JPH0341775Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、工作機械による切削屑や粉塵等を捕
集する捕集機に関するものである。

［従来の技術］ 工作機械による切削屑が大量に排出される工場
等においては、その切削屑を適確に処理するため
に、吸引気流により特定の場所にそれを集めてお
き、適当な量が溜まつた所で処分するようにして
いた。

ところが、集積された切削屑を容器に入れる場
合に、それが該容器の周囲にこぼれ落ち、その清
掃に手間がかかるという問題があつた。

そこで、このような問題を解決するものとし
て、例えば、実公昭58−17621号公報に開示され
ているように、吸引気流発生装置により吸込口を
通じて機体内に空気流と共に粉塵を吸込み、この
粉塵をバツグフイルタを通すことにより分離補集
し、補集された粉塵をホツパを通じてその底部に
取付けられた袋の中に直接収容するようにしたも
のが提案されている。

しかしながら、かかる従来の集塵機は、ホツパ
の底部に取付けられているダンパの開閉、及びバ
ツクフイルタへ付着した粉塵の剥離等を、全て手
作業で行うようにしているため、操作に人手を必
要とするという問題があつた。

［考案が解決しようとする問題点］ 本考案の課題は、上述したダンパの開閉やフイ
ルタへ付着した粉塵の剥離等を、人手によること
なく、簡単な構成により自動的に行うことができ
る集塵機を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 上記課題を解決するため、本考案の集塵機は、
機体の外部に開口する吸込口と該吸込口を通じて
粉塵を空気流と共に吸込むブロアとの間に粉塵用
補集室を形成し、該補集室内に、粗粉塵を補集す
るためのバツフルプレートと微粉塵を補集するた
めのフイルタとを順次配設すると共に、フイルタ
に付着した粉塵を噴出エアにより剥離させるノズ
ルを配設し、補集室の下部には、補集された粉塵
を集積させるためのホツパを設け、該ホツパの低
部に設けられた粉塵用排出口に開閉自在のダンパ
を取付けて、該ダンパを開閉駆動用の流体圧アク
チユエータに連結し、該アクチユエータと上記ノ
ズルとを、上記ブロアの稼動時にはダンパを閉鎖
すると共にノズルからのエアの噴出を停止させ、
ブロアの停止時にはダンパを開放すると共にノズ
ルからエアを噴出させる制御手段を介して流体源
に接続したことを特徴とするものである。

［作用］ ブロアの駆動により吸込口から空気流と共に粉
塵が吸込まれると、粒径の大きい粗粉塵はバツフ
ルプレートに衝突することにより補集されてホツ
パ内に落下し、粒径の小さい微粉塵は、フイルタ
に補集されてホツパ内に落下すると共に、その一
部がフイルタの表面に付着する。

このとき、ホツパの排出口に設けられたダンパ
はシリンダにより閉鎖され、且つ、ノズルへのエ
アの供給は停止されている。

ブロアが停止すると、それに連動して制御手段
が作動し、シリンダの作動によりダンパは開いて
集積した粉塵がホツパから取り出されると同時
に、各ノズルからエアが噴出し、フイルタの表面
に付着した粉塵は剥離されてホツパ内に落下す
る。

一定時間経過して上記動作が完了すると、制御
手段の作動によりダンパが閉鎖すると共に、ノズ
ルからのエアの噴出が停止する。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図及び第２図において、１は集塵機の機体
であつて、該機体１は、底部に取付けられたキヤ
スタ２により移動自在となつている。

上記機体１の前面には、外部の開口する粉塵の
吸込口３が設けられ、機体１の内部には、上記吸
込口３から粉塵を空気流と共に吸引するブロア４
が配設されており、上記吸込口３からブロア４に
至る流路には、粉塵の捕集室５が形成されてい
る。

上記捕集室５の内部には、吸込まれた空気流を
迂回させながら減速状態で流通させることによ
り、比較的粒径の大きい切粉などの粗粉塵を補集
する複数のバツフルプレート７と、粒径の小さい
微粉塵を濾過により補集する複数のフイルタ８と
が順次配設されており、該フイルタ８は、濾材か
らなる外皮内に適宜の保形材を充填することによ
り中空プレート状に形成したものを、各フイルタ
８の内部に通じる吸込口を備えた取付板９に取付
け、この取付板９を補集室５の端壁５ａに着脱自
在に装着することにより該捕集室５内に配設され
ており、該フイルタ８が目詰まりや破損を生じた
場合には、各フイルタ８を単独で、あるいは全フ
イルタ８を取付板９に取付けたまま一斉に交換で
きるようになつている。

また、上記捕集室５におけるフイルタ８の上方
には、各フイルタを配列方向に横断するエア供給
管１０が取付けられ、該エア供給管１０の下面に
は、各フイルタ８を挟むような位置にエア噴出用
のノズル１１が多数設けられており、該エア供給
管１０は、制御手段としての電磁弁１２を介して
図示しない圧縮空気源に接続されている。

上記ブロア４は、駆動源としてのモータ１４に
連結され、該ブロア４からの浄化空気を排気口１
５に導く排気流路１６には、排気に伴う騒音を吸
収させるための消音器１７が付設されている。

