JPH0340086B2 - - Google Patents

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JPH0340086B2
JPH0340086B2 JP5256987A JP5256987A JPH0340086B2 JP H0340086 B2 JPH0340086 B2 JP H0340086B2 JP 5256987 A JP5256987 A JP 5256987A JP 5256987 A JP5256987 A JP 5256987A JP H0340086 B2 JPH0340086 B2 JP H0340086B2
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shot
saw
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D63/00Dressing the tools of sawing machines or sawing devices for use in cutting any kind of material, e.g. in the manufacture of sawing tools
    • B23D63/18Straightening damaged saw blades; Reconditioning the side surface of saw blades, e.g. by grinding

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
a 産業上の利用分野 本発明は、鋸の製造工程において鋸素材を腰入
れ加工する方法に関するものである。 b 従来の技術 一般に、材料に力を加えると一定の変形を起こ
すが、加える力を徐々に増すとそれに応じて変形
量が大となる。ところが、材料の形状、力の加え
方によつては、その加える力がある大きさに達す
ると、それ迄の変形とは全然別異の変形に突然移
行する現象すなわち座屈現象が生じる。 丸鋸や帯鋸の場合、上述の如き座屈現象が熱応
力によつて起こることがある。なお、この座屈現
象が生じるメカニズムは次の如くである。 例えば丸鋸を用いて木材、木質材料(プラスチ
ツクを含む)等の被切断物を回転切削するときに
は、丸鋸の外周部に摩擦熱が発生するが、その際
に丸鋸の内周側部分に摩擦熱が全く発生しないた
め、丸鋸の外周部と内周部との間に比較的大きな
温度勾配を生じる。しかして、外周部に発生する
摩擦熱のために丸鋸の刃部近傍箇所は外周で伸び
ようとするが内周部の抵抗により伸びることがで
きないため、内周部に引張力が付与され、その反
作用として外周部に圧縮応力を生じることとな
る。従つて、丸鋸の外周部と内周部との間で膨脹
する割合が大きく異なり、外周部の膨脹に伴い外
周部に圧縮応力が発生すると共に内周部に引張応
力が発生し、その結果、丸鋸の外周部と内周部と
の間に応力勾配を生じる。 熱応力が大となつて丸鋸の外周部がある温度ま
で上昇すると、それで平面的に伸び縮みしていた
ものが急に別の種類の変形(例えば、第11図及
び第12図に示す如く丸鋸aが皿のようにへこん
だり、波形状になる変形)が生じる。このような
変形即ち座屈を生じると、丸鋸はもはや切削不能
となり、切削作業に支障を来たすこととなる。 そこで、上述の如き摩擦熱による座屈の発生を
防止するために、丸鋸素材に腰入れ加工を施すよ
うにしている。この腰入れ加工は、丸鋸素材の適
当な円環状部分に塑性展伸加工を施すことにより
行なわれ、これにより、鋸刃付近の外周部におい
て周方向に引張内力が付与され、切削時に熱応力
として鋸刃外周部に生じる接線方向の圧縮応力が
