JPH0346912Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はドツトプリンタ用印字ヘツドに係り、
特にワイヤユニツト、ソレノイドユニツト及びア
ーマチユアユニツトの位置決め構造に関する。

［従来の技術］ 従来のドツトプリンタ用印字ヘツドは、その組
立を容易にするため、ノーズに複数のワイヤが配
設されたワイヤユニツトと、ソレノイドベースに
複数のコアが円周状に固定され、これらのコアに
ソレノイドボビンが装着されたソレノイドユニツ
トと、アーマチユアベースに複数のアーマチユア
が前記コア及び前記ワイヤに対応して配設された
アーマチユアユニツトとからなり、各ユニツト同
志は位置決めされている。

従来、ワイヤユニツトとソレノイドユニツトの
位置決めは、ソレノイドベースの中心部に中心穴
及び切欠き部を設け、ノーズに前記中心穴に嵌挿
される円筒部及びこの円筒部の外周に前記切欠き
部に嵌挿される突起部を設けて行つていた。また
ソレノイドユニツトとアーマチユアユニツトの位
置決めは、ソレノイドベースの外周の側壁に円穴
又は溝等の位置決め穴を設け、アーマチユアベー
スに前記位置決め穴に嵌挿される突起を設けて行
つている。

［考案が解決しようとする問題点］ ワイヤユニツトとソレノイドユニツトとの位置
決めは、前記したようにソレノイドベースの中心
穴及び切欠き部にノーズの円筒部及び突起部を嵌
挿させて行つているので、その位置決めは中心部
で行なわれ、回転方向の位置決め精度が悪い。ノ
ーズとソレノイドベースとに回転方向の位置ずれ
が生じると、ワイヤとアーマチユアとの当接位置
関係が悪くなり、ワイヤに固定されたワイヤピン
とアーマチユアとが片当りするものが生じ、摩耗
し易くなる。

ソレノイドユニツトとアーマチユアユニツトと
の位置決めは、前記したようにソレノイドベース
とアーマチユアベースとで行つているので、コア
とアーマチユアとは間接的に位置決めされること
になり、位置決め精度が悪い。またソレノイドベ
ースに形成する位置決め穴は、ソレノイドベース
を絞り加工後に穴抜きしなければならないので、
コスト高になる。。

本考案の目的は、ワイヤピンとアーマチユア及
びコアとアーマチユアとの相対位置精度を向上さ
せることができるドツトプリンタ用印字ヘツドを
提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 上記問題点を解決するための本考案の構成を実
施例に対応する第１図乃至第６図により説明す
る。複数のワイヤ１２が摺動自在に配設されたノ
ーズ１１を有するワイヤユニツト１０と、複数の
コア２２が円周状に固定されたソレノイドベース
２１と、前記コア２２に装着されたソレノイドボ
ビン２４と、前記ソレノイドベース２１の前記コ
ア２２の反対側に配設されたインシユレータ２５
及びフレキシブルプリント板２６とを有するソレ
ノイドユニツト２０と、複数のアーマチユア３２
が回転自在に配設されたアーマチユアベース３１
を有するアーマチユアユニツト３０とを備え、前
記ノーズ１１には、前記ソレノイドユニツト２０
側に突出したノーズ位置決め突起１１ａが外周側
に設けられ、前記インシユレータ２５及び前記フ
レキシブルプリント板２６には、前記ノーズ位置
決め突起１１ａに嵌挿されるノーズ位置決め穴２
５ｂ，２６ａが設けられ、前記インシユレータ２
５及び前記ソレノイドベース２１には、前記ソレ
ノイドボビン２４のソレノイド端子２４ａが嵌挿
されるソレノイドボビン位置決め穴２１ａ，２５
ａが設けられ、前記アーマチユアベース３１に
は、前記ソレノイドボビン２４の外周に係合して
回転方向を位置決めするアーマチユアベース位置
決め突起３１ｄが設けられている。

