JPS60258409A - シヨツトピ−ニングによる金属の表面処理方法 - Google Patents

シヨツトピ−ニングによる金属の表面処理方法

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JPS60258409A
JPS60258409A JP11590784A JP11590784A JPS60258409A JP S60258409 A JPS60258409 A JP S60258409A JP 11590784 A JP11590784 A JP 11590784A JP 11590784 A JP11590784 A JP 11590784A JP S60258409 A JPS60258409 A JP S60258409A
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shot
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stress
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Yoji Monno
門野 洋二
Mineo Ogino
荻野 峯雄
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Toyota Motor Corp
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    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D7/00Modifying the physical properties of iron or steel by deformation
    • C21D7/02Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working
    • C21D7/04Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working of the surface
    • C21D7/06Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working of the surface by shot-peening or the like

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  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
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  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ショットピーニングによる金属の表面処理方
法についての技術分野に属する。
〔従来技術〕
繰り返し荷重が作用する品物1例えば、歯車或いはばね
等の疲労破壊を防止する方法の一つとして、ショットピ
ーニングによる表面処理方法がある。
斯かるショットピーニングにおいては、ショツト粒(極
く小さい鋼球或いはカットワイヤ等)を高速度で放出さ
せるショツト粒放出機構を備えており、このショツト粒
放出機構から品物(以下。
被処理物と言う)の被処理面に向かって多数のショツト
粒を放出させ、ショツト粒を被処理面に衝突させる。シ
ョツト粒が被処理面に衝突すると。
それによって、被処理面のうちの最表面が加工硬化し、
また、圧縮応力が残留する。ショットピーニングという
のは、上記したように、ショツト粒の衝突により生じる
加工硬化及び圧縮残留応力によって、被処理物の疲労破
壊強度を向上させるものである。
ここで、被処理物の最表面を加工硬化させるとその疲労
破壊強度が向上するのは当然であるが。
被処理物の最表面に圧縮残留応力が付与されると被処理
物の疲労破壊強度が向上するというのは。
次の理由による。
即ち、繰り返し荷重が作用した場合、一般に。
金属は圧縮応力によって疲労破壊するよりも引張応力に
よって疲労破壊することの方が圧倒的に多い。しかも、
疲労破壊の原因となる引張応力は曲げによって生じるこ
