JPH0334372B2 - - Google Patents
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- JPH0334372B2 JPH0334372B2 JP58182292A JP18229283A JPH0334372B2 JP H0334372 B2 JPH0334372 B2 JP H0334372B2 JP 58182292 A JP58182292 A JP 58182292A JP 18229283 A JP18229283 A JP 18229283A JP H0334372 B2 JPH0334372 B2 JP H0334372B2
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- Catalysts (AREA)
Description
〔発明の技術分野〕
本発明は、例えば、被調理物を加熱調理する加
熱調理装置におけるオーブン枠体の腐蝕防止に使
用される自己浄化被覆体に関する。 〔発明の技術的背景〕 既に提案されているこの種の加熱調理装置は、
第1図及び第2図に示されるように、箱形をなす
ケース本体1内にオーブン2及び機械室3を区分
して形成するオーブン枠体4を設け、このオーブ
ン枠体4の天板4aに励振口5を穿設し、この励
振口5の直上に導波管6を添設し、この導波管6
の一端部にマグネトロン7を付設し、上記オーブ
ン2内に被調理物8を載置する棚板9を挿脱自在
に設けると共に、この棚板9の上・下に位置する
上記オーブン枠体4に一対のヒータ10a,10
bを水平に設けたものである。 特に、上記オーブン枠体4は、第2図に拡大し
て示されるように、自己浄化被覆体を構成してお
り、この自己浄化被覆体は、基板としてのアルミ
メツキ鋼板11の一側面(内壁面)にアルカリけ
い酸塩をバインダーとして使用した塗料を塗布し
て被覆層12を形成したものである。 従つて、上述した自己浄化被覆体は、アルミメ
ツキ鋼板11にアルカリけい酸塩による被覆層1
2を形成したものであり、これにより、オーブン
の加熱調理時、被調理物8から発生する油滴や水
蒸気による油脂等は、上記被覆層12に附着して
も、この被覆層12を形成するアルカリけい酸塩
とオーブン2の輻射熱との相互作用で分解されて
自動的に自己浄化するようになつている。 〔背景技術の問題点〕 しかしながら、上述した自己浄化被覆体は、ア
ルミメツキ鋼板11に被覆層12を形成するアル
カリけい酸塩を塗布したものである関係上、上記
オーブン2内に飛遊する油滴や水蒸気による油脂
等が、アルカリけい酸塩によつて分解するけれど
も、上記オーブン2と共に自己浄化被覆体も冷却
すると、湿度の多い雰囲気中のミストが、上記ア
ルカリけい酸塩に触れると露結してこれを吸湿
し、水分がアルカリけい酸塩によつてアルカリを
生成し、このアルカリが上記基板としてのアルミ
メツキ鋼板11に浸透してこれを腐蝕し、経時的
に自己浄化機能を失いオーブン枠体全体を腐蝕す
るおそれがある。 又一方、周期表第4周期の少くとも一種の遷移
金属の酸化物を高純度の活性アルミナ担体に担持
させた酸化触媒にバインダーとしてガラスフリツ
トやアルカリけい酸塩等を添加し、これを上記ア
ルミメツキ鋼板11に塗布して被覆層12を形成
したものもある。 しかし、これは、被覆層12を加熱焼成すると
き、ガラスフリツトをバインダーとして使用して
いる関係上、酸化触媒の比表面積が小さくなり、
露結したミスト中に含まれる油脂材の分解機能を
低下し、他方、アルカリけい酸塩をバインダーと
して使用すると、アルミメツキ鋼板に接着した被
覆層12の密着性が低下して長期に亘つて自己浄
化被覆体としての機能を維持することが困難であ
ると共に、上述した自己浄化被覆体は、塗料を混
合して撹拌する際、気泡が発生し、この気泡が乾
燥焼成の工程で破裂して塗膜表面にクレータを生
じ、外観上、見苦しくなるばかりでなく、品質及
び商品価値の低下を生じる等の欠点がある。 〔発明の目的〕 本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもの
であつて、アルミメツキ鋼板による基板に、水溶
性けい酸塩を基体とした第1被覆層と活性アルミ
ナに第4周期内の遷移金属を担持した酸化触媒と
シリカにポリアルキレン誘導体及び上記遷移金属
