JP6536844B2 - クレーンの組み立て時におけるブームの取付方法、クレーンに用いられるブーム吊り具およびブーム吊り具を備えるクレーン - Google Patents

クレーンの組み立て時におけるブームの取付方法、クレーンに用いられるブーム吊り具およびブーム吊り具を備えるクレーン Download PDF

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本発明は、クレーンの組み立て時におけるブームの取付方法、クレーンに用いられるブーム吊り具およびブーム吊り具を備えるクレーンに関するものである。
従来、クレーン本体と、ブームと、マストと、を備えるクレーンが知られている(例えば特許文献1参照)。
クレーン本体10は、下部走行体12と、下部走行体12上に旋回装置13を介在して旋回可能に設置された上部旋回体14と、を備える(図1参照)。
ブーム3は、上部旋回体14に基端部31が回動可能に連結され、起立状態と前方への傾倒が可能となる。マスト4は、上部旋回体14に基端部41が回動可能に連結され、前方への傾倒および後方への傾倒が可能となる。
ブーム3の先端部32とマスト4の先端部42との間に第1引張部材51が張設されている。第1引張部材51は、マスト4の先端部42に設けられる第1スプレッダ24と第2スプレッダ23との間に巻き掛けられるブーム起伏ロープ22と、第2スプレッダ23とブーム3の先端部32に連結されるブーム起伏部材21とで構成される。第1ウインチ25によるブーム起伏ロープ22の巻き取りまたは繰り出しにより、ブーム3の傾倒を行う。
マスト4の先端部42とクレーン本体10との間に第2引張部材52が張設されている。第2引張部材52は、ガントリ16の先端に設けられる第4スプレッダ29と第3スプレッダ28との間に巻き掛けられるマスト起伏ロープ27と、第3スプレッダ28とマスト4の先端部42に連結されるマスト起伏部材26とで構成される。第2ウインチ30によるマスト起伏ロープ27の巻き取りまたは繰り出しにより、マスト4の傾倒を行う。
このクレーン1の組み立て時におけるブーム3の取付方法は以下のように行う。
まず、ブーム3が上部旋回体14に連結されていない状態で、上部旋回体14の前側の地面に、ブーム3を、その長手方向上に上部旋回体14のブーム取付部(ブームフットピン挿通孔)が位置するように載置する。
次に、第2スプレッダ23にブーム吊り具のスプレッダ側固定部を固定する。
次に、第1ウインチ25および第2ウインチ30を駆動させて、第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具を、地面に載置されているブーム3の吊り具固定部の上方に位置させる。
第1ウインチ25によるブーム起伏ロープ22の繰り出しにより第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具を下降させる。
そして、第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具のブーム側固定部をブーム3の吊り具固定部に固定する。このとき、ブーム3はその長手方向上に上部旋回体14のブーム固定部が位置するように地面に載置されており、ブーム吊り具のブーム側固定部の向きは、このように地面に載置されたブーム3の吊り具固定部に取り付け可能となるように設定されている。
次に、第1ウインチ25および第2ウインチ30を駆動させて、第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具およびブーム吊り具に固定されたブーム3の基端部31を、上部旋回体14のブーム取付部の方へ移動させてブーム取付部に回動可能に連結する。
特開2012−66882号公報
上述したブーム3の取付方法にあっては、ブーム3を、その長手方向上に上部旋回体14のブーム固定部が位置するように、上部旋回体14の前側の地面に載置する必要があった。
すなわち、第2スプレッダ23のマスト4に対する向きは常に一定であるため、第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具のマスト4に対する向きも一定となる。このため、マスト4に対する向きが一定となるブーム吊り具のブーム側固定部にブーム3を連結するためには、ブーム3のマスト4に対する向きも所定の向きとする必要が生じるものである。
このような従来のブーム吊り具を用いたブーム3の取付方法にあっては、上部旋回体14の前側の地面に、障害物や穴等、ブーム3を上述したように載置することを阻害する阻害要因がある場合や、前側の地面にブーム3を載置できたとしてもその上部空間に制約がありそのまま吊り上げることが難しい場合には、ブーム吊り具によりブーム3を吊り上げることが困難となり、ブーム3を上部旋回体14のブーム取付部に連結することができないことがあった。
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、ブームをその長手方向上に上部旋回体のブーム取付部が位置するように上部旋回体の前側の地面に載置しなくても、ブーム吊り具によりブームを吊り上げて上部旋回体にブームを連結することができるクレーンの組み立て時におけるブームの取付方法、クレーンに用いられるブーム吊り具およびブーム吊り具を備えるクレーンを提供するものである。
