JPH0339600B2 - - Google Patents

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JPH0339600B2
JPH0339600B2 JP58016152A JP1615283A JPH0339600B2 JP H0339600 B2 JPH0339600 B2 JP H0339600B2 JP 58016152 A JP58016152 A JP 58016152A JP 1615283 A JP1615283 A JP 1615283A JP H0339600 B2 JPH0339600 B2 JP H0339600B2
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radiation image
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JP58016152A
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JPS59142500A (ja
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Masanori Teraoka
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Priority to US06/576,558 priority patent/US4851690A/en
Priority to EP84101124A priority patent/EP0124683B1/en
Priority to DE8484101124T priority patent/DE3475241D1/de
Priority to CA000446796A priority patent/CA1246397A/en
Publication of JPS59142500A publication Critical patent/JPS59142500A/ja
Publication of JPH0339600B2 publication Critical patent/JPH0339600B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
    • G21K4/00Conversion screens for the conversion of the spatial distribution of X-rays or particle radiation into visible images, e.g. fluoroscopic screens

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、放射線像変換パネルに関するもので
ある。さらに詳しくは、本発明は、防傷性が改良
された放射線像変換パネルに関するものである。 従来において、放射線像を画像として得る方法
としては、銀塩感光材料からなる乳剤層を有する
放射線写真フイルムと増感紙(増感スクリーン)
とを組合わせた、いわゆる放射線写真法が利用さ
れている。上記従来の放射線写真法にかわる方法
の一つとして、たとえば、米国特許第3859527号
明細書および特開昭55−12145号公報等に記載さ
れているように、輝尽性蛍光体を用いた放射線像
変換方法が知られている。この放射線像変換方法
は、輝尽性蛍光体を有する放射線像変換パネル
(蓄積性蛍光体シート)を利用するもので、被写
体を透過した放射線エネルギーあるいは被検体か
ら発せられた放射線エネルギーを上記パネルの輝
尽性蛍光体に吸収させ、そののちに輝尽性蛍光体
を可視光線および赤外線から選ばれる電磁波(以
下「励起光」と称する)で時系列的に励起するこ
とにより、輝尽性蛍光体中に蓄積されている放射
線エネルギーを蛍光(輝尽発光)として放出さ
せ、この蛍光を光電的に読取つて電気信号を得、
得られた電気信号を画像化するものである。 この方法で使用される放射線像変換パネル自体
は、放射線による照射、および励起光の照射によ
つても殆ど変質することがないため、長期間にわ
たつて繰り返し使用することができる。ただし、
実際の使用においては励起光の走査だけではパネ