打消されることとなつて座屈が効果的に防止され
る。なお、帯鋸の場合にも、帯鋸素材の刃部と鋸
背部との間の帯状領域を塑性展伸させて腰入れ加
工を施している。 ところで、この種の腰入れ方法としては、鋸素
材の板面を作業員がハンマーをもつてたたいて塑
性展伸加工を行なうハンマー打法や鋸素材の両面
に金属ローラをそれぞれ当てがつてこれら一対の
金属ローラで強力に挾持・押圧して塑性展伸加工
を行なうローラ加工法が従来より広く行なわれて
いる。 c 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上述のような従来の腰入れ方法
であるハンマー打法やローラ加工法は次に述べる
ような大きな問題点があつた。 まず、ハンマー打法の場合には、ハンマーを用
いて鋸素材をたたいて所定の腰入れ部に塑性展伸
加工を施す作業には多大の勘やコツを必要とし、
特に加工面の全面に亘つて均一な腰入れ強度とす
るためには長年の経験と熟練とを必要とするの
で、鋸の製作工程における省力化、自動化が困難
であつた。また、充分に熟練した者であつてもそ
の作業性が非常に悪く、均質な製品を得ることが
難しいため、良質の鋸を安価に量産することがで
きないのが実状である。 次に、ローラ加工法の場合には、ハンマー打法
に比べて勘やコツを必要としないが、金属ローラ
を用いて腰入れ部に塑性展伸加工を施す際に、前
加工(鋸素材製造のためのロータリー研削等)の
精度の良否によつて影響を受け易く、腰入れの局
部的強弱を生じ易い。従つて、腰入れ強度が加工
面の全面に亘つて不均一となる場合が多いが、こ
のような場合には、再三繰り返してローラ加圧を
行なうか、或いは既述のハンマー打法を併用する
ようにしていた。このため、生産効率が極めて悪
く、しかも一定の加工条件下で均一な腰入れ強度
を得ることが困難であるといつた大きな問題点が
あつた。 その上、上述の如きハンマー打法やロール加圧
法では、充分に強い腰入れ強度を得ることができ
ないのが実状である。 本発明は、上述の如き実状に鑑みてなされたも
のであつて、その目的は、鋸の腰入れ加工を勘や
コツ等の熟練を全く必要とすることなく能率的に
行なうことができる上に充分に強い腰入れ強度を
得ることができ、しかも省力化並びに自動化が可
能な腰入れ方法を提供することにある。 d 問題点を解決するための手段 上述の問題点を解決するために、本発明におい
ては、鋸素材をプレス焼入れしてプレス焼戻しを
行なうに際し、所要の焼入れ温度に加熱された前
記鋸素材を冷却する時、或いは所要の焼戻し温度
に加熱された前記鋸素材を冷却する時の少なくと
も何れか一方の時に、前記鋸素材のうち鋸刃部周
辺の腰入れすべき所定部分をその他の部分よりも
先にプレスを開始すると共にこれに遅延して他の
部分をプレスすることによつて、前記所定部分と
その他の部分の冷却速度を異ならしめ、もつて前
記所定部分に圧縮応力を発生させて前記所定部分
と前記鋸刃部との間の領域に引張内力を発生せし
めることにより腰入れ加工を施し、しかる後に、
腰入れすべき前記鋸素材の所定部分又はそれ以外
の部分のシヨツト粒を投射して腰入れ強度を調整
するようにている。 以下、本発明の実施例に付き第1図〜第10図
を参照して説明する。 まず、第1図は本発明に係る腰入れ方法を実施
するために用いられる丸鋸素材処理装置1を示す
ものであつて、本装置1は、上金型2、下金型3
及び丸鋸素材取扱機構4を有するプレス装置5
と、このプレス装置5の側部に配置された冷却油
槽6と支持部材7を介して高周波コイル8に所定
の高周波電流を供給する高周波変成器9と、この
高周波コイル8及び高周波変成器9を水平方向に
移動させるための移送手段10と、図外の高周波
電源とをそれぞれ具備している。 なお、被加工物である丸鋸素材11は、鋼製薄
