JPH0348147Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は高所作業車における作業装置に関す
るものである。

（従来の技術） 従来、先端に作業台を有するブームを装設し、
この作業台の近辺に作業用ブームやウインチなど
の作業装置を備えた高所作業車は知られている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、作業装置を起伏動作させるため
の動作は備えられていないため、作業装置を起立
させる作業が生じた時には作業台に搭乗している
作業者がその都度行なつていた。

しかしながら、その作業は重労働であり、また
作業台上で行なわれるため安全上も好ましくなか
つた。

（課題を解決するための手段） 本考案の高所作業車の作業装置は、先端に作業
台を有するブームを装設した高所作業車であつ
て、前記作業台の近傍に支持ブラケツトを固着し
たポストが立設され、前記支持ブラケツトには作
業用ブームのプーリとウインチドラムにワイヤが
巻回されたウインチを装着した保持ブラケツトが
回動自在に軸着され、前記保持ブラケツトの軸着
部近傍にガイド部材を固着し、さらに前記支持ブ
ラケツトあるいは作業台にワイヤを係止する係止
片を固着し、前記ワイヤの先端をガイド部材を介
して係止片に係止させた状態でウインチを駆動
し、ワイヤを巻込、巻出すことにより前記保持ブ
ラケツトを起伏させるように構成したことを特徴
とするものである。

（作用） ワイヤの先端を保持ブラケツトの軸着部近傍に
あるガイド部材を介して、支持ブラケツトの係止
片に係止した後、ウインチを駆動してワイヤを適
宜巻込、巻出すことにより、労力を使わずに保持
ブラケツトを適宜位置に起伏動作させることがで
きる。

（実施例） 以下、この考案の実施例を図面に沿つて詳述す
る。

第１図乃至第３図において、１は高所作業車で
あり、その車体８上に設けられた旋回台９の先端
にはブーム２が枢支２ａされ、旋回台９とブーム
２との間には起伏シリンダ２ｂが配設されてお
り、こ起伏シリンダ２ｂを伸縮させるとブーム２
が起伏するようになつている。前記ブーム２には
伸縮シリンダ（図示省略）が内蔵されブーム２が
伸縮可能に構成されている。

ブーム２の先端には連結部材３ａが軸３ｂによ
つて俯仰可能に軸支されており、この連結部材３
ａに作業台３が設けられている。連結部材３ａと
ブーム２の間には平衝シリンダ３ｃが配設され、
この平衝シリダ３ｃはブーム２と旋回台９との間
に設けられた別の平衝シリンダ３ｄと接続され、
作業台３をブーム２の俯仰角のいかんにかかわら
ず水平状態を保つものである。

次に、前記連結部材３ａに旋回可能に立設され
たポスト４ａの上端にはブラケツト４ｂが固着さ
れ、またこの支持ブラケツト４ｂに軸５ａによつ
て軸支された保持ブラケツト５の先端には軸５ａ
を中心とする半径Ｒに角度決めピン孔５ｂ，５ｂ
が複数個穿設されている。一方、前記支持ブラケ
ツト４ｂには軸５ａから距離Ｒにピン孔４ｃが穿
設され、これら角度決め孔５ｂとピン孔４ｃを選
択し、角度決めピン５ｃを挿入することにより、
保持ブラケツト５を使用状態にかなつた起伏位置
（起伏角度）に固定させることができる。

また、前記保持ブラケツトには作業用ブーム６
が摺動自在で、しかも抜き差し自在に嵌挿される
と共に、ウインチ７が装着されており、このウイ
ンチ７はウインチドラム７ｂにワイヤ７ａが巻返
され、動力装置７ｃによつて駆動される。そし
て、前記ワイヤ７ａは、作業用ブーム６の基端に
２個並例に軸支された第１プーリ６ａを巻回して
作業用ブーム６の先端近辺下部に軸支された第２
プーリ６ｂを巻回し、さらに作業用ブーム６の先
端に軸支された第３プーリ６ｃを経由して吊下さ
れる。