を担持して触媒とした第2被覆層とを混合して塗
布し、これらを加熱焼成して、上記被覆層のクラ
ツクや密着低下を防止し、併せてミストの露結浸
透による腐蝕を防止し、長期に亘つて耐蝕性を保
持し、塗膜表面のクレータの発生を防止するよう
にしたことを目的とする自己浄化被覆体を提供す
るものである。 〔発明の概要〕 本発明は、水溶性けい酸塩を基体とし、酸化亜
鉛、りん酸アルミニウム及びりん酸亜鉛のいずれ
か1つを硬化剤とするバインダーを生成し、この
バインダーにα−アルミナ若しくは酸化チタンを
混合して混合物とした塗料を、予め、加熱焼成し
たアルミメツキ鋼板に塗布乾燥して第1被覆層を
形成し、他方、高純度の活性アルミナに周期表第
4周期内の少なくとも一種の遷移金属の酸化物を
担持した酸化触媒及びシリカにポリアルキレン誘
導体及び上記遷移金属の酸化物を担持した触媒を
混合して加え、これらの触媒を上記第1被覆層に
塗布して第2被覆層を形成し、これらを加熱焼成
して構成したものである。 〔発明の実施例〕 以下、本発明を加熱調理装置のオーブン枠体に
適用した図示の一実施例について説明する。な
お、本発明は、上述した具体例と同一構成部材に
は同じ符号を付して説明する。 第3図において、符号1は、加熱調理装置にお
けるオーブン枠体であつて、このオーブン枠体
は、基板としてのアルミメツキ鋼板11に第1被
覆層13及び第2被覆層14を順に塗布乾燥した
後、これらを加熱焼成して構成したものである。 上記基板を形成するアルミメツキ鋼板11は、
予め、約350〜450℃の温度で約30分程度の時間に
亘つて加熱焼成(空焼きともいう)されている。
このように前処理として加熱焼成したアルミメツ
キ鋼板11は、基板としての耐蝕性の向上を図る
ものである。 即ち、上記アルミメツキ鋼板11の加熱焼成に
よる空焼作業は、このアルミメツキ鋼板11の表
面に付着している有機物による不純物を焼成して
除去し、上記第1被覆層13の塗装密着性及び耐
蝕性の向上を図り、しかも、上記第1被覆層13
の均一な膜厚を生成し、露結した水分の浸透を防
止するものである。 次に、上記第1被覆層13は、水溶性けい酸塩
を基体とし、酸化亜鉛、りん酸アルミニウム及び
りん酸亜鉛のいずれか1つを硬化剤とするバイン
ダーを生成し、このバインダーにアルミナ若しく
は酸化チタンを混合して混合物としての塗料で構
成されている。 なお、上記バインダー組成の一例を挙げると、 1 水溶性けい酸塩…約60〜80%(74%のときが
良好である) 2 酸化亜鉛…約20〜40%(26%のときが良好) りん酸アルミニウム…約20〜40%(26%のとき
が良好) りん酸亜鉛…約20〜40%(26%のときが良好) となる。 次に、予め、加熱焼成された上記アルミメツキ
鋼板11には、上記バインダーにα−アルミナ若
しくは酸化チタンを混合した混合物としての塗料
が約40〜60μm程度の厚さに例えば、スプレーガ
ンによつて塗布され、これを約100〜150℃程度の
温度で約5〜6分程度の時間に亘つて乾燥して第
1被覆層13を生成する。 次に、上記第2被覆層14は、約99.6%以上の
高純度の活性アルミナに、周期表第4周期内の少
なくとも一種の遷移金属(例えばCr、Mn、Fe、
Co、Ni、Cu、Zn)による酸化物を担持した酸化
触媒に上記バインダーと同一のものを添加した混
合物と例えば、α−シリカのようなシリカに約
0.01〜2w%程度のポリアルキレン誘導体及び上
記遷移金属の酸化物を担持した触媒とを混合して
加え、これらの触媒を上記第1被覆層13に塗布
したものである。特に、ポリアルキレングリコー
ル類のポリアルキレン誘導体を添加することによ
つて、気泡の表面張力を下げ、気泡の発生を妨げ
る。なお、被覆層を形成する塗料を造るには、ホ
モジナイザーでバインダーを撹拌して、これをよ
く分散させ、脱脂したアルミメツキ鋼板11にエ
アスプレー等を用いて塗布され、これを加熱炉内
の約350〜400℃程度の温度で約10〜30分程度焼成
して自己浄化型被覆層を生成するようになつてい
る。 なお、上記両触媒による組成の一例を挙げる
と、次の通りである。 活性アルミナ担持触媒の組成例 1 MnO2…25%wt活性アルミナ担体…75%wt 2 CuO…25%wt活性アルミナ担体…75%wt シリカ担持触媒の組成例 MnO2…50%wtα−シリカ担体…50%wt 又、上記活性アルミナ担持触媒とシリカ担持触