板板状に打抜いて、第3図に示す如く、中央の中
心孔11aと最外周の鋸刃部11bとを形成して
成るものである。 上述の上金型2及び下金型3のプレス面2a,
3aには、丸鋸素材11の腰入れすべき部分に対
応する円環状の突出部12,13及び放射状に延
びる複数の溝部27(第2図参照)がそれぞれ設
けられており、上金型2は加圧シリンダ14にて
上下方向に移動されるようになつている。また、
丸鋸素材取扱機構4は、下金型3の中央孔15内
に挿通配置された載置台16と、この載置台16
を上下方向に移動するための昇降シリンダ17
と、載置台16を回転駆動するインダクシヨンモ
ータ18とから構成されている。 一方、上述の高周波コイル8は、第3図に示す
如くほぼ半円状の上面板19a及び下面板19b
と側面板19cとを有する平たい箱状体から成
り、二つに分割された上面板19aにはリード部
20a,20bが接続されている。なお、上面板
19a及び19bの中心箇所には丸鋸素材11の
中心孔11aに対応する半円状の切欠き21a,
21bが形成されている。 次に、このような構成の装置1を用いて丸鋸素
材11を腰入れ加工する際の動作に付き述べる。 まず、丸鋸素材11の中央孔11aを載置台1
6に係合させることによつてこの載置台16上に
丸鋸素材11を載置固定する。なおこの場合、前
記載置台16は予め上金型2と下金型3との間で
あつてかつ高周波コイル8と同じ高さ位置に配置
されるので、載置台16上に載置固定された丸鋸
素材11は所定の加熱位置に配置されることとな
る。 しかる後、高周波変成器9と共に高周波コイル
8が移送手段10によつてプレス装置5の側へ水
平移動されて前記上金型2と下金型3との間に挿
入される。これにより、第3図及び第4図に明示
する如く、丸鋸素材11のほぼ半分が高周波コイ
ル8の上面板19aと下面板19bとの間の中央
に回転自在の状態で挿入配置される。 次いで、インダクシヨンモータ18が回転駆動
されるのに伴い、丸鋸素材11は載置台16と一
緒に回転駆動される。これと同時に、高周波電源
から高周波変成器9に高周波大電流が供給され、
高周波コイル8には第3図において矢印で示すよ
うに高周波大電流が流される。なお、この場合、
高周波電源としては、丸鋸素材11の肉厚に応じ
て30kHz〜400kHzの周波数範囲で選択される。そ
の結果、丸鋸素材11は各部均一に高周波誘導加
熱される。 そして、丸鋸素材11が所要の焼入れ温度に達
すると、高周波コイル8への高周波大電流の供給
が遮断されて加熱工程が終了され、この高周波コ
イル8は移送手段10によつて高周波変成器9と
共に元の位置に復動されて上金型2と下金型3と
の間から外れた位置に配置される。これと同時
に、丸鋸素材11の回転は停止されて昇降シリン
ダ17により下降され、それにより、丸鋸素材1
1はその中央孔11aが下金型3の中央孔15に
対応した状態で下金型3の突出部13上に載置さ
れる。 一方、高周波コイル8が上金型2と下金型3と
の間から外れるのに同期して、上述金型2が加圧
シリンダ14にて下金型3へ向つて下降され、こ
れにより丸鋸素材11が第5図に示す如く上金
型2と下金型3との間で加圧される。 この際の動作に付き詳述すると、所要の焼入れ
温度に加熱された丸鋸素材11は下金型3の突出
部13上に載置される。次いで上金型2が下降さ
れると、上金型2の突出部12がまず初めに丸鋸
素材11の表面に当接する。そのため初期には、
第5図に示す如く、丸鋸素材11のうち腰入れ
加工すべき部分Mのみが上金型2及び下金型3の
突出部12,13にて挾持される一方、丸鋸素材
11の他の部分Nは上金型2及び下金型3のプレ
ス面2a,3aに当接されない状態となる。従つ
て、丸鋸素材11のうち腰入れ加工すべき部分M
