JPH0336597Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案はバツクホーのスイベルジヨイント構
造に関するものである。

(ロ) 従来の技術 従来、バツクホーのスイベルジヨイントは、略
円筒形状一体のスイベルジヨイントハブに、スイ
ベル軸を回動自在に嵌入し、スイベルジヨイント
ハブ及びスイベル軸に配設したポートを、同スイ
ベルジヨイントハブとスイベル軸の摺接面に設け
た油溝を介して連通せしめ、スイベルジヨイント
ハブとスイベル軸の相対回動に関係なくスイベル
ジヨイントハブ側ポートとスイベル軸側ポート間
の作動油流通を行わしめるように構成されてい
た。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 従つて、連通すべきポート数が増加するに従つ
てスイベルジヨイントハブ及びスイベル軸の長さ
が長くなつて、特に、スイベルジヨイントハブの
内面切削加工が困難となり、また、シール部材の
組込みも困難になるという欠点があつた。

(ニ) 問題点を解決するための手段 この考案では、スイベルジヨイントハブを軸直
角面で略２等分割して、それぞれ別個に切削加工
し、最終組立時に両者の分割面にそれぞれ形成し
たフランジを介して両者を一個のスイベルジヨイ
ントハブに組立てるように構成したスイベルジヨ
イント構造を提供せんとするものである。

(ホ) 作用 上記構造によりワーク重量が略半減するので鋳
造及びチヤツキング等の作業が容易になり、スイ
ベルジヨイントハブ内面の切削加工時、バイトを
支持するアーバー長が短くとすむので重切削が可
能となつて加工効率を高めると共に加工精度が高
まり、また組立てに際してシール部材等の組み込
み及び確認が容易になる。また、接合部のフラン
ジを同ジヨイントの支持部材を兼用させ、スイベ
ルジヨイントハブとスイベル軸の相対回動の摩擦
抵抗の略中心部を支持するように構成することが
できるので、同ジヨイントの横倒れを防止するこ
ともできる。

(ヘ) 効果 この考案によれば、バツクホーのスイベルジヨ
イント構造を上記のように構成することにより、
製作が容易になり、かつ精度が向上し、また組立
作業が容易確実となると共に、同ジヨイントの横
倒れを防止することができるという効果がある。

(ト) 実施例 本考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば、
Ａは、二重旋回型バツクホーを示し、クローラ型
の走行装置１を装備した走行フレーム２の略中央
部に下部旋回基台３を立設し、同基台３上面に機
体フレーム４を左右回動自在に枢支連設し、同機
体フレーム４の前部上面に上部旋回基台５を立設
し、同基台５の上面に上部回転台６を左右回動自
在に枢支連結して、上部回転台６が上部旋回基台
５を中心として自転しつつ下部旋回基台３を中心
として公転すべく構成し、同上部回転台６の左側
部には運転部７、同右側部には掘削部Ｂを支持し
たブーム支持体８を配設し、同支持体８には、前
方に向つてブーム９、アーム１０及びバケツト１
１を上記の順にそれぞれ上下回動作動すべく枢支
連設している。機体フレーム４の後部には、原動
機部１２が配設されており、同部１２内蔵の複合
油圧ポンプ１３により油圧を発生せしめ、同油圧
を上回転台６に配設した油圧コントロールバルブ
１４で制御して、走行内、掘削部及び旋回機構に
配設した油圧アクチユエータに供給して同バツク
ホーＡを作動させしめるように構成している。

同バツクホーＡに配設した油圧機器は、走行フ
レーム２には、左右走行油圧モータ１５，１５′
及び排土板１６昇降用油圧シリン１６′の計３個、
機体フレーム４には、機体フレーム旋回用油圧モ
ータ１７、第１・第２・第３油圧ポンプ１３−
１，１３−２，１３−３及び作動油タンク１８の
計５個、上部回転台６には上部回転台旋回用油圧
モータ１９及びアーム、ブームバケツト、上下回
動用油圧シリンダ９′，１０′，１１′、及び油圧
コントロールバルブ１４が配設されており、各油
圧機器はそれぞれ配管２０を介して同バルブ１４
と連通連結している。

第３図は同バツクホーＡの油圧回路を示し、第
１・第２・第３油圧ポンプ１３−１，１３−２，
１３−３は、それぞれ上部回転台６に配設した油
圧コントロールバルブ１４と、配管２０により連
通連結されており、同バルブ１４から再び配管２
０を介して各油圧アクチユエータに連通連結して
いる。