媒の組成例とに添加されるバインダーとしては、
例えば、水溶性けい酸塩に硬化剤として焼成して
得られた酸化亜鉛、りん酸亜鉛、りん酸アルミニ
ウムの少なくとも一種を添加したものである。 即ち、上述した第1被覆層13と第2被覆層1
4とによる自己浄化被覆層の組成例は、下記の表
1に示される。
熱調理装置におけるオーブン枠体の腐蝕防止に使
用される自己浄化被覆体に関する。 〔発明の技術的背景〕 既に提案されているこの種の加熱調理装置は、
第1図及び第2図に示されるように、箱形をなす
ケース本体1内にオーブン2及び機械室3を区分
して形成するオーブン枠体4を設け、このオーブ
ン枠体4の天板4aに励振口5を穿設し、この励
振口5の直上に導波管6を添設し、この導波管6
の一端部にマグネトロン7を付設し、上記オーブ
ン2内に被調理物8を載置する棚板9を挿脱自在
に設けると共に、この棚板9の上・下に位置する
上記オーブン枠体4に一対のヒータ10a,10
bを水平に設けたものである。 特に、上記オーブン枠体4は、第2図に拡大し
て示されるように、自己浄化被覆体を構成してお
り、この自己浄化被覆体は、基板としてのアルミ
メツキ鋼板11の一側面(内壁面)にアルカリけ
い酸塩をバインダーとして使用した塗料を塗布し
て被覆層12を形成したものである。 従つて、上述した自己浄化被覆体は、アルミメ
ツキ鋼板11にアルカリけい酸塩による被覆層1
2を形成したものであり、これにより、オーブン
の加熱調理時、被調理物8から発生する油滴や水
蒸気による油脂等は、上記被覆層12に附着して
も、この被覆層12を形成するアルカリけい酸塩
とオーブン2の輻射熱との相互作用で分解されて
自動的に自己浄化するようになつている。 〔背景技術の問題点〕 しかしながら、上述した自己浄化被覆体は、ア
ルミメツキ鋼板11に被覆層12を形成するアル
カリけい酸塩を塗布したものである関係上、上記
オーブン2内に飛遊する油滴や水蒸気による油脂
等が、アルカリけい酸塩によつて分解するけれど
も、上記オーブン2と共に自己浄化被覆体も冷却
すると、湿度の多い雰囲気中のミストが、上記ア
ルカリけい酸塩に触れると露結してこれを吸湿
し、水分がアルカリけい酸塩によつてアルカリを
生成し、このアルカリが上記基板としてのアルミ
メツキ鋼板11に浸透してこれを腐蝕し、経時的
に自己浄化機能を失いオーブン枠体全体を腐蝕す
るおそれがある。 又一方、周期表第4周期の少くとも一種の遷移
金属の酸化物を高純度の活性アルミナ担体に担持
させた酸化触媒にバインダーとしてガラスフリツ
トやアルカリけい酸塩等を添加し、これを上記ア
ルミメツキ鋼板11に塗布して被覆層12を形成
したものもある。 しかし、これは、被覆層12を加熱焼成すると
き、ガラスフリツトをバインダーとして使用して
いる関係上、酸化触媒の比表面積が小さくなり、
露結したミスト中に含まれる油脂材の分解機能を
低下し、他方、アルカリけい酸塩をバインダーと
して使用すると、アルミメツキ鋼板に接着した被
覆層12の密着性が低下して長期に亘つて自己浄
化被覆体としての機能を維持することが困難であ
ると共に、上述した自己浄化被覆体は、塗料を混
合して撹拌する際、気泡が発生し、この気泡が乾
燥焼成の工程で破裂して塗膜表面にクレータを生
じ、外観上、見苦しくなるばかりでなく、品質及
び商品価値の低下を生じる等の欠点がある。 〔発明の目的〕 本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもの
であつて、アルミメツキ鋼板による基板に、水溶
性けい酸塩を基体とした第1被覆層と活性アルミ
ナに第4周期内の遷移金属を担持した酸化触媒と
シリカにポリアルキレン誘導体及び上記遷移金属
を担持して触媒とした第2被覆層とを混合して塗
布し、これらを加熱焼成して、上記被覆層のクラ
ツクや密着低下を防止し、併せてミストの露結浸
透による腐蝕を防止し、長期に亘つて耐蝕性を保
持し、塗膜表面のクレータの発生を防止するよう
にしたことを目的とする自己浄化被覆体を提供す
るものである。 〔発明の概要〕 本発明は、水溶性けい酸塩を基体とし、酸化亜
鉛、りん酸アルミニウム及びりん酸亜鉛のいずれ
か1つを硬化剤とするバインダーを生成し、この
バインダーにα−アルミナ若しくは酸化チタンを
混合して混合物とした塗料を、予め、加熱焼成し
たアルミメツキ鋼板に塗布乾燥して第1被覆層を