の熱が伝導作用により前記突出部12,13に逃
げることとなるため、当該所定部分Mの冷却速度
が他の部分Nの冷却速度よりも早くなる。その結
果、丸鋸素材11内に発生する残留応力が当該所
定部分Mとその他の部分Nとで異なつた応力分布
となり、当該所定部分Mには圧縮応力が付与され
る一方、当該所定部分Mと最外周の刃部23bと
の間の領域Pには周方向に引張内力が付与される
こととなる。これにより、丸鋸素材11が腰入れ
加工される。 なお、当該所定部分Mが冷却されて収縮するの
に伴い、丸鋸素材11の他の部分Nが第5図に
示す如く上金型2及び下金型3のプレス面2a,
3aにて挾持されるため、通常のプレス焼入れが
なされる。すなわち、このような状態になると直
ちに、冷却油槽6から冷却油が丸鋸素材11に供
給され、この冷却油によつて丸鋸素材11がプレ
ス状態の下で急速に冷却されて焼入れされる。そ
して、この焼入れ処理が完了すると、上金型2が
加圧シリンダ14にて上方に復動され、焼入れさ
れた丸鋸素材11が装置1から取外される。 この後、焼入れ処理された丸鋸素材11は図外
の洗浄装置にて冷却油を除去された後に、前記装
置1と同様の構成を有する別の丸鋸素材処理装置
により、前述と同様の動作にて焼戻し処理され
る。そして、前記所定部分Mには圧縮応力が付与
される一方、当該所定部分Mと最外周の刃部23
bとの間の領域Pに周方向には引張内力が付与さ
れ、その結果、丸鋸素材11が腰入れ加工される
こととなる。なお、高周波焼入れ条件と焼戻し条
件とは異なるが、焼入れ条件と焼戻し条件との相
互関係に応じて高周波電流の大きさや通電時間等
は予め定められたプログラムにて自動的に切換え
られる。 以上のようにして焼入れ、焼戻し処理を施され
た丸鋸素材11は、ロータリー研削され、さらに
後続のシヨツトピーニング装置にてシヨツトピー
ニング加工を施される。 第6図は本例で用いられるシヨツトピーニング
装置22を示すものであつて、本装置22は、被
加工物である円板状の丸鋸素材11を保持する保
持治具23と、この保持治具23を回転駆動する
駆動機構24と、シヨツト粒投射機構25から成
る装置本体26を具備している。 上述の装置本体26は、上下2段に分割された
室28a,28bを有する縦型の堅牢なハウジン
グ29を備えており、このハウジング29の隔壁
30上に保持治具23が配設され、この保持治具
23に関連してハウジング29の下方の室28b
内に駆動機構24が配設されている。この駆動機
構24は、ベルト及びプーリーから成る回転力伝
達機構32を介して駆動シヤフト33に回転力を
付与するインダクシヨンモータ34を備えてお
り、前記駆動シヤフト33が保持機構3の軸受部
35内を回転自在の状態で挿通されると共にその
先端が被加工物保持用基台36に連結されてい
る。 なお、上述の保持治具23は第6図〜第8図に
示すように、前記基台36とこの基台36上に垂
直に固定配置されたリング状部材37aと、この
リング状部材37aに対向して取付けられるリン
グ状部材37bと、これらのリング状部材37
a,37b間に配置されるリング状の介在部材2
8と、リング状部材37a,37bの内径側にお
いて丸鋸素材11の両面に取付けられる一対のマ
スク板39a,39bとから構成されている。 また、ハウジング29の上方の室28aの側壁
40には、既述のシヨツト粒投射機構25が配設
されている。本例のシヨツト粒投射機構25は、
遠心力方式のものであつて、シヨツト粒供給源4
1と、シヨツト粒供給管42と、この管42に連
結されかつハウジング29の側壁40に貫通配置
されたホーン状部材43と、このホーン状部材4
3内に回転可能に配設された羽根車44と、この
羽根車44を垂直面内において回転駆動するモー
タ45とから構成されている。なお、上述の羽根
