JPH0337096Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は電照板部を改良した自動販売機に関
する。

〔従来の技術〕

多くの自動販売機の外観は第３図の如くであ
り、本体キヤビネツト１の前面扉２は販売商品の
商品選択押釦３、商品取出口４などのほかに、電
照板５が設置されている。電照板５には、透視窓
部５ａが形成されており、この透視窓部５ａを通
して商品展示室６に陳列された商品サンプル７が
見えるようになつている。なお、電照板５には、
透視窓部５ａのほかに、メーカー名や商品名等が
印刷されている広告部５ｂが設けられている。ま
たさらに、前記扉２にはコイン投入口８、コイン
返却口９、コイン返却レバー１０等が設置されて
いる。

商品選択押釦３の背後には、第４図に示すよう
に商品展示室６の下方にスイツチ装置室１１が区
画形成されている。このスイツチ装置室１１内は
商品選択押釦３に対応し商品選択押釦３の操作に
応動するスイツチ１２および図示しない販売表示
ランプ、売切表示ランプなどが設けられている。
このスイツチ１２および販売表示ランプ、売切表
示ランプには後方に電気的に接続する配線１３が
接続されている。

前記商品展示室６には、底壁部を形成する半透
明仕切板１４が設けられている。この半透明仕切
板１４は商品展示室６の底壁部を形成するととも
に、スイツチ装置室１１との隔壁になつている。
また、半透明仕切り板１４を内扉１５にねじ等に
より取付けられている。なお、商品展示室６内に
は上部に展示室６内を照明する第１照明灯１６が
取付けられている。

この構成において、スイツチ装置室１１は、商
品展示室６の底壁を形成する半透明仕切板１４で
遮蔽され、電照板５の透視窓部５ａから目視出来
ないようになつている。また、商品展示室６内は
展示効果が向上されるように常時第１照明灯１６
により照明されるようになつている。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、上記の構成では、第１照明灯１６の
光に誘われて虫等が商品展示室６内に侵入するこ
とがあり、その中で虫が死ぬと半透明仕切板１４
上に落下して溜まり、顧客が外部から商品展示室
内を目視した場合に非常に見苦しく、不快感を与
えてしまう恐れがあつた。

また、この種の自動販売機には、商品選択押釦
の背後に、第５図に示すように半透明仕切板１４
の下方に臨んで第２照明灯１７が取付けられるも
のもある。この第２照明灯１７はその光で商品選
択押釦３を背後から透過し、商品選択押釦３に表
示された商品名等を明るく表示する。同時に第２
照明灯１７の光は、半透明仕切板１４を透過して
商品展示室６内を補助的に照明する。しかしなが
らこの構成では、元々半透明仕切板１４がスイツ
チ装置室１１の遮蔽を目的に設けられたものであ
つてその透明度を大きくできないことから、第２
照明灯の光の透過は大きく期待できず、商品展示
室６の第２照明灯の補助照明効果はそれほど向上
しないという問題があつた。

そこでこの考案は、外部から商品展示室の下方
を目視出来ないようにするとともに、商品展示室
内に死んだ虫等が溜まることがない構造とし、展
示効果を向上させて清潔感あふれる自動販売機を
提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この考案は、自動販売機のキヤビネツトの前面
に取付けられた透視窓部を有した電照板と、この
電照板の裏面側に区画形成され商品サンプルを展
示する商品展示室と、この商品展示室の下方に区
画形成されキヤビネツト前面に設けられた商品選
択押釦の操作に応動するスイツチが収設されたス
イツチ装置室と、前記商品展示室内を照明する照
明灯とを備えた自動販売機において、前記商品展
示室の底壁を商品展示室と前記スイツチ装置室と
の隔壁を兼ねるように設けるとともに、該底壁を
キヤビネツトの左右方向に延在しかつ後倒れに傾
斜するルーバーを前後に複数並設してなるルーバ
ー状仕切板で形成するようにしたものである。

