JPH0347900Y2

JPH0347900Y2 -

Info

Publication number: JPH0347900Y2
Application number: JP1982201774U
Authority: JP
Priority date: 1982-12-24
Filing date: 1982-12-24
Publication date: 1991-10-14
Also published as: JPS5999776U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］この考案は、光メモリーカードに関するもので
ある。

［従来の技術］身分証明書、定期券、抽選券、会員証、クレジ
ツトカード、銀行カード、現金自動支払い機用カ
ード等の証明用カード（IDカード）は、一般に
プラスチツクで、その中に一定量の情報を蓄え、
これにより、個人の照合やデーター処理を行なう
機能を有している。したがつてIDカードは、各
種データーを記録して証明機能を有することが必
要であるとともに、偽造、変造等の改ざんを防止
する機能が必要である。

しかしながら従来のエンボスカードやOCRカ
ード、パンチカード、磁気カード等では蓄積され
る情報量が非常に少なく、また磁気カード以外は
情報内容が容易に解読でき、磁気カードでも情報
内容を簡単な装置を用いて判読することができ
る。また、比較的情報量が多く保存できる磁気カ
ードでもハンドバツクの口金の磁石や磁気ネツク
レス等の外部磁場の影響により、情報が消去され
たり、変化したりしてカードに対する信頼性が低
い。しかも偽造や改ざんがやり易く、不正使用が
されやすいためセキユリテイーの点で問題があ
る。また、IDカードは個人が携帯したり、呈示
したりして使用するものであり、使用環境、使用
条件が極めて苛酷であり、損傷しやすく、この損
傷が読取り、書込み精度に影響を与えることがあ
り、この対策技術も開発されていない。

［考案が解決しようとする課題］この様なことから、現行カード類では銀行カー
ドの様な金銭処理を行なう情報処理カードでしか
もオフライン処理を目的とした満足されるIDカ
ードは存在しない。

この考案は上記のごとき事情に鑑みてなされた
ものであつて、蓄積される情報量が極めて多く、
情報内容の解読が困難で、蓄積されている情報が
外部の磁場の影響で消去されたり変化したりせ
ず、したがつてカードに対する信頼性が高く、ま
た偽造や改ざんが困難で不正使用が困難である為
セキユリテイーの点でも勝れており、銀行カード
の様な金銭処理を行なう情報処理カードで、しか
もオフライン処理を目的とした満足すべきカード
として使用し得ることが出来、かつ、製造が容易
で、書込み読取りを良好に行なうことができる光
メモリーカードを提供することを目的とするもの
である。

［課題を解決するための手段］この目的に対応して、この考案の光メモリーカ
ードは、光メモリー媒体と前記光メモリー媒体の
裏面側に位置する熱遮蔽層とを積層して含む箔体
の前記熱遮蔽層を接着剤層によりカード基材に貼
着して取付け、前記光メモリー媒体の光入射側で
ある表面側に光透過性の保護層を設け、前記箔体
は側面が前記カード基材の側面から露出しない状
態で前記カード基材に埋込まれており、前記熱遮
蔽層は前記光メモリー媒体の読取りまたは書込み
光の照射による発熱に対して熱遮蔽性能をもつも
のであることを特徴としている。

［作用］読取り光または書込み光は光メモリーカードの
光入射側である保護層に入射し、光メモリー媒体
に達する。この光入射により、光メモリー媒体は
熱せられるが、この熱は熱遮蔽層によつて遮断さ
れ、接着剤に達する熱は制限される。これによつ
て接着剤の劣化は防止される。

［実施例］以下、この考案の詳細を一実施例を示す図面に
ついて説明する。

第１図において、１は光メモリーカードであ
り、光メモリーカード１はカード基材２に光メモ
リー媒体層３を取付けてなるものである。カード
基材２は１層または２層以上のPVCからなる。

光メモリー媒体層３は光メモリー媒体４と保護
層５及び熱遮蔽層７とが重層して箔状体を構成し
ており、その箔状体の光メモリー媒体層３を熱遮
蔽層７の表面で接着剤層６によつて、カード基材
２の表面に貼着する。貼着に際してはカード基材
に光メモリー媒体層３を重ねて加熱、押圧すれば
光メモリー媒体層３がカード基材２に埋め込まれ
て表面が一致する。このとき、光メモリー媒体層
３の側面はカード基材２の側面から露出しない。

