JPH0346058Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は便器、洗面器に給水する水栓の吐水開
始や吐水の停止を感知部による使用者の感知に基
づいて自動的に制御する装置で、特に壁に埋込式
に設置される水栓制御装置に関する。

＜従来の技術＞ 従来、この種の水栓制御装置として種々の構造
が知られており、一例として第６図に示す実開昭
55−36285号公報のものがある。

第６図のものについて説明すると、感知部１０
１を取付けたカバー１０２が壁１０３に開設した
凹孔１０４に埋込んだボツクス１０５に取付枠１
０６を介して取付固定されて凹孔１０４の孔縁に
壁１０３表面側から当接しており、上記カバー１
０２は断面大略山形に形成されて壁１０３面から
突出している。

またカバー１０２には窓孔１０７が開設されて
おり、カバー１０２裏面側より窓孔１０７に臨ま
せて感知部１０１をカバー１０２に取付けると共
にカバー１０２表面より透明板１０８で窓孔１０
７を覆つている。

従つて、この第６図のものは、カバー１０２が
壁１０３面から突出して見栄えが悪いばかりでな
く、カバー１０２に体が触れて怪我をしたり、カ
バー１０２上面にゴミや埃が溜ると共にいたずら
され易い等の欠点がある。

また感知部１０１が直接表から見えず、故障を
発見し難いという問題がある。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 本考案が解決しようとする問題点はカバーが壁
面から突出しないようにすると共に感知部の前面
を直接カバー表面側に露出させることである。

＜問題を解決するための手段＞ 上記問題を解決するために本考案が講ずる技術
的手段は、前板と後板よりなる建物の壁に開設し
た開口、この開口内に配設され外周に設けた段部
を取付板、取付板の前面に当接固定され感知部装
着孔を有するカバー、この感知部装着孔に装着さ
れる感知部、感知部により制御され水洗器に給水
する水栓を備え、上記前板に開設される開口を後
板に開設される開口より大きく形成すると共に、
該後板の開口に取付板の段部を当接して取付板前
面に当接固定したカバーの前面を前板の前面と面
一状にしたものである。

＜作用＞ 本考案はカバーの前面を前板前面と面一にし、
感知部前面をカバーの感知部装着孔より前面に直
接露出させるものである。

＜実施例＞ 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

この実施例は第１図に示すように感知部３が、
小便器Ｂの使用を感知して、小便器Ｂへ洗浄水を
供給するフラツシユバルブ等の水栓Ｃを電気制御
部Ｄにより自動的に制御するもので、上記感知部
３を建物の壁Ａに開設した開口A₁′，A₂′に配備
している。

壁Ａは例えばタイル等の外装材で形成した前板
A₁と、例えば珪酸カルシウム板等の内装材で形
成した後板A₂とを固着することにより構成され、
本実施例では後板A₂の前面に複数個の前板A₁…
を碁盤目状に配備すると共に後板A₂の背面側に
空所A₃を設けている。

これら前板A₁と後板A₂に開設した開口A₁′，
A₂′は小便器Ｂの上方、正確には小便器Ｂの前に
人が立つた状態で、その人の胸のあたりに相当す
る高さに夫々矩形状に開口すると共に前板A₁の
開口A₁′を後板A₂の開口A₂′より大きく形成し、
両開口A₁′，A₂′内には取付板１を配設する。

取付板１は例えばABS樹脂等の合成樹脂によ
り矩形状に形成し、その背面外周に段部１ａを凹
設すると共に該段部１ａより前端までの厚さを上
記前板A₁の厚さと同寸法に形成し、更に本実施
例ではその正面形状を前板A₁の正面形状と同形
で同寸法に形成している。

上記取付板１の中央には感知部３及び取付具４
が挿通する通孔１ｂを開設し、該通孔１ｂの周縁
にはボルト５が挿通する小孔１ｃを複数個開穿
し、このボルト５の後端を、後壁A₂の開口A₂′に
背面より当接して開口A₂′を塞ぐ挟持板６に螺着
することにより、該挟持板６と取付板１とで後板
A₂の開口A₂′口縁を挟持する状態で固定される。

尚、後板A₂の裏面と挟持板６前面の間にはそ
の開口A₂′周縁に沿つて発泡パツキンA₄を介在固
定する。

また、上記取付板１の前面にはカバー２を着脱
自在に装着する磁石１ｄを接着剤等で固着すると
共に、周縁にはカバー２の外周と嵌め合う凹部１
ｅを全周に亙つて形成する。

カバー２は上記磁石１ｄと接着する材質例えば
金属板により上記凹部１ｅの深さ寸法に略相当す
る厚さの平板状に形成し、その中央に後述する感
知部３の鍔部３ａの外形形状より僅かに大きな寸
法の感知部装着孔２ａを開設すると共に、裏面に
は磁石１ｄと接着する材質のステンレス綱板より
なる裏当板２ｂを固着して上記感知部装着孔２ａ
の孔縁に沿つて外孔２ａ内方へ突出する係止縁２
ｃを設ける。

感知部３は従来周知の光電センサー、静電容量
変化型センサー等であり、例えば光電センサーの
場合、その前面に設けた透明部より内部に収容配
備した投光素子、受光素子（図示せず）が前方に
臨み、その前端外周に鍔部３ａを設けると共に裏
面中央部にネジ杆３ｂを突設し、該ネジ杆３ｂの
左右には感知距離調整用蓋３ｃを設けコード３ｄ
を引出す。

そして、この感知部３はカバー２の感知部装着
孔２ａにカバー２前面側より挿入して鍔部３ａ裏
面を係止縁２ｃ前面に当接せしめる。

また感知部３はネジ杆３ｂをカバー２の裏面に
配置した取付具４のネジ杆挿通孔４ｃに挿通さ
せ、取付具４裏面側よりネジ杆３ｂにナツト７を
螺着する。

取付具４は矩形状の背板部４ａと、該背板部４
ａの対向する一対の側縁より背板部４ａに対して
同じ方向へ直角に屈曲した脚部４ｂ，４ｂとから
断面略コの字状に形成され、本実施例では両脚部
４ｂ，４ｂの先端を夫々外方へ直角に屈曲し、上
記背板部４ａにはネジ杆挿通孔４ｃとコード引出
し用切欠き４ｄを開穿する。

取付具４はカバー２の裏側に配置して、脚部４
ｂ，４ｂの先端前面をカバー２の係止縁２ｃ裏側
に当接し、ネジ杆挿通孔４ｃに感知部３のネジ杆
３ｂを挿通させて背板部４ａ裏面側からネジ杆３
ｂにナツト７を螺着せしめると共にコード引出し
用切欠き４ｄより感知部３のコード３ｄを引出
す。

そして、このナツト７を締め付けることによ
り、感知部３の鍔部３ａがカバー２の係止縁２ｃ
前面に引き寄せられると共に取付具４は係止縁２
ｃ裏面に押し付けられ感知部３は取付具４とでカ
バー２の係止縁２ｃを挟持する状態で固定され
る。

一方、上記コード３ｄは、予め後板A₂の裏側
に配管され電――御部Ｄに連絡する電線管D₁よ
り引出されたコードD₂にコネクターD₃を介して
接続される。

電気制御部Ｄは後板A₂裏側の空所A₃の適当な
位置又は天井裏等に配備されて、水栓Ｃを作動さ
せる駆動ソレノイドC₁に電気的に連絡し、感知
部３からの感知信号に基づいて駆動ソレノイド
C₁の駆動を制御するようになつている。

上記駆動ソレノイドC₁は、一次側を給水源に、
二次側を小便器Ｂに夫々連絡するフラツシユバル
ブ等の水栓Ｃに一体的に設けられる。

水栓Ｃは後板A₂裏側の空所A₃に設けられ給水
管C₂を介して小便器Ｂに連絡する。

而して、斯る水栓制御装置はカバー２、感知部
３及び取付具４が取付板１に対して着脱自在とな
り、該取付板１の磁石１ｄにカバー２を接着した
状態でカバー２前面が前板A₁の前面と略面一状
となる。

尚、前示実施例においては、水洗器が小便器Ｂ
で水栓Ｃが駆動ソレノイドC₁により作動するフ
ラツシユバルブの場合を示したが、これに限定さ
れず、水洗器は大便器や洗面器や手洗器等でも良
く、水栓Ｃも他の構造のものでも良いことは言う
までもない。

＜考案の効果＞ 本考案は上記の構成であるから以下の利点を有
する。

カバーは壁面から突出しないので、これらに
体の一部を触れて怪我をしたり、ゴミや埃がカ
バー上面に溜ることがないと共にいたずらされ
難い。

感知部の前面がカバーの感知部装着孔から表
面に直接露出していて感知部が表面から見える
ので、故障を発見し易い。

感知部をカバーの感知部装着孔に嵌め込み挿
入して装着するので、感知部がずれることがな
い。

感知部を共通部品としてカバーを種々の形に
することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す水栓制御装置
の縦断側面図、第２図は同拡大正面図で一部切欠
して示し、第３図は第２図の−線に沿える断
面図、第４図は要部の分解斜視図、第５図はブロ
ツク図、第６図は従来の水栓制御装置の一例を示
す断面図である。 Ａ……壁、A₁……前板、A₂……後板、A₁′，
A₂′……開口、Ｂ……水洗器、Ｃ……水栓、１…
…取付板、１ａ……段部、２……カバー、２ａ…
…感知部装着孔、３……感知部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前板と後板よりなる建物の壁に開設した開口、
   この開口内に配設され外周に段部を設けた取付
   板、取付板の前面に当接固定され感知部装着孔を
   有するカバー、この感知部装着孔に装着される感
   知部、感知部により制御され水洗器に給水する水
   栓を備え、上記前板に開設される開口を後板に開
   設される開口より大きく形成すると共に、該後板
   の開口に取付板の段部を当接して取付板前面に当
   接固定したカバーの前面を前板の前面と面一状に
   してなる水栓制御装置。