とが多(9曲げの場合、引張応力は被処理物の最表面で
最大値をとる。従って。
被処理物の最表面に圧縮残留応力を付与しておけば、同
じ大きさの繰り返し荷重(例えば、繰り返し曲げ)が作
用した場合でも、被処理物の最表面に生じる引張応力は
、付与されている圧縮残留応力の分だけ小さくなる。斯
くして、被処理物の疲労破壊強度が向上することになる
ところで、ショットピーニングをすると被処理物の最表
面が加工硬化する。のは、ショツト粒によって被処理物
の最表面が局部的に塑性変形するからであるが、他方、
ショソトピ一二ソグすると被処理物の最表面に圧縮応力
が残留するのは2次の理由による。
即ち、ショツト粒が被処理物の表面に衝突すると、被処
理物の表面に直角な方向には当然ながら圧縮応力が生じ
る。しかしながら、被処理物の表面に平行な方向には引
張応力が生じる。ここで。
ショツト粒の衝突速度は極めて大きいため、斯かる引張
応力は極めて大きい。このため、この引張応力によって
被処理物の最表面は局部的に降伏(引張降伏)シ、塑性
変形する。被処理物の表面には非常に多数のショツト粒
が衝突するため、マクロ的に見ると、被処理物の最表面
全体は、最表面に平行な方向に一様に引張降伏した状態
となる。
一方、ショツト粒自体は非常に小さいものであるため、
ショツト粒の衝突の影響は被処理物の内部までは及ばな
い。このため、被処理物の内部は無傷のままである。被
処理物においては、当然ながら、その最表面の材料とそ
の内部の材料とは連続している。言い換えれば、最表面
は、内部の材料によって拘束されていると言うことがで
きる。このため、最表面が前記の通り引張降伏しても、
最表面だけが単独に延び拡がるというこ止はできない。
斯くしで、ショットピーニングが終了すると。
被処理物の最表面には圧縮応力が残留することになる。
前記の通り、ショットピーニングされた被処理物の疲労
破壊強度を向上させているのは、加工硬化と圧縮残留応
力である。従って、これらが大きい程疲労破壊強度も高
くなることは当然である。
ここで2例えば、圧縮残留応力についてみると。
圧縮残留応力を発生させるのは、前記の通り、ショット
ピーニング処理中に被処理物の表面においてその表面に
平行な方向に生じる大きな引張応力である。従ってこの
点に着目して、圧縮残留応力を大きくし疲労破壊強度を
より向上させる方法として、従来、外力によって予め被
処理物の表面に引張応力を与えた状態でショットピーニ
ング処理を施すことが行われていた。これは、所謂スト
レスピーニングと呼ばれているものである。斯かるスト
レスピーニングによって得られた効果(即ち。
ただ単にショソトビ一二ソグした場合よりも疲労破壊強
度が一層高まったこと)は、ストレスピーニング効果と
呼ばれているものである。なお、圧縮残留応力の大きさ
が同じ場合についてストレスピーニングとただ単なるシ
ョットピーニングとを比較すると、ストレスピーニング
は、予め引張応力が与えられているためその分だけ通常
のシヨ・ノドピーニングの場合よりも作業完了時間が短
くて済むという利点もある。本明細書においては、単な
るショットピーニングによって得られる効果に対して、
それよりも短時間で更に大きな疲労破壊強度が得られる
効果を全て総称して、以下、ストレスピーニング効果と
呼ぶことにする。
〔従来技術の問題点〕
従来のストレスピーニングの方法にあっては。
いずれも被処理物に外力を加える専用の機械を備えてい
た。そして、斯かる機械によって被処理物に外力を加え
、この外力によって被処理物の表面に引張応力が発生す
るようにしていた。
この場合、被処理物が比較的薄い平板状のもの。
或いは、比較的゛肉厚が薄い円筒状のものでは外力によ
ってその表面に引張応力を与えることは容易である。例
えば、被処理物が平板状のものである場合には、被処理
面が凸側になるように被処理物を湾曲させることによっ
て、被処理面に引張応力を与えることが出来る。また、
被処理物が円筒状のものでありその外側面が被処理面で
ある場合には、その内部を密閉して内圧をかけることに
より。
外側面に引張応力を与えることが出来る。従って。
このようなものでは、従来のストレスピーニングを行う
ことは比較的簡単である。
しかしながら、被処理物が例えば次の■乃至■のような
ものの場合、現在の技術では外力によってその被処理面
に引張応力を与えることは極めて困難或いは不可能であ
る。
■被処理物が平板状のもの或いは円筒状のものであって