ルに蓄積していた放射線エネルギーが充分に放出
し尽されないので、残存する放射線エネルギーを
消去するために走査後に(次に使用する前に)、
用いる蛍光体の輝尽発光の励起波長領域の光また
は熱をパネルに加えることが行なわれる。 上述の放射線像変換方法によれば、従来の放射
線写真法を利用した場合に比較して、はるかに少
ない被曝線量で情報量の豊富なX線画像を得るこ
とができるとの利点がある。従つて、この放射線
像変換方法は、特に医療診断を目的とするX線撮
影等の直接医療用放射線撮影において利用価値の
非常に高いものである。 上記の放射線像変換方法に用いる放射線像変換
パネルは、基本構造として、支持体と、その片面
に設けられた蛍光体層とからなるものである。な
お、この蛍光体層の支持体とは反対側の表面(支
持体に面していない側の表面)には一般に、透明
な保護膜が設けられていて、蛍光体層を化学的な
変質あるいは物理的な衝撃から保護している。さ
らに、特願昭56−168141号明細書に記載されてい
るように、機械的強度を向上させるためにパネル
の端面がポリマー被膜により被覆され、縁貼りが
なされる場合がある。 上述のように放射線像変換パネルは、残存エネ
ルギーの消去・放射線の照射・励起光の走査(読
み出し)という順からなるサイクルで繰り返し使
用されるが、各ステツプへの放射線像変換パネル
の移動は搬送系により行なわれる。そして、放射
線像変換パネルは一サイクル終了した後は通常は
積層して保存される。 従つて、放射線像変換方法において使用するパ
ネルは、従来の放射線写真法においてカセツテ内
に固定して使用する増感紙とは使用状況が全く異
なるため、そのパネルに対しては、増感紙を用い
た場合には起こりえなかつた種々の問題が発生す
る。 たとえば、放射線像変換パネルにあつてはこの
ような搬送と積層状態との繰返しの使用におい
て、パネルが積層される際もしくは積層状態から
搬送系に移る際に、一枚のパネルの表面(支持体
表面)と他のパネルの表面(蛍光体層側表面)と
の擦れ、およびパネルの端縁と他のパネルの表面
との擦れなどの物理的接触により、パネルの両表
面が損傷を受けるという問題が生じる。特に、蛍
光体層側表面に生じた物理的損傷は、励起光の散
乱などを生じさせる原因となつて、放射線撮影に
より得られる情報量の低下および情報の不明瞭化
が発生することになる。すなわち、この情報を画
像化した場合には、得られる画像に画質の著しい
低下が認められる。 従つて、従来の支持体とその上に設けられた蛍
光体層とからなる基本構造を有する放射線像変換
パネルについては、搬送あるいは積層の際にパネ
ル表面、特に蛍光体層側表面に生じる損傷を極力
防ぐことが望まれている。 本発明は、上記のような理由から、パネル表面
の防傷性が向上した放射線像変換パネルを提供す
ることをその目的とするものである。 上記の目的は、支持体と、この支持体上に設け
られた輝尽性蛍光体を分散状態で含有支持する結
合剤からなる蛍光体層とから実質的に構成されて
いる放射線像変換パネルにおいて、該パネルの支
持体表面の摩擦係数が0.6以下であることを特徴
とする本発明の放射線像変換パネルにより達成す
ることができる。 なお本発明において、支持体表面とは、支持体
の蛍光体層と接している側とは反対側のパネル表
面を意味する。また、蛍光体層側表面とは、蛍光
体層の支持体と接している側とは反対側のパネル
表面(蛍光体層のその側の表面に保護膜などが設
けられている場合には、その表面)を意味する。 また、本発明において摩擦係数とは、ある速度
で運動している物体にかかる運動摩擦の大きさを
表わす数値、すなわち動摩擦係数を意味し、以下
に述べるような測定方法によつて決定されるもの
である。 ポリエチレンテレフタレートシートの上に、放
射線像変換パネルを2cm×2cmの正方形に切断し
た試料を、支持体を下側にして置き、この試料の
上に100gの荷重(試料の重量も含める)をかけ
る。次に、この荷重がかけられている試料を、引
張り速度4cm/分にて引張り、テンシロン
(UTM−11−20;東洋ボールドウイン社製)を
用いて、温度25℃、湿度60%の条件下で、速度4
cm/分の運動状態にある試料の引張力F(g)を
測定する。この引張力Fと上記の荷重(100g)
とから、支持体の摩擦係数が引張力/荷重の値と
して決定される。 次に本発明を詳しく説明する。 本発明は、放射線像変換パネルの支持体表面の