上記捕集室５の下部には、バツフルプレート７
及びフイルタ８で捕集された粉塵を集積するため
のホツパ２０が設けられ、該ホツパ２０の低部に
は、集積した粉塵を排出するための排出口２１が
設けられると共に、該排出口２１の回りを気密に
囲む枠体２２が取付けられ、該枠体２２の下端の
開口部２２ａの口縁には、ビニール袋等の粉塵収
容袋２４を着脱自在に取付けるための縁枠２３が
形成されている。

また、ホツパ２０における上記排出口２１に
は、ピン２６を中心にして開閉自在のダンパ２５
が取付けられ、上記枠体２２には、該ダンパ２５
を開閉するレバー２７が取付けられている。この
レバー２７は、枠体２２に回動自在に支持された
軸２８上に基端を固定され、その先端にダンパ２
５の下面に当接する滑車２９を備えており、この
滑車２９がダンパ２５の表面を転動しながら該ダ
ンパ２５を開閉するようになつている。そして、
上記軸２８の端部には、枠体２２の外側面に設け
たボツクス３０内において操作用のリンク３１が
取付けられ、このリンク３１の先端に、機体１に
取付けられた流体圧シリンダ３２のロツド３２ａ
が連結されており、このシリンダ３２によりリン
ク３１及びレバー２７を介して上記ダンパ２５が
開閉されるようになつている。

而して、上記シリンダ３２は、電磁弁３３を介
して図示しないエア等の圧力流体源に接続されて
おり、該電磁弁３３と上記エア供給管１０用の電
磁弁１２とは、ブロア４を駆動するモータ１４と
連動して動作するようになつている。即ち、ブロ
ア４が稼動しているときは、一方の電磁弁３３
が、シリンダ３２をロツド３２ａの伸長状態に保
持させてダンパ２５を閉鎖すると共に、他方の電
磁弁１２がノズル１１に供給されるエアを遮断し
ており、ブロア４が停止したときに、上記電磁弁
３３，１２がそれぞれ切換わり、第２図に鎖線で
示すように、シリンダ３２のロツド３２ａを後退
させてダンパ２５を開放すると共に、ノズル１１
にエアを供給するようになつている。

なお、図中３５は、フイルタ用点検蓋、３６は
配線用の端子箱を示している。

上記構成を有する集塵機において、モータ１４
によりブロア４が駆動されると、吸込口３から空
気流と共に粉塵が吸込まれる。吸込まれた粉塵の
うち粒径の大きい粗粉塵は、バツフルプレート７
に衝突することにより補集されてホツパ２０内に
落下し、粒径の小さい微粉塵は、空気流がフイル
タ８を通じてブロア４に吸引されることにより該
フイルタ８に捕集されてホツパ２０内に落下する
と共に、その一部がフイルタ８の表面に付着す
る。そして、粉塵の除去により浄化された空気
は、消音器１７を経て排気口１５から大気に排出
される。

このとき、シリンダ３２によりダンパ２５は閉
鎖され、且つ、ノズル１１へのエアの供給は停止
せしめられている。

ブロア４のモータ１４が停止されると、それに
連動して電磁弁１２，３３がそれぞれ切換わり、
シリンダ３２のロツド３２ａが後退することによ
りダンパ２５が開いて集積した粉塵が収容袋２４
内に落下すると同時に、エア供給管１０上の各ノ
ズル１１からエアが噴出し、フイルタ８の表面に
付着した粉塵が剥離されてホツパ２０内に落下す
る。

一定時間経過して上記動作が完了すると、電磁
弁１２，３３が切換わり、ダンパ２５が閉鎖する
と同時に、ノズル１１からのエアの噴出が停止す
る。

［考案の効果］ このように、本考案の集塵機によれば、ホツパ
における排出口の開閉、及びフイルタへ付着した
粉塵の剥離作業等を全てブロアに連動させて自動
的に行うことができ、しかも、フイルタへ付着し
た粉塵の剥離をノズルから噴出されるエアによつ
て行うようにしたので、フイルタを機械的に振動
させる場合に比べて、構造が簡単になると共に、
フイルタの損傷も少なくなつてその寿命が長くな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の集塵機の一実施例を示す正面
図、第２図はその側面図である。 １……機体、３……吸込口、４……ブロア、５
……捕集室、７……バツフルプレート、８……フ
イルタ、１１……ノズル、１２，３３……電磁
弁、２０……ホツパ、２１……排出口、２５……
ダンパ、３２……シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体の外部に開口する吸込口と該吸込口を通じ
   て粉塵を空気流と共に吸込むブロアとの間に粉塵
   用捕集室を形成し、該捕集室内に、粗粉塵を捕集
   するためのバツフルプレートと微粉塵を捕集する
   ためのフイルタとを順次配設すると共に、フイル
   タに付着した粉塵を噴出エアにより剥離させるノ
   ズルを配設し、捕集室の下部には、捕集された粉
   塵を集積させるためのホツパを設け、該ホツパの
   底部に設けられた粉塵用排出口に開閉自在のダン
   パを取付けて、該ダンパを開閉駆動用の流体圧ア
   クチユエータに連結し、該アクチユエータと上記
   ノズルとを、上記ブロアの稼動時にはダンパを閉
   鎖すると共にノズルからのエアの噴出を停止さ
   せ、ブロアの停止時にはダンパを開放すると共に
   ノズルからエアを噴出させる制御手段を介して流
   体源に接続したことを特徴とする集塵機。