車44としては例えば、その直径が400mm、羽根
数が8枚のものが使用され、モータ45及びベル
ト46によつて1500r.p.mの回転数で回転駆動さ
れ、これにより0.5〜1.2mmのシヨツト粒(鋼球)
が50〜60m/sの速度で前記室28a内に投射さ
れるようになつている。 さらに、ハウジング29の隔壁30の外縁箇所
には、シヨツト粒排出用孔48が形成されると共
に、ハウジング29の室28bの側壁49の内側
近傍にシヨツト粒ガイド壁50が設けられてお
り、側壁49及びガイド壁50にて通路51が形
成されている。そして、通路51の下端にはシヨ
ツト粒吸引管52の一端が接続されており、この
管52の他端はハウジング29の上方に配置され
たセパレータ53に接続されている。このセパレ
ータ53は、投射されたシヨツト粒のうち、再使
用不可能な程度に破損したシヨツト粒を外部に分
離放出するためのものであつて、無傷またはそれ
に準じる再使用可能なものへ連結管54を介して
シヨツト粒供給源41にフイードバツクされるよ
うになつている。さらに、シヨツト粒投射機構2
5のホーン状部材43には、吸引管55を介して
収壁装置56が連結されている。 次に、上述の如き構成のシヨツトピーニング装
置22による腰入れ加工の際の動作に付き述べ
る。 まず、既述の如く高周波誘導加熱を利用してプ
レス焼入れ及びプレス焼戻しを行つて得られた丸
鋸素材11を第6図に示す如く装置本体26の保
持用治具23に取付けることにより、この丸鋸素
材11を垂直状に保持する。なお、丸鋸素材11
の保持用治具23への取付けは、丸鋸素材11の
外周縁部をリング状部材37aに対して同軸状と
なるように当てがうと共にもう一つのリング状部
材37bを丸鋸素材11の他面の外周縁部に同軸
状に当てがつて、これら一対のリング状部材37
a,37b間に丸鋸素材11の外周縁部とその外
周側に配されたリング状の介在部材38とを一緒
に挾み込み、この状態の下でリグ状部材37a,
37bを数箇所においてボルト58及びナツト5
9にて締付け固定することにより行なう(第7図
及び第8図参照)。これにより、丸鋸素材11は
一対のリング状部材37a,37b間にしつかり
と挾持される。次いで、前記リング状部材37
a,37bの内径よりも小さい直径をそれぞれ有
する互いに同寸法の円状のマスク板39a,39
bを丸鋸素材2の両面に同軸状に配置し、丸鋸素
材11の中心孔11aを利用することによりボル
ト60及びナツト61にて締付け固定する。これ
により、丸鋸素材11はリング状部材37a,3
7b及びマスク板39a,39bにて所定部分
A,B(前記部分Mに対応する表面)を除きその
表裏両面がマスキングされる。 しかして、丸鋸素材11は前記円環状部材A,
Bのみが露出された状態で保持治具23に取付け
られることとなる。 このようにして、丸鋸素材11を保持治具23
に取付けた後に、インダクシヨンモータ34を作
動させることにより、保持治具23及び丸鋸素材
11を第8図において矢印で示す方向に回転駆動
させる。次いで、シヨツト粒供給源41から供給
管42を介してホーン部材43内に多数のシヨツ
ト粒を供給し、モータ45にて高速に回転駆動さ
れている羽根車44によつてシヨツト粒を丸鋸素
材11に向けて投射して前記円環状部分A,Bに
塑性加工を施す。なお、この際、丸鋸素材11の
うち前記円環状部分A,B以外の部分は既述の如
く完全にマスキングされているので塑性加工は全
く施されない。 以上のようにして、所定時間に亘るシヨツト粒
の投射により丸鋸素材11の円環状部分A,Bへ
の腰入れ加工を完了した後、シヨツト粒の投射を
停止する。 なお、投射されたシヨツト粒は隔壁30の孔3
8を通つて下方の室28bの通路51を落下し、
シヨツト粒吸引管52を介してセパレータ53に
