JPH0347393Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は柱上変圧器等の柱上機器の受け台に
関するものである。

（従来の技術） 従来柱上変圧器の受け台は一端を電柱に当接
し、この電柱にバンドを巻き回わしてこれを電柱
に固定している。しかしながらこの変圧器の受け
台は載置する変圧器の大きさにより受け台の大き
さを変えている。即ち変圧器の容量を大きくする
場合、この重量や大きさに耐え得る大きな受け台
に変更し、この受け台を支持するバンドの他にこ
のバンドの下方の電柱に補助バンドを巻き回わし
て設け、この補助バンドから受け台の外側端まで
アームタイをわたして固定する等して支持強度を
増している。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながらこの様に変圧器の容量を小さいも
のから大きいものに変える場合、いちいち受け台
を大型なものに取り替えかつ種々の補助具を取り
付けて支持強度を増さなければならず、これらの
取り付け、取り外しに極めて手間がかかり、かつ
電柱へ補助バンドを巻き回わす等美感も損ねるお
それがある。

（問題点を解決するの手段） そこでこの考案は変圧器等の柱上機器の受け台
に支持強度補強用のアームタイを取り付け、取り
外しするだけで、大小の柱上機器を支持できる受
け台を提供して上記問題点を解決せんとするもの
である。

そしてこの考案の具体的構成は腕金部及びこの
腕金部の一端に固定した基体から成る主梁を設
け、この主梁の上記基体の一端には電柱取付用バ
ンドの一端を取り付け、この電柱取付用バンドの
取付部の下方に基体を垂下して電柱当接用脚体を
形成し、上記主梁の腕金部には柱上機器の受け板
を載置し、上記電柱当接用脚体の下端に一端を、
また他端を上記腕金部の先端部に夫々着脱自在に
取り付けたアームタイを設け、このアームタイは
上記電柱当接用脚体への取付部から下方へ垂下し
た電柱当接体を設け、この電柱当接体箇所から上
記腕金方向に折曲しているものである。

（作用） この考案は載置する柱上機器が小型の場合、ア
ームタイを取り外し、電柱取付用バンドを電柱に
巻き回わして固定し、主梁の基体の電柱当接用脚
体の一側を電柱外周に当接する。そして受け板上
に柱上機器を載置すると主梁の基体下部の電柱当
接用脚体に機器の重量荷重がかかる。またこの柱
上機器に代えて大型のものを載置しようとする場
合、アームタイの一端を上記基体の電柱当接用脚
体下端に取り付け、他端を腕金先端部に取り付け
る。そして受け板上に柱上機器を載置すると機器
の荷重は主梁の基体の電柱当接用脚体にかかると
ともに、この電柱当接用脚体の下方に位置するア
ームタイの電柱当接体にかかる。従つてこの受け
台は電柱取付用バンドの下方の電柱外周を基体の
電柱当接用脚体及びアームタイの電柱当接体が押
圧し、これにより機器を支持している。

（実施例） 以下この考案の実施例を図について説明する。

１は電柱取付用バンド、２はこのバンド１の一
側に突設した横断面コの字型の突体、３はこの突
体２の両側片上縁に穿つた係止溝、４はこの突体
２の両側片下方に設けたボルト孔、５は角筒状の
腕金部６とこの腕金部６の一端に設けた基体７と
から成る主梁、上記基体７は第４図に示す如く横
断面略コ字型を成し、このコ字型の両側片７ａ，
７ａを腕金部６の一端両側壁に固定し、背板７ｂ
側の両側片７ａ，７ａを夫々下方に伸ばして電柱
当接用脚体７ｃ，７ｃを形成し、上記背板７ｂの
下方のこれらの電柱当接用脚体７ｃ，７ｃ間に横
断面湾曲状の電柱当接板７ｄを設けたものであ
る。なおこの基体７の両側片７ａ，７ａの下部か
ら夫々突出する突縁７ｅ，７ｅが腕金部６下面に
当接固定されている。また上記両側片７ａ，７ａ
の上部と電柱当接用脚体７ｃ，７ｃの下部には
夫々ボルト孔８，９が穿つてある。そして、この
主梁５は上記バンド１の突体２の係止溝３に基体
７の背板７ｂを挿入し、ボルト１０を基体７のボ
ルト孔８及び突体２のボルト孔４に通してナツト
１１により締め付け、バンド１に主梁５を固定し
たものである。１２は、第５図に示す如く、円盤
１２ａの外周に下向外周縁１２ｂを設けた受け板
で、この受け板１２の上記下向外周縁１２ｂの一
側は切欠部１２ｃを有している。そしてこの受け
板１２は上記主梁５の腕金部６に、切欠部１２ｃ
に腕金部６を入れて腕金部６の外端部を被うよう
にして載せ、この受け板１２の円盤９ａの中心に
穿つたボルト用角穴１３からボルト１４を入れて
腕金部６を貫通させて、腕金部６下面でナツト１
５により締め付け、受け板１２を腕金部６に固定
する。１６は上記ボルト用角穴１３を中心に円盤
１２ａの四箇所に穿つた切欠溝で、これらの各切
欠溝１６は円盤１２ａに鍵型の切り込みを入れて
これらを下方へ折り曲げて折曲縁１６ａを形成し
てできたものである。１７は第６図に示す如くア
ームタイであり、このアームタイ１７は角パイプ
状のアーム１８の一端に、両側片１９ａ，１９ａ
及びこれらの両側片１９ａの外端間にわたした横
断面湾曲状の背板１９ｂとから成る電柱当接体１
９を設け、また他端に略チヤンネル溝型鋼を中程
で外方へ折り曲げた形状の取付金具２０を固定し
ている。そして上記電柱当接体１９の両側片１９
ａ，１９ａの上端側に夫々ボルト孔２１を穿ち、
取付金具２０の両側片に夫々ボルト孔２２を穿つ
ている。このアームタイ１７は上記主梁５の基体
７の各電柱当接用脚体７ｃに電柱当接体１９の両
側片１９ａ上部を重ね合わせ、夫々のボルト孔９
及び２１を合わせてこれらにボルト２３を通し、
ナツト２４で締め付け、また取付金具２０を上記
主梁５の腕金部６に下方から被せて、取付金具２
９のボルト孔２２及び腕金部６のボルト孔２５に
ボルト２６を通し、ナツト２７で締め付け、夫々
着脱自在に固定したものである。

