JP4626075B2 - リニアフィーダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラフを取付けた可動台と、振動反力を受ける固定台とが複数の駆動用板ばねで連結されていると共に、前記固定台と基台とが複数の防振用板ばねで連結された構成のリニアフィーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のリニアフィーダA’について説明する。ここで、リニアフィーダA’の前後方向(部品の搬送方向P)における両側面部の構成は、ほとんど同一であるため、ここでは一方側(部品の出口側)の構成についてのみ説明する。図18及び図19に示されるように、部品(図示せず)を振動搬送させるためのトラフ71が取付けられた可動台72と、前記可動台72を支持するための固定台73とが、前記可動台72の前後方向の両端部において、縦方向(垂直方向)に配置された駆動用板ばね74によって連結されている。ここで、「縦方向に配置された」とは、可動台72及び固定台73に対する駆動用板ばね74の各連結部が、縦方向(垂直方向)に、所定間隔W’をおいて配置されていることを意味する。即ち、前記駆動用板ばね74の上下端部が、2本の上側固定ボルト75及び2本の下側固定ボルト76により、各座金77を介して、可動台72と固定台73に連結されている。そして、可動台72と固定台73との間には、前記トラフ71が揺動振動したとき、両者が干渉することを防止するために、高さ方向に僅かな隙間が設けられている。
【0003】
ここで、可動台72及び固定台73における駆動用板ばね74の板ばね取付面72a,73a は、トラフ71に振動角αを付与させるために、僅かに傾斜状態を呈している。即ち、駆動用板ばね74は、取付角θだけ後方に傾斜した状態で連結されている。ここで、振動角αとは、振動中のトラフ71の底板部71aと、固定台73の板ばね取付面73aに直交する方向gとの成す角度をいう。
【0004】
そして、前記固定台73は、上記した駆動用板ばね74と同様に、縦方向(垂直方向)に、所定の間隔W”をおいて配置された防振用板ばね78を介して、基台79と一体に取付けられている。即ち、前記防振用板ばね78の上下端部が、2本の上側固定ボルト81及び2本の下側固定ボルト82により、各座金77を介して、固定台73と基台79に連結されている。そして、固定台73と基台79との間には、前記可動台72が揺動振動したとき、両者が干渉することを防止するために、高さ方向に僅かな隙間が設けられている。この防振用板ばね78は、前記駆動用板ばね74を介して固定台73に伝達される可動台72の振動反力を吸収して、該振動反力が、地上側の部材(設置台F)に悪影響を及ぼすことを防止するという機能を有している。
【0005】
前記駆動用板ばね74は、電磁石83等の加振手段により、所定の振幅と振動数でもって撓み振動され、可動台72を前後方向に振動させる。それに伴い、トラフ71内の部品が、前方に振動搬送される。なお、図18において、84は、可動コアであり、85は、前記電磁石83を支持するための支持板である。
【0006】
ここで、トラフ71、可動台72等の可動部材の全荷重は、その重心G1 に作用し、固定台73、電磁石83等の固定部材が受ける振動反力は、その重心G2 に作用する。各重心G1,G2 を結ぶ線分Kの方向が、前記直交方向gと合致する場合には、電磁石83から発生したエネルギーのほとんどが、トラフ71を前記直交方向gを含む面内、即ち、基準面S(図5参照)内で振動させるために費やされるので、前記トラフ71は、その振動方向aを前記直交方向gに沿わせた理想的な直線振動をする。ここで、「直線振動」とは、振動の1サイクルのトラフ71の軌跡が「往復直線運動」であることをいう。このために、固定台73の後部に、重心調整用ブロック(図示せず)を付加させることが、よく行われている。
【0007】
ところが、現実的には、トラフ71の前後に接続される各装置との干渉回避等の制限があって、前記各重心G1,G2 を結ぶ線分Kが、前記直交方向gと合致することは少ない(第1理由)。しかも、図18及び図19に示されるように、駆動用板ばね74が縦方向(垂直方向)に配置されているために、トラフ71は垂直面内において振動する(第2理由)。上記した各理由により、トラフ71は、駆動用板ばね74の振幅の前後端において、その振動角を僅かに変化させながら振動する。例えば、駆動用板ばね74の振幅の前端でほぼ水平姿勢であったトラフ71は、その後端において後傾姿勢となる。即ち、前記トラフ71は、垂直面内において揺動振動をする。ここで「揺動振動」とは、振動の1サイクルのトラフ71の軌跡が「往復曲線運動」であることをいう。このため、振動中のトラフ71の振動角は、その部位によって異なり、トラフ71の各部位における部品の搬送速度が異なる。