移送され、再使用可能な破砕粒のみが分離されて
外部へ排出されると共に、再使用可能なシヨツト
粒はシヨツト粒供給源41に再び供給されて再利
用される。 次に、既述の如き丸鋸素材処理装置1及びシヨ
ツトピーニング装置22を用いて、本発明に係る
腰入れ方法を実施した具体例を以下に示す。 具体例 (1) 丸鋸素材の材質 SKS 5 (2) 丸鋸素材の寸法 外径 305mm 中心孔の直径 25.4mm 板厚 2mm 歯数 79 (3) 丸鋸素材処理装置の作動条件
【表】 上金型及び下金型の突出部によるプレス領域 丸鋸素材の中心より106〜116mmの帯状部分 (4) シヨツトピーニング装置の作動条件 <イ> シヨツト粒の直径 0.8mm <ロ> シヨツト粒の硬度 HRC 58 <ハ> シヨツト粒の材質 鋳鋼 <ニ> シヨツト粒の投射速度 50m/s <ホ> シヨツト粒の投射角度 90° <ヘ> シヨツト粒の投射時間 5分 <ト> 丸鋸素材の回転速度 10r.p.m 円環
状部分A,B(シヨツト粒投射部分) 丸鋸素材の中心より106〜116mmの帯状部分 このような条件の下で丸鋸素材22を処理装置
1にて焼入れ・焼戻し処理を行なつた結果、次の
ような結果を得た。
【表】 なお、既述の丸鋸素材処理装置1を用いて処理
してロータリー研削して得られた丸鋸素材及びシ
ヨツトピーニング装置22を用いて処理して得ら
れた丸鋸素材の表面の残留応力を測定したとこ
ろ、第10図において一点鎖線及び実線で示す如
き結果を得た。なお、第10図においては、縦軸
に残留応力をとり、横軸には丸鋸素材11の半径
Rに対する各部の中心からの距離rの比をとつて
ある。 第10図において一転鎖線で示す測定結果から
明らかなように、上金型2及び下金型3の突出部
12,13に対応する部分すなわち丸鋸素材11
の中心から106〜116mmの部分(0.695R〜0.761R
の円環部分L)及びそれより内径側の部分には小
さな圧縮応力(負の応力)が発生されており、そ
の中心から116mmよりも少し外径側の箇所から最
外周の鋸刃部11bまでの領域には小さな引張応
力(正の応力)が発生しており、従つて丸鋸素材
11には弱い腰入れ加工が施されていることが確
認された。 また、第10図における実線から明らかなよう
にシヨツト粒を投射した円環状部分A,Bすなわ
ちシヨツト加工部分(0.695R〜0.761Rの帯状部
分M)には非常に多きな圧縮応力が発生されてお
り、その反作用として丸鋸素材11の外周部分す
なわちこの円環状部分A,Bと最外周の鋸刃部1
1bとの間の部分Cにはより大きな引張応力が発
生され、これによつて強い腰入れがなされている
ことが確認された。 従つて、丸鋸の使用時に刃が取付けられた最外
周近傍の外周部分Cに発生する熱によつてこの外
周部分Cに摩擦熱が発生してその内部に圧縮応力
が生じても、シヨツトピーニング加工にて圧縮応
力が付与された円環状部分A,Bの存在により前
記外周部分Cには引張応力が予め付与されている
ので、内径部分に引張力を及ぼすことなく熱膨脹
することとなり、従つて大きな応力勾配を生じる
ことがない。このため、丸鋸の熱座屈現象の発生
を効果的に防止できる。 このような効果を確かめるために、本例で得ら
れた丸鋸素材11の鋸刃部11bのアサリ出し加
工後に超硬合金等から成るチツプ刃を取付けだ
後、切削試験を行なつたところ、熱座屈という異
常現象は全く発生せず、耐久性についても従来の
ハンマー打法、或いはロール加圧法による腰入れ
加工品と同様であり、良好な結果を得られた。 なお、上述の具体例では丸鋸素材11の所定の
円環状部分A,Bすなわち丸鋸素材11の中心か
ら0.695R〜0.761R(但し、Rは丸鋸素材11の半
径)の帯状領域をシヨツトピーニング加工した
