに開繊し、交絡
点は開繊しないという性質を利用して交絡点の数
を目で読み取る。 次に仮撚加工倍率は延伸サイドで行なう必要が
ある。即ち伸度差の異なる2つの原糸の伸張応力
差を利用して2層構造仮撚を行なうのであること
から伸張応力が発生しやすくするためである。好
ましい延伸倍率は低伸度成分であるPAの切断伸
度によつて範囲が異なるが、一般に1.05以上とす
る必要があり、延伸倍率の設定は EN+100/135を目安にすれば良い。 又延伸倍率の上限は加工断糸、毛羽等の発生で
制限される。 次に仮撚装置は特に限定されないが、より安価
に製造するため高速加工に適した摩擦仮撚装置、
あるいは2本のベルトで糸条をニツプして撚掛け
するベルト仮撚装置が好ましい。 熱セツトの温度については仮撚加工速度、加工
糸の太さ、ヒーターの長さ、熱効率等によつて影
響されるが、例えば加工糸デニール150デニール
で熱プレートに0.2秒間接触する条件下では130〜
200℃に設定するのが好ましい。熱セツトが不足
すると加工糸に充分なパルキーが与えられず、反
面高過ぎるとマルチフイラメントが融着しその織
編物は風合が硬くなる。又加工断糸等で熱プレー
トにポリマーが融着し頻発な熱プレート清掃等が
必要となる。 かくして得られる複合加工糸の形態は特に加工
温度、延伸倍率によつても異つてくるが一般には
次の2つに大別する。 (A) 非融着状態の低伸度のポリアミドフイラメン
ト糸を芯糸として、これに高伸度のポリエステ
ルフイラメント糸が鞘糸として交互撚糸状に締
つた状態で巻きつき、その際該ポリアミドフイ
ラメント糸と該ポリエステルフイラメント糸と
は長手方向に沿つて間歇的に、巻付界面で互い
に交絡し、且つ加工糸全体としては長手方向に
沿つて実質的に太さのない複合仮撚加工糸。 (B) 非融着状態の低伸度ポリアミドフイラメント
糸を芯糸として、これに高伸度のポリエステル
フイラメント糸が鞘糸として基本的には交互撚
糸状に巻きつきであるが、かなりたるんだ状態
で巻きつき、その際該ポリアミドフイラメント
糸と該ポリエステルフイラメント糸とは長手方
向に沿つて間歇的に巻付界面で互いに交絡し、
且つ加工糸全体としては長手方向に沿つてやや
太さ班のある複合仮撚加工糸。 尚、本発明でいうPESとは主として、エチレン
テレフタレート単位を80モル%以上含有するもの
(PET)、あるいはブチレンテレフタレート単位
を80モル%以上含有するもの(PBT)で20モル
%以下の共重合成分あるいは耐光性改良剤、艶消
剤等を含んでいても良い。又PAとはカプラミド
単位又はヘキサメチレンアジパミドを80モル%以
上含有するもの(ナイロン−6、ナイロン−66)
で20モル%以下の共重合成分、あるいは耐光性改
良剤、艶消剤等を含んでいても良い。 本発明に於けるPES糸とPA糸との複合比率は
特に限定されないが重量比率でPES/PA=80/
20〜30/70更に好ましくは70/30〜40/60とする
のが良い。PES比率が80以上となると加工糸の強
度が低下し、反面30以下となると天然スパン調の
織編物が得られない。 上記の組合せにおいて、特にPBTとナイロン
−6の組合せの場合はポリマーの軟化点、融点が
類似していることにより、従来公知の同種ポリマ
ー同志の複合加工等と同じ様に、熱セツト温度に
特別の配慮も必要でないといつた優れた特徴をも
有する。 <効果> かくして本発明の複合加工糸の製造方法は以下
の優れた利点を有する。 (1) PAが芯糸のため、加工糸全体としての引張
り強度が高い。 (2) PAが芯糸のため柔軟な風合をもつ織編物が
得られる。 (3) PESとPAの染色性が異なるためヘザー調の
織編物が得られる。 (4) 芯糸であるPAが濃染されるため、より深い
色調の織編物が得られる。 (5) 風合改良のためのアルカリ減量において芯糸
であるナイロンは減量されないため、張力担持
体としての機能が最大限に発揮される。 このことは、特に加工糸deが小さい場合
(50de以下)の場合、PESを芯糸とした加工糸
では、アルカリ減量後では、芯糸の強度が極端
に低下し、実用に供し得ないが、本発明の加工
糸では細deの加工糸でも強度低下の懸念なく
アルカリ減量に供し得る。 (6) 鞘糸はPESであるためサラリとした天然スパ
ンの風合をもつ織編物が得られる。 これは特にPBTにおいて強調される。 (7) PBTとPA(特にナイロン−6)を原糸とし
て用いるとき、両者の軟化点、融点が類似して
