JPH0341194Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は内部にエア貯留室を有する空気圧工具
本体の一端に筒状接続部を形成し、該接続部に圧
縮エア供給源に接続したエアホースの端部を接続
させる空気圧工具に対するエアホースの接続装置
に関するものである。

（従来技術） 一般に空気圧工具は、実公昭51−34023号公報、
実公昭51ー17542号公報、実公昭51ー15131号公報
等に記載されているように、圧縮エア供給源から
のエア供給は、空気圧工具に設けたプラグ部材
と、エア供給源に通じたエアホースの端部のソケ
ツト部とを接続するボールチヤツク機構によつて
行なわれている。ところで、このプラグ部材とエ
アホースとを接続操作するには、ソケツト部に設
けられたボールを退避位置へ作動させなければな
らないので、ボールを押さえているスリーブを付
勢ばね力に抗して動かした後にソケツト部をプラ
グ部材側に押し付け操作する必要がある。またソ
ケツトにはソケツト部からのエアの流失を防止す
るため、プラグ部材との結合によつて開かれる開
閉バルブが設けられており、プラグ部材とソケツ
ト部の接続操作にはこの開閉バルブを開くだけの
押し付け力が必要であるが、さらに接続操作の途
中で上記開閉バルブが開かれるとホース側のエア
が工具側に流入するためソケツト部と工具側との
間にエア圧力による反発作用が生じ、この反発力
に抗して更に上記押し付け操作を行なう必要があ
る。このように、従来の接続装置によれば、接続
時に大きな力を必要とするので、操作が極めて面
倒であつた。

（考案の技術的課題） 本考案は上記欠点を解消し、特にエアホースの
先端に設けたソケツト部と空気圧工具に設けたプ
ラグ部材とをエアの圧力を利用することによりそ
の接続操作を容易に行なうことができる空気圧工
具に対するエアホースの接続装置を提供すること
をその技術的課題とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するため、本考案に係る空気圧
圧工具に対するエアホースの接続装置は、内部に
エア貯留室を有する空気圧工具本体の一端に上記
エア貯留室に通じる筒状接続部を形成し、該接続
部にプラグ部材を一定の範囲で摺動可能に嵌合す
るとともに、該プラグ部材を空気圧工具本体の内
方にバネ付勢する一方、その一端を上記接続部か
ら外方に突出させ、該プラグ部材の他端側にプラ
グ部材を突出側に移動させるための圧縮空気が作
用する圧力作用面を形成し前記プラグ部材の突出
端部を圧縮エア供給源に接続したエアホースの端
部のソケツト部に嵌合させて接続することを特徴
とする。

（考案の作用、効果） 上記構成において、エアホースを空気圧工具に
接続するにあたり、エアホースの先端のソケツト
部を工具本体の接続部のプラグ部材に嵌めて押し
込むと、圧縮エア供給源からの圧縮エアがエアホ
ースのソケツト部からプラグ部材を通つてエア貯
留室内に供給される。これによりエア貯留室内の
エア圧が高くなるから、このエア圧が接続部内の
プラグ部材の圧力作用面に作用し、該プラグ部材
をバネ力に抗して外方に突出させる。突出したプ
ラグ部材は上記ソケツト部内に進入し、工具本体
とエアホースとは一体に接続される。

このように、本考案によれば、エアホースのソ
ケツト部を工具本体の接続部に対し、ソケツト部
の開閉バルブのシールが解除される程度に押し当
てるだけで、工具本体の接続部のプラグ部材の方
がエア圧によつてソケツト部内に入り込むから、
大きな力を必要とせず、接続操作を容易に行なう
ことができるという特有の効果が得られる。

（実施例） 以下、図面によつて本考案の実施例について説
明する。

図において符号１は釘打機等の空気圧工具の工
具本体で、該工具本体１の端部には接続部２を示
す。この接続部２はエア供給源３と接続する部位
で、筒状に形成されているとともに、工具本体１
に形成されたエア貯留室４に通じている。この接
続部２の内側には、一端５ａが接続部２の外方に
突出し他端５ｂが接続部２の内方に没入するよう
に設けられたプラグ部材５が嵌合されている。該
プラグ部材５の工具本体１の内方側の端部には突
縁６が、外方側には止め輪７がそれぞれ形成さ
れ、プラグ部材５は上記突縁６が接続部２の内側
段差部８に係合する位置と上記止め輪７が接続部
２の先端２ａに係合する位置との間を摺動可能に
嵌合され、通常時はバネ９により止め輪７が接続
部２の先端２ａに係合するように付勢されてい
る。２０はシール用Ｏリングである。

