JPH0343526Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はオーブン、グリル機能付こんろ等の多
機能こんろ装置等の加熱調理装置に於ける操作装
置に関するものである。

（従来の技術およびその課題） 近年、こんろやオーブン、グリル等の加熱調理
部を一部に組み合わせた多機能の加熱調理装置が
普及しつつある。このように多くの機能を一体化
した装置では、操作つまみが多くなりがちで、操
作つまみが多くなると製作が面倒で、操作がし難
く、また誤操作し易くなつてしまうという課題が
ある。

本考案は室内の上下にバーナを設けたグリルに
於いて、かかる上下のバーナを共通の操作つまみ
によつて火力調節自在とすることにより、かかる
課題を解決しようとするもので、この際、上下の
バーナを合理的に火力調節することにより、常時
良好に調理を行なえるようにしたものである。

（課題を解決するための手段） 本考案の構成を、実施例に対応する第１図〜第
４図に基づいて説明すると、本考案は、グリル室
１の上下にバーナ２ａ，２ｂを設けると共に、
夫々のバーナ２ａ，２ｂに供給する燃料ガス量を
調節するコツク部３ａ，３ｂを共通の操作つまみ
４により連動して操作自在として、該共通の操作
つまみ４により燃料ガスの供給量を全体として大
流量から小流量に調節可能とすると共に、前記コ
ツク部３ａ，３ｂは操作つまみ４の所定の中間流
量位置ｂを、夫々の流量調節域５ａ，５ｂの端部
に対応させ、前記下バーナ２ｂに対応するコツク
部３ｂは、前記操作つまみ４の小流量位置ｃから
前記中間流量位置ｂまで全閉または微小開度状態
とし、該中間流量位置ｂから大流量位置ａ方向に
次第に開度を大きくする構成とすると共に、前記
上バーナ２ａに対応するコツク３ａは、前記小流
量位置ｃから中間流量位置ｂ方向に次第に開度を
大きくし、中間流量位置ｂから大流量位置ａまで
全開状態とする構成としたものである。

（作用） 以上の構成に於いて、操作つまみ４を強制、即
ち大流量位置ａ側に位置させると、上、下バーナ
２ａ，２ｂの両方共に大流量の燃料ガスが供給さ
れて、両方共に強火力の調理を行なうことができ
る。そこで、次に操作つまみ４を弱側、即ち小流
量位置ｃ側に移動していくと、中間流量位置ｂに
至るまでは、コツク部３ａは全開状態が維持され
るので上バーナ２ａへの燃料の供給量は変わら
ず、コツク部３ｂの開度のみが次第に小さくなつ
て下バーナ２ｂへの燃料ガスの供給量が減少し
て、下バーナ２ｂの火力のみが弱くなる。このよ
うにして操作つまみ４が中間流量位置ｂに至る
と、コツク部３ｂは全閉または微小開度状態とな
り、下バーナ２ｂへの燃料ガスの供給が断となる
か、あるいは設定した微少流量となる。次いで更
に操作つまみ４を小流量位置ｃ方向に移動させる
と、コツク部３ｂは全閉または微小開度状態を維
持したまま、コツク部３ａの開度が次第に小さく
なつて上バーナ２ａへの燃料ガスの供給量が減少
し、上バーナ２ａの火力も次第に弱くなる。

このように本考案では、グリル室１の上下に設
けたバーナ２ａ，２ｂの全体としての火力を調節
つまみ４により調節する際、例えば大火力から小
火力への調節は、まず下バーナ２ａのみを調節し
て、この下バーナ２ｂを消火または極小火力状態
とし、これと相前後して上バーナ２ａの調節を開
始するようにしており、このように全体としての
火力を弱める場合にも、常時従来の片面焼と同様
な焼成状態を維持し得るので、常時好ましい状態
でグリル調理を行なうことができる。このような
火力調節では、下バーナ２ｂのみによる調理は行
えないが、このような調理状態が必要なものは、
例えばはまぐりやさざえ等の貝類等で、種類が少
なく、余り使用しないので差し支えなく、また
上、下バーナ２ａ，２ｂに対応するコツク部３
ａ，３ｂの流量調節域を等しくした状態で同時に
調節する場合のように全体として急激な火力変化
を起こすこともない。

（実施例） 前述した本考案の構成に於いて、夫々のバーナ
２ａ，２ｂに対応するコツク部３ａ，３ｂを共通
の操作つまみ４により操作自在とする構成は、適
宜の連動機構を適用して良いが、第４図に示す実
施例は、コツク本体６に回転自在に装置した閉子
７に、夫々のバーナ２ａ，２ｂに対応する流通溝
８ａ，８ｂを設けると共に、コツク本体６側に、
該流通溝８ａ，８ｂの夫々に対応して、前記バー
ナ２ａ，２ｂに至る供給部９ａ，９ｂを構成し、
これら流通溝８ａ，８ｂ及び供給部９ａ，９ｂの
配置によつて前記流量調節域５ａ，５ｂを適宜設
定し得るものである。かかる構成では、コツク全
体を非常にコンパクトに構成することができる。

尚、操作つまみ４はスライド式、回転式のいず
れでも良いし、コツク部３ａ，３ｂによる上、下
バーナ２ａ，２ｂの火力調節も、連続式、段階式
いずれの方式でも良いことは勿論である。

（考案の効果） 本考案は以上の通り、室内の上下にバーナを設
けたグリルに於いて、かかる上下のバーナを共通
の操作つまみによつて火力調節自在としたので、
多機能の加熱調理装置に組み込む場合に、全体と
しての操作つまみが多くなつて操作し難くなつて
しまうことがなく、またコストも低減し得るとい
う効果がある。またかかる火力調節は、例えば大
火力から小火力への調節に際しては、まず下バー
ナのみを弱くし、次いで下バーナが消火状態か、
または非常に弱火の状態に於いて上バーナの火力
を弱くするようにしたので、火力が弱い場合に
も、少なくとも従来の片面焼と同様な焼成状態を
維持することができ、従つて、常時好ましい状態
でグリル調理を行なえるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

全図共に本考案の実施例に対応するもので、第
１図ａは本考案を適用した調理装置の全体説明
図、ｂはａの要部拡大図、第２図は第１図に於け
るグリル部の説明的断面図、第３図は動作例説明
図、第４図ａ，ｂは夫々コツク部の要部斜視図、
縦断面図である。 符合１……グリル室、２ａ，２ｂ……バーナ、
３ａ，３ｂ……コツク部、４……操作つまみ、５
ａ，５ｂ……流量調節域、６……コツク本体、７
……閉子、８ａ，８ｂ……流通溝、９ａ，９ｂ…
…供給部、１０……パイロツトバーナ、１１……
パイロツトバーナ用流通溝、１２……被調理物支
持体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. グリル室の上下にバーナを設けると共に、夫々
   のバーナに供給する燃料ガス量を調節するコツク
   部を共通の操作つまみにより連動して操作自在と
   して、該共通の操作つまみにより燃料ガスの供給
   量を全体として大流量から小流量に調節可能とす
   ると共に、前記コツク部は操作つまみの所定の中
   間流量位置を、夫々の流量調節域の端部に対応さ
   せ、前記下バーナに対応するコツク部は、前記操
   作つまみの小流量位置から前記中間流量位置まで
   全閉または微小開度状態とし、該中間流量位置か
   大流量位置方向に次第に開度を大きくする構成と
   すると共に、前記上バーナに対応するコツクは、
   前記小流量位置から中間流量位置方向に次第に開
   度を大きくし、中間流量位置から大流量位置まで
   全開状態とする構成としたことを特徴とするグリ
   ルの火力調節機構。