前記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、クレーンの組み立て時におけるブームの取付方法である。クレーンは、上部旋回体を備えるクレーン本体と、前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、起立状態と前記上部旋回体の前方への傾倒が可能となるブームと、前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、前記上部旋回体の前後方向への傾倒が可能となるマストと、前記クレーン本体または前記マストに設けられる第1ウインチおよび第2ウインチと、前記ブームの先端部と前記マストの先端部との間に張設されるとともに一端側が前記第1ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第1ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記ブームの前記先端部と前記マストの前記先端部との間の長さを調節可能とする第1引張部材と、前記マストの前記先端部と前記クレーン本体との間に張設されるとともに一端側が前記第2ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第2ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記マストが前記クレーン本体に対してなす角度を調節可能とする第2引張部材と、を備えるものである。前記第1引張部材は、前記マストの先端部に設けられる第1スプレッダと前記ブームの先端部に直接またはブーム起伏部材を介して設けられる第2スプレッダとの間に巻き掛けられるブーム起伏ロープを備えるものである。
前記ブームが前記上部旋回体に連結されていない状態で、前記上部旋回体の周囲の地面に前記ブームを任意の向きで載置し、前記第2スプレッダにブーム吊り具のスプレッダ側固定部を固定し、前記第2ウインチによる前記第2引張部材の巻き取りまたは繰り出しにより前記マストの前記クレーン本体に対してなす角度を調節して、前記第2スプレッダに固定された前記ブーム吊り具を、地面に載置されている前記ブームの吊り具固定部の上方に位置させ、前記第1ウインチによる前記ブーム起伏ロープの繰り出しにより前記第2スプレッダに固定された前記ブーム吊り具を下降させ、前記第2スプレッダに固定された前記ブーム吊り具の前記スプレッダ側固定部に対して回転可能に連結されたブーム側固定部を前記ブームの前記吊り具固定部に固定し、前記第1ウインチによる前記ブーム起伏ロープの巻き取りにより前記第2スプレッダに固定された前記ブーム吊り具および前記ブーム吊り具に固定された前記ブームを上昇させ、前記ブーム側固定部を前記スプレッダ側固定部に対して回転させて、前記ブームの前記基端部を前記上部旋回体のブーム取付部の方へ向けて、前記ブームの前記基端部を、前記上部旋回体の前記ブーム取付部の方へ移動させて前記ブーム取付部に回動可能に連結することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記第2スプレッダに前記ブーム吊り具の前記スプレッダ側固定部を固定した後、前記上部旋回体の旋回により前記マストの向きを調節して、前記第2スプレッダに固定された前記ブーム吊り具を、地面に載置されている前記ブームの前記吊り具固定部の上方に位置させることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、クレーンに用いられるブーム吊り具である。クレーンは、上部旋回体を備えるクレーン本体と、前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、起立状態と前記上部旋回体の前方への傾倒が可能となるブームと、前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、前記上部旋回体の前後方向への傾倒が可能となるマストと、前記クレーン本体または前記マストに設けられる第1ウインチおよび第2ウインチと、前記ブームの先端部と前記マストの先端部との間に張設されるとともに一端側が前記第1ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第1ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記ブームの前記先端部と前記マストの前記先端部との間の長さを調節可能とする第1引張部材と、前記マストの前記先端部と前記クレーン本体との間に張設されるとともに一端側が前記第2ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第2ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記マストが前記クレーン本体に対してなす角度を調節可能とする第2引張部材と、を備えるものである。前記第1引張部材は、前記マストの先端部に設けられる第1スプレッダと前記ブームの先端部に直接またはブーム起伏部材を介して設けられる第2スプレッダとの間に巻き掛けられるブーム起伏ロープを備えるものである。
前記ブーム吊り具は、前記第2スプレッダに固定されるスプレッダ側固定部と、前記スプレッダ側固定部に対して回転可能に連結されたブーム側固定部と、を備えることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記ブーム吊り具がウエイトを有することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、前記スプレッダ側固定部が前記ウエイトを有することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、上部旋回体を備えるクレーン本体と、前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、起立状態と前記上部旋回体の前方への傾倒が可能となるブームと、前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、前記上部旋回体の前後方向への傾倒が可能となるマストと、前記クレーン本体または前記マストに設けられる第1ウインチおよび第2ウインチと、前記ブームの先端部と前記マストの先端部との間に張設されるとともに一端側が前記第1ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第1ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記ブームの前記先端部と前記マストの前記先端部との間の長さを調節可能とする第1引張部材と、前記マストの前記先端部と前記クレーン本体との間に張設されるとともに一端側が前記第2ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第2ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記マストが前記クレーン本体に対してなす角度を調節可能とする第2引張部材と、ブーム吊り具と、を備えるクレーンである。
