JPH034752Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、コンバイン、ハーベスタ、或はト
ラクタ等のエンジン部を覆うエンジンカバーに関
するものである。

従来の技術 トラクタのエンジン前部に設けられるラジエー
タの前面に、全面に吸気孔を配設した波形の吸気
カバーをもうけている。

考案が解決しようとする問題点 上記のごときエンジンの吸気カバーでは、この
前面に作業中に発生する藁屑や塵埃等が吸着され
易く、エンジンの冷却効果を阻害する。

問題点を解決するための手段 この考案は、エンジン１を内装するエンジン室
２の外側吸気口部３に、外側面を斜め上向に対向
させて無孔とする上向斜面４と斜め下向に対向さ
せて吸気孔５を設けた下向斜面６とを上下方向に
亘つて連続させて波形状に形成する吸気カバー７
を設けてなるコンバイン等のエンジンカバーの構
成とする。

考案の作用、および効果 エンジン１の駆動によつて、このエンジン室２
の吸気口部３から外気を吸入してこのエンジン１
を冷却するが、この吸気口部３を覆う吸気カバー
７は、吸気孔５が下向斜面６に形成されているた
めに、藁屑や塵埃等が、上方から降り掛かつて
も、比較的大きい藁屑などは、上向斜面４に沿つ
て滑落して外側へ案内されて、この上向斜面４と
は逆向に傾斜する下向斜面６の吸気孔５とは遠く
離間されて落下されることとなり、しかも、この
吸気孔５は斜め下方から上方へ吸引する傾向とな
つて、藁屑等が、この吸気孔に吸着され難い。し
たがつて、吸気孔５の詰りを少なくして、エンジ
ン１の冷却効果を低下させないで、塵埃の多い条
件のもとにおいても円滑なエンジン駆動をいじで
きる。

実施例 なお、図例において、コンバインは、クローラ
形態の走行装置８の車台９上に、脱穀装置１０、
操縦装置１１、エンジン１等の他、前部には穀稈
を刈取る刈取装置やこの刈取穀稈を該脱穀装置１
０へ移送する穀稈移送装置等を設けている。エン
ジン１は、出力軸１２によつてこれら走行装置
８、脱穀装置１０、刈取装置、及び穀稈移送装置
等を伝動しうる構成としている。

エンジン１は該操縦装置１１の後側において上
面から前後面に亘つてカバー１３で覆われ、この
エンジン１のラジエータ１４部の外側に対向した
吸気口部３において吸気カバー７を設けている。
エンジン１とラジエータ１４との間に吸引フアン
１５を設けている。１６はエアクリーナで、該カ
バー１３で覆われたエンジン室２の上側にもうけ
ている。

吸気カバー７は、板金製で、外側面を斜上向に
対向させて下り勾配とすべく上向斜面４を形成
し、表面を滑面に形成し、これにより内側へ折曲
げて斜下向に対向させて下り勾配の下向斜面６を
形成し、これらを交互にして波形状に成形してい
る。吸気孔５はこの下向斜面６にのみ設けて、上
向斜面４には設けないものとする。このような吸
気カバー７は、のカバー面を鉛直面状にしてカバ
ー１３の縁枠１７に着脱自在とする。

エンジン１の駆動によつて吸引フアン１５が回
転されると、外気が吸気カバー７の吸気孔５から
エンジン室２内に吸入されて、ラジエータ１４を
冷却し、更にエンジン本体を直接冷却して、該吸
気カバー７とは反対の側へ排風する。

このとき、吸気カバー７の外側に藁屑や塵埃等
が飛散していても、この吸気カバー７の外側を降
下する比較的大きい藁屑等は、吸気孔５の吸引風
によつて吸引されようとするが、この吸気カバー
７の外側面に沿つて降下案内される途中で上向斜
面４によつて外側へ案内され、これとは逆向に内
側へ傾斜する下向斜面６の吸気孔５から離される
ようになり、藁屑等の吸引乃至吸気孔５への吸着
を少なくする。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示すもので、第１図
は一部の断面図、第２図は側断面図、第３図は一
部断面せる正面図である。 図中、符号１はエンジン、２はエンジン室、３
は吸気口部、４は上向斜面、５は吸気孔、６は下
向斜面、７は吸気カバー７を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンを内装するエンジン室の外側吸気口部
   に、外側面を斜め上向に対向させて無孔とする上
   向斜面と斜め下向に対向させて吸気孔を設けた下
   向斜面とを上下方向に亘つて連続させて波形状に
   形成する吸気カバーを設けてなるコンバイン等の
   エンジンカバー。