［作用］ アーマチユアベース３１のアーマチユアベース
位置決め突起３１ｄにソレノイドボビン２４の外
周を係合させることにより、コア２２とアーマチ
ユア３２との相対位置精度が向上する。またソレ
ノイドボビン２４のソレノイド端子２４ａにイン
シユレータ２５のソレノイドボビン位置決め穴２
５ａを挿入し、このインシユレータ２５のノーズ
位置決め係合２５ｂにノーズ１１のノーズ位置決
め突起１１ａを挿入することにより、ノーズ１１
とソレノイドボビン２４との位置精度が向上し、
その結果としてワイヤ１２に固定されたワイヤピ
ン１３とアーマチユア３２との位置精度が向上す
る。

［実施例］ 以下、本考案を図示の一実施例により説明す
る。第１図は本考案になるドツトプリンタ用印字
ヘツドの全体外観を示す。本実施例は、ワイヤユ
ニツト１０、ソレノイドユニツト２０及びアーマ
チユアユニツト３０はそれぞれ後記する手段で位
置決めされ、ワイヤユニツト１０のノーズ１１、
ソレノイドユニツト２０のソレノイドベース２１
及びアーマチユアユニツト３０のアーマチユアベ
ース３１がフアスナー４０で一体に固定されてい
る。

ワイヤユニツト１０（第２図、第５図参照） ノーズ１１には、複数のワイヤ１２が摺動自在
にガイドされ、かつ先端が直線状で、後端が円周
状に配設されている。また複数のワイヤ１２は、
後端に固定されたワイヤピン１３とノーズ１１間
に配設されたワイヤリターンバネ１４で後方側に
付勢されている。

またノーズ１１には、外周近傍に前記ソレノイ
ドユニツト２０側に突出したノーズ位置決め突起
１１ａが複数個（実施例は３個）設けられてい
る。更にノーズ１１の中心部にはノーズ合せ円筒
部１１ｂ及び突起１１ｃが設けられている。

ソレノイドユニツト２１（第２図、第６図参照） カツプ状のソレノイドベース２１の底面に円柱
状のコア２２が前記複数のワイヤ１２に対応して
円周状に固定されている。前記コア２２にはそれ
ぞれソレノイド２３が巻回された両端に鍔を持つ
円筒形のソレノイドボビン２４が装着されてお
り、前記ソレノイドボビン２４は２個のソレノイ
ド端子２４ａを有する。そして前記ソレノイド２
３の巻初め部及び巻終り部はそれぞれ前記ソレノ
イド端子２４ａに固定されている。

前記ソレノイドベース２１の前記コア２２と反
対側にはインシユレータ２５を介してフレキシブ
ルプリント板２６が配設されており、前記ソレノ
イドベース２１及び前記インシユレータ２５には
前記ソレノイドボビン２４のソレノイド端子２４
ａが挿入されるコイルボビン位置決め穴２１ａ，
２５ａが設けられ、またフレキシブルプリント板
２６には前記ソレノイド２３の端部が挿入される
穴が設けられている。またソレノイドベース２１
には前記ノーズ１１のノーズ合せ円筒部１１ｂ及
び突起１１ｃに対応した箇所にノーズはめ合い穴
２１ｂ及びノツチ２１ｃがそれぞれ設けられてい
る。そして、ソレノイドボビン２４のソレノイド
端子２４ａは前記ソレノイドベース２１の位置決
め用穴２１ａ、インシユレータ２５のコイルボビ
ン位置決め穴２５ａ及びフレキシブルプリント板
２６の穴に挿入され、ソレノイド２３の端部はフ
レキシブルプリント板２６に半田付け固定されて
いる。これにより、ソレノイドボビン２４、ソレ
ノイドベース２１、インシユレータ２５及びフレ
キシブルプリント板２６は位置決めされて一体に
組立られる。

また前記インシユレータ２５及びフレキシブル
プリント板２６には、前記ノーズ１１のノーズ位
置決め突起１１ａに対応した箇所にそれぞれノー
ズ位置決め穴２５ｂ，２６ａが設けられ、更に中
心にノーズ１１のノーズ合せ突起１１ｃの外径よ
り大きな穴が設けられている。