いるため、仮撚熱セツト温度が容易である。 <実施例> ;PESフイラメントの製糸 固有粘度〔η〕0.86でTiO20.3重量%含有す
るPBTポリマーを270℃で熔融し、0.35φで36
個の穴を有する口金より押し出した。更に25℃
の空気で冷却後油剤を付与し、切断伸度が種々
異なる様引取り速度を変更して巻取つた。この
時吐出量は110デニール/36フイラメントとな
る様計量ポンプにて計量叶出した。得られた
PBTマルチフイラメントの引取り速度と切断
伸度を第1表に示す。
る織編物の製造可能な合成繊維複合加工糸の製造
方法に関する。 <従来技術> 合成繊維は天然繊維にない優れた力学特性、高
生産性等を有している反面、人工的な風合を呈す
ることは否めない。そのためにマルチフイラメン
トでは仮撚加工して嵩高糸とする事が古くから行
なわれているが、その風合が単調である。そこで
より天然スパンの風合に近付ける方法として、複
数の糸を仮撚加工することが提案されている。中
でも特開昭54−101946号公報では、伸度差の異な
る複数の糸条を仮撚加工してスパンライク2層構
造糸とすることが提案されている。しかしなが
ら、該公報に記載されているポリエステル系重合
体糸条からなる複合加工糸では、天然スパンの風
合が得られる反面、風合改良のために採用される
アルカリ減量処理で合成繊維の特徴である優れた
力学特性が損なわれるといつた欠点を有し、より
活動的な衣服には使用出来ない問題がある。 <目的> 本発明はかかる欠点を解消し、より活動的な衣
服にも使用可能でかつ天然スパンの風合を持つ織
編物用の複合加工糸を提供することにある。 <発明の構成> 本発明者らは上記目的を達成せんと鋭意研究し
た結果、本発明に到達した。 即ち本発明は切断伸度が下記式を満足するポリ
エステルマルチフイラメントとポリアミドマルチ
フイラメントとを引揃えて20個/M以上の交絡を
付与した後、延伸仮撚加工することを特徴とする
複合加工糸の製造方法である。 30≦EP−EN≦200 但し、 EP;ポリエステルマルチフイラメントの切断伸
度(%) EN;ポリアミドマルチフイラメントの切断伸度
(%) 本発明について更に詳述する。 第1図は本発明の複合加工糸製造方法の1例の
略線図を示したものである。ポリエステル(以下
PESと記す)マルチフイラメント(P)とポリア
ミド(以下PAと記す)マルチフイラメント(N)
を張力調整装置1で各々張力調整してから両者を
引揃えて交絡処理装置2で交絡した後供給ローラ
ー3と引取りローラー6間で延伸しつゝ仮撚装置
5、ヒーター4で仮撚熱セツトした後ワインダー
7に巻き取る。 こゝで供給するPESマルチフイラメント(P)
の切断伸度はもう一方の供給原糸であるPAマル
チフイラメント(N)の切断伸度よりも少なくと
も30%、更に好ましくは50%大きくなくてはなら
ない。30%未満の場合、加工する上では全く支障
はないが、得られる加工糸は通常の仮撚加工糸と
風合的に大差なく天然スパンの風合織編物は得ら
れない。 一方切断伸度差の上限は200%好ましくは150%
である。200%を越えると天然スパンの風合は得
られるが、仮撚加工時の熱セツトによるPESの強
度劣化、染色耐久性の不足等の問題が生じる。従
つて供給するPESマルチフイラメント PAマル
チフイラメントの切断伸度差(EP−EN)は30〜
200%でなければならない。この範囲にすること
によつてのみPAフイラメントが芯糸となりPES
フイラメントが鞘糸となつた2層構造加工糸とな
り、PESによる優れた天然スパンの風合と染色耐
久性、PAによる高強度と軟い風合を有する織編
物用の複合加工糸が得られる。 本発明で規制する供給原糸の切断伸度とは仮撚
加工部に供給する時の切断伸度を意味するもので
あり、例えば切断伸度の大きなPAの未延伸糸を
仮撚部供給前に延伸部を設けて所望の切断伸度に
調整して供給しても何ら問題はない。 本発明でいう切断伸度とは引張り試験器で試料
100%/分の引張り速度で伸張して荷伸曲線をチ
ヤートにかゝせ試料を構成するフイラメントの約
半数が切断した時の伸びをパーセントで算出した
ものである。 次に本発明他の必須要件である交絡処理は仮撚
供給前に行なう必要がある。仮撚加工後に交絡処
理しても良好な天然スパン調の加工糸は得られな
い。しかし本発明の交絡処理、延伸仮撚加工した
後、加工糸の特徴を損なわない程度の交絡処理、
撚糸、熱処理等を行なうのは何ら支障はない。 交絡の程度は20個/M以上、更に好ましくは30
個/M以上である。交絡度が20個/M未満の場