この実施例の場合、上記電柱取付用バンド１を
電柱３０に巻き回わして固定し、基体７の電柱当
接体７ｄ及びアームタイ１７の電柱当接体１９の
背板１９ｂを夫々電柱３０の外周に当接させ、こ
の受け台を電柱３０に固定する。

そしてこの受け台の受け板１２上に変圧器等の
柱上機器を載置するが、この場合アームタイ１７
の下端が主梁５の電柱側から下方へ長く延びた電
柱当接箇所、即電柱当接体１９から突出し、その
上端が腕金部６先端に固定されているため、この
受け台の強度は高く、大型の柱上機器をも支持す
ることができる。

また軽い小型の柱上機器をこの受け台に載置す
るには、上記ボルト２３、ナツト２４及びボルト
２６、ナツト２７を夫々外して、第７図に示す如
くアームタイ１７を外して使用することもでき
る。この場合でもこの主梁５の基体７の電柱当接
用脚体７ｃ及び電柱当接体７ｄが電柱３０に当接
し、柱上機器を支えるものである。

なおアームタイ１７の上端は主梁５の腕金部６
先端に固定するのが好しいが、ある程度内側の腕
金部６に固定しても良い。

（考案の効果） この考案は以上の構成であり、アームタイの一
端を主梁の基体下部に着脱自在に固定し、当該箇
所から一旦電柱に沿つて垂下させ、ここから折り
曲げて上記主梁の水平に延びた腕金部の先端部に
他端を着脱自在に固定して設けているため、従来
のものと異なりアームタイ用の補助バンドがいら
ず、アームタイの取り付け、取り外しだけで小
型、大型の柱上機器の支持に対応できる。特に小
型の機器を載置し、これを大型の機器に代える場
合、上記アームタイを取り付けるだけで支持強度
が増し、十分大型機器を支持できる。この様にこ
の考案の受け台は極めて構成が簡単で、電柱への
取り付け、取り外しが容易であり、極めて作業性
の良いものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図はこの考
案の平面図、第２図は同側面図、第３図はこの考
案の電柱取付バンドの側面図、第４図Ａ，Ｂは
夫々この考案の主梁の平面図及び側面図、第５図
はこの考案の受け板の斜視図、第６図Ａ，Ｂは
夫々この考案のアームタイの平面図及び側面図、
第７図はこの考案のアームタイを取り外した状態
を示す側面図である。 図中１は電柱取付用バンド、２は突体、３は係
止溝、５は主梁、６は腕金部、７は基体、７ａは
両側片、７ｂは背板、７ｃは電柱当接用脚体、１
２は受け板、１７はアームタイ、１９は電柱当接
体、２０は取付金具、３０は電柱である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 腕金部及びこの腕金部の一端に固定した基体か
   ら成る主梁を設け、この主梁の上記基体の一端に
   は電柱取付用バンドの一端を取り付け、この電柱
   取付用バンドの取付部の下方に基体を垂下して電
   柱当接用脚体を形成し、上記主梁の腕金部には柱
   上機器の受け板を載置し、上記電柱当接用脚体の
   下端に一端を、また他端を上記腕金部の先端部に
   夫々着脱自在に取り付けたアームタイを設け、こ
   のアームタイは上記電柱当接用脚体への取付部か
   ら下方へ垂下した電柱当接体を設け、この電柱当
   接体箇所から上記腕金方向に折曲していることを
   特徴とする柱上機器用受け台。