摩擦係数を0.6以下とすることにより、該パネル
表面の防傷性を改良したものである。この改良に
より、従来、パネルの搬送および積層の際にパネ
ルの支持体表面とパネルの蛍光体層側表面との擦
れなどによつて、特にパネルの蛍光体層側表面に
生じやすかつた損傷を効果的に防止することがで
きる。従つて、本発明の放射線像変換パネルを用
いた場合には、パネルの支持体表面の摩擦係数が
0.6より大きい通常の放射線像変換パネルを用い
た場合に比較して特に画質が向上した画像を得る
ことができる。 以上述べたような好ましい特性を持つた本発明
の放射線像変換パネルは、たとえば、次に述べる
ような方法により製造することができる。 本発明において使用する支持体は、たとえば、
摩擦係数が小さい材料からなるシート、あるいは
物理的もしくは化学的方法により表面の摩擦係数
を小さくしたシートなどから任意に選ぶことがで
きる。摩擦係数の小さい材料の代表的な例として
は、テフロンフイルムを挙げることができる。ま
た、物理的もしくは化学的方法により表面の摩擦
係数を小さくした材料の例としては、粗面化処理
を施したポリエチレンテレフタレートフイルム、
ポリオレフインフイルム(ポリエチレンフイル
ム、ポリプロピレンフイルム等)、セルロースア
セテートフイルム、ポリエステルフイルム、ポリ
アミドフイルム、ポリイミドフイルム、トリアセ
テートフイルム、ポリカ−ボネートフイルムなど
のような粗面化処理を施したプラスチツクフイル
ムを挙げることができる。本発明において支持体
として用いられる材料は上記の材料に限定される
ものではなく、表面の摩擦係数が小さいものであ
ればいかなるものであつてもよい。 ただし、パネル表面の安定した防傷効果、放射
線像変換パネルの情報記録材料としての特性およ
び取扱いなどを考慮した場合、本発明において特
に好ましい支持体の材料は粗面化したプラスチツ
クフイルムである。なお、このプラスチツクフイ
ルムにはカーボンブラツクなどの光吸収性物質が
練り込まれていてもよく、あるいは二酸化チタン
などの光反射性物質が練り込まれていてもよい。
前者は高鮮鋭度タイプの放射線像変換パネルに適
した支持体であり、後者は高感度タイプの放射線
像変換パネルに適した支持体である。 本発明においては、上記のような材料からなる
支持体のパネル表面を形成する側の表面の摩擦係
数(前述の測定方法により決定される動摩擦係
数)が、0.6以下となるようにする。より好まし
くは、0.5以下である。 公知の放射線像変換パネルにおいて、支持体と
蛍光体層の結合を強化するため、あるいは放射線
像変換パネルとしての感度もしくは画質(鮮鋭
度、粒状性)を向上させるために、蛍光体層が設
けられる側の支持体表面にゼラチンなどの高分子
物質を塗布して接着性付与層としたり、あるいは
二酸化チタンなどの光反射性物質からなる光反射
層、もしくはカーボンブラツクなどの光吸収性物
質からなる光吸収層を設けることも行なわれてい
る。本発明において用いられる支持体について
も、これらの各種の層を設けることができ、それ
らの構成は所望の放射線像変換パネルの目的、用
途などに応じて任意に選択することができる。 さらに、本出願人による特許昭57−82431号明
細書に記載されているように、得られる画像の鮮
鋭度を向上させる目的で、支持体の蛍光体層が設
けられる側の表面(支持体のその側の表面に接着
性付与層、光反射層、あるいは光吸収層などが設
けられている場合には、その表面)には微小の凹
凸が形成されていてもよい。 次に支持体の上に蛍光体層を形成する。蛍光体
層は、基本的には輝尽性蛍光体の粒子を分散状態
で含有支持する結合剤からなる層である。 輝尽性蛍光体は、先に述べたように放射線を照
射した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍
光体であるが、実用的な面からは波長が450〜
800nmの範囲にある励起光によつて輝尽発光を示
す蛍光体であることが望ましい。本発明の放射線
像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体の例とし
ては、 米国特許第3859527号明細書に記載されている
SrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、ThO2:Er、お