前記第1引張部材は、前記マストの先端部に設けられる第1スプレッダと前記ブームの先端部に直接またはブーム起伏部材を介して設けられる第2スプレッダとの間に巻き掛けられるブーム起伏ロープを備えるものである。前記ブーム吊り具は、前記第2スプレッダに固定されるスプレッダ側固定部と、前記スプレッダ側固定部に対して回転可能に連結されたブーム側固定部と、を有する。
また、請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明において、前記ブーム吊り具は、ウエイトを有することを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明において、前記スプレッダ側固定部が前記ウエイトを有することを特徴とする。
請求項1に係る発明にあっては、従来のようにブームをその長手方向上に上部旋回体のブーム取付部が位置するように上部旋回体の前側の地面に載置しなくても、ブーム吊り具によりブームを吊り上げてからブームを回転させることで、上部旋回体にブームを連結することができる。
請求項2に係る発明にあっては、クレーンの周囲の任意の位置の地面にブームを載置しても、上部旋回体にブームを連結することができる。
請求項3に係る発明にあっては、従来のようにブームをその長手方向上に上部旋回体のブーム取付部が位置するように上部旋回体の前側の地面に載置しなくても、ブーム吊り具によりブームを吊り上げてからブームを回転させることで、上部旋回体にブームを連結することができる。
請求項4に係る発明にあっては、スムーズにブーム吊り具を下降させることができる。
請求項5に係る発明にあっては、スイベル部の回転がスムーズにできる。
請求項6に係る発明にあっては、従来のようにブームをその長手方向上に上部旋回体のブーム取付部が位置するように上部旋回体の前側の地面に載置しなくても、ブーム吊り具によりブームを吊り上げてからブームを回転させることで、上部旋回体にブームを連結することができる。
請求項7に係る発明にあっては、スムーズにブーム吊り具を下降させることができる。
請求項8に係る発明にあっては、スイベル部の回転がスムーズにできる。
図1は、クレーンの側面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るブーム吊り具の正面図である。 図3は、同上のブーム吊り具の側面図である。 図4は、同上のブーム吊り具を用いてブームを吊り上げた状態の要部の正面図である。 図5は、同上のブーム吊り具を用いてブームを吊り上げた状態の要部の側面図である。 図6は、同上のブーム吊り具のスイベル部近傍の垂直断面図である。 図7は、図6のA−A線断面図である。 図8は、ブームをクレーン本体の前側の地面に載置した状態の平面図である。 図9は、ブームをクレーン本体の前側の地面に載置した状態の側面図である。
本発明は、クレーンの組み立て時におけるブームの取付方法と、そのブームの取り付けに用いられるブーム吊り具に関する。以下に、本発明の一実施形態について図1〜図9に基いて説明する。
まず、クレーンについて概略説明する。本実施形態では、クレーン1はクローラクレーンである。
クレーン1は、図1に示すように、クローラ11により走行する下部走行体12と、下部走行体12上に旋回装置13を介在して旋回可能に設置された上部旋回体14と、を備える。なお、本発明におけるクレーン1は、クローラクレーンではなく、トラッククレーン等の移動式クレーン、移動式でないクレーンであってもよく、少なくとも上部旋回体14を備えるもので、上部旋回体14と、これに付随するブーム3およびマスト4を除く部材がクレーン本体10を構成する。
上部旋回体14の前部には、キャブ15と、ブーム3と、マスト4と、を備えている。
ブーム3は、上部旋回体14に基端部31が回動可能に連結され、起立状態と、上部旋回体14の前方への傾倒が可能となる。具体的には、上部旋回体14に形成されたブームフットピン挿通孔141(図9参照)およびブーム3に形成されたブームフットピン挿通孔(不図示)にブームフットピン(不図示)が挿通されて、ブーム3が上部旋回体14に回動可能に連結される。
マスト4は、上部旋回体14に基端部41が回動可能に連結され、上部旋回体14の前後方向への傾倒が可能となる。具体的には、図示しないが、上部旋回体14に形成されたマストフットピン挿通孔およびマスト4に形成されたマストフットピン挿通孔にマストフットピンが挿通されて、マスト4が上部旋回体14に回動可能に連結される。
上部旋回体14の後部には、ガントリ16(クレーン本体10を構成する部材)と、カウンターウエイト17と、を有している。なお、クレーン1は、ウエイトが載置される台車やパレットをさらに備えてもよい。
ブーム3の先端部32からは巻上ロープ18を介して吊フック19が吊り下げられている。巻上ロープ18の一端部は、ブーム3の背面側を通して、上部旋回体14またはブーム3の基端部31(本実施形態では上部旋回体14)に設けた巻き取りドラム20に巻き取られている。そして、巻き取りドラム20により巻上ロープ18を巻き取りまたは繰り出すことにより、吊フック19を巻き上げまたは巻き下げるようになっている。