【0008】
しかも、防振用板ばね78は縦方向に配置されているため、該防振用板ばね78も、可動台72の振動反力を受けて、垂直面内で振動する。すると、前記可動台72の振動反力を吸収する防振用板ばね78の撓みが、前記トラフ71を更に揺動振動させることとなり、該トラフ71内の部品の搬送が、円滑に成されない。
【0009】
そして、前記防振用板ばね78の振動吸収作用を効果的に奏させるためには、そのばね定数を、前記駆動用板ばね74のそれよりも小さくする必要がある。すると、防振用板ばねの垂直面内での振動が、更に大きくなり、上記した不具合が顕著になる。
【0010】
また、トラフ71が垂直面内で揺動振動することにより、固定台73には、該トラフ71の振動反力が、トラフ71及び可動台72等の自重と相乗して作用する。この振動反力は、更に固定台73の自重と相乗して基台79に作用するため、前記振動反力が大きいと、設置台Fに悪影響を及ぼす。これを防止するためには、基台79、或いは設置台Fを大きく、強固なものにしなければならない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した不具合に鑑み、可動台が振動されることによって固定台が受ける振動反力に起因する前記固定台の振動が、防振用板ばねにより、効果的に吸収されるようにすることを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、部品を振動搬送させるトラフを取付けた可動台と、振動反力を受ける固定台とが複数の駆動用板ばねで連結されていると共に、前記固定台と基台とが複数の防振用板ばねで連結されて、加振手段により前記駆動用板ばねを撓み振動させて、前記トラフ内の部品を振動搬送させると共に、前記振動反力に起因する前記固定台の振動を前記防振用板ばねで吸収する構成のリニアフィーダにおいて、前記防振用板ばねは、前記部品の振動搬送方向と直交する水平方向である横方向に配置されて前記防振用板ばねの前記横方向の一端部前記基台に連結されていると共に、同じく他端部前記固定台に連結されていることを特徴としている。
【0013】
リニアフィーダを構成する加振手段を作動させると、可動台が振動され、トラフ内の部品が、前後方向に振動搬送される。このとき、前記可動台の振動反力が固定台に作用して、該固定台を振動させる。この振動は、前記駆動用板ばねよりもはるかに小さいばね定数を有し、前記固定台と基台とを連結する防振用板ばねによって吸収される。請求項1に記載の発明の場合、前記防振用板ばねが、横方向に配置されていて、該防振用板ばねは、水平面内、或いは水平面から防振用板ばねの取付角だけ傾斜した面(基準面)内でのみ撓み振動することによって、可動台からの振動反力を吸収する。これは、固定台が、水平面内、或いは基準面内でのみ直線振動されることを意味する。この結果、前記固定台の振動が、トラフに及ぼす影響が小さくなり、前記トラフ内の部品が一様に振動搬送される。
【0014】
また、前記防振用板ばねには、これよりも上方に配置されているトラフ、可動台、固定台等の各部材の荷重が直接に作用するが、防振用板ばねが横配置されているため、前記荷重は、単に単純荷重として作用するのみであって、前記防振用板ばねの撓みを増幅させるようには作用しない。この結果、固定台の振動の反力が、基台を支持するための設置台に及ぼす影響を小さくすることができ、前記設置台の強度を、それ程高めなくても済む。これは、設置台の強度に関係なく、トラフ内の部品が一様に搬送されることを意味する。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明を前提として、相前後する各防振用板ばねの固定台及び基台に対する連結位置が、相互に逆の関係になっていることを特徴としている。固定台が振動することによって、その前後の部分で発生する曲げモーメントは、同一の大きさであり、しかも、その作用方向が逆である。このため、前記曲げモーメントは、ほぼ相殺される。この結果、前記固定台に対する可動台の支持状態が安定し、トラフ内の部品は一様に搬送される。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明を前提として、前記固定台の下面及び前記基台の上面における部品の搬送方向に沿った両端部であって、しかも該搬送方向と直交する方向に沿って互いに干渉しない位置に、それぞれ固定台側及び基台側の各ばね連結部が下方及び上方に向けて突設されて、可動台側及び固定台側の各ばね連結部に防振用板ばねが連結されていることを特徴としている。請求項3の発明の場合、簡単な構成でもって、防振用板ばねを横方向に配置することができる。