も、その肉厚が極めて厚いもの■被処理物が棒状のもの
であって、その外側面が被処理面であるもの ■被処理物が円盤状のものであって、その外周面が被処
理面であるもの ■全体の形状が不定形であるもの 等。
従って、従来のストレスピーニングの方法では。
上記■乃至■のようなものについて、ストレスピーニン
グ効果を得ることは困難或いは不可能であった。
〔技術的課題〕
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するため
になされたものである。
本発明の技術的課題は、すべての被処理物1例えば、外
力によって被処理面に引張応力を発生させることが困難
な上記■乃至■のようなものについてもストレスピーニ
ング効果を得ることができるようにすることにある。
(ロ)発明の構成 〔達成のための手段〕 この技術的課題は1本発明によれば2次のような手段に
よって達成される。
即ち2本発明(特定発明)に係るショットピーニングに
よる金属の表面処理方法というのは、ショツト粒を放出
させるショツト粒放出機構を備え。
該ショツト粒放出機構から被処理物に向かって多数のシ
ョツト粒を放出させ、該ショツト粒を前記被処理物の被
処理面に衝突させることによって前記被処理物に表面処
理を施す方法であって、斯かる表面処理作業開始時には
、前記被処理物は約50℃から約300℃までの間の温
度状態とされており、少なくとも表面処理作業中は、そ
の被処理面は内部よりも低い温度状態とされていること
を特徴とする。
また2本発明(併合発明)に係るショットピーニングに
よる金属の表面処理方法というのは、ショツト粒を放出
させるショツト粒放出機構を備え。
該ショツト粒放出機構から被処理物に向かって多数のシ
ョツト粒を放出させ、該ショツト粒を前記被処理物の被
処理面に衝突させることによって前記被処理物に表面処
理を施す方法であって、斯かる表面処理作業開始時には
、前記被処理物は約50℃から約300℃までの間の温
度状態とされており、前記ショツト粒放出機構から放出
されるショツト粒は前記被処理物の温度よりも低い温度
状態とされており、斯かる温度状態のショツト粒が前記
温度状態にあ゛る被処理物の被処理面に衝突して跳ね返
るときにその被処理物から熱を奪うことによって、上記
表面処理作業中、その被処理面は内部よりも低い温度状
態とされることを特徴とする。
〔作用〕
本特定発明においては、少なくともショットピーニング
処理作業中は、被処理物の内部はその被処理面よりも温
度が高くされている。被処理物においては、当然ながら
、その被処理面の材料とその内部の材料とは連続してい
る。従って、内部の材料が熱膨張するとそれに応じて被
処理面の材料も引っ張られることになる。斯くして、シ
ョットピーニング処理時、被処理物の被処理面には引張
応力が生じていることになる(逆に、被処理物の内部に
は圧縮応力が生じている)。
また9本併合発明においては、前記の通り、ショットピ
ーニング処理作業中、被処理物の被処理面に衝突して跳
ね返るショツト粒によって、被処理物の被処理面の熱が
奪われる。従って、ショントピーニング処理時、被処理
物の被処理面は内部よりも温度が低くなる。このため9
本特定発明の場合と同様に、斯かる温度差によって、被
処理物の表面には引張応力が生じている。
斯くして2本特定発明及び本併合発明いずれについても
、外力によって被処理面に引張応力を与えたと同じこと
になり、ストレスピーニング効果が生じることになる。
上記した通り1本特定発明及び本併合発明いずれについ
ても被処理面に引張応力を発生させるのは被処理物に加
えられる外力ではなく、被処理物の被処理面とその内部
との間の温度差である。即ち1本発明は被処理物の被処
理面とその内部との間に温度差を作るだけで済む。一方
、このような温度差を作ること自体は9例えば2次のよ
うな方法を用いれば、極めて簡単にできる。
(a)被処理物を加熱しておき、ショットピーニング時
、冷たいエアを被処理物の被処理面に吹きつける。
(b)被処理物を加熱しておき、ショットピーニング時
、冷たい液体を被処理物の被処理面に接触させる。
(C)被処理物を加熱しておき、ショットピーニング時
、冷たい固体(例えば、ローラ等)を被処理物の被処理
面に接触させる。
(d)被処理物を加熱しておき、ショットピーニング時
、冷たいショツト粒を被処理物の被処理面に投射する。