よびLa2O2S:Eu,Sm、 特開昭55−12142号公報に記載されている
ZnS:Cu,Pb、BaO・xAl2O3:Eu(ただし、0.8
≦x≦10)、および、M〓O・xSiO2:A(ただし、
M〓はMg、Ca、Sr、Zn、Cd、またはBaであり、
AはCe、Tb、Eu、Tm、Pb、Tl、Bi、または
Mnであり、xは、0.5≦x≦2.5である)、 特開昭55−12143号公報に記載されている
(Ba1-X-y、Mgx、Cay)FX:aEu2+(ただし、X
はClおよびBrのうちの少なくとも一つであり、
xおよびyは、0<x+y≦0.6、かつxy≠0で
あり、aは、10-6≦a≦5×10-2である)、 特開昭55−12144号公報に記載されている
LnOX:xA(ただし、LnはLa、Y、Gd、および
Luのうちの少なくとも一つ、XはClおよびBrの
うちの少なくとも一つ、AはCeおよびTbのうち
の少なくとも一つ、そして、xは、0<x<0.1
である)、 特開昭55−12145号公報に記載されている
(Ba1-X,M2+x)FX:yA(ただし、M2+はMg、
Ca、Sr、Zn、およびCdのうちの少なくとも一
つ、XはCl、Br、およびIのうちの少なくとも
一つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、
Nd、Yb、およびErのうちの少なくとも一つ、そ
してxは、0≦x≦0.6、yは、0≦y≦0.2であ
る)、 などを挙げることができる。 ただし、本発明に用いられる輝尽性蛍光体は上
述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を照
射したのちに励起光を照射した場合に、輝尽発光
を示す蛍光体であればいかなるものであつてもよ
い。 また蛍光体層の結合剤の例としては、ゼラチン
等の蛋白質、デキストラン等のポリサツカライ
ド、またはアラビアゴムのような天然高分子物
質;および、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビ
ニル、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩
化ビニリデン・塩化ビニルコポリマー、ポリメチ
ルメタクリレート、塩化ビニル・酢酸ビニルコポ
リマー、ポリウレタン、セルロースアセテートブ
チレート、ポリビニルアルコール、線状ポリエス
テルなどような合成高分子物質などにより代表さ
れる結合剤を挙げることができる。このような結
合剤のなかで特に好ましいものは、ニトロセルロ
ース、線状ポリエステル、およびニトロセルロー
スと線状ポリエステルとの混合物である。 蛍光体層は、たとえば、次のような方法により
支持体上に形成することができる。 まず上記の輝尽性蛍光体粒子と結合剤とを適当
な溶剤に加え、これを充分に混合して、結合剤溶
液中に輝尽性蛍光体粒子が均一に分散した塗布液
を調製する。 塗布液調製用の溶剤の例としては、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノ
ールなどの低級アルコール;メチレンクロライ
ド、エチレンクロライドなどの塩素原子含有炭化
水素;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸ブチルなどの低級脂肪酸と低級アル
コールとのエステル;ジオキサン、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノメチルエーテルなどのエーテル;そして、そ
れらの混合物を挙げることができる。 塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との混合
比は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍
光体の種類などによつて異なるが、一般には結合
剤と蛍光体との混合比は、1:1ないし1:100
(重量比)の範囲から選ばれ、特に好ましくは
1:8ないし1:40(重量比)の範囲から選ばれ
る。 なお、塗布液には、上記塗布液中における蛍光
体の分散性を向上させるための分散剤、また、形
成後の蛍光体層中における結合剤と蛍光体との間
の結合力を向上させるための可塑剤などの種々の