光メモリー媒体４は、その記録形式として再生
専用型、追加記録可能型、消去可能型のいずれを
採用するかによつて異なるが、再生専用型にする
場合はAl，Cr，Au，Rlを使用し、追加記録可能
型にする場合にはTe，In，Bi，CS₂−Te，Te−
Ｃ，TeO_X等の金属薄膜、TeAs等のアモルフア
ス薄膜、または色素薄膜、銀／ポリマー等の有機
薄膜を使用する。さらに、消去可能型にする場合
は、Mn−Bi系薄膜、ガーネツト系薄膜、非晶質
Ｒ−Ｔ薄膜、CrO₂−ガーネツト等複合膜、等の
光磁気材料、As−Se−Ｓ−Ge等のアモルフアス
半導体、スチレンオリゴマー等の色素混入ポリマ
ー、または、VO₂，SnS等の金属半導体を使用す
る。

保護層５としては、ポリエステルまたはOPニ
スを使用する。これらの保護層を光メモリー媒体
４の光入射側に設ける。第１図に示す実施例では
保護層５をポリエステルに代えてOPニスを使用
し、かつ光メモリー媒体４と接着剤層６との間に
熱遮蔽層７としてポリエステルの層を設けてい
る。接着剤層６は一般に耐熱性が低く、書込み読
取りの際のレーザーの照射による発熱によつて損
傷し光メモリー媒体層３がカード基材から剥離す
る恐れがあるので、熱遮蔽層７であるポリエステ
ルの層によつて接着剤層６を保護したものであ
る。第２図に示す実施例では、第１図の実施例に
おける熱遮蔽層７であるポリエステルの層をOP
ニスの層８で置換えている。第３図、第４図およ
び第５図に示す実施例はカード基材２および光メ
モリー媒体層３の表面をPVC製の保護シート１
１で覆つたものである。いずれの実施例とも保護
シート１１と光メモリー媒体層３とを透明な接着
剤層６で接着している。この保護シート１１はカ
ード基材２および光メモリー媒体４を損傷から保
護するとともに読取り書込みヘツドとの距離を確
保して光メモリー媒体４に集光させた時のごみや
きずの影響を小さくするフオーカス効果を生じさ
せる機能を発揮する。第４図に示す構成を採る場
合に光メモリー媒体層３の取付けは第６図に示す
ごとく、光メモリー媒体層３をカード基材２と保
護シート１１の間で挟みつけた状態で押圧しても
よいし、また第７図に示すように転写によつて取
付けてもよい。ただし、この第７図に示す実施例
における光メモリー媒体層３は第６図に示す実施
例における光メモリー媒体層３におけるポリエス
テルの層７をOPニスの層８で置換えたものであ
る。

第８図は第７図に示す実施例の変形例で接着剤
層６をカード基材２および光メモリー媒体層３の
全面に施し、保護シート１１ａを貼着したもので
ある。ただし、ここで使用する保護シート１１ａ
はポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、または
ポリエステル樹脂を使用しており、したがつてこ
の光メモリーカードにはエンボス加工を施すのは
不適当である。

この様な光メモリー媒体層３のカード上の配設
位置は各種採用することができる。すなわち、第
９図および第１０図に示す実施例ではそのストラ
イプの長さをカード基材の長さよりも僅かに短く
して、ストライプの両端をカード基材の両端と一
致させず、光メモリー媒体層３の剥離を防止した
ものである。第１１図および第１２図に示すもの
は光メモリー媒体層３を小片状にしてカードの下
端側部に設けたものであり、第１３図および第１
４図に示す実施例では光メモリーカードに磁気ス
トライプ２３を併用する場合にその磁気ストライ
プ２３と光メモリー媒体層３のストライプをカー
ドの同一面において重ならないようにして配設し
かつ光メモリー媒体層３の長さをカード基材２の
長さよりも僅かに短くして、ストライプの両端を
カード基材の両端と一致させず、光メモリー媒体
層３の剥離を防止したものである。第１５図およ
び第１６図に示す実施例では光メモリーカードに
磁気ストライプ２３を併用する場合にその磁気ス
トライプ２３と光メモリー媒体層３のストライプ
をカードの表裏面において重なるようにして配設
しかつ光メモリー媒体層３の長さをカード基材の
長さよりも僅かに短くして、ストライプの両端を
カード基材の両端と一致させず、光メモリー媒体
層３の剥離を防止したものである。