が、数々の実験の結果、0.6〜0.8Rの範囲の円環
領域にシヨツト粒を投射すれば良好な腰入れ加工
がなされることが確認された。 また、第9図は保持治具23の別例を示すもの
であつて、この場合には、丸鋸素材2の保持治具
3への取付けを既述のマスク板39a,39bを
用いることなく一対のリング状部材37a,37
bのみにて行なうことにより、丸鋸素材11の中
心部と外周部との間の所定箇所から内径側の全面
にシヨツト粒が投射される。実験の結果、この場
合にも、既述の場合とほぼ同様に腰入れ強度の強
い良好な腰入れ加工がなされていることが確認さ
れた。また、実験の結果、シヨツト粒の投射領域
を、丸鋸素材11の中心から0.5R〜0.8Rの部分
から内径側の全面とした場合にも良好に腰入れ加
工を行ない得ることが確認された。 このようにして得られた丸鋸素材をアサリ出し
加工して刃部28bへ超硬合金製のチツプ刃をろ
う付けした後、切削試験を行つたところ良好な結
果が得られた。すなわち、当該丸鋸は、熱処理加
工のみで、ハンマー打法或いはロール加圧法等に
よる機械的外力による腰入れを施工していないに
も拘わらず、熱座屈という異常現象は認められ
ず、その上に耐久性についても従来のハンマー打
法或いはロール加圧法等の機械的外力による腰入
れ加工品と同様であつた。 以上、本発明の実施例に付き述べたが、本発明
は既述の実施例に限定されるものではなく、本発
明の技術的思想に基いて各種の変更が可能であ
る。 例えは、上述の実施例は何れも、プレス焼入
れ・プレス焼戻し工程において腰入れ加工が充分
でない場合にシヨツトピーニング加工にてより強
い腰入れ強度を得るようにしたが、これとは逆の
場合、すなわち、プレス焼入れ・プレス焼戻し工
程における腰入れ加工が強すぎる場合には、シヨ
ツトピーニング加工にてその腰入れ強度を弱める
ようにすることが可能である。第8図の場合に
は、丸鋸素材11の円環状部分A,Bをマスキン
グしかつその他の部分にシヨツト粒を投射する
か、或いは第9図の場合には、丸鋸素材11の外
周部分C以外の部分及び鋸刃部11bをマスキン
グして前記外周部分Cにシヨツト粒を投射するこ
とにより、腰入れ強度の低減を図ることができ
る。なお、腰入れ強度の低減の程度は、特にシヨ
ツト粒の材質(軟性材料等)、投射速度等を適宜
変更することによつて調整が容易に可能である。 また、既述の実施例では何れも、プレス焼入れ
時及びプレス焼戻し時の両方において腰入れ部分
に上下金型の突出部を当接させて早く冷却させる
ようにしているが、プレス焼入れ時又はプレス焼
戻し時の何れか一方の時にのみこのような操作を
行なうようにしてもよい。さらに、前記突出部は
上下金型の双方に設ける必要は必ずしもなく、上
金型又は下金型の何れか一方にのみ突出部を設け
るようにしてもよい。また、丸鋸素材の加熱源と
しては高周波加熱手段に限らず、連続炉や火炎加
熱手段を用いることも可能である。 また、シヨツトピーニング加工条件は上述の例
に限ることなく、シヨツト粒の投射方向、投射速
度、粒径や材質等を適宜変更することによつて、
腰入れ強度の調整を容易に行なうことができる。 また、既述の実施例では何れも被加工物として
丸鋸素材を用いたが、これに限らず帯鋸素材を焼
入れ・焼戻し並びに腰入れ加工する場合にも本発
明に係る腰入れ方法及び腰入れ装置を適用し得る
ことは言う迄もない。 e 発明の効果 以上の如く、本発明によれば、鋸素材のうち腰
入れすべき所定部分をその他の部分よりも先にプ
レスすることによつてこれら両部分での冷却速度
を異ならしめて前記所定部分に圧縮応力を生ぜし
め、もつて前記所定部分と刃部との間の領域に引
張内力を発生せしめるようにしているので、プレ
ス焼入れ又はプレス焼戻し操作のみにて一応の腰
入れを施すことができ、引き続いて、腰入れすべ
