JPH0339410Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はシヤンプー、洗剤等の液体を収納して
おり、スクイーズ性のよい容器本体と剛体のキヤ
ツプとを具備し、キヤツプを緩め容器本体を押圧
して内容液注出後、押圧を解除する容器本体は元
の形状に戻り、かつキヤツプを締めてなくて容器
が倒れても内容液が流出しない構成をもつ液体注
出容器に関する。

（従来の技術と問題点） 上記液体注出容器の１例が実公昭50−8120号に
開示されている。

この容器は容器本体とキヤツプの外に、上記の
容器本体の形状を有し、キヤツプを締めてなくて
倒れても液が流出しないという、目的達成の手段
として、容器口頸部の内側に嵌着される桶状のも
のであつて底壁に注液孔を有する中栓、容器口頸
部の外側に係止する構成を有する円筒壁と適数個
の液口を有する頂壁とからなるパツキング、前記
中栓の底壁と該パツキングの頂壁との間に形成さ
れている空間に位置し中栓の注液孔を上方から閉
塞する弁と該弁を上方に移動可能に支持する弾撥
部材とからなる弁部及び前記中栓の底壁に取付け
られ容器本体の底面付近まで延びているパイプの
４部品を組込んだものである。

この容器は部品が多く、部品製作に手間がかか
り、又組み立てにも手間と時間がかかるという問
題をもつている。

又、他の例が実開昭56−24657号公報に開示さ
れている。この容器は上記目的達成の手段とし
て、容器本体とキヤツプの他に、口栓と弾性弁部
材の２部品を組込んでいる。口栓は、頂壁と、該
頂壁から垂下し容器本体の口頸部内側に嵌着され
る外円筒と、頂壁から垂下し空気流入路が中心を
貫通している内円筒とからなり、該外、内円筒間
の頂壁に透孔（液通過孔）を設けてある。又、弾
性弁部材は、前記外、内円筒の間に位置し、外円
筒の内面に下部が圧接し、内円筒の外面に上部が
弾圧接している弾性筒部と、該弾性筒部の下端部
に弾性保持片を介して連結されていて該筒部の中
心に位置し、前記空気流入路の下端を塞ぐ弁部材
とからなる。この容器も口栓と弾性弁部材の２部
品を取込んで使用するものであり、かつ両部品と
も形状複雑で製作、組み込みに手間と時間がかか
るという問題がある。

本考案はこの問題を容器構成部品の数を増すこ
となく解決せんとするものである。

（問題を解決するための手段） 本考案は上記目的を達成のために、スクイーズ
性の良い容器本体１１と、該容器本体１１の開口
部８へ嵌着された中栓３と、前記容器本体１１の
口頸部外周に螺装せられ中央部に注液口１を有す
るキヤツプ６とからなり、 該キヤツプ６は、キヤツプ頂壁６ａから垂下す
る密封リング５と、該密封リング５外方にあり下
部にネジ部１５をもつ円筒壁６ｂとを有し、 前記中栓３は、中央部に立設し前記キヤツプ６
の注液口１を開閉する棒栓２と、前記密封リング
５の内側面４に上端部が当接している上拡がりの
傾斜環状壁からなる弾性注液逆止弁１０と、キヤ
ツプ６の円筒壁６ｂの内面１２に上端部が当接し
ている上拡がりの傾斜環状壁からなる弾性吸気逆
止弁７と、上記弾性注液逆止弁１０と弾性吸気逆
止弁７との間に数個の気液流通口９とを、中栓頂
壁に有する構成を採用した。

（作用） 注液のために螺装してあるキヤツプ６を廻して
緩めると、キヤツプ６の注液口１と中栓３の棒栓
２との嵌合が解けて注液口１が開くので、容器本
体１１を倒すようにして注液口１を下向きにして
容器本体１１を押圧すると、弾性注液逆止弁１０
の上端部が内容液に押されて内側へ撓み密封リン
グ５の内側面４から離れるので次のはこの間隙か
ら流出し、次いで注液口１から注出される。

上記内容液はキヤツプ円筒壁の内面１２に上端
部が当接している弾性吸気逆止弁７を上記内面１
２に向かつて押圧するように作用し、該当接は強
くなり、ここから内容液が流出することはない。

注液を終わり押圧の手を放すと、容器本体１１
の復元力により容器内は減圧となり、弾性注液逆
止弁１０は気液流通口９の側へ強く引かれて密封
リング５の内側面４に圧接して注液口１よりの空
気の流入を阻止する。一方、弾性吸気逆止弁７は
気液流通口９の側へ引かれてキヤツプ６の円筒壁
の内面１２から離れるので、容器外から容器本体
１１の口頸部とキヤツプ円筒壁６ｂの螺装部分を
通つた空気はこの間隙と気液流通口９を通つて容
器本体１１内へ流入し容器本体内の減圧を緩和す
る。