次に、エアホース１０はエア供給源３に接続
し、その先端にはソケツトアダプタ１１ａとソケ
ツト本体１１ｂとから構成されるソケツト部１１
が設けられている。ソケツト本体１１ｂの先端側
にはボール１２とスリーブ１３とが設けられ、ス
リーブ１３はバネ１９によつてボールをソケツト
部１１の内側に押し付ける方向に付勢されてい
る。ソケツトアダプタ１１ａの内側にはバネ１４
によつてシールゴム１５に当接するように付勢さ
れた開閉バルブ１６が設けられている。

上記構成のエアホース接続装置において、エア
ホース１０を工具本体１に接続するときは、第２
図に示すように、エアホース１０のソケツト部１
１に設けられたスリーブ１３をバネ１９に抗して
移動させてボール１２が退避位置へ作動可能とし
た後、ソケツト部１１を工具本体１の接続部２の
プラグ部材５に嵌め込んで押し込む。これにより
ソケツト部１１内に挿入されたプラグ部材５の先
端５ａは開閉バルブ１６に係合してこれをバネ１
３に抗して押し込むので、開閉バルブ１６とシー
ルゴム１５とのシールが解除され、開閉バルブ１
６が開いて圧縮エア供給源３からの圧縮エアがエ
アホース１０のソケツト部１１からプラグ部材５
を通つてエア貯留室４室内に供給される。このた
め。エア貯留室４室内のエア圧が高くなるから、
接続部２内のプラグ部材５の突縁６によつて形成
された圧力作用面に作用し、該プラグ部材５をバ
ネ９に抗して外方に突出させる。突出したプラグ
部材５は外方に摺動して突出し、ソケツト部１１
内に進入し、ボール１２がプラグ部材５の凹溝１
７に係合して工具本体１の接続部２とエアホース
１０とは一体に接続される（第３図参照）。

以上のように、エアホース１０をプラグ部材５
に対してソケツト部１１のシールが解除される程
度に押し当てるだけで、プラグ部材５の方がエア
圧によつてソケツト部１１内に進入するから、大
きな力を必要とせず、接続操作を容易に行なうこ
とができるという特有の効果が得られる。

なお、第４図に示すように、工具本体１の接続
部２の外方側の端部に小孔２１を形成し、プラグ
部材５が摺動する際にＯリング２０が上記小孔２
１を通過可能に形成する一方、プラグ部材５を異
なる弾発力を有する二つのバネ２２，２３によつ
て付勢し、一方のバネ２２の弾発力を空気圧工具
の通常の使用エア圧がプラグ部材５を押圧する力
よりも小さく、またスリーブ２４内に設けられた
他方のバネ２３の弾発力をプラグ部材５の押圧力
よりも大きく設定することによつて安全弁機構を
構成することができる。これにより、工具本体１
とエアホース１０との接続は小弾発力バネ２２の
作用により行なうことができ、接続後にエア貯留
室４の内部に異常に高い圧力が作用した場合に
は、プラグ部材５が大弾発力バネ２３に抗してさ
らに外方に摺動してＯリング２０が小孔２１を通
過するので、エア貯留室４が小孔２１を介して大
気を連通し、工具本体１内の高圧エアが接続部２
の小孔２１から大気に排気される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る空気圧工具に対するエア
ホースの接続装置の構成説明図、第２図及び第３
図は空気圧工具とエアホースとの接続態様説明
図、第４図は上記接続装置の他の例の説明図であ
る。 符号１……工具本体、２……接続部、３……エ
ア供給源、４……エア貯留室、５……プラグ部
材、１０……エアホース、１１……ソケツト部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部にエア貯留室を有する空気圧工具本体の一
   端に上記エア貯留室に通じる筒状接続部を形成
   し、該接続部にプラグ部材を一定の範囲で摺動可
   能に嵌合するとともに、該プラグ部材を空気圧工
   具本体の内方にバネ付勢する一方、その一端を上
   記接続部から外方に突出させ、該プラグ部材の他
   端側にプラグ部材を前記突出側に移動させるため
   の圧縮空気が作用する圧力作用面を形成し前記プ
   ラグ部材の突出端部を圧縮エア供給源に接続した
   エアホースの端部のソケツト部に嵌合させて接続
   することを特徴とする空気圧工具に対するエアホ
   ースの接続装置。