〔作用〕

商品展示室内で死んだ虫等は商品展示室の底壁
を形成するルーバー状仕切板のルーバー間を通つ
てスイツチ装置室内に落下するので、商品展示室
内には虫等が溜まらず、顧客に不快感を与えるこ
とがない。また後倒れに傾斜するルーバーによつ
てスイツチ装置室内を外部から見ることができな
い。

〔実施例〕

第１図はこの考案の実施例を示すもので、第３
図ないし第５図と同一符号は同一または等価なも
のを示す。図において、商品展示室６の底面部に
は、底壁を形成するルーバー状仕切板２０が設置
されている。このルーバー状仕切板２０は金属製
部材もしくは半透明プラスチツク部材で作られて
おり、内扉１５にねじで取付けられている。また
ルーバー状仕切板２０は、キヤビネツト１の左右
方向に延在してかつ後倒れに傾斜するルーバー２
１を前後に複数並設してなり、電照板５の透視窓
部５ａから目視した場合にスイツチ装置室内が見
通せないようにその傾きが選択されている。な
お、スイツチ装置室１１の底壁１１ａは着脱自在
に構成されている。

この構成において、外部から商品展示室６内に
侵入し死んだ虫等は、ルーバー状仕切板２０のル
ーバー２１間を通り抜けて落下し、スイツチ装置
室１１の底壁１１ａに溜まることになる。かくし
て、商品展示室６内には死んだ虫や埃等が溜まる
ことが無くなり、かつスイツチ装置室１１は外部
から目視出来ない。

次にルーバー状仕切板２０の下方に第２照明灯
１７が取付けられている構造について、第２図に
示す。図において第２照明灯１７の光は、商品選
択押釦３を背後から照明するとともに、矢印のよ
うに多量にルーバー２１間を通つて商品展示室６
内を照明する。このため、第２照明灯１７は商品
選択押釦３への照明効果に加えて、商品展示室６
への照明効果が格段に向上する。

なお、スイツチ装置室１１内の底壁１１ａに溜
まつた虫や埃は、ルートマンが定期的に底壁１１
ａを取り外して、水洗い等により容易に除去され
る。

〔考案の効果〕

この考案によれば、商品展示室の底壁をルーバ
ー状仕切板で形成し、商品展示室内で死んだ虫等
をルーバー状仕切板の後倒れに傾斜するルーバー
間を通してスイツチ装置室に落下させるようにし
たので、商品展示室内には虫等が溜まらず、しか
もスイツチ装置室内は外部から見ることができな
い。したがつて、顧客が商品展示室内を目視した
場合、清潔感あふれ、展示効果がさらに向上する
など実益大なる自動販売機を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれこの考案の実施
例の要部を示す縦断面図、第３図はこの考案の対
象となる自動販売機の正面図、第４図および第５
図はそれぞれこの考案の従来構造を示す自動販売
機の部分断面図である。 １……キヤビネツト、２……前面扉、３……商
品選択押釦、５……電照板、５ａ……透視窓部、
６……商品展示室、７……商品サンプル、１１…
…スイツチ装置室、１６……第１照明灯、１７…
…第２照明灯、２０……ルーバー状仕切板、２１
……ルーバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動販売機のキヤビネツトの前面に取付けられ
   た透視窓部を有した電照板と、この電照板の裏面
   側に区画形成され商品サンプルを展示する商品展
   示室と、この商品展示室の下方に区画形成されキ
   ヤビネツト前面に設けられた商品選択押釦の操作
   に応動するスイツチが収設されたスイツチ装置室
   と、前記商品展示室内を照明する照明灯とを備え
   た自動販売機において、前記商品展示室の底壁を
   商品展示室と前記スイツチ装置室との隔壁を兼ね
   るように設けるとともに、該底壁をキヤビネツト
   の左右方向に延在しかつ後倒れに傾斜するルーバ
   ーを前後に複数並設してなるルーバー状仕切板で
   形成したことを特徴とする自動販売機。