合、延伸仮撚加工後PES成分とPA成分が分離し
やすく、従つて織編工程でネツプが発生しトラブ
ルが生じるばかりか天然スパンの風合を有する織
編物も得られない。この交絡度の上限は特に限定
されるものではないが、一般には300個/M以下
とするのが織編物風合面で望ましい。又交絡処理
延伸仮撚加工を連続することなく別な工程で交絡
処理した後延伸仮撚加工しても良いことはいうま
でもない。 交絡度の測定は次のようにして行なう。即ち交
絡処理した原糸を容器にはつた水に浮べたとき、
交絡のない部分は数倍以上の太さに開繊し、交絡
点は開繊しないという性質を利用して交絡点の数
を目で読み取る。 次に仮撚加工倍率は延伸サイドで行なう必要が
ある。即ち伸度差の異なる2つの原糸の伸張応力
差を利用して2層構造仮撚を行なうのであること
から伸張応力が発生しやすくするためである。好
ましい延伸倍率は低伸度成分であるPAの切断伸
度によつて範囲が異なるが、一般に1.05以上とす
る必要があり、延伸倍率の設定は EN+100/135を目安にすれば良い。 又延伸倍率の上限は加工断糸、毛羽等の発生で
制限される。 次に仮撚装置は特に限定されないが、より安価
に製造するため高速加工に適した摩擦仮撚装置、
あるいは2本のベルトで糸条をニツプして撚掛け
するベルト仮撚装置が好ましい。 熱セツトの温度については仮撚加工速度、加工
糸の太さ、ヒーターの長さ、熱効率等によつて影
響されるが、例えば加工糸デニール150デニール
で熱プレートに0.2秒間接触する条件下では130〜
200℃に設定するのが好ましい。熱セツトが不足
すると加工糸に充分なパルキーが与えられず、反
面高過ぎるとマルチフイラメントが融着しその織
編物は風合が硬くなる。又加工断糸等で熱プレー
トにポリマーが融着し頻発な熱プレート清掃等が
必要となる。 かくして得られる複合加工糸の形態は特に加工
温度、延伸倍率によつても異つてくるが一般には
次の2つに大別する。 (A) 非融着状態の低伸度のポリアミドフイラメン
ト糸を芯糸として、これに高伸度のポリエステ
ルフイラメント糸が鞘糸として交互撚糸状に締
つた状態で巻きつき、その際該ポリアミドフイ
ラメント糸と該ポリエステルフイラメント糸と
は長手方向に沿つて間歇的に、巻付界面で互い
に交絡し、且つ加工糸全体としては長手方向に
沿つて実質的に太さのない複合仮撚加工糸。 (B) 非融着状態の低伸度ポリアミドフイラメント
糸を芯糸として、これに高伸度のポリエステル
フイラメント糸が鞘糸として基本的には交互撚
糸状に巻きつきであるが、かなりたるんだ状態
で巻きつき、その際該ポリアミドフイラメント
糸と該ポリエステルフイラメント糸とは長手方
向に沿つて間歇的に巻付界面で互いに交絡し、
且つ加工糸全体としては長手方向に沿つてやや
太さ班のある複合仮撚加工糸。 尚、本発明でいうPESとは主として、エチレン
テレフタレート単位を80モル%以上含有するもの
(PET)、あるいはブチレンテレフタレート単位
を80モル%以上含有するもの(PBT)で20モル
%以下の共重合成分あるいは耐光性改良剤、艶消
剤等を含んでいても良い。又PAとはカプラミド
単位又はヘキサメチレンアジパミドを80モル%以
上含有するもの(ナイロン−6、ナイロン−66)
で20モル%以下の共重合成分、あるいは耐光性改
良剤、艶消剤等を含んでいても良い。 本発明に於けるPES糸とPA糸との複合比率は
特に限定されないが重量比率でPES/PA=80/
20〜30/70更に好ましくは70/30〜40/60とする
のが良い。PES比率が80以上となると加工糸の強
度が低下し、反面30以下となると天然スパン調の
織編物が得られない。 上記の組合せにおいて、特にPBTとナイロン
−6の組合せの場合はポリマーの軟化点、融点が
類似していることにより、従来公知の同種ポリマ
ー同志の複合加工等と同じ様に、熱セツト温度に
特別の配慮も必要でないといつた優れた特徴をも
有する。 <効果> かくして本発明の複合加工糸の製造方法は以下
の優れた利点を有する。 (1) PAが芯糸のため、加工糸全体としての引張
り強度が高い。 (2) PAが芯糸のため柔軟な風合をもつ織編物が
得られる。 (3) PESとPAの染色性が異なるためヘザー調の
織編物が得られる。 (4) 芯糸であるPAが濃染されるため、より深い
色調の織編物が得られる。 (5) 風合改良のためのアルカリ減量において芯糸
であるナイロンは減量されないため、張力担持
体としての機能が最大限に発揮される。 このことは、特に加工糸deが小さい場合