この状態で容器本体１１の開口部８を下にして
倒立のまま放置しても、弾性注液逆止弁１０が密
封リング５の内側面４に当接しているので内容液
が注液口１から漏出するおそれはない。

また、弾性吸気逆止弁７も容器本体１１内の減
圧が緩和すれば復元して、キヤツプの円筒壁６ｂ
の内面１２に当接し、ここから内容液が漏出する
こともない。

（実施例） 第１〜２図は本考案実施の１例を図示したもの
で、第１図左半分は本考案容器頭部の側面図、化
半分は密封静止時の容器頭部の縦断側面図、第２
図は注液時液流及び注液停止直後気流と注液逆止
弁及び吸気逆止弁との状況の説明図である。

図にいて、１１は適度の弾性を有しスクイーズ
性の良好な樹脂製容器本体であつて、口頸部外周
には螺条が刻設してあり、キヤツプ６を螺装した
状態で該螺条に沿つてキヤツプ６の内部上方へ外
気が流入することができる程度の間隙がある。

６はキヤツプであつて、前記の通り容器本体１
１の口頸部外周に螺着されるように円筒壁下部内
側面にネジ部１５を設けてあり、中央部に注液口
１が設けてあり、頂壁内面から内方へ垂下する密
封リング５が突設してある。３は中栓であつて、
容器本体１１の開口部８へ強固に嵌め込んであ
り、中栓３の頂壁には、中央部に立設してありキ
ヤツプ注液口１を開閉する棒栓２と、前記密封リ
ング５の内側面４上に上端部が当接している上拡
がりの傾斜環状壁からなる弾性注液逆止弁１０
と、キヤツプ６の円筒壁６ｂの内面１２に上端部
が当接している上拡がりの傾斜環状壁からなる弾
性吸気逆止弁７と、上記弾性注液逆止弁１０と弾
性吸気逆止弁７との間にある数個の気液流通口９
とを有する構成である。

なお、キヤツプ６内に中栓３を定着させるため
に、中栓３の棒栓２と隣接して突起１３を設け、
キヤツプ６の内面に突起付切欠リング１４を突設
して相互に密接させせもよい。

本実施例の容器は、前記作用の項で説明した通
りに作用した。

（考案の効果） 本考案の液体注出容器は、容器本体とキヤツプ
の外に中栓を具備するのみで、注出後の容器本体
の形状の復元と、キヤツプを緩めた状態で容器が
転倒しても内容液が流出してこないという目的を
達成するものであり、しかも中栓の構成は簡単な
ものであるから、部品製作数が少なく、組立ても
手間がかからず短時間にできるという利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１〜２図は本考案実施の１例を図示したもの
で、第１図左半分は本考案容器頭部の側面図、右
半分は密封静止時の容器頭部の縦断側面図、第２
図は注液時液流及び注液停止直後気流と注液逆止
弁及び吸気逆止弁との状況の説明図である。 １……注液口、２……棒栓、３……中栓、４…
…密封リングの内側面、５……密封リング、６…
…キヤツプ、６ａ……キヤツプ頂壁、６ｂ……キ
ヤツプ円筒壁、７……弾性吸気逆止弁、８……開
口部、９……気液流通口、１０……弾性注液逆止
弁、１１……容器本体、１２……キヤツプ円筒壁
の内面、１３……突起、１４……突起付切欠リン
グ、１５……ネジ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 スクイーズ性の良い容器本体１１と、該容器本
   体１１の開口部８へ嵌着された中栓３と、前記容
   器本体１１の口頸部外周に螺装せられ中央部に注
   液口１を有するキヤツプ６とからなり、 該キヤツプ６は、キヤツプ頂壁６ａから垂下す
   る密封リング５と、該密封リング５外方にあり下
   部にネジ部１５をもつ円筒壁６ｂとを有し、 前記中栓３は、中央部に立設し前記キヤツプ６
   の注液口１を開閉する棒栓２と、前記密封リング
   ５の内側面４に上端部が当接している上拡がりの
   傾斜環状壁からなる弾性注液逆止弁１０と、キヤ
   ツプ６の円筒壁６ｂの内面１２に上端部が当接し
   ている上拡がりの傾斜環状壁からなる弾性吸気逆
   止弁７と、上記弾性注液逆止弁１０と弾性吸気逆
   止弁７との間に数個の気液流通口９とを、中栓頂
   壁に有する構成であることを特徴とする液体注出
   容器。