添加剤が混合されていてもよい。そのような目的
に用いられる分散剤の例としては、フタル酸、ス
テアリン酸、カプロン酸、親油性界面活性剤など
を挙げることができる。そして可塑剤の例として
は、燐酸トリフエニル、燐酸トリクレジル、燐酸
ジフエニルなどの燐酸エステル;フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジメトキシエチルなどのフタル酸エ
ステル;グリコール酸エチルフタリルエチル、グ
リコール酸ブチルフタリルブチルなどのグリコー
ル酸エステル;そして、トリエチレングリコール
とアジピン酸とのポリエステル、ジエチレングリ
コールとコハク酸とのポリエステルなどのポリエ
チレングリコールと脂肪族二塩基酸とのポリエス
テルなどを挙げることができる。 上記のようにして調製された蛍光体と結合剤を
含有する塗布液を、次に、支持体の上に均一に塗
布することにより塗布液の塗膜を形成する。この
塗布操作は、通常の塗布手段、たとえばドクター
ブレード、ロールコーター、ナイフコーターなど
を用いることにより行なうことができる。 ついで、形成された塗膜を徐々に加熱すること
により乾燥して、支持体上への蛍光体層の形成を
完了する。蛍光体層の層厚は、目的とする放射線
像変換パネルの特性、蛍光体の種類、結合剤と蛍
光体との混合比などによつて異なるが、通常は
20μmないし1mmとする。ただし、この層厚は、
50ないし500μmとするのが好ましい。 なお、蛍光体層は、必ずしも上記のように支持
体上に塗布液を直接塗布して形成する必要はな
く、たとえば、別に、ガラス板、金属板、プラス
チツクシートなどのシート上に塗布液を塗布し乾
燥することにより蛍光体層を形成した後、これ
を、支持体上に押圧するか、あるいは接着剤を用
いるなどして支持体と蛍光体層とを接合してもよ
い。 通常の放射線像変換パネルにおいては、支持体
に接する側とは反対側の蛍光体層の表面に、蛍光
体層を物理的および化学的に保護するための透明
な保護膜が設けられている。このような透明保護
膜は、本発明の放射線像変換パネルについても設
置することが好ましい。 透明保護膜は、たとえば、酢酸セルロース、ニ
トロセルロースなどのセルロース誘導体;あるい
はポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルホルマール、ポリカーボネー
ト、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニルコ
ポリマーなどの合成高分子物質のような透明な高
分子物質を適当な溶媒に溶解して調製した溶液を
蛍光体層の表面に塗布する方法により形成するこ
とができる。あるいはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリア
ミドなどから別に形成した透明な薄膜を蛍光体層
の表面に適当な接着剤を用いて接着するなどの方
法によつても形成することができる。上記のうち
で特に好ましい保護膜材料はポリエチレンテレフ
タレートである。このようにして形成する透明保
護膜の膜厚は、約3ないし20μmとするのが望ま
しい。 本発明の放射線像変換パネルにおいては、パネ
ルの搬送性を高め、かつ、本発明の目的であるパ
ネルの防傷性を一層高めるために、上記のように
して形成されたパネルの端縁のエツジを面取りし
たのち、この面取りされたエツジを含む該パネル
の端面をポリマー被膜によつて被覆(縁貼り)す
るのが好ましい。 放射線像変換パネルの面取りおよび縁貼りは、
本出願人による特願昭57−87799号明細書に記載
されているような方法を用いて行なうことができ
る。 すなわち、パネルの面取りは、搬送性を向上さ
せるためには、パネルの進行方法の支持体側の端
縁のエツジに施されればよいが、パネル表面の損
傷を防止するためには、パネルの支持体側のすべ
ての端縁のエツジが面取りされるのが好ましい。
また、蛍光体層側の端縁のエツジも面取りされる
ことが、パネルの搬送性および防傷性をより一層
向上させるのには好ましい。 ここで、面取りとは、面取りされた部分が平面
である場合および湾曲した面である場合の両方を
含むものとする。 なお、支持体の面取りは、パネルの垂直方向に
測定した場合支持体の厚さに対し1/50〜1の範囲
の比率であるのが好ましい。蛍光体層(この上に