［考案の効果］このように構成された光メモリーカードは、記
録媒体として光メモリー媒体を備え、この光メモ
リー媒体の特性として記憶情報量が極めて多く、
したがつて従来のエンボスカードやOCRカード、
パンチカード、磁気カード等に比べて蓄積される
情報量が非常に多く、また情報内容の判読が極め
て困難である。また、ハンドバツクの口金の磁石
や磁気ネツクレス等の外部磁場の影響により、情
報が消去されたり、変化したりしてカードに対す
る信頼性が低下することもない。しかも偽造や改
ざんが困難で、不正使用がされ難いためセキユリ
テイーの点でも勝れている。しかも、光メモリー
カードは使用頻度が激しく使用条件が苛酷で、こ
の様な条件で使用することにより、光メモリーカ
ードが損傷を受けた場合には、その損傷が微小で
不可視的であつても、記憶媒体からの記録の読取
り、書込み、消去を正確に行なうことが出来なく
なるのであるが、この考案の光メモリーカードで
は、光メモリー媒体の特性や保護層の存在によつ
て、光メモリーカードの耐久性が高められてお
り、苛酷な使用条件においても、記録の読取り、
書込み、消去が正確に行なうことができる。しか
も光メモリー媒体層をカード基材に貼着させる技
術は従来の磁気記録層を有する光メモリーカード
の技術および設備をそのまま使用することがで
き、信頼性の高い製品を得ることが容易である。
特に、光メモリー媒体層がカード基材に埋込まれ
て、外気から遮断されるので、耐候性の低い光メ
モリー媒体の酸化や劣化を防ぐことができ、また
光メモリー媒体層の側面カード基材の側面から露
出してないので、カード基材の側面からの光メモ
リー媒体層の剥離を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は光メモリーカードの光メモリー媒体取
付け部の構造を示す横断面拡大説明図、第２図は
光メモリーカードの光メモリー媒体取付け部の他
の構造を示す横断面拡大説明図、第３図は光メモ
リーカードの光メモリー媒体取付け部の他の構造
を示す横断面拡大説明図、第４図は光メモリーカ
ードの光メモリー媒体取付け部の他の構造を示す
横断面拡大説明図、第５図は光メモリーカードの
光メモリー媒体取付け部の他の構造を示す横断面
拡大説明図、第６図は光メモリーカードの光メモ
リー媒体取付け部の他の構造を示す横断面拡大説
明図、第７図は光メモリーカードの光メモリー媒
体取付け部の他の構造を示す横断面拡大説明図、
第８図は光メモリーカードの光メモリー媒体取付
け部の他の構造を示す横断面拡大説明図、第９図
は他の光メモリーカードの正面図、第１０図は第
９図におけるＡ−Ａ部断面図、第１１図は他の光
メモリーカードの正面図、第１２図は第１１図に
おけるＡ−Ａ部断面図、第１３図は他の光メモリ
ーカードの正面図、第１４図は第１３図における
Ａ−Ａ部断面図、第１５図は他の光メモリーカー
ドの正面図、及び第１６図は第１５図におけるＡ
−Ａ部断面図である。２……カード基材、３……光メモリー媒体層、
４……光メモリー媒体、５……保護層、６……接
着層、２３……磁気ストライプ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

光メモリー媒体と前記光メモリー媒体の裏面側
に位置する熱遮蔽層とを積層して含む箔体の前記
熱遮蔽層を接着剤層によりカード基材に貼着して
取付け、前記光メモリー媒体の光入射側である表
面側に光透過性の保護層を設け、前記箔体は側面
が前記カード基材の側面から露出しない状態で前
記カード基材に埋込まれており、前記熱遮蔽層は
前記光メモリー媒体の読取りまたは書込み光の照
射による発熱に対して熱遮蔽性能をもつものであ
ることを特徴とする光メモリーカード。