き前記鋸素材の所定部分又はそれ以外の部分にシ
ヨツト粒を投射して腰入れ強度を調整するように
しているので、必要に応じた腰入れ強度を容易に
得ることができる。しかも、このような操作は、
勘やコツ等の熟練を全く必要とすることなく自動
化された装置にて行なうことができるため、省力
化を図ることができると共に均質で高品質な鋸を
能率良く製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第10図は本発明の一実施例を説明す
るためのものであつて、第1図は高周波誘導加熱
式の丸鋸素材処理装置の一部を切欠いて示す正面
図、第2図は下金型の平面図、第3図は高周波コ
イルの斜視図、第4図は第3図における−線
断面図、第5図は丸鋸素材が上金型及び下金型
の突出部にて挾持された状態を示す断面図、第5
図は前記突出部が前記丸鋸素材にくい込んで上
金型及び型金型のプレス面の全面に丸鋸素材が当
接された状態を示す断面図、第6図はシヨツトピ
ーニング装置の断面図、第7図は丸鋸素材を保持
する治具の正面図、第8図は第7図における−
線断面図、第9図は保持治具の別例を示す第8
図と同様の断面図、第10図はシヨツトピーニン
グ加工後の丸鋸素材の残留応力の測定結果を示す
グラフ、第11図及び第12図は丸鋸の座屈状態
をそれぞれ示す断面図である。 1……丸鋸素材処理装置、2……上金型、3…
…下金型、2a,3a……プレス面、8……高周
波コイル、11……丸鋸素材、11……鋸刃部、
12,13……突出部、22……シヨツトピーニ
ング装置、25……シヨツト粒投射機構、37
a,37b……リング状部材、39a,39b…
…マスク板、A……丸鋸素材の円環状部分、(シ
ヨツト粒の投射領域)、C……丸鋸素材の外周部
分。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 鋸素材をプレス焼入れしてプレス焼戻しを行
    なうに際し、所要の焼入れ温度に加熱された前記
    鋸素材を冷却する時、或いは所要の焼戻し温度に
    加熱された前記鋸素材を冷却する時の少なくとも
    何れか一方の時に、前記鋸素材のうち鋸刃部周辺
    の腰入れすべき所定部分をその他の部分よりも先
    にプレスを開始すると共にこれに遅延して他の部
    分をプレスすることによつて、前記所定部分とそ
    の他の部分の冷却速度を異ならしめ、もつて前記
    所定部分に圧縮応力を発生させて前記所定部分と
    前記鋸刃部との間の領域に引張内力を発生せしめ
    ることにより腰入れ加工を施すようにし、しかる
    後に、腰入れすべき前記鋸素材の所定部分又はそ
    れ以外の部分にシヨツト粒を投射して腰入れ強度
    を調整するようにしたことを特徴とする鋸の腰入
    れ方法。
JP5256987A 1987-03-06 1987-03-06 鋸の腰入れ方法 Granted JPS63219526A (ja)

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CN105969953A (zh) * 2016-07-18 2016-09-28 成都市壹佰刀具有限公司 一种用于校平锯片基体的回火炉及其回火工艺
CN106112123B (zh) * 2016-08-30 2019-05-14 山东黑旋风锯业有限公司 一种锯片基体冷却压机
JP7390154B2 (ja) * 2019-10-08 2023-12-01 大同プラント工業株式会社 腰入れ処理設備、腰入れ処理方法、丸鋸用基材又は帯鋸用基材の製造方法

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