ブーム3の先端部32とマスト4の先端部42との間に、第1引張部材51が張設される。第1引張部材51は、一端側がマスト4に設けられる第1ウインチ25のブーム起伏ドラムに巻き取り可能に接続され、第1ウインチ25による巻き取りまたは繰り出しにより、ブーム3の先端部32とマスト4の先端部42との間の長さを調節可能とする。本実施形態では、第1引張部材51は、ブーム起伏部材21とブーム起伏ロープ22とにより構成される。ブーム起伏部材21は、ブーム起伏ガイラインにより構成されるか、または、ブーム起伏ガイリンクにより構成されるか、あるいは、この両者により構成される。なお、第1引張部材51は、ブーム起伏部材21とブーム起伏ロープ22とにより構成されるものでなく、ブーム起伏ロープ22のみで構成されてもよい。
マスト4の先端部に、第1スプレッダ24が設けられている。ブーム3の先端部32には、第1引張部材51を構成するブーム起伏部材21の一端が連結され、ブーム起伏部材21の他端には、第2スプレッダ23が設けられている。この第2スプレッダ23と、マスト4の先端部42に設けられた第1スプレッダ24との間には、第1引張部材51を構成するブーム起伏ロープ22が巻き掛けられており、ブーム起伏ロープ22の一端部は、第1スプレッダ24からマスト4の背面側を通して、マスト4の基端部41に設けた第1ウインチ25のブーム起伏ドラムに巻き取られている。なお、第1ウインチ25は、マスト4ではなく上部旋回体14(クレーン本体10)に設けられてもよい。
この第1ウインチ25によりブーム起伏ロープ22を巻き取りまたは繰り出すことにより、ブーム3の先端部32とマスト4の先端部42との間の長さが調節され、ブーム3が起伏動作をするようになっている。
マスト4の先端部42とクレーン本体10との間に、第2引張部材52が張設される。第2引張部材52は、一端側がガントリ16に設けられる第2ウインチ30のマスト起伏ドラムに巻き取り可能に接続され、第2ウインチ30による巻き取りまたは繰り出しにより、マスト4がクレーン本体10に対してなす角度を調節可能とする。本実施形態では、第2引張部材52はマスト起伏部材26とマスト起伏ロープ27とにより構成される。マスト起伏部材26は、マスト起伏ガイラインにより構成されるか、または、マスト起伏ガイリンクにより構成されるか、あるいは、この両者により構成される。なお、第2引張部材52は、マスト起伏部材26とマスト起伏ロープ27とにより構成されるものでなく、マスト起伏ロープ27のみで構成されてもよい。
マスト4の先端部42には、第2引張部材52を構成するマスト起伏部材26の一端が連結され、マスト起伏部材26の他端には、第3スプレッダ28が設けられている。この第3スプレッダ28と、ガントリ16の頂部に設けられた第4スプレッダ29との間には、第2引張部材52を構成するマスト起伏ロープ27が巻き掛けられており、マスト起伏ロープ27の一端部は、第4スプレッダ29を通してガントリ16の基端部に設けた第2ウインチ30のマスト起伏ドラムに巻き取られている。なお、第2ウインチ30は、ガントリ16ではなく上部旋回体14やマスト4に設けられてもよい。
この第2ウインチ30によりマスト起伏ロープ27を巻き取りまたは繰り出すことにより、マスト4の先端部42とガントリ16の先端部との間の長さが調節され、マスト4が起伏動作をするようになっている。また、ガントリ16に代えて、マスト4とは別の後方に倒伏可能なクレーンマストが設けられてもよい。この時、第2引張部材52は、マスト4とクレーンマストとの間に設けられたマスト起伏部材26(マスト起伏ガイライン等)と、クレーンマストとクレーン本体10との間に設けられたマスト起伏ロープ27とで構成される。この場合も、マスト起伏ロープ27を第2ウインチ30または別のウインチにて巻き取り、繰り出しをすることで、クレーン本体10とクレーンマストの間の長さが調節され、マスト4が起伏動作をするようになっている。
以下、ブーム3の上部旋回体14への取付方法について説明する。まず、ブーム3の取り付けに用いられるブーム吊り具6について説明する。
ブーム吊り具6は、図2、図3に示すものであって、上部旋回体14の前側等の周囲の地面または地面に載置された鉄板や板木等(これらをまとめて地面というものとする)を介して倒伏状態で載置されたブーム3を吊り上げるためのものである。ブーム吊り具6は、スプレッダ側固定部7と、ブーム側固定部8と、を備える。
スプレッダ側固定部7は、第2スプレッダ23に固定される。第2スプレッダ23は、図4、図5に示すように、ブーム起伏ロープ22が巻き掛けられる複数のシーブ230の並設方向(シーブ並設方向とする)の両端部に、シーブ並設方向に貫通し、第1ピン72が挿通される第1挿通孔231を有する板状をした吊り具取付部232を有する。なお本実施形態では、第2スプレッダ23は、板状をした吊り具取付部232を直接備えているが、ガイリンク等の別部材を介して間接的に吊り具取付部232を備えてもよい。
スプレッダ側固定部7は、図2、図3に示すように、吊り具取付部232に取り付けられるスプレッダ取付部71を有する。スプレッダ取付部71は、各吊り具取付部232をシーブ並設方向の両側から挟む、対をなす取付板部711を有している。取付板部711は、シーブ並設方向に貫通し、第1ピン72が挿通される第2挿通孔712を有する。取付板部711は、その下端部が、シーブ並設方向を長手方向とする基部73に固定される。本実施形態では、基部73が所定の重量を有するように形成され、基部73がウエイト74を構成する。なお、本実施形態では、ウエイト74は、スプレッダ側固定部7に設けられているが、ブーム側固定部8にウエイトが設けられてもよい。
ブーム側固定部8は、スプレッダ側固定部7に対して回転可能に連結される。本実施形態では、ブーム側固定部8は、スイベル部9を介してスプレッダ側固定部7に回転可能に連結される。
スイベル部9は、図6、図7に示すように、スプレッダ側固定部7に固定されるスプレッダ側部分91と、ブーム側固定部8に固定されるブーム側部分92と、ボール90と、を備える。