アーマチユアユニツト３０（第２図、第４図参
照） アーマチユアベース３１の中心部側には前記複
数のコア２２にそれぞれ対応して設けられたアー
マチユア３２の先端側をガイドするアーマチユア
先端ガイド突起３１ａが設けられている。またア
ーマチユアベース３１の外周側には前記アーマチ
ユア３２にそれぞれ対応してアーマチユア位置決
め突起３１ｂが設けられており、前記アーマチユ
ア３２にはアーマチユア位置決め突起３１ｂに挿
入されるアーマチユア位置決め穴３２ａが設けら
れている。更にアーマチユアベース３１のアーマ
チユア３２間には、アーマチユア３２の外周をガ
イドするアーマチユアパイロツトガイド突起３１
ｃが前記アーマチユア位置決め突起３１ｂより高
く設けられ、前記アーマチユア３２には前記アー
マチユアパイロツトガイド突起３１ｃに対応した
部分にアーマチユアパイロツトガイド切欠き溝３
２ｂが設けられている。また前記アーマチユアパ
イロツトガイド突起３１ｃの１つには、隣接する
ソレノイドボビン２４に係合するようにアーマチ
ユアベース位置決め突起３１ｄが設けられてい
る。

前記アーマチユアベース３１とアーマチユア３
２間には、アーマチユアスプリング３３が配設さ
れ、このアーマチユアスプリング３３によりアー
マチユア３２の内側端がアーマチユアベース３１
に当接するように付勢されている。またアーマチ
ユア３２上にはレシジユアル３４が載置されてい
る。

そこで、アーマチユアユニツト３０は次のよう
にして組立られる。アーマチユアベース３１にア
ーマチユアスプリング３３を配設する。次にアー
マチユア３２の内側部分をアーマチユアベース３
１のアーマチユア先端ガイド突起３１ａ間に挿入
し、アーマチユア３２の外側部をアーマチユアパ
イロツトガイド突起３１ｃ間に挿入する。これに
より、アーマチユア３２はらふな位置決めがなさ
れ、アーマチユア３２のアーマチユア位置決め穴
３２ａはアーマチユア位置決め突起３１ｂ上の近
傍に位置する。そこで、アーマチユア位置決め突
起３１ｂにアーマチユア位置決め穴３２ａを挿入
すると、アーマチユア３２は精度良い位置決めが
なされる。これにより、アーマチユアユニツト３
０の組立は完了する。

全体の組立 全体の組立は次のようにして行なう。まず各ユ
ニツト１０，２０，３０を前記したようにそれぞ
れ別個に予め組立ておく。そして、アーマチユア
ベース３１のアーマチユアベース位置決め突起３
１ｄに隣接するソレノイドボビン２４の外周が係
合するように、アーマチユアユニツト３０上にソ
レノイドユニツト２０を載置する。これにより、
コア２２とアーマチユア３２との相対位置が精度
良く位置決めされる。

次にワイヤユニツト１０のノーズ１１のノーズ
合せ円筒部１１ｂ及び突起１１ｃをソレノイドベ
ース２１のノーズはめ合い穴２１ｂ及びノツチ２
１ｃを挿入する。これにより、ソレノイドベース
２１とノーズ１１とはらふな位置決めがなされ
る。続いてノーズ１１のノーズ位置決め突起１１
ａをフレキシブルプリント板２６のノーズ位置決
め穴２６ａを通してインシユレータ２５のノーズ
位置決め穴２５ｂに挿入する。

このように、ノーズ１１とインシユレータ２５
とは外周側に形成されたノーズ位置決め突起１１
ａとノーズ位置決め穴２５ｂとで位置決めされる
ので、ノーズ１１とインシユレータ２５とは精度
良く位置決めされる。またソレノイドベース２１
及びインシユレータ２５とソレノイドボビン２４
とは、ソレノイドベース２１及びインシユレータ
２５の位置決め用穴２１ａ，２５ａとソレノイド
ボビン２４のソレノイド端子２４ａとで精度良く
位置決めされているので、ノーズ１１はソレノイ
ドベース２１に精度良く位置決めされる。

