JPH0333691Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、圧電式パーツフイーダに関し、と
りわけ、圧電素子により駆動される駆動片に、被
搬送物の搬送台が連結手段により連結されている
圧電式パーツフイーダに関するものである。

〔従来の技術〕

上記のような圧電式パーツフイーダは、応答性
にすぐれ、低エネルギーで駆動することができる
とともに小形軽量であることから、電磁式パーツ
フイーダに比べて利点が多く、注目されてきた。

第５図は従来の圧電式パーツフイーダであり、
図において、ベース１上に２個のバイモルフ２
が、その下端を固定されて、角度θの傾斜を与え
て立設されている。バイモルフ２は、バネ板３の
両面に屈曲形の圧電素子４が貼着されてなるもの
である。バネ板３の上端部には、取付金具５、ボ
ルト６により搬送台７が連結されている。搬送台
７は被搬送物８を水平方向に搬送する。

以上の構成により、バイモルフ２に電源９から
交流電圧を印加すると、バイモルフ２に屈曲振動
が発生し、搬送台７上の被搬送物８は、駆動電圧
の１サイクル当り、矢印で示すように、ａ−ｂ−
ｃと送られる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

以上のような従来の圧電式パーツフイーダで
は、バイモルフ２と搬送台７との結合が、取付金
具５、ボルト６で固定していたので、ベース１と
搬送台７間の位置関係が固定的で、被搬送物８の
搬送台７からの受け渡し位置の調整ができないと
いう問題点があつた。また、搬送台７は、ボルト
６のネジ穴がある程度深い必要があることから厚
くなり、装置の高さ、重量が大となるという問題
点もあつた。

この考案はかような問題点を解消するためにな
されたもので、搬送台のベースに対する位置関係
を調整することができ、搬送台にネジ穴が不要な
圧電式パーツフイーダを提供する。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案に係る圧電式パーツフイーダは、圧電
素子が装着されてベースに取付けられ、前記圧電
素子によつて駆動される駆動片の端部が前記ベー
スと平行な結合端をなす圧電ユニツトと、前記結
合端上に載置された搬送台上に伏せて置かれるコ
字金具と、前記結合端と前記搬送台と前記コ字金
具を囲む枠体と、この枠体に螺着された締付ネジ
とからなる連結要素と、を備えている。

〔実施例〕

第１図〜第４図はこの考案の一実施例であり、
第４図に示す圧電ユニツトｕは、金属の基体１１
は、基板１３の一端が内方へ折曲げられて基板１
３と平行な結合端１４を有する駆動片１５が一体
に形成されている。基板１３の他端部には取付穴
１６が形成されている。基板１３の両面にはd₃₁
モードの圧電素子１２が装着されている。

上記の圧電ユニツトｕを用いた圧電式パーツフ
イーダは、第１図〜第３図に示すもので、ベース
１７上に２個の圧電ユニツトｕがスペーサ１８を
介して取付穴１６に挿入した取付ネジ１９によ
り、基板１３および結合端１４を水平にして長手
方向に直列に固定されている。このとき、結合端
１４はベース１７の上面に平行になつている。

搬送台２０は断面がコ字状をなし、結合端１４
に連結要素２１によつて連結される。連結要素２
１は、中空四角形状の枠体２２、コ字金具２３、
締付ネジ２４からなつており、結合端１４の上に
搬送台２０を載せ、その上にコ字金具２３を伏せ
て置き、これらを枠体２２で囲んだ上、締付ネジ
２４で締付け固定する。

以上の構成により、圧電素子１２に電源２５よ
り交流電圧を印加して屈曲動作を生じさせると、
基板１３は取付穴１６部を中心として上下に振動
し、それに伴つて駆動片１５は横方向成分の振動
を伝達する。これらの合成振動は、取付穴１６部
を中心とした、矢印Ａで示す略円弧状の搬送台２
０を振動し、被搬送物２６は、矢印Ｂで示す方向
に移送される。

また、搬送台２０のベース１７に対する相対位
置は、連結要素２１の締付ネジ２４を緩めて搬送
台２０を移動し、所定の位置で締付ネジ２４で締
付け固定することにより、容易に調整することが
できる。

なお、圧電ユニツトｕとしては、上記のほか、
ベースに平行な結合端のある駆動片を有するもの
であればよい。また、圧電ユニツトの個数も任意
に選択すればよい。

〔考案の効果〕

この考案は、以上の説明から明らかなように、
圧電ユニツトのベースと平行な結合端と搬送台と
が、枠体とコ字金具および締付ネジでなる連結要
素により結合されているので、ベースに対する搬
送台の相対位置を容易に調整することができる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の側面図、第２図
は第１図のものの正面図、第３図は第１図のもの
の平面図、第４図は第１図のものの一部斜視図、
第５図は従来の圧電式パーツフイーダの側面図で
ある。 ｕ……圧電ユニツト、１２……圧電素子、１４
……結合端、１５……駆動片、１７……ベース、
２０……搬送台、２１……連結要素、２２……枠
体、２３……コ字金具、２４……締付ネジ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端が内方へ折曲げられて結合端１４が形成さ
   れている基板１３と、この基板１３の両面に装着
   された圧電素子１２と、からなる複数個の圧電ユ
   ニツトｕと、 前記複数個の圧電ユニツトｕを前記基板１３お
   よび前記結合端１４を水平にして長手方向に直列
   に固定しているベースと、 前記結合端１４上に載置され、上面開口したコ
   字状の断面形状をなす搬送台２０と、 前記搬送台２０上に伏せて置かれたコ字金具２
   ３と、前記結合端１４と前記搬送台２０と前記コ
   字金具２３とを囲む枠体２２と、この枠体２２に
   螺着された締付ネジとからなり、前記搬送台２０
   を位置調整可能にして固定する連結要素２１と、 を備えてなる圧電式パーツフイーダ。