スプレッダ側部分91は、上下方向を軸方向とする円柱状をしたもので、下方に開口する断面円形状をした凹部910を有する。凹部910の内面には、所定の高さの箇所に、ボール90の半径と略同じか若干大きい曲率半径で凹む半円状の断面形状をした、周方向に伸びる環状のボール溝911が形成される。ボール溝911には、周方向の一部に、凹部910内とスプレッダ側部分91の外部とを連通する、ボール90の半径と略同じか若干大きい半径のボール挿入孔912が形成されている。
ブーム側部分92は、上下方向を軸方向とする円柱状をしたもので、上端に、上方に突出し、凹部910の内径より若干小さい外径の凸部920を有する。凸部920の外面には、所定の高さの箇所に、ボール90の半径と略同じか若干大きい曲率半径で凹む半円状の断面形状をした、周方向に伸びる環状のボール溝921が形成される。
ブーム側固定部8には、スイベル部9のブーム側部分92が固定される。ブーム側固定部8は、図2、図3に示すように、シーブ並設方向を長手方向とする基部81を有する。基部81のシーブ並設方向の両端部に、シーブ並設方向に貫通し、第2ピン84が挿通される第3挿通孔821を有する板状をした垂下部82を有する。垂下部82には、各垂下部82をシーブ並設方向の両側から挟む、対をなす取付板部83が連結される。取付板部83は、シーブ並設方向に貫通し、第2ピン84が挿通される第4挿通孔831を有する。対をなす取付板部83は、下端部において、シーブ並設方向を長手方向とする取付片85により保持される。取付片85には、シーブ並設方向と直交する方向に貫通する、第3ピン87が挿通される第5挿通孔86が形成されている。
このスイベル部9にあっては、まず、ブーム側部分92の凸部920をスプレッダ側部分91の凹部910内に挿入し、スプレッダ側部分91のボール溝911とブーム側部分92のボール溝921とを対向させる。凸部920の外面と凹部910の内面との間に、グリスを介在させることが好ましい。
グリスは、あらかじめ凸部920の外面か凹部910の内面に塗布しておくか、ボール溝921を介して注入する等により、凸部920の外面と凹部910の内面との間に介在させる。あるいは、専用の注入孔を別に設けてもよい。スプレッダ側部分91の下端部の凹部910の内面に、シール挿入溝913が形成されており、シール挿入溝913にOリング等からなるシール93が収容される。シール93が凸部920の外面と凹部910の内面との間に介在することにより、グリスが漏れ出るのが防止される。
次に、ボール挿入孔912を介してボール90をボール溝911およびボール溝921内に挿入し、ボール挿入孔912に栓94を螺着してボール挿入孔912を閉塞する。
これにより、ブーム側固定部8がスイベル部9を介してスプレッダ側固定部7に回転可能に連結される。
ブーム3の上部旋回体14への取り付けは、まず、図8、図9に示すように、ブーム3およびブーム起伏部材21が上部旋回体14に連結されていない状態で、上部旋回体14の周囲の地面にブーム3を任意の向きで倒伏状態として載置する(載置工程)。例えば図8に示すように、障害物Sがクレーン本体10(上部旋回体14)の前方に存在する場合、障害物Sを避けるようにブーム3Aをクレーン本体10の斜め前方に、ブーム3Aの長手方向がクレーン本体10に対して傾いた状態で載置する。
次に、第2スプレッダ23にブーム吊り具6のスプレッダ側固定部7を固定する(スプレッダ側固定部固定工程)。図4、図5に示すように、第2スプレッダ23の吊り具取付部232の第1挿通孔231と、スプレッダ側固定部7の取付板部711の第2挿通孔712とを連通させて、第1ピン72を挿通させる。第1ピン72は、抜止めピンにより第1挿通孔231と第2挿通孔712からの脱落が防止される。
なお、載置工程と吊り具固定工程の順はいずれが先でもよい。
次に、図8、図9に示すように、上部旋回体14の旋回によりマスト4の向きを調節するとともに、第2ウインチ30による第2引張部材52の巻き取りまたは繰り出しによりマスト4のクレーン本体10に対してなす角度を調節して、第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具6を、地面に載置されているブーム3(図8においてはブーム3A)の吊り具固定部の上方に位置させる(吊り具上方配置工程)。なお、図8に示すように、上部旋回体14の前側にブーム3Bが載置されている場合には、そのままの状態で吊り上げることが可能であれば、上部旋回体14を旋回させてマスト4の向きを調節する必要はない。
ブーム3には、吊り具固定部として、図4に示すように、地面に載置された状態の上端部に、ブーム側固定部8の第5挿通孔86と対応する位置に貫通孔(不図示)を有する取付片33が設けられている。この取付片33の貫通孔とブーム側固定部8の取付片85の第5挿通孔86とを連通させて、第3ピン87を挿通させる。第3ピン87は、抜止めピンにより第5挿通孔86と貫通孔からの脱落が防止される。
次に、第1ウインチ25によるブーム起伏ロープ22の繰り出しにより第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具6を下降させる(吊り具下降工程)。本実施形態では、ブーム吊り具6がウエイト74を備えるため、スムーズにブーム吊り具6を下降させることができる。
次に、第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具6のスプレッダ側固定部7に対して回転可能に連結されたブーム側固定部8をブーム3の吊り具固定部(取付片33)に固定する(ブーム側固定部固定工程)。
次に、第1ウインチ25によるブーム起伏ロープ22の巻き取りにより第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具6およびブーム吊り具6に固定されたブーム3を上昇させる(吊り具上昇工程)。