(50de以下)の場合、PESを芯糸とした加工糸
では、アルカリ減量後では、芯糸の強度が極端
に低下し、実用に供し得ないが、本発明の加工
糸では細deの加工糸でも強度低下の懸念なく
アルカリ減量に供し得る。 (6) 鞘糸はPESであるためサラリとした天然スパ
ンの風合をもつ織編物が得られる。 これは特にPBTにおいて強調される。 (7) PBTとPA(特にナイロン−6)を原糸とし
て用いるとき、両者の軟化点、融点が類似して
いるため、仮撚熱セツト温度が容易である。 <実施例> ;PESフイラメントの製糸 固有粘度〔η〕0.86でTiO20.3重量%含有す
るPBTポリマーを270℃で熔融し、0.35φで36
個の穴を有する口金より押し出した。更に25℃
の空気で冷却後油剤を付与し、切断伸度が種々
異なる様引取り速度を変更して巻取つた。この
時吐出量は110デニール/36フイラメントとな
る様計量ポンプにて計量叶出した。得られた
PBTマルチフイラメントの引取り速度と切断
伸度を第1表に示す。
【表】
;PAフイラメントの製糸
固有粘度〔η〕1.10でTiO20.3重量%含有す
るナイロン−6(N−6)ポリマーを255℃で熔
融し、0.25φで20個の穴を有する口金より押し
出した。更に25℃の空気で冷却後油剤を付与し
3500m/分で引取り巻取つた。この時吐出量は
50デニール/20filとなる様調整し、得られた
N−6マルチフイラメントの切断伸度は68%で
あつた。 複合加工糸の製造 上記のPBTマルチフイラメントとN−6マ
ルチフイラメントを第1図に示す仮撚加工機に
て種々加工して複合加工糸を得た。この時、仮
撚加工速度は300m/分、延伸倍率は1.20倍、
仮撚装置は外接型3軸セラミツクデイスク、デ
イスク表面速度/加工速度2.0ヒーター長1.3m
ヒーター温度155℃であつた。更に得られた加
工糸を平組織の編物とした後精練し、分散染料
にて染色、仕上セツトを行なつて加工糸織物を
得た。得られた複合加工糸の切断強度製織性、
織物風合、染色堅牢性を第2表に示す。
るナイロン−6(N−6)ポリマーを255℃で熔
融し、0.25φで20個の穴を有する口金より押し
出した。更に25℃の空気で冷却後油剤を付与し
3500m/分で引取り巻取つた。この時吐出量は
50デニール/20filとなる様調整し、得られた
N−6マルチフイラメントの切断伸度は68%で
あつた。 複合加工糸の製造 上記のPBTマルチフイラメントとN−6マ
ルチフイラメントを第1図に示す仮撚加工機に
て種々加工して複合加工糸を得た。この時、仮
撚加工速度は300m/分、延伸倍率は1.20倍、
仮撚装置は外接型3軸セラミツクデイスク、デ
イスク表面速度/加工速度2.0ヒーター長1.3m
ヒーター温度155℃であつた。更に得られた加
工糸を平組織の編物とした後精練し、分散染料
にて染色、仕上セツトを行なつて加工糸織物を
得た。得られた複合加工糸の切断強度製織性、
織物風合、染色堅牢性を第2表に示す。
【表】
評価基準 ○;優 △;良 ×;不良
(1) 製織性;開縞不良、糸切れ、ネツプの発生 個数○;ゼロ/m2 △;1〜2/m2 ×;≧
3/m2 (2) 風合;熟練者5名によりふくらみ感、表面タ
ツチ、腰、色相を感能評価 (3) 染色堅牢性;JISL0844染濯染色堅牢度試験
方法A−2法による転染評価 ○;4〜5級、△;3級、×1〜2級 第2表から明らかな如く、本発明であるNo.2、
3、5、6、8はいずれも加工糸強度が高くかつ
製織性、風合、染色堅牢性共に優れている。 一方本発明外であるNo.1は加工糸強度が低く製
織性に難があるばかりか染色堅牢性が不良で実用
に耐えない。又No.4は交絡度が低いためPBT成
分とN−6成分が分離し製織性が非常に悪く織物
欠点が多発して風合も劣る。更にNo.9、10は
PBTとN−6の原糸伸度差が少ないため天然ス
パンの風合をもつ織物は得られなかつた。
(1) 製織性;開縞不良、糸切れ、ネツプの発生 個数○;ゼロ/m2 △;1〜2/m2 ×;≧
3/m2 (2) 風合;熟練者5名によりふくらみ感、表面タ
ツチ、腰、色相を感能評価 (3) 染色堅牢性;JISL0844染濯染色堅牢度試験
方法A−2法による転染評価 ○;4〜5級、△;3級、×1〜2級 第2表から明らかな如く、本発明であるNo.2、
3、5、6、8はいずれも加工糸強度が高くかつ
製織性、風合、染色堅牢性共に優れている。 一方本発明外であるNo.1は加工糸強度が低く製