この場合ショツト粒自体が被処理物の被処理面の熱を奪
うことを利用する。
(e)被処理物を加熱しておき、ショットピーニング時
、冷たいショツト粒を被処理物の被処理面に投射する。
同時に、冷たいエアを被処理物の被処理面に吹きつける
(f)被処理物を加熱しておき、ショットピーニング時
、冷たいショツト粒を被処理物の被処理面に投射する。
同時に、冷たい液体を被処理物の被処理面に接触させる
(g)被処理物を加熱しておき、ショットピーニング時
、冷たいショツト粒を被処理物の被処理面に投射する。
同時に、冷たい固体(例えば、ローラ等)を被処理物の
被処理面に接触させる。
等。
従って1本発明のストレスピーニングは、外力によって
引張応力を発生させることが困蝋な被処理物9例えば、
前記■乃至0のようなものについても適用可能である。
本発明の効果は、以下に記述する二つの実験によって確
認されているので9次に、この実験を詳細に説明する。
また2本発明においては、前記の通り、温度の条件(約
50℃から約300℃まで)が付けられているが、この
訳も以下の実験から明らかにされる。
〔実験そのl〕
実験その1は、第1図に示されているような平歯車1に
ついて1本特定発明に係る方法によりショットピーニン
グを行ったものである。平歯車1において、ショットピ
ーニング処理を必要とする部分は1通常、歯4の根元の
フィレット部2である。従って2本実験においても斯か
る部分2にショットピーニングを行った。
本実験においては2次のA、B、Cの三つの平歯車1が
テストピースとして用いられた。いずれもその材質は5
Cr420であり、自動車の自動変速機に用いられてい
るものと同じ形状をしているものである。
A−−−・・−平歯車1の歯元フィレット部2において
有効硬化深さが0.7mmとなるようにガス浸炭焼き入
れをしくHv−513〜550)、そのあと180℃で
約1時間焼戻ししたもの B −−−−ニー上記Aのものに、更に従来のショット
ピーニング処理を施したもの C・−−−−一上記Aのものに、更に本特定発明に係る
ショットピーニング処理を施したもの また。各々の平歯車1の仕様は次のページの表1の通り
である。
表1 本実験において、ショットピーニングは、前記の通り、
歯元のフィレット部2になされた。従つて。
(イ)歯車軸D−Dに対して直角方向(矢印E方向)か
らショツト粒(図示しない)を投射することにより。
(ロ)また、歯部3を投射範囲のほぼ中央に配置させて
(ハ)且つ、毎分25回転で平歯車1を歯車軸A−Aの
回りに回転させることにより。
ショットピーニングが行われた。
本実験のショットピーニングは、エアフロ一式のショッ
トピーニング機用い、 直径0 、 5 mmのショツ
ト粒を使用して、ショット投射量70KgZ分、ショッ
ト投射密度1083Kg/m2.投射時間20秒で行わ
れた。また、平歯車1全体は予め180℃に加熱されて
おり、エアは、液体窒素で冷却されたものが用いられた
。これは、ショットピーニング処理時、エアによってフ
ィレット部2の表面だけを冷やすためである。このよう
に。
低温のエアによって、ショットピーニング処理中だけ、
フィレット部2の表面と平歯車1の内部との間に温度差
を作ることが出来る。斯かる温度差(本実験の場合、約
180℃であった)によってフィレット部2の最表面に
は引張応力が生じる。
なお、この引張応力を実際測定することは困難であるが
、計算上では本実験のような温度差のとき約40Kg/
mm2程度になることを付記しておく。
本実験の結果が第2図に示されている。第2図には、繰
り返し回数約1千万回についての歯元(即ち、フィレッ
ト部2)の疲労破壊応力が、テストピースA、B、C毎
に示されている。第2図は。
ショットピーニングされたテストピースA、B。
Cを油圧パルセータ試験機にかけて得られたものである
。第2図から1本特定発明に係るショットピーニング処
理を施したちのCは、従来のショットピーニング処理を
施したものBに比べて約20%程度疲労破壊応力が向上
している(即ち、ストレスピーニング効果がでている)
ことが分る。これは、前記の通り、平歯車1のフィレッ
ト部2の表面の温度とその内部の温度との温度差によっ
てフィレット部2の表面に引張応力が発生し、この引張
応力がこのような結果をもたらしているものと推察され
る。なお、第2図において、AはBと比較するために挙
げられたものであって、従って。