次に、ブーム側固定部8をスプレッダ側固定部7に対して回転させて、ブーム3の基端部31を上部旋回体14のブーム取付部(ブームフットピン挿通孔141)の方へ向ける(吊り具回転工程)。ここで、ブーム3Aの場合には、上部旋回体14がブーム3Aの方に旋回しているので、ブーム吊り具6におけるブーム側固定部8のスプレッダ側固定部7に対する回転に加えて、上部旋回体14を旋回させ(図8に記載の上部旋回体14の向きに)、ブーム3Aをクレーン本体10の前側に移動させ、ブーム3Aを取り付ける。なお、ブーム吊り具6におけるブーム側固定部8のスプレッダ側固定部7に対する回転と上部旋回体14の旋回とは、同時に行っても、別々に行っても構わない。また、上部旋回体14を図8に記載の上部旋回体14とは別の位置、例えば、横向き(図8に記載の上部旋回体14の向きからほぼ垂直または交差する向き)にし、ブーム3Aを取り付けるようにしてもよい。
次に、ブーム3の基端部31を、上部旋回体14のブーム取付部の方へ移動させてブーム取付部に回動可能に連結する(ブーム連結工程)。
本実施形態においては、上部旋回体14の前側の地面に、ブーム3をその長手方向上に上部旋回体14のブーム取付部が位置するように載置することを阻害する阻害要因がある場合、ブーム3を載置可能な向きで地面に載置すればよい。その後、ブーム3を吊り上げてからその長手方向上に上部旋回体14のブーム取付部が位置するように回転させて、ブーム3を上部旋回体14に連結することができる。
これにより、従来のようにブーム3をその長手方向上に上部旋回体14のブーム取付部が位置するように地面に載置しなくても、ブーム吊り具6によりブーム3を吊り上げてからブーム3を回転させることで、上部旋回体14にブーム3を連結することができる。
また、本実施形態において、下部走行体12の周囲の任意の方向の地面にブーム3を載置することができるのはいうまでもない。すなわち、上部旋回体14が下部走行体12に対して旋回するため、下部走行体12の周囲のいずれの方向でもブーム吊り具6をブーム3の上方に配置することができる。
以上、述べた実施形態から明らかなように、第1の態様のクレーン1の組み立て時におけるブーム3の取付方法にあっては、クレーン1は、上部旋回体14を備えるクレーン本体10と、上部旋回体14に基端部31が回動可能に連結され、上部旋回体14の前後方向への傾倒が可能となるブーム3と、上部旋回体14に基端部41が回動可能に連結され、上部旋回体14の前後方向への傾倒が可能となるマスト4と、クレーン本体10またはマスト4に設けられる第1ウインチ25および第2ウインチ30と、を備える。クレーン1は、ブーム3の先端部32とマスト4の先端部42との間に張設されるとともに一端側が第1ウインチ25に巻き取り可能に接続され、第1ウインチ25による巻き取りまたは繰り出しによりブーム3の先端部32とマスト4の先端部42との間の長さを調節可能とする第1引張部材51と、マスト4の先端部42とクレーン本体10との間に張設されるとともに一端側が第2ウインチ30に巻き取り可能に接続され、第2ウインチ30による巻き取りまたは繰り出しによりマスト4がクレーン本体10に対してなす角度を調節可能とする第2引張部材52と、を備えるものである。第1引張部材51は、マスト4の先端部42に設けられる第1スプレッダ24とブーム3の先端部32に直接またはブーム起伏部材21を介して設けられる第2スプレッダ23との間に巻き掛けられるブーム起伏ロープ22を備えるものである。
ブーム3が上部旋回体14に連結されていない状態で、上部旋回体14の周囲の地面にブーム3を任意の向きで載置し、第2スプレッダ23にブーム吊り具6のスプレッダ側固定部7を固定する。第2ウインチ30による第2引張部材52の巻き取りまたは繰り出しによりマスト4のクレーン本体10に対してなす角度を調節して、第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具6を、地面に載置されているブーム3の吊り具固定部(取付片33)の上方に位置させる。第1ウインチ25によるブーム起伏ロープ22の繰り出しにより第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具6を下降させ、第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具6のスプレッダ側固定部7に対して回転可能に連結されたブーム側固定部8をブーム3の吊り具固定部に固定する。第1ウインチ25によるブーム起伏ロープ22の巻き取りにより第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具6およびブーム吊り具6に固定されたブーム3を上昇させ、ブーム側固定部8をスプレッダ側固定部7に対して回転させる。ブーム3の基端部31を上部旋回体14のブーム取付部の方へ向けて、ブーム3の基端部31を、上部旋回体14のブーム取付部の方へ移動させてブーム取付部に回動可能に連結する。
第1の態様によれば、ブーム3をその長手方向上に上部旋回体14のブーム取付部が位置するように地面に載置しなくても、ブーム吊り具6によりブーム3を吊り上げてからブーム3を回転させることで、上部旋回体14にブーム3を連結することができる。
第2の態様では、第1の態様との組み合わせにより実現される。第2の態様では、第2スプレッダ23にブーム吊り具6のスプレッダ側固定部7を固定した後、上部旋回体14の旋回によりマスト4の向きを調節して、第2スプレッダ23に固定されたブーム吊り具6を、地面に載置されているブーム3の吊り具固定部の上方に位置させる。
第2の態様によれば、クレーン1の周囲の任意の位置の地面にブーム3を載置しても、上部旋回体14にブーム3を連結することができる。