形成し、他方、高純度の活性アルミナに周期表第
4周期内の少なくとも一種の遷移金属の酸化物を
担持した酸化触媒及びシリカにポリアルキレン誘
導体及び上記遷移金属の酸化物を担持した触媒を
混合して加え、これらの触媒を上記第1被覆層に
塗布して第2被覆層を形成し、これらを加熱焼成
して構成したものである。 〔発明の実施例〕 以下、本発明を加熱調理装置のオーブン枠体に
適用した図示の一実施例について説明する。な
お、本発明は、上述した具体例と同一構成部材に
は同じ符号を付して説明する。 第3図において、符号1は、加熱調理装置にお
けるオーブン枠体であつて、このオーブン枠体
は、基板としてのアルミメツキ鋼板11に第1被
覆層13及び第2被覆層14を順に塗布乾燥した
後、これらを加熱焼成して構成したものである。 上記基板を形成するアルミメツキ鋼板11は、
予め、約350〜450℃の温度で約30分程度の時間に
亘つて加熱焼成(空焼きともいう)されている。
このように前処理として加熱焼成したアルミメツ
キ鋼板11は、基板としての耐蝕性の向上を図る
ものである。 即ち、上記アルミメツキ鋼板11の加熱焼成に
よる空焼作業は、このアルミメツキ鋼板11の表
面に付着している有機物による不純物を焼成して
除去し、上記第1被覆層13の塗装密着性及び耐
蝕性の向上を図り、しかも、上記第1被覆層13
の均一な膜厚を生成し、露結した水分の浸透を防
止するものである。 次に、上記第1被覆層13は、水溶性けい酸塩
を基体とし、酸化亜鉛、りん酸アルミニウム及び
りん酸亜鉛のいずれか1つを硬化剤とするバイン
ダーを生成し、このバインダーにアルミナ若しく
は酸化チタンを混合して混合物としての塗料で構
成されている。 なお、上記バインダー組成の一例を挙げると、 1 水溶性けい酸塩…約60〜80%(74%のときが
良好である) 2 酸化亜鉛…約20〜40%(26%のときが良好) りん酸アルミニウム…約20〜40%(26%のとき
が良好) りん酸亜鉛…約20〜40%(26%のときが良好) となる。 次に、予め、加熱焼成された上記アルミメツキ
鋼板11には、上記バインダーにα−アルミナ若
しくは酸化チタンを混合した混合物としての塗料
が約40〜60μm程度の厚さに例えば、スプレーガ
ンによつて塗布され、これを約100〜150℃程度の
温度で約5〜6分程度の時間に亘つて乾燥して第
1被覆層13を生成する。 次に、上記第2被覆層14は、約99.6%以上の
高純度の活性アルミナに、周期表第4周期内の少
なくとも一種の遷移金属(例えばCr、Mn、Fe、
Co、Ni、Cu、Zn)による酸化物を担持した酸化
触媒に上記バインダーと同一のものを添加した混
合物と例えば、α−シリカのようなシリカに約
0.01〜2w%程度のポリアルキレン誘導体及び上
記遷移金属の酸化物を担持した触媒とを混合して
加え、これらの触媒を上記第1被覆層13に塗布
したものである。特に、ポリアルキレングリコー
ル類のポリアルキレン誘導体を添加することによ
つて、気泡の表面張力を下げ、気泡の発生を妨げ
る。なお、被覆層を形成する塗料を造るには、ホ
モジナイザーでバインダーを撹拌して、これをよ
く分散させ、脱脂したアルミメツキ鋼板11にエ
アスプレー等を用いて塗布され、これを加熱炉内
の約350〜400℃程度の温度で約10〜30分程度焼成
して自己浄化型被覆層を生成するようになつてい
る。 なお、上記両触媒による組成の一例を挙げる
と、次の通りである。 活性アルミナ担持触媒の組成例 1 MnO2…25%wt活性アルミナ担体…75%wt 2 CuO…25%wt活性アルミナ担体…75%wt シリカ担持触媒の組成例 MnO2…50%wtα−シリカ担体…50%wt 又、上記活性アルミナ担持触媒とシリカ担持触
媒の組成例とに添加されるバインダーとしては、
例えば、水溶性けい酸塩に硬化剤として焼成して
得られた酸化亜鉛、りん酸亜鉛、りん酸アルミニ
ウムの少なくとも一種を添加したものである。 即ち、上述した第1被覆層13と第2被覆層1
4とによる自己浄化被覆層の組成例は、下記の表
1に示される。
【表】
(但し、上記表1の試験番号は、ポリアルキレン
誘導体を同量にして添加したものである。) しかして、上記アルミメツキ鋼板11に第1被
覆層13及び第2被覆層14を順に積層して形成
した後、これらは、約350〜400℃程度の温度に約