しかも、固定台に発生する曲げモーメントを、ほぼ相殺させることができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、部品を振動搬送させるトラフを取付けた可動台と、振動反力を受ける固定台とが複数の駆動用板ばねで連結されていると共に、前記固定台と基台とが複数の防振用板ばねで連結されて、加振手段により前記駆動用板ばねを撓み振動させて、前記トラフ内の部品を振動搬送させると共に、前記振動反力に起因する前記固定台の振動を前記防振用板ばねで吸収する構成のリニアフィーダにおいて、前記防振用板ばねは、前記部品の振動搬送方向と直交する水平方向である横方向に配置されて前記防振用板ばねの前記横方向の中央部前記基台に連結されていると共に、同じく両端部前記固定台に連結されていることを特徴としている。請求項4の発明の場合、請求項1に記載の発明と同様に、防振用板ばねが水平面内、或いは基準面内でのみ撓み振動することによって、可動台からの振動反力を吸収する。しかも、固定台が振動することによって、同一の大きさで、しかも、作用方向が逆の各曲げモーメントが、前記固定台の前後の部分で、それぞれ発生する。このため、各曲げモーメントは完全に相殺される。この結果、前記固定台に対する可動台の支持状態が安定し、トラフ内の部品は一様に搬送される。また、前記固定台を支持する基台が設置される設置台の強度を、それ程高くしなくても済む。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明を前提として、前記固定台の下面における部品の搬送方向に沿った両端部であって、しかも該搬送方向と直交する方向の両端部に一対の固定台側ばね連結部が下方に向けて突設されていると共に、前記基台の上面における部品の搬送方向に沿った両端部であって、しかも該搬送方向と直交する方向の中央部に基台側ばね連結部が上方に向けて突設され、前記一対の固定台側ばね連結部の間に、前記基台側ばね連結部が挿入されて、各ばね連結部に防振用板ばねが連結されていることを特徴としている。請求項5の発明の場合、簡単な構成でもって、防振用板ばねを横方向に配置することができる。しかも、固定台に発生する曲げモーメントを、完全に相殺させることができる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の発明を前提として、前記駆動用板ばねは、前記横方向に配置されて、前記駆動用板ばねの前記横方向の一端部が前記可動台に連結されていると共に、その他端部が前記固定台に連結されていることを特徴としている。請求項6の発明の場合、防振用板ばねだけでなく、駆動用板ばねも横方向に配置されている。このため、駆動用板ばねと防振用板ばねの双方が、水平面内、或いは基準面内でのみ撓み振動され、垂直面内で振動されることはない。即ち、前記防振用板ばねの振動位相は、駆動用板ばねのそれよりも180°ずれていて、前記駆動用板ばねと反対の方向に大きく撓まされることによって、固定台の振動が吸収される。これは、可動台からの振動反力と、前記振動反力が固定台に作用することにより、基台、或いは設置台に作用する反力とによって、トラフ内の部品と設置台に及ぼす影響を、極めて少なくすることができることを意味する。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明を前提として、前記固定台側ばね連結部と前記基台側ばね連結部との間隔を広くして、前記防振用板ばねの撓み振動の振幅を大きくしたことを特徴としている。こうすることにより、リニアフィーダの高さを高くすることなく、部品の搬送能力を大きくすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。最初に、第1実施例のリニアフィーダA1 について説明する。図1は本発明の第1実施例のリニアフィーダA1 の全体斜視図、図2は同じく正面図、図3は同じく左側面図、図4は同じく分解斜視図である。「従来の技術」と同様に、リニアフィーダA1 の一方側(部品の出口側)の構成についてのみ説明する。図1ないし図4に示されるように、断面が略U字状のトラフ1が上面に取付けられた可動台B1 の下方に、「横方向に配置された」(後述)駆動用板ばね2を介して可動台B1 を支持するための固定台C1 が配置されている。そして、前記固定台C1 の下方には、横方向に配置された防振用板ばね3を介して固定台C1 を支持するための基台D1 が配置されている。最初に、可動台B1 と固定台C1 の構成、及び両者の連結状態について説明し、次に、基台D1 の構成、及び固定台C1 との連結状態について説明する。なお、図1において、可動台B1 と固定台C1 との接続部、及び固定台C1 と基台D1 との接続部を表示するため、駆動用板ばね2、防振用板ばね3及び固定ボルト18,19,31,32を一点鎖線で示している。