第3の態様のブーム吊り具6は、クレーン1に用いられるブーム吊り具6である。クレーン1は、上部旋回体14を備えるクレーン本体10と、上部旋回体14に基端部31が回動可能に連結され、上部旋回体14の前後方向への傾倒が可能となるブーム3と、上部旋回体14に基端部41が回動可能に連結され、上部旋回体14の前後方向への傾倒が可能となるマスト4と、クレーン本体10またはマスト4に設けられる第1ウインチ25および第2ウインチ30と、を備える。クレーン1は、ブーム3の先端部32とマスト4の先端部42との間に張設されるとともに一端側が第1ウインチ25に巻き取り可能に接続され、第1ウインチ25による巻き取りまたは繰り出しによりブーム3の先端部32とマスト4の先端部42との間の長さを調節可能とする第1引張部材51と、マスト4の先端部42とクレーン本体10との間に張設されるとともに一端側が第2ウインチ30に巻き取り可能に接続され、第2ウインチ30による巻き取りまたは繰り出しによりマスト4がクレーン本体10に対してなす角度を調節可能とする第2引張部材52と、を備えるものである。第1引張部材51は、マスト4の先端部42に設けられる第1スプレッダ24とブーム3の先端部32に直接またはブーム起伏部材21を介して設けられる第2スプレッダ23との間に巻き掛けられるブーム起伏ロープ22を備えるものである。
ブーム吊り具6は、第2スプレッダ23に固定されるスプレッダ側固定部7と、スプレッダ側固定部7に対して回転可能に連結されたブーム側固定部8と、を備える。
第3の態様によれば、ブーム3をその長手方向上に上部旋回体14のブーム取付部が位置するように地面に載置しなくても、ブーム吊り具6によりブーム3を吊り上げてからブーム3を回転させることで、上部旋回体14にブーム3を連結することができる。
第4の態様では、第3の態様との組み合わせにより実現される。第4の態様では、ブーム吊り具6がウエイト74を有する。
第4の態様によれば、スムーズにブーム吊り具6を下降させることができる。
第5の態様では、第4の態様との組み合わせにより実現される。第5の態様では、スプレッダ側固定部7がウエイトを有する。
第5の態様によれば、スイベル部9の回転がスムーズにできる。
第6の態様のクレーン1は、上部旋回体14を備えるクレーン本体10と、上部旋回体14に基端部31が回動可能に連結され、上部旋回体14の前後方向への傾倒が可能となるブーム3と、上部旋回体14に基端部41が回動可能に連結され、上部旋回体14の前後方向への傾倒が可能となるマスト4と、クレーン本体10またはマスト4に設けられる第1ウインチ25および第2ウインチ30と、を備える。クレーン1は、ブーム3の先端部32とマスト4の先端部42との間に張設されるとともに一端側が第1ウインチ25に巻き取り可能に接続され、第1ウインチ25による巻き取りまたは繰り出しによりブーム3の先端部32とマスト4の先端部42との間の長さを調節可能とする第1引張部材51と、マスト4の先端部42とクレーン本体10との間に張設されるとともに一端側が第2ウインチ30に巻き取り可能に接続され、第2ウインチ30による巻き取りまたは繰り出しによりマスト4がクレーン本体10に対してなす角度を調節可能とする第2引張部材52と、を備える。
第1引張部材51は、マスト4の先端部42に設けられる第1スプレッダ24とブーム3の先端部32に直接またはブーム起伏部材21を介して設けられる第2スプレッダ23との間に巻き掛けられるブーム起伏ロープ22を備えるものである。
ブーム吊り具6は、第2スプレッダ23に固定されるスプレッダ側固定部7と、スプレッダ側固定部7に対して回転可能に連結されたブーム側固定部8と、を有する。
第6の態様によれば、ブーム3をその長手方向上に上部旋回体14のブーム取付部が位置するように地面に載置しなくても、ブーム吊り具6によりブーム3を吊り上げてからブーム3を回転させることで、上部旋回体14にブーム3を連結することができる。
第7の態様では、第6の態様との組み合わせにより実現される。第7の態様ではブーム吊り具6がウエイト74を有する。
第7の態様によれば、スムーズにブーム吊り具6を下降させることができる。
第8の態様では、第7の態様との組み合わせにより実現される。第8の態様では
スプレッダ側固定部7がウエイトを有する。
第8の態様によれば、スイベル部9の回転がスムーズにできる。
1 クレーン
10 クレーン本体
14 上部旋回体
21 ブーム起伏部材
22 ブーム起伏ロープ
23 第2スプレッダ
24 第1スプレッダ
25 第1ウインチ
3 ブーム
30 第2ウインチ
31 基端部
32 先端部
4 マスト
41 基端部
42 先端部
51 第1引張部材
52 第2引張部材
6 ブーム吊り具
7 スプレッダ側固定部
74 ウエイト
8 ブーム側固定部

Claims (8)

  1. クレーンは、
    上部旋回体を備えるクレーン本体と、
    前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、起立状態と前記上部旋回体の前方への傾倒が可能となるブームと、
    前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、前記上部旋回体の前後方向への傾倒が可能となるマストと、
    前記クレーン本体または前記マストに設けられる第1ウインチおよび第2ウインチと、
    前記ブームの先端部と前記マストの先端部との間に張設されるとともに一端側が前記第1ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第1ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記ブームの前記先端部と前記マストの前記先端部との間の長さを調節可能とする第1引張部材と、
    前記マストの前記先端部と前記クレーン本体との間に張設されるとともに一端側が前記第2ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第2ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記マストが前記クレーン本体に対してなす角度を調節可能とする第2引張部材と、を備えるものであり、
    前記第1引張部材は、前記マストの先端部に設けられる第1スプレッダと前記ブームの先端部に直接またはブーム起伏部材を介して設けられる第2スプレッダとの間に巻き掛けられるブーム起伏ロープを備えるものである、クレーンの組み立て時におけるブームの取付方法であって、
    前記ブームが前記上部旋回体に連結されていない状態で、前記上部旋回体の周囲の地面に前記ブームを任意の向きで載置し、