10〜30分程度の時間に亘つて加熱焼成される。 従つて、本発明は、アルミメツキ鋼板11に第
1被覆層13を形成しているから、第2被覆層1
4の両触媒が、直接に上記アルミメツキ鋼板11
に接触しないので、酸化するおそれはなくなり、
しかも、上記第1被覆層13の細かいα−アルミ
ナによつて水分の浸透を抑制して耐蝕性の向上を
図つている。 特に、本発明による第2被覆層14を組成する
シリカ担持触媒は、内部応力による亀裂(クラツ
ク)を解消し、しかも、硬化速度を低下させて、
内部応力の低減を図ると共に、ポリアルキレン誘
導体の混合することによつて塗膜表面のクレータ
の発生を防止するようになつている。 なお、上記表1からも明からなように、シリカ
担持触媒の組成は、α−シリカ…50%wt、
MnO250%wtの場合、γ−アルミナ担持触媒と上
記シリカ担持触媒とは、1:1程度の比が望まし
い。 又、この割合は、上記シリカ担持触媒の組成に
より異なる。但し、γ−アルミナ担持触媒は上記
シリカ担持触媒よりも多くなると、機能的に低下
する傾向になる。又、シリカ担持触媒の割合が著
しく多くなると被覆層の結合力が低下する傾向に
ある。 因に、本発明において、塗膜表面のクレータの
発生状況試験の結果は、表2に示されるようにな
る。
誘導体を同量にして添加したものである。) しかして、上記アルミメツキ鋼板11に第1被
覆層13及び第2被覆層14を順に積層して形成
した後、これらは、約350〜400℃程度の温度に約
10〜30分程度の時間に亘つて加熱焼成される。 従つて、本発明は、アルミメツキ鋼板11に第
1被覆層13を形成しているから、第2被覆層1
4の両触媒が、直接に上記アルミメツキ鋼板11
に接触しないので、酸化するおそれはなくなり、
しかも、上記第1被覆層13の細かいα−アルミ
ナによつて水分の浸透を抑制して耐蝕性の向上を
図つている。 特に、本発明による第2被覆層14を組成する
シリカ担持触媒は、内部応力による亀裂(クラツ
ク)を解消し、しかも、硬化速度を低下させて、
内部応力の低減を図ると共に、ポリアルキレン誘
導体の混合することによつて塗膜表面のクレータ
の発生を防止するようになつている。 なお、上記表1からも明からなように、シリカ
担持触媒の組成は、α−シリカ…50%wt、
MnO250%wtの場合、γ−アルミナ担持触媒と上
記シリカ担持触媒とは、1:1程度の比が望まし
い。 又、この割合は、上記シリカ担持触媒の組成に
より異なる。但し、γ−アルミナ担持触媒は上記
シリカ担持触媒よりも多くなると、機能的に低下
する傾向になる。又、シリカ担持触媒の割合が著
しく多くなると被覆層の結合力が低下する傾向に
ある。 因に、本発明において、塗膜表面のクレータの
発生状況試験の結果は、表2に示されるようにな
る。
【表】
又一方、本発明に添加したポリアルキレン誘導
体による塗膜性能試験の結果は、表3で示す通り
である。
体による塗膜性能試験の結果は、表3で示す通り
である。
以上述べたように本発明によれば、水溶性けい
酸塩を基体とし、酸化亜鉛、りん酸アルミニウム
及びりん酸亜鉛のいずれか1つを硬化剤とするバ
インダーを生成し、このバインダーにα−アルミ
ナ若しくは酸化チタンを混合して混合物とした塗
料を、予め、加熱焼成したアルミメツキ鋼板に塗
布乾燥して第1被覆層を形成し、他方、高純度の
活性アルミナに周期表第4周期内の少なくとも一
種の遷移金属の酸化物を担持した酸化触媒のシリ
カにポリアルキレン誘導体及び上記遷移金属の酸
化物を担持した触媒とを混合して加え、これらの
触媒を上記第1被覆層に塗布して第2被覆層を形
成し、これらを加熱焼成してあるので、被覆層の
クラツク及びクレータや密着低下を防止できると
共に、ミストの露結浸透による腐蝕を防止し、優
れた自己浄化機能を長期に亘つて発揮できるし、
さらに、長期間に亘つて耐蝕性を有するから、腐
食に対する信頼性を向上し、食品衛生上の見地か
らも清潔を保持することができる。又、本発明
は、上記ポリアルキレン誘導体によつてクレータ
の発生を防止しているため、表面仕上げが向上
し、品質の優れたものを提供することができる。
酸塩を基体とし、酸化亜鉛、りん酸アルミニウム
及びりん酸亜鉛のいずれか1つを硬化剤とするバ
インダーを生成し、このバインダーにα−アルミ
ナ若しくは酸化チタンを混合して混合物とした塗
料を、予め、加熱焼成したアルミメツキ鋼板に塗
布乾燥して第1被覆層を形成し、他方、高純度の