ところで、前記支持ブラケツト４ｂには作業用
ブーム６を起伏せれるときにワイヤ７ａの先端の
フツク１０を係止させるための係止片１１が固着
されている。ところで、作業用ブーム６の先端に
作業装置としての電線作業装置１２を設けること
が可能であり、電線作業装置１２には３個の電線
把持具１２ａが配設され、３本の電線を一時的に
把持させて所定の作業を行なうものである。ま
た、前記保持ブラケツト５の軸５ａ着部近傍には
ガイド部材としての丸棒１３が固着され、ワイヤ
７ａと軸５ａとが接触することを防止している。

次に本考案の作動について説明すると、通常作
用ブーム６は第２図に示すように保持ブラケツト
５に対して水平状態にあつて適宜長さ位置で固縛
されている。ここで、電線作業装置１２による活
動作業を行なうときには、まずワイヤ７ａをプー
リ６ｃ，６ｂ，６ａにより順に外した後、フツク
１０を支持ブラケツト４ｂの係止片１１に係止さ
せる。次いで、ピン５ｃをピン孔５ｂ，４ｃより
抜き出して、ウインチ７の動力装置７ｃを逆転さ
せると、保持ブラケツト５はその自重によつて軸
５ａを中心に反時計方向に回動する。作業用ブー
ム６が垂直状態になつたところで、対応するピン
孔５ｂ，４ｃにピン５ｃを挿入すれば垂直状態に
固定することができる（第３図）。この後、作業
用ブーム６の先端に電線作業装置１２を挿入すれ
ばよい。

活動作業が終了して通常の走行姿勢に復帰させ
るには、ピン５ｃをピン５ｂ，４ｃより抜き出し
ウインチ７の動力装置７ｃを正転すれば、作業用
ブーム６は水平に伏倒する。そして、対応するピ
ン孔５ｂ，４ｃにピン５ｃを挿入すれば、作業用
ブーム６を水平状態に固定させることができる
（第２図）。

一方、前記保持ブラケツト５を先に起伏させた
後、作業用ブーム６を嵌挿、固定してもよい。

（考案の効果） この考案は前記保持ブラケツトに装着されたウ
インチのワイヤを、作業用ブームの先端より吊下
させるようにしたからクレーム作業が行なえるほ
か、ワイヤ先端をガイド部材を介して支持ブラケ
ツトの係止片に係止させ、その状態でウインチを
駆動しワイヤを巻込、巻出すことで保持ブラケツ
トを起伏動作させることができ、作業者は何ら労
力を必要とせず、安全に保持ブラケツトの起伏位
置を変更させることができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は高所
作業車の全体側面図、第２図はクレーン作業の作
業用ブームの状態図、第３図は電線作業の作業用
ブームの状態図である。 １……高所作業車、２……ブーム、３……作業
台、４……ポスト、４ｂ……支持ブラケツト、５
……保持ブラケツト、５ａ……軸、６……作業用
ブーム、７……ウインチ、７ａ……ワイヤ、１１
……係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端に作業台を有するブームを装設してなる高
   所作業車において、前記作業台の近傍に支持ブラ
   ケツトを固着したポストが立設され、前記支持ブ
   ラケツトには作業用ブームのプーリとウインチド
   ラムにワイヤが巻回されたウインチを装着した保
   持ブラケツトが回動自在に軸着され、前記保持ブ
   ラケツトの軸着部近傍にガイド部材を固着し、さ
   らに前記支持ブラケツトあるいは作業台にワイヤ
   を係止する係止片を固着し、前記ワイヤの先端を
   ガイド部材を介して係止片に係止させた状態でウ
   インチを駆動し、ワイヤを巻込、巻出すことによ
   り前記保持ブラケツトを起伏させるように構成し
   たことを特徴とする高所作業車の作業装置。