最後にフアスナー４０を用いてノーズ１１の外
周とアーマチユアベース３１の外周をはさみ込
む。これにより、各ユニツト１０，２０，３０は
一体に固定される。

作 動 次に作動について説明する。ソレノイド２３が
励磁されていない場合は、ワイヤリターンバネ１
４及びアーマチユアスプリング３３の付勢力によ
つてアーマチユア３２はアーマチユアベース３１
に当接している。ソレノイド２３が励磁される
と、コア２２によつてプランジヤ３４が引かれ、
アーマチユア３２はアーマチユアベース３１のア
ーマチユア位置決め突起３１ｂを中心として回動
し、レシジユアル３４を介してコア２２に当接す
る。これにより、ワイヤピン１３の後端が押され
てワイヤ１２がノーズ１１の前面より突出し、以
下図示しないインクリボンを介して紙をプラテン
に押付けてドツト印字を行なう。ソレノイド２３
の励磁が切れると、アーマチユア３２はアーマチ
ユアスプリング３３の付勢力によつて前記と逆方
向に回動復元し、アーマチユアベース３１に当接
する。またワイヤ１２はアーマチユア３２にフロ
ーするようにワイヤリターンバネ１４の付勢力に
よつて戻る。

［考案の効果］ 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、ノーズには、ソレノイドユニツト側に突出し
たノーズ位置決め突起が外周側に設けられ、イン
シユレータ及びフレキシブルプリント板には、前
記ノーズ位置決め突起に嵌挿されるノーズ位置決
め穴が設けられ、前記インシユレータ及びソレノ
イドベースには、ソレノイドボビンのソレノイド
端子が嵌挿されるソレノイドボビン位置決め穴が
設けられ、アーマチユアベースには、前記ソレノ
イドボビンの外周に係合して回転方向を位置決め
するアーマチユアベース位置決め突起が設けられ
ているので、ワイヤピンとアーマチユア及びコア
とアーマチユアとの相対位置精度が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になるドツトプリンタ用印字ヘ
ツドの一実施例の外観を示し、ａは平面図、ｂは
側面図、ｃは背面図、第２図は拡大主要断面図、
第３図は第２図におけるソレノイド端子部分の拡
大断面図、第４図はアーマチユアガイド状態の拡
大説明図、第５図はワイヤユニツトの背面図、第
６図はソレノイドユニツト背面図である。 １０：ワイヤユニツト、１１：ノーズ、１１
ａ：ノーズ位置決め突起、１２：ワイヤ、２０：
ソレノイドユニツト、２１：ソレノイドベース、
２１ａ：ソレノイドボビン位置決め穴、２２：コ
ア、２４：ソレノイドボビン、２４ａ：ソレノイ
ド端子、２５：インシユレータ、２５ａ：ソレノ
イドボビン位置決め穴、２５ｂ：ノーズ位置決め
穴、２６：フレキシブルプリント板、２６ａ：ノ
ーズ位置決め穴、３０：アーマチユアユニツト、
３１：アーマチユアベース、３１ｄ：アーマチユ
アベース位置決め突起、３２：アーマチユア。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のワイヤが摺動自在に配設されたノーズを
   有するワイヤユニツトと、複数のコアが円周状に
   固定されたソレノイドベースと、前記コアに装着
   されたソレノイドボビンと、前記ソレノイドベー
   スの前記コアの反対側に配設されたインシユレー
   タ及びフレキシブルプリント板とを有するソレノ
   イドユニツトと、複数のアーマチユアが回転自在
   に配設されたアーマチユアベースを有するアーマ
   チユアユニツトとを備え、前記ノーズには、前記
   ソレノイドユニツト側に突出したノーズ位置決め
   突起が外周側に設けられ、前記インシユレータ及
   び前記フレキシブルプリント板には、前記ノーズ
   位置決め突起に嵌挿されるノーズ位置決め穴が設
   けられ、前記インシユレータ及び前記ソレノイド
   ベースには、前記ソレノイドボビンのソレノイド
   端子が嵌挿されるソレノイドボビン位置決め穴が
   設けられ、前記アーマチユアベースには、前記ソ
   レノイドボビンの外周に係合して回転方向を位置
   決めするアーマチユアベース位置決め突起が設け
   られていることを特徴とするドツトプリンタ用印
   字ヘツド。