保護膜が設けられている場合には保護膜を含む)
が面取りされる場合も同様に蛍光体層の厚さに対
し1/50〜1の範囲の比率であるのが好ましい。ま
た、支持体側の端縁のエツジとこのエツジに対向
する蛍光体層側の端縁のエツジの両方が面取りさ
れる場合においては、新たな角が形成されないよ
うに、支持体側および蛍光体層側のうちの少なく
とも一方の面取りの範囲が比率で1未満であるの
が望ましい。 次に、上記のように面取りされた放射線像変換
パネルの端面にポリマー被膜からなる縁貼りを形
成する。 縁貼り材料としては、ポリマー被膜材料として
一般に知られているものを使用することができる
が、たとえば、特願昭56−168141号明細書に記載
されているように、次のようなポリウレタン、ア
クリル系樹脂が挙げられる。 ポリウレタンとしては、分子鎖中にウレタン基
(NH−COO)を有するポリマーが好ましく、4,
4′−ジフエニルメタンジイソシアネートと2,
2′−ジエチル−1,3−プロパンジオールとの重
付加反応生成物、ヘキサメチレンジイソシアネー
トと2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロ
パンジオールとの重付加反応生成物、4,4′−ジ
フエニルメタンジイソシアネートとビスフエノー
ルAとの重付加反応生成物、およびヘキサメチレ
ンジイソシアネートとレゾルシノールとの重付加
反応生成物などが挙げられる。 アクリル系樹脂としては、アクリル酸、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メチルアクリル酸、メチルメタアクリル酸な
どのホモポリマーまたはコポリマー(たとえば、
アクリル酸・スチレンコポリマー、アクリル酸・
メチルメタクリレートコポリマー)が挙げられ
る。縁貼り材料として特に好ましいものはメチル
メタアクリル酸のホモポリマーであるポリメチル
メタクリレートである。なお、アクリル系樹脂と
して重合度が104〜5×105のものを使用するのが
好ましい。 また、上記ポリウレタンあるいはアクリル系樹
脂(特にアクリル系樹脂)と種々のほかのポリマ
ー材料(ブレンド用ポリマー)とを組み合わせた
ものも縁貼り材料として使用することができる。
ブレンド用ポリマーとして最も好ましいものは、
塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマーである。その
ような例としては、塩化ビニルの含有率が70〜90
%、重合度が400〜800の塩化ビニル・酢酸ビニル
コポリマーを用いたアクリル系樹脂と塩化ビニ
ル・酢酸ビニルコポリマーとの混合物(混合比が
1:1〜4:1(重量比)である)が挙げられる。 次に本発明の実施例および比較例を記載する。
ただし、これらの各例は本発明を制限するもので
はない。 実施例 1 ポリエチレンテレフタレートフイルム(支持
体、厚み:250μm)の片面に、サンドブラスト
処理を行なうことによつて、凹みの平均の深さが
2μm、最大深さが7μm、そして開口部の口径の
平均が20μmの多数の凹みを形成することによ
り、その表面を粗面化した。 別に、輝尽性のユーロピウム賦活弗化臭化バリ
ウム蛍光体(BaFBr:Eu)の粒子と線状ポリエ
ステル樹脂との混合物にメチルエチルケトンを添
加し、さらに硝化度11.5%のニトロセルロースを
添加して蛍光体粒子を分散状態で含有する分散液
を調製した。次に、この分散液に燐酸トリクレジ
ル、n−ブタノール、そしてメチルエチルケトン
を添加したのち、プロペラミキサーを用いて充分
に撹拌混合して、蛍光体粒子が均一に分散し、か
つ粘度が25〜35PS(25℃)の塗布液を調製した。 次いで、先に粗面とした側の表面を下にしてガ
ラス板上に水平に置いた支持体の上に塗布液をド
クターブレードを用いて均一に塗布した。そして
塗布後に、塗膜が形成された支持体を乾燥器内に
入れ、この乾燥器の内部の温度を25℃から100℃
に徐々に上昇させて、塗膜の乾燥を行なつた。こ
のようにして、支持体上に層厚が300μmの蛍光
体層を形成した。 そして、この蛍光体層の上にポリエチレンテレ
フタレートの透明フイルム(厚み:12μm、ポリ
エステル系接着剤が付与されているもの)を接着
剤層側を下に向けて置いて接着することにより、
透明保護膜を形成し、支持体、蛍光体層、および
透明保護膜から構成された放射線像変換パネルを