それ程大きな意味はない。
〔実験その2〕 次に9本併合発明に係る実験を説明する。この実験は、
J、O,Almenの提唱による所謂アルメンストリッ
プをテストピースに用いて行われたものである。アルメ
ンストリップというのは。
第3図の(aL (b)に示されているような形状の金
属の板であり、その寸法は、横a=76mm±0.4m
m、縦b=19mm±Q、 1mm。
厚さt=1.295mm±0.025mmである。
また、その材質はSK5.硬さはHrc=45〜50で
ある。
この実験は、第3図のアルメンストリップ5を多数作り
、それぞれ温度を常温(約20℃)から300℃いろい
ろ変えて行われたものである。本実験のショットピーニ
ングは、前記実験その1の場合とは異なり、インペラ式
のショットピーニング機を用いて行われた。また、ショ
ツト粒はドライアイスで冷却したものを用いた。これは
、シゴソトピーニング処理時、ショット粒がアルメンス
トリップ5の表面6即ち被処理面に衝突して跳ね返ると
きにショツト粒が被処理面から熱を奪うことを利用して
、被処理面(表面6)だけを冷やすためである。このよ
うに、低温のショツト粒によって、ショットピーニング
処理中だけアルメンストリップ5の表面6と裏面7との
間に温度差を作ることが出来る。なお、その他の条件、
即ち、ショツト粒の直径、ショット投射量、ショット投
射密度及び投射時間は、実験その1と全く同じである。
アルメンストリップ5の温度(廠密には、裏面7の温度
)とアークハイトhとの関係が第4図に示されている。
ここでアークハイトhについて説明する。
即ち、前記従来技術の項で述べた通り、ショットピーニ
ング処理をすると被処理物の最表面、即ち、アルメンス
トリップ5の表面6は引張降伏する。この場合、アルメ
ンストリップ5は薄板であるため2第5図に示されてい
るように、その表面6を凸にして反り返る。ここで、上
記引張降伏後の塑性変形の程度が大きければ大きい程反
り返り量りは大きくなる。従って、この反り返り量りを
測定することによって、逆にショットピーニングの効果
の程度が知られる。アークハイトとはこの反り返り量り
のことである。
第4図において、・印は従来のショットピーニング処理
、即ち、アルメンストリップ5全体が常温とされた状態
で常温のショツト粒を用いてショットピーニングがなさ
れたものである。これに対し、○印は本併合発明に係る
ショットピーニング処理によってなされたものである。
第4図から分る通り、従来のものは三枚のアルメンスト
リップに対してなされた。これに対し9本併合発明に係
るショットピーニング処理は、50℃、100℃。
150℃、200℃、250℃、300℃についてそれ
ぞれ二枚のアルメンストリップを用いて行われた。
第4図から分る通り9本併合発明に係るショットピーニ
ング処理がなされたものは、いずれも従来のものよりも
アークハイトhが大きい、即ち。
ショットピーニング効果が大きい(言い換えると。
ストレスピーニング効果がでている)、、これは。
次のように理解される。
即ち、前記した通り、冷たいシ’17ト粒がアルメンス
トリップ5の表面6に衝突して跳ね返るときに斯かる表
面6から持ち去る熱によって2表面6は内部よりも温度
が低下する。この温度差によって表面6には引張応力が
発生する。本実験ではこの引張応力がストレスピーニン
グ効果を発生させているものと思われる。
なお、第4図から分るように、約200℃以上では温度
の上昇につれて段々とアークハイ)hが小さり、約30
0℃を超えると逆に従来よりも低下する。即ち、約30
0℃を超えると本併合発明に係るストレスピーニング効
果がなくなる。この詳細理由は不明であるが、恐らくは
、ある程度以上温度が高いと、アルメンストリップ5全
体に高温クリープ或いは塑性変形等が生じ易くなるため
ショツト粒の熱の持ち去りによって引張応力が生じても
それが直ぐ緩和されるためであろうと考えられる。従っ
て、第4図に現れたこの現象はテストピースの形状に基
づくものではなく、一般に材料自体の性質に基づくもの
である。従って、同じことは前記実験その1についても
言えると思われる。このため1本発明では特定発明及び
併合発明とも温度の条件(約50℃から約300℃まで
)が付けられている。なお9本発明において温度に下限
(約50℃)が設けられているのは、第4図から分る通
り、約50℃以下ではストレスピーニング効果と呼べる