    前記第2スプレッダにブーム吊り具のスプレッダ側固定部を固定し、
    前記第2ウインチによる前記第2引張部材の巻き取りまたは繰り出しにより前記マストの前記クレーン本体に対してなす角度を調節して、前記第2スプレッダに固定された前記ブーム吊り具を、地面に載置されている前記ブームの吊り具固定部の上方に位置させ、
    前記第1ウインチによる前記ブーム起伏ロープの繰り出しにより前記第2スプレッダに固定された前記ブーム吊り具を下降させ、
    前記第2スプレッダに固定された前記ブーム吊り具の前記スプレッダ側固定部に対して回転可能に連結されたブーム側固定部を前記ブームの前記吊り具固定部に固定し、
    前記第1ウインチによる前記ブーム起伏ロープの巻き取りにより前記第2スプレッダに固定された前記ブーム吊り具および前記ブーム吊り具に固定された前記ブームを上昇させ、
    前記ブーム側固定部を前記スプレッダ側固定部に対して回転させて、前記ブームの前記基端部を前記上部旋回体のブーム取付部の方へ向けて、
    前記ブームの前記基端部を、前記上部旋回体の前記ブーム取付部の方へ移動させて前記ブーム取付部に回動可能に連結することを特徴とするクレーンの組み立て時におけるブームの取付方法。
  2. 前記第2スプレッダに前記ブーム吊り具の前記スプレッダ側固定部を固定した後、
    前記上部旋回体の旋回により前記マストの向きを調節して、前記第2スプレッダに固定された前記ブーム吊り具を、地面に載置されている前記ブームの前記吊り具固定部の上方に位置させることを特徴とする請求項1記載のクレーンの組み立て時におけるブームの取付方法。
  3. クレーンは、
    上部旋回体を備えるクレーン本体と、
    前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、起立状態と前記上部旋回体の前方への傾倒が可能となるブームと、
    前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、前記上部旋回体の前後方向への傾倒が可能となるマストと、
    前記クレーン本体または前記マストに設けられる第1ウインチおよび第2ウインチと、
    前記ブームの先端部と前記マストの先端部との間に張設されるとともに一端側が前記第1ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第1ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記ブームの前記先端部と前記マストの前記先端部との間の長さを調節可能とする第1引張部材と、
    前記マストの前記先端部と前記クレーン本体との間に張設されるとともに一端側が前記第2ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第2ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記マストが前記クレーン本体に対してなす角度を調節可能とする第2引張部材と、を備えるものであり、
    前記第1引張部材は、前記マストの先端部に設けられる第1スプレッダと前記ブームの先端部に直接またはブーム起伏部材を介して設けられる第2スプレッダとの間に巻き掛けられるブーム起伏ロープを備えるものである、クレーンに用いられるブーム吊り具であって、
    前記第2スプレッダに固定されるスプレッダ側固定部と、
    前記スプレッダ側固定部に対して回転可能に連結されたブーム側固定部と、を備えることを特徴とするクレーンに用いられるブーム吊り具。
  4. ウエイトを有することを特徴とする請求項3記載のクレーンに用いられるブーム吊り具。
  5. 前記スプレッダ側固定部が前記ウエイトを有することを特徴とする請求項4記載のクレーンに用いられるブーム吊り具。
  6. 上部旋回体を備えるクレーン本体と、
    前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、起立状態と前記上部旋回体の前方への傾倒が可能となるブームと、
    前記上部旋回体に基端部が回動可能に連結され、前記上部旋回体の前後方向への傾倒が可能となるマストと、
    前記クレーン本体または前記マストに設けられる第1ウインチおよび第2ウインチと、
    前記ブームの先端部と前記マストの先端部との間に張設されるとともに一端側が前記第1ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第1ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記ブームの前記先端部と前記マストの前記先端部との間の長さを調節可能とする第1引張部材と、
    前記マストの前記先端部と前記クレーン本体との間に張設されるとともに一端側が前記第2ウインチに巻き取り可能に接続され、前記第2ウインチによる巻き取りまたは繰り出しにより前記マストが前記クレーン本体に対してなす角度を調節可能とする第2引張部材と、
    ブーム吊り具と、を備え、
    前記第1引張部材は、前記マストの先端部に設けられる第1スプレッダと前記ブームの先端部に直接またはブーム起伏部材を介して設けられる第2スプレッダとの間に巻き掛けられるブーム起伏ロープを備えるものであり、
    前記ブーム吊り具は、前記第2スプレッダに固定されるスプレッダ側固定部と、前記スプレッダ側固定部に対して回転可能に連結されたブーム側固定部と、を有することを特徴とするブーム吊り具を備えるクレーン。
  7. 前記ブーム吊り具は、ウエイトを有することを特徴とする請求項6記載のブーム吊り具を備えるクレーン。
  8. 前記スプレッダ側固定部が前記ウエイトを有することを特徴とする請求項7記載のブーム吊り具を備えるクレーン。
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