製造した。 実施例 2 実施例1で用いた支持体と同一のポリエチレン
テレフタレートフイルムの片面に、サンドブラス
ト処理を行なうことによつて、凹みの平均の深さ
が0.2μm、最大深さが0.8μm、そして開口部の口
径の平均が0.5μmの多数の凹みを形成することに
より、表面を粗面化した。 次いで、この支持体について実施例1と同様な
処理を行なうことにより、支持体、蛍光体層、お
よび透明保護膜から構成された放射線像変換パネ
ルを製造した。 比較例 1 実施例1で用いた支持体と同一のポリエチレン
テレフタレートシートの片面に粗面化処理を施さ
なかつた以外は、実施例1の方法と同様な処理を
行なうことにより、支持体、蛍光体層、および透
明保護膜から構成された放射線像変換パネルを製
造した。 上記のようにして製造した各々の放射線像変換
パネルの支持体表面の摩擦係数を、前述の方法に
より測定した。すなわち、ポリエチレンテレフタ
レートシートの上に、放射線像変換パネルを2cm
×2cmの正方形に切断した試料を、支持体を下側
にして置き、この試料の上に、試料の重量も含め
て100gとなるように荷重をかけた。次に、この
荷重がかけられている試料を、引張り速度4cm/
分にて引張り、テンシロン(UTM−11−20;東
洋ボールドウイン社製)を用いて温度25℃、湿度
60%の条件下で、速度4cm/分の運動状態にある
試料の引張力F(g)を測定した。この引張力F
と上記の荷重(100g)とから、パネルの支持体
表面の摩擦係数を、引張力/荷重の値により算出
した。 次に、上記のようにして製造した各々の放射線
像変換パネルを、以下に記載する擦り傷試験によ
り評価した。 まず、放射線像変換パネルを25.2cm×30.3cmの
長方形に切断して擦り傷試験用試料とした。次
に、放射線像変換パネルの蛍光体層側表面に使用
されている材料と同一の材料(本実施例において
は、ポリエチレンテレフタレートフイルム)から
なる基材シートの上に、試料の支持体を下側にし
て置いた。そしてこの試料を10cmの幅で1000回擦
つたのち、基材シートのポリエチレンテレフタレ
ートフイルムの表面を目視により判定した。 その結果を次のような三段階で表示した。 A:擦り傷は殆ど生じていない B:擦り傷が多少は生じているが実用上問題のな
い程度である C:擦り傷が非常に多い 各々の放射線像変換パネルについて得られた結
果を第1表に示す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持体と、この支持体上に設けられた輝尽性
    蛍光体を分散状態で含有支持する結合剤からなる
    蛍光体層とから実質的に構成されている放射線像
    変換パネルにおいて、該パネルの支持体表面の摩
    擦係数が0.6以下であることを特徴とする放射線
    像変換パネル。 2 上記パネルの支持体表面の摩擦係数が0.5以
    下であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の放射線像変換パネル。 3 上記支持体が、プラスチツクフイルムからな
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項もしく
    は第2項記載の放射線像変換パネル。 4 上記支持体表面が、支持体材料表面の粗面化
    処理により0.6以下の摩擦係数を有するように調
    整されたものであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項乃至第3項のいずれかの項記載の放射
    線像変換パネル。 5 上記放射線像変換パネルが、上記支持体側の
    端縁のエツジの少なくとも一部が面取りされ、か
    つ、この面取りされたエツジを含む該パネルの端
    面がポリマー被膜によつて被覆されていることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項のい
    ずれかの項記載の放射線像変換パネル。
JP58016152A 1983-02-04 1983-02-04 放射線像変換パネル Granted JPS59142500A (ja)

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