程の際立った効果が発生しないからである。これは言う
までもなく、被処理物の被処理面と内部との間の温度差
があまりにも小さいと、被処理面に発生する引張応力が
役に立つ程大きくないからである。
(ハ)発明の効果 上記実験結果から分る通り2本発明によれば。
すべての被処理物2例えば、外力によって被処理面に引
張応力を発生させることが困難な下記■乃至■のような
ものに対してもストレスピーニング効果を得ることがで
きるようになるという効果を奏する。
■被処理物が平板状のもの、或いは1円筒状のものであ
っても、その肉厚が極めて厚いもの■被処理物が棒状の
ものであって2その側面が被処理面であるもの ■被処理物が円盤状のものであって、その外周面が被処
理面であるもの ■全体の形状が不定形であるもの 等。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実験に供された平歯車の縦断面図。 第2図は、第1図の平歯車について行われた実験結果を
示すグラフ 第3図の(a)は、実験に供されたアルメンストリップ
の正面図。 第3図の(b)は、第3図の(a)のアルメンストリッ
プの側面図。 第4図は、第3図のアルメンストリップについて行われ
た実験結果を示すグラフ。 第5図は、第3図のアルメンストリップのアークハイト
を示す説明図である。 1−−−−−一平歯車 2−−−−−−フィレット部 3−−−−一歯部 4−一一−−歯 5−−−アルメンストリップ 6−−−−−アルメンストリップの表面7−−−−−ア
ルメンストリップの裏面り 第1図 第2図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ショツト粒を放出させるショツト粒放出機構を備
    え、該ショツト粒放出機構から被処理物に向かって多数
    のショツト粒を放出させ、該ショツト粒を前記被処理物
    の被処理面に衝突させることによって前記被処理物に表
    面処理を施す方法であって、斯かる表面処理作業開始時
    には、前記被処理物は約50℃から約300℃までの間
    の温度状態とされており、少なくとも表面処理作業中は
    。 その被処理面は内部よりも低い温度状態とされているこ
    とを特徴とするショットピーニングによる金属の表面処
    理方法。
  2. (2)ショツト粒を放出させるショツト粒放出機構を備
    え、該ショツト粒放出機構から被処理物に向かって多数
    のショツト粒を放出させ、該ショツト粒を前記被処理物
    の被処理面に衝突させることによって前記被処理物に表
    面処理を施す方法であって、斯かる表面処理作業開始時
    には、前記被処理物は約50℃から約300℃までの間
    の温度状態とされており、前記ショツト粒放出機構から
    放出されるショツト粒は前記被処理物の温度よりも低い
    温度状態とされており、斯かる温度状態のショツト粒が
    前記温度状態にある被処理物の被処理面に衝突して跳ね
    返るときにその被処理物から熱を奪うことによって、上
    記表面処理作業中、その被処理面は内部よりも低い温度
    状態とされることを特徴とするショットピーニングによ
    る金属の表面処理方法。
JP11590784A 1984-06-06 1984-06-06 シヨツトピ−ニングによる金属の表面処理方法 Pending JPS60258409A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2611551A1 (fr) * 1987-02-24 1988-09-09 Dassaud Fabien Procede de traitement de matrice d'estampage en vue d'accroitre leur duree de vie
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EP0947589A1 (de) * 1998-03-31 1999-10-06 Volkswagen Aktiengesellschaft Verfahren zur Bearbeitung eines Werkstücks aus Metall

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