活性アルミナに周期表第4周期内の少なくとも一
種の遷移金属の酸化物を担持した酸化触媒のシリ
カにポリアルキレン誘導体及び上記遷移金属の酸
化物を担持した触媒とを混合して加え、これらの
触媒を上記第1被覆層に塗布して第2被覆層を形
成し、これらを加熱焼成してあるので、被覆層の
クラツク及びクレータや密着低下を防止できると
共に、ミストの露結浸透による腐蝕を防止し、優
れた自己浄化機能を長期に亘つて発揮できるし、
さらに、長期間に亘つて耐蝕性を有するから、腐
食に対する信頼性を向上し、食品衛生上の見地か
らも清潔を保持することができる。又、本発明
は、上記ポリアルキレン誘導体によつてクレータ
の発生を防止しているため、表面仕上げが向上
し、品質の優れたものを提供することができる。
第1図は、既に提案されている自己浄化被覆体
を使用した加熱調理装置の断面図、第2図は、第
1図中の鎖円A部の拡大断面図、第3図は、本発
明による自己浄化被覆体の拡大断面図である。 11……アルミメツキ鋼板、13……第1被覆
層、14……第2被覆層。
を使用した加熱調理装置の断面図、第2図は、第
1図中の鎖円A部の拡大断面図、第3図は、本発
明による自己浄化被覆体の拡大断面図である。 11……アルミメツキ鋼板、13……第1被覆
層、14……第2被覆層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水溶性けい酸塩を基体とし、酸化亜鉛、りん
酸アルミニウム及びりん酸亜鉛のいずれか1つを
硬化剤とするバインダーを生成し、このバインダ
ーにα−アルミナ若しくは酸化チタンを混合して
混合物とした塗料を、予め、加熱焼成したアルミ
メツキ鋼板に塗布乾燥して第1被覆層を形成し、
他方、高純度の活性アルミナに周期表第4周期内
の少なくとも一種の遷移金属の酸化物を担持した
酸化触媒とシリカにポリアルキレン誘導体及び上
記遷移金属の酸化物を担持した触媒とを混合して
加え、これらの触媒を上記第1被覆層に塗布して
第2被覆層を形成し、これらを加熱焼成したこと
を特徴とする自己浄化被覆体。 2 ポリアルキレン誘導体を約0.01〜2wt%程度
に添加したことを特徴とする特許請求の範囲第1
項記載の自己浄化被覆体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58182292A JPS6075335A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | 自己浄化被覆体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58182292A JPS6075335A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | 自己浄化被覆体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6075335A JPS6075335A (ja) | 1985-04-27 |
JPH0334372B2 true JPH0334372B2 (ja) | 1991-05-22 |
Family
ID=16115728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58182292A Granted JPS6075335A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | 自己浄化被覆体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6075335A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20100034108A (ko) | 2008-09-23 | 2010-04-01 | 엘지전자 주식회사 | 오븐 |
-
1983
- 1983-09-30 JP JP58182292A patent/JPS6075335A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6075335A (ja) | 1985-04-27 |
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