上部回転台６と、上部旋回基台５との間及び機
体フレーム４と下部旋回基台３との間には上下ス
イベルジヨイント２１，２２が介設されており、
特に、上スイベルジヨイント２１には第１・第
２・第３油圧ポンプ１３−１，１３−２，１３−
３から油圧コントロールバルブ１４への３本の配
管、同バルブ１４から機体フレーム４及び走行フ
レーム２に配設した油圧アクチユエータへの往復
配管及びドレン配管等、計12本の配管が集中して
おり、従つて、同ジヨイント２１の全長が極めて
長いものとなつている。

同ジヨイント２１は、略円筒形状のスイベルジ
ヨイントハブ２３と、同スイベルジヨイントハブ
２３内部に隙間なく回動自在に嵌入したスイベル
軸２４により構成されており、特にスイベルジヨ
イントハブ２３は、軸直角の分割面Ｓにより上下
スイベルジヨイントハブ２３−１，２３−に略２
等分割して製作されており、分割面Ｓに沿つて上
下スイベルジヨイントハブ２３−１，２３−２に
それぞれ形成した上下フランジ２３−３，２３−
４を介して一体のスイベルジヨイントハブ２３に
組立てられている。スイベルジヨイントハブ２３
の外側面には、機体フレーム４側からの配管を連
通連結すべきスイベルジヨイントハブ側ポート２
５が12個形成されており、同スイベルジヨイント
ハブ２３下端面は蓋体２３−５で閉塞されてい
る。

スイベル軸２４の上端面２４−１には上部回転
台６側からの配管２０を連通連結すべきスイベル
軸側ポート２５′が12個形成され、同スイベル軸
２４内部に穿設形成した油路２４−２及び、スイ
ベルジヨイントハブ２３内周面に形成した油溝２
３−６を介してそれぞれ対応した各ポート２５，
２５′を相互に連通せしめるように構成している。

そして、スイベル軸２４は上部回転台６に同ス
イベル軸２４上端に設けた取付フランジ２４−３
を介して固定されておりスイベルジヨイントハブ
２３は、上下フランジ２３−３，２３−４を介し
て上部旋回基台５に固定されている。

スイベルジヨイントハブ２３は、上下スイベル
ジヨイントハブ２３−１，２３−２に分割面され
ているので、製作に際してワーク重量が軽くなり
チヤツキング等の取扱いが容易であり、同スイベ
ルジヨイントハブ２３内面切削の際、シールの全
長が短くなつて重切削が可能となると共に精度も
向上し、組立に際してはシール部材２６の組込み
確認が容易になる。また、スイベルジヨイントハ
ブ２３を同スイベルジヨイントハブ２３の略中央
部に位置した上下フランジ２３−１，２３−２を
介して固定しているので同ジヨイント２３の横倒
れが防止されている。

図中、２７は組立ボルト、２８は芯合せのため
のインローを示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案によるスイベルジヨイント構
造を有するバツクホーの全体側面図、第２図は同
平面図、第３図は、同油圧回路図、第４図は、同
要部拡大断面図、第５図は、従来構造。 ２：上スイベルジヨイント、２３：スイベルジ
ヨイントハブ、２３−１，２３−２：上下スイベ
ルジヨイントハブ、２３−３，２３−４：上下フ
ランジ、２３−６：油溝、２４：スイベル軸、２
５：スイベルジヨイントハブ側ポート、２５′：
スイベル軸側ポート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状のスイベルジヨイントハブ２３の内部に
   スイベル軸２４を回動自在に嵌入し、スイベルジ
   ヨイントハブ２３及びスイベル軸２４にそれぞれ
   配設したスイベルジヨイントハブ側ポート２５及
   びスイベル軸側ポート２５′を、スイベルジヨイ
   ントハブ２３とスイベル軸２４の摺接面に設けた
   油溝２３−６を介して連通せしめるように構成し
   たスイベルジヨイントにおいて、スイベルジヨイ
   ントハブ２３を軸直角の分割面Ｓにより上下スイ
   ベルジヨイントハブ２３−１，２３−２に２分割
   してそれぞれ別個に製作し、分割面Ｓに沿つて上
   下スイベルジヨイントハブ２３−１，２３−２に
   それぞれ設けた上下フランジ２３−３，２３−４
   及び組立ボルト２７を介して一体のスイベルジヨ
   イントハブ２３に組立可能に構成してなるバツク
   ホーのスイベルジヨイント構造。