【0022】
第1実施例のリニアフィーダA1 を構成する可動台B1 は、平板状の可動台本体部4の下面で、平面視における対角線位置に、各脚部5が垂下された構成である。前記本体部4の上面に、トラフ1が取付けられる。そして、固定台C1 は、平板状の固定台本体部6の前後方向の両端部で、前記可動台B1 の各脚部5と干渉しない対角線位置に、各ブロック体7が立設された構成である。各ブロック体7における高さ方向のほぼ中央部には、各側板部8が、それぞれ手前側及び奥側に張り出している。前記各ブロック体7において、前記各側板部8よりも上方の部分には、駆動用板ばね2を介して前記可動台B1 を支持するための各支持部9が形成されていて、同じく下方の部分には、防振用板ばね3を介して基台D1 (後述)に支持される各台座部11が形成されている。前記可動台B1 と前記固定台C1 は、それらの前後方向の両端部が、垂直方向に対して所定の角度(駆動用板ばね2の取付角θ)で切除されていて、それらの板ばね取付面5a,9a に前記取付角θで連結された各駆動用板ばね2によって、一体に取付けられている。このとき、それらの脚部5と支持部9とが相対向する部分に、所定の間隔の隙間が形成される。こうすることによって、駆動用板ばね2が撓み振動したときに、両者が干渉することが防止される。
【0023】
次に、基台D1 の構成について説明する。この基台D1 は、平板状の基台本体部12の上面で、上記した固定台C1 の各台座部11と干渉しない対角線位置に、前記固定台C1 を支持するための各支持部13が立設されている。そして、可動台B1 及び固定台C1 と同様に、前後方向の両端部が、垂直方向に対して、防振用板ばね3の取付角θで切除されている。そして、固定台C1 と基台D1 は、前記固定台C1 の台座部11の板ばね取付面11aと、前記基台D1 の支持部13の板ばね取付面13aに取付角θで連結された防振用板ばね3によって、一体に取付けられている。このとき、それらの台座部11と支持部13とが相対向する部分に、所定の間隔の隙間が形成されているのは、可動台B1 と固定台C1 の場合と全く同様である。
【0024】
次に、駆動用板ばね2について説明する。この駆動用板ばね2は、所定の厚さを有する長方形状で、その幅(横方向の長さ)は、可動台B1 及び固定台C1 の幅とほぼ同一である。そして、その横方向(幅方向)の一端部(手前側の端部)には、可動台B1 の脚部5に、高さ方向に所定の間隔をおいて設けられた2本の雌ねじ14に対応するボルト孔15が設けられていて、同じく、他端部(奥側の端部)には、固定台C1 の支持部9に、同一の間隔をおいて設けられた2本の雌ねじ16に対応するボルト孔17が設けられている。駆動用板ばね2の各ボルト孔15,17に、各固定ボルト18,19が挿通され、前記各固定ボルト18,19が各座金21を介して、対応する各雌ねじ14,16に螺合される。こうすることによって、可動台B1 と固定台C1 が一体にして取付けられる。このとき、図2に示されるように、正面視における可動台B1 の脚部5における板ばね取付面5aと、固定台C1 の支持部9における板ばね取付面9aとは合致する。
【0025】
また、正面視において、可動台B1 の前後の脚部5どうし、及び固定台C1 の前後の支持部9どうしの間には空間部が形成されていて、該空間部に、電磁石22と可動コア23が配設されている。なお、図4において、24は、前記電磁石22を支持するための支持板であり、25は、前記可動コア23を固定するための固定ボルトである。
【0026】
次に、防振用板ばね3について説明する。図1ないし図4に示されるように、この防振用板ばね3は、前述した駆動用板ばね2と同様に、所定の厚さを有する長方形状で、その幅(横方向の長さ)は、可動台B1 及び固定台C1 の幅とほぼ同一である。この防振用板ばね3は、前記駆動用板ばね2が撓み振動することによって発生する固定台C1 の振動を吸収するためのものである。そのため、該防振用板ばね3のばね定数は、前述した駆動用板ばね2のそれよりもはるかに小さい。そして、その横方向(幅方向)の一端部(手前側の端部)には、基台D1 の支持部13に、高さ方向に所定の間隔をおいて設けられた2本の雌ねじ26に対応するボルト孔27が設けられていて、同じく、他端部(奥側の端部)には、固定台C1 の台座部11に、同一の間隔で設けられた2本の雌ねじ28に対応するボルト孔29が設けられている。防振用板ばね3の各ボルト孔27,29に、各固定ボルト31,32が挿通され、前記各固定ボルト31,32が各座金21を介して、対応する各雌ねじ26,28に螺合される。こうすることによって、固定台C1 と基台D1 が、一体にして取付けられる。このとき、正面視における固定台C1