織性に難があるばかりか染色堅牢性が不良で実用
に耐えない。又No.4は交絡度が低いためPBT成
分とN−6成分が分離し製織性が非常に悪く織物
欠点が多発して風合も劣る。更にNo.9、10は
PBTとN−6の原糸伸度差が少ないため天然ス
パンの風合をもつ織物は得られなかつた。
第1図は本発明の複合加工糸製造の一例を示す
工程略線図である。 図中P;ポリブチレンテレフタレートマルチフ
イラメント原糸、N;ナイロン−6マルチフイラ
メント原糸、1;張力調整装置、2;交絡装置、
3;供給ローラー、4;ヒーター、5;仮撚装
置、6;引取りローラー、7;ワインダー。
工程略線図である。 図中P;ポリブチレンテレフタレートマルチフ
イラメント原糸、N;ナイロン−6マルチフイラ
メント原糸、1;張力調整装置、2;交絡装置、
3;供給ローラー、4;ヒーター、5;仮撚装
置、6;引取りローラー、7;ワインダー。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 切断伸度が下記式を満足するポリエステルマ
ルチフイラメントとポリアミドマフイラメントと
を引揃えて20個/M以上の交絡を付与した後、延
伸仮撚加工することを特徴とする複合加工糸の製
造方法。 30≦EP−EN≦200 (但し、EP;ポリエステルマルチフイラメント
の切断伸度(%) EN;ポリアミドマルチフイラメントの切断伸
度(%)) 2 EP−ENが50〜150である特許請求の範囲第1
項記載の製造方法。 3 交絡個数が30個/M以上である特許請求の範
囲第1項記載の製造方法。 4 引揃え時のフイラメント糸のトータルデニー
ルが50de以下である特許請求の範囲第1項記載
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5856185A JPS61225336A (ja) | 1985-03-25 | 1985-03-25 | 複合加工糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5856185A JPS61225336A (ja) | 1985-03-25 | 1985-03-25 | 複合加工糸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61225336A JPS61225336A (ja) | 1986-10-07 |
JPH0350012B2 true JPH0350012B2 (ja) | 1991-07-31 |
Family
ID=13087864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5856185A Granted JPS61225336A (ja) | 1985-03-25 | 1985-03-25 | 複合加工糸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61225336A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63282326A (ja) * | 1987-05-12 | 1988-11-18 | 株式会社クラレ | 絹調仮撚加工糸の製造法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54156836A (en) * | 1978-05-31 | 1979-12-11 | Kanebo Ltd | Entangling treatment of different color blended fiber yarn |
-
1985
- 1985-03-25 JP JP5856185A patent/JPS61225336A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54156836A (en) * | 1978-05-31 | 1979-12-11 | Kanebo Ltd | Entangling treatment of different color blended fiber yarn |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61225336A (ja) | 1986-10-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |