JPH0345163Y2

JPH0345163Y2 -

Info

Publication number: JPH0345163Y2
Application number: JP1985080187U
Authority: JP
Priority date: 1985-05-30
Filing date: 1985-05-30
Publication date: 1991-09-24
Also published as: JPS61197536U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、加工後の凸レンズまたは凹レンズ
の偏心量を簡単かつ正確に測定するレンズ用偏心
量測定装置に関するものである。

（従来の技術）レンズ製作工程において、従来からレンズ加工
工程後、レンズの偏心量を測定する作業が行なわ
れている。

このレンズの偏心量は、一般に光源からの光を
コリメータ十字スケール板、投影レンズ、直角プ
リズムを介して載物台上のレンズホルダに保持さ
れた被検レンズに導き、この被検レンズをレンズ
ホルダ内で円周方向に回動させ、これを対物レン
ズ、鏡筒内の標示線板を介して接眼レンズで観察
し、十字スケール板と標示線板との相対的位置変
位を、目盛によつて読み取り、測定するようにし
ていた。

（考案が解決しようとする問題点）従来のレンズ用偏心量測定装置では、載物台上
のレンズホルダに保持された被検レンズと、この
被検レンズの上方に設けられ対物レンズとの間隔
が狭く、そのため、被検レンズをレンズホルダ内
で円周方向に回転させて偏心量を観察した場合
に、その振れ量が小さく正確に被検レンズの偏心
量を測定することが難しく、かつ、測定に熟練を
要するという問題点があつた。

この発明は、上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、熟練度を要することなく、
簡単かつ正確にレンズの偏心量を測定し得るレン
ズ用偏心量測定装置を提供することを目的とする
ものである。

（問題点を解決するための手段）この考案にかかるレンズ偏心量測定装置は、被
検レンズと対物レンズとの間隔を広げるためにア
ーム部に２個の合焦ノブを設け、かつ前記対物レ
ンズは、鏡筒下端に設けたレボルバー部に倍率の
異なるものを複数備えるとともに偏心量を写し出
す小型テレビ用カメラを鏡筒の上端に設けたもの
である。

（作用）この考案においては、下段に配置された合焦ノ
ブのピニオンと鏡筒のラツクとの噛み合いが外れ
た後においても、その上段に配置された次の合焦
ノブのピニオンと噛み合い、被検レンズと対物レ
ンズとの間隔を当該合焦ノブを廻すことで必要に
して十分、広げることができ、間隔の広がりに比
例してレンズの振れ量を拡大する。また、レボル
バー部に倍率の異なる複数の対物レンズを備える
ことで、さらに確実に偏心量を測定できる。加え
て、小型テレビカメラに偏心量を写し出すこと
で、観察姿勢に制約されることなく、熟練度を必
要としないでより正確に偏心量の測定が可能とな
る。

（実施例）第１図は、この考案の一実施例によるレンズ用
偏心量測定装置の外観を示す側面図、第２図は、
上記測定装置の光学系を示す説明図、第３図は上
記測定装置における鏡筒の鉛直方向の移動状態を
示す説明図である。

図において、１はコリメータ部であり、このコ
リメータ部１は光源２と、内部にコリメータ十字
スケール板３を有する焦点調整リング４と、内部
に投影レンズ５を有するレンズ収納筒６と、光源
２から出た光を直角方向に屈折させる直角プリズ
ム７から成る。

８は基台、９はこの基台８に取付けられたアー
ム部、１０はこのアーム部９の下端に取付けられ
た載物台、１１はこの載物台１０上に設けられた
レンズホルダ、１２はこのレンズホルダに保持さ
れた被検レンズ、１３はアーム部９の上端に設け
られた第１合焦ノブ、１４は同じくアーム部９の
上端に設けられた第２合焦ノブである。第１合焦
ノブ１３および第２合焦ノブ１４の取り付けられ
た中心軸には、第３図の略図に示すようにそれぞ
れピニオンギヤP₁，P₂を有している。

１５は鏡筒であつて、この鏡筒１５の一側面に
はその長手方向に沿つてラツク１６が設けられ、
このラツク１６は前記第１合焦ノブ１３および第
２合焦ノブ１４と噛み合うように構成されてい
る。

前記鏡筒１５の下端には、レボルバー部１７が
設けられ、このレボルバー部１７には、複数の、
たとえば倍率、５倍、10倍、20倍の３個の対物レ
ンズ１８ａ，１８ｂ，１８ｃが装着されている。

前記鏡筒１５の上端には、小型テレビ用カメラ
１９が取付けられ、この小型テレビカメラ１９は
コード２０を介して図示を省略したバツテリー等
の電源に接続されている。また、前記鏡筒１５の
内部には、第２図に示すように指示線板２１およ
び投影レンズ２２が設けられている。

次に、上記構成の作用について説明する。

まず、コリメータ部１の電源投入後、載物台１
０上のレンズホルダ１１内に、偏心量を測定すべ
き被検レンズ１２を装着する。

次いで、レボルバー部１７の適当な倍率の対物
レンズ１８ａ，１８ｂ，１８ｃのいずれかを選定
し、その後、第１合焦ノブ１３および第２合焦ノ
ブ１４を用いて被検レンズ１２と対物レンズ、た
とえば対物レンズ１８ａとの間隔を調整する。こ
の場合、第３図に示すように通常の状態Ａから鏡
筒１５を下降させるのに上段の第２合焦ノブ１４
のピニオンP₂とラツク１６との噛み合いが外れ
ても引き続き第１合焦ノブ１３のピニオンP₁と
ラツク１６とが噛み合い、対物レンズ１８ａと被
検レンズ１２との間隔をより狭めることが可能
となる。

一方、対物レンズ１８ａと被検レンズ１２との
間隔を広げる場合には、同図Ｃに示すように下
段の第１合焦ノブ１３のピニオンP₁とラツク１
５との噛み合いが外れた後、第２合焦ノブ１４の
ピニオンP₂とラツク１５との噛み合いにより、
第２合焦ノブ１４を回動させれば、前記の間隔
が広がることとなる。

そこで、これらの第１、第２合焦ノブ１３，１
４により対物レンズ１８ａと被検レンズ１２との
間隔を適当に定めた後、コリメータ部１の焦点
調整リング４を静かに廻わすと、コリメータ部１
のコリメータ十字スケール板３が、この装置の光
学系を介して小型テレビ用カメラ１９の画面に焦
点を合わせて写し出される。

この場合のコリメータ十字スケール板３の表示
は、たとえば第２図の符号３ａで示すような銷線
の目盛を有し、また、鏡筒１５内の標示線板２１
の表示を、同じく第２図の符号２１ａで示すよう
な目盛とすると、これらの目盛３ａ，２１ａとが
第１図の小型テレビ用カメラ１の画面Ｇに写し出
される。

次に、被検レンズ１２をレンズホルダ１１内で
円周方向に静かに回動させると、被検レンズ１２
の偏心量に応動して画面Ｇ内でコリメータ十字ス
ケール板３の目盛３ａが変動し、この変動による
標示線板２１の目盛２１ａとの相対的変位を読み
取ることで、被検レンズの偏心量が測定できる。

なお、上記の実施例では、レボルバーに装着す
る対物レンズを３個にした例について説明した
が、勿論、この個数に限定されるものではなく、
また、小型テレビ用カメラの影像を記録し、さら
に詳細な検討、分析、統計などを行うことにより
さらに高品質、高性能のレンズ加工が実現でき
る。

（考案の効果）以上のように、この考案によれば、測定装置の
アーム部に鏡筒のラツクに噛み合うピニオンを有
する２個の合焦ノブを設け、対物レンズと被検レ
ンズとの間隔を従来以上に広げ得るようにしたの
で、被検レンズの振れ量がそれに比例して拡大さ
れ、さらにレボルバーに装着された複数の倍率の
異なる対物レンズの選択により一そう拡大率を向
上させることができ、しかも小型テレビ用カメラ
に偏心量を写し出すことで、読み取りの誤りを減
少させ、精度良く、かつ、簡単に、また熟練度を
要することなく、被検レンズの偏心量の測定でき
る等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例によるレンズ用
偏心量測定装置の外観を示す側面図、第２図は、
上記測定装置の光学系を示す説明図、第３図Ａ，
Ｂ，Ｃはそれぞれ上記測定装置における鏡筒の鉛
直方向の移動状態を示す説明図である。１……コリメータ部、３……コリメータ十字ス
ケール板、９……アーム部、１２……被検レン
ズ、１３……第１合焦ノブ、１４……第２合焦ノ
ブ、１５……鏡筒、１７……レボルバー、１８
ａ，１８ｂ，１８ｃ……対物レンズ、１９……小
型テレビ用カメラ、２１……標示線板。（なお、
図中、同一符号は同一または相当部分を示す。）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】光源からの光を、コリメータ十字スケール板、
投影レンズ、直角プリズムを介して載物台の被検
レンズへ導くコリメータ部と、基台に立設され、前記被検レンズを、レンズホ
ルダを介して保持する載物台を有し、かつ、鏡筒
を鉛直方向にスライドさせるためのピニオンを有
する第１合焦ノブおよび第２合焦ノブを備えたア
ーム部と、一側面にその長手方向に沿つて設けられ、前記
第１および第２合焦ノブのピニオンを噛み合うラ
ツクを有する鏡筒と、この鏡筒下端に設けられ、それぞれ倍率の異な
る複数の対物レンズを有するレボルバー部と、前記鏡筒の上端に設けられ、前記コリメータ部
の十字スケール板および前記鏡筒内に設けられた
標示線板との円周方向の回動による相対的位置変
位を写し出すための小型テレビ用カメラと、を有すること特徴とするレンズ用偏心量測定装
置。