JPH0340451Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は異鋼種の連続鋳造時の継目部材の投入
装置に関する。

従来の技術 近年における連続鋳造は多品種且つ小ロツト材
を経済的に鋳造するために、先に鋳造された溶鋼
がモールド内で凝固中に該溶鋼に継目部材を投入
して後に、異種溶鋼をこの上部に注入して連続鋳
造を行なつている。

この継目部材としては既に各種形状のものが数
多く提案されており、しかも該継目部材の投入手
段についても特開昭60−99451号公報に示された
ように継目部材を作業者がその持手を持つてモー
ルド内に挿入することが行なわれている。

しかしながら、このような継目部材の投入は作
業者が直接行なうことから悪環境下での重筋作業
で、しかも安全上問題点があるとともに、作業に
長時間を要し連鋳生産性の阻害となる等の欠点を
有している。

考案が解決しようとする問題点 本考案は前述した如き従来の継目部材の投入装
置の欠点である悪環境下における重筋作業の解消
と、これに伴う作業の安全性の向上を図るととも
に、簡単、且つ迅速に継目部材を投入することを
可能とし、連鋳の生産性も向上した投入装置を提
供するものである。

問題点を解決するための手段 本考案はタンデイツシユ若しくはスライデイン
グノズルの防熱板に中間継手の係止部を一対設け
るとともに、該係止部に嵌合係止する中間継手の
係止凸部と該中間継手の一端に継目部材を着脱自
在に設けたことを特徴とする連続鋳造用継目部材
投入装置である。

以下、本考案による継目部材の投入装置につい
て図面を参照しつつ説明する。

第１図は本考案による継目部材投入装置の全体
断面図を示し、第２図ａは係止部の断面図を示
し、第２図ｂは係止部の斜視図を示す。第３図は
中間継手、第４図は継目部材の断面図を示す。

図において、１はタンダイツシユであり、該タ
ンダイツシユ１はノズル２と防熱板３を設けると
ともに、該ノズル２に連結されてスライデイング
ノズル装置（以下SN装置と称する）４が設けて
ある。このSN装置４はスライド部と下ノズル５
とからなり、該下ノズル５には浸漬ノズル６が設
けてあり、該浸漬ノズル６にはこれを把持、着脱
する支持装置７が設けてある。このように構成さ
れた注湯装置のSN装置４の下端に固設された防
熱板８の下面に一対の係止部９を固設し中間継手
１２を嵌脱できるようにしてある。

この係止部９は例えば第２図ａ，ｂに示す如
く、先端を開口し後端部に嵌合する凹部９ａを持
つた係止片１０ａ，１０ｂと、中間継手１２の嵌
合案内と脱落防止をかねた案内片１１が、該係止
片１０ａ，１０ｂの下端に適宜間隙をもつて逆方
向に開口して、設けてあり、この係止部９は２個
平列に設けてある。又、係止部９はこれに限るこ
となく、タンダイツシユの底板１ａ、あるいはタ
ンダイツシユの防熱板３に直接に取付けても良
い。

又、中間継手１２は先端に前記係止部９に嵌脱
する例えば丸鋼、チヤンネル材等からなる係止凸
部１３が設けてあり、後端部には継目部材１７の
先端を該中間継手の軸心方向に嵌挿案内するガイ
ド１４が設けてある。このガイドは中間継手１２
に孔を穿設するか、あるいは鋼板又は棒、チヤン
ネル材などを用いて逸脱しないようにしても良
い。又、ガイド１４を設けずに以下に述べるフツ
ク１５ａ，ｂの傾転によつて一体係止しても良い
が、継目部材１７の振れ止めを防止するにはガイ
ド１４を設けることより好ましい。

次に、継目部材１７の先端近傍に設けた係止部
１８を係止するフツク１５ａ，ｂと、該フツク１
５ａ，ｂを離脱側に反転するウエイト１６を一体
に設けるとともに、該中間継手１２にフツク１５
ａ，ｂと一体に設けたウエイト１６とが傾転自在
に例えば軸装あるいはピン止め等の一般的な手段
で設けてある。この中間継手１２は浸漬ノズル６
をはさんで２本を配設してある。

継目部材１７は前記の中間継手１２のガイドに
嵌挿案内される例えば丸棒、チヤンネル、角材等
からなる棒１９と、これに固設した係止部１８、
及びモールド２１に装入されて凝固シエル２２に
当設されるとともに溶鋼を遮断する仕切材２０が
一体に設けてある。

このように構成された継目部材の投入装置にお
いて、前チヤージの鋳造末期に、中間継手１２及
び継目部材１７を一体に組込みタンダイツシユ１
を若干上昇して該中間継手１２の係止凸部１３を
嵌挿して順次タンダイツシユ１を上昇すると第１
図のように継目部材１７も順次吊り上げられて図
のような軌跡をもつてモールド２１上に案内され
る。この際に、SN装置４の防熱板８に設けた案
内片１１により押されて振れ止めと垂直係止され
る。

この状態でタンダイツシユ１を順次下降するこ
とにより継目部材１７がモールド２１内を下降し
て凝固シエル２２に当接する。この状態でさらに
タンダイツシユ１が下降すると継目部材１７の先
端は中間継手１２のガイド１４内に押し上げられ
ることにより継目部材の係止部１８が該中間継手
１２のフツク１５ａ，ｂから浮上つて外れると同
時にフツク１５ａ，ｂはウエイト１６の重みによ
り傾転する。

このように継目部材１７の重量を凝固シエル２
２で保持し自重開放によつて該継目部材１７を吊
り下げるフツク１５ａ，ｂの荷重開放と該フツク
１５ａ，ｂに一体に設けたウエイト１６により該
フツク１５ａ，ｂを開放し、継目部材１７は継続
する次チヤージの注入により順次モールド２１内
を下降する。

考案の効果 以上述べたように本考案による継目部材の投入
装置を用いることにより、作業が極めて簡単で、
しかも迅速に行なうことができるため安全性はも
ちろんのこと、生産生が極めて高い等優れた装置
である。

また、投入に際しても継目部材を除き、中間継
手等繰り返し使用できる等経済的にも優れてい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による継目部材投入装置の全体
断面図を示し、第２図ａは係止部の断面図を示
し、第２図ｂは係止部の斜視図を示す。第３図
ａ，ｂ，ｃは中間継手、第４図ａ，ｂは継目部材
の断面図を示す。 １……タンダイツシユ、２……ノズル、３……
防熱板、４……スライデイングノズル装置（SN
装置）、５……下ノズル、６……浸漬ノズル、７
……支持装置、８……スライデイングノズル用防
熱板、９……係止部（片側のみ）、９ａ……凹部、
１０……係止片、１１……案内片、１２……中間
継手、１３……係止凸部、１４……ガイド、１５
ａ，ｂ……フツク、１６……ウエイト、１７……
継目部材、１８……継目部材の係止部、２０……
仕切材、２１……モールド、２２……凝固シエ
ル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タンデイツシユもしくはスライデイングノズル
   の防熱板に中間継手を係止する先端を開口し、後
   端部に嵌合する凹部をもつた一対の係止部を設
   け、中間継手は上端に該一対の係止部に係合され
   る係止凸部を設けてあり、中間継手の下端に継目
   部材の係止部と該継目部材の係止部に一体にウエ
   イトを設け、該ウエイトにより継目部材の係止部
   を傾転自在に設けたことを特徴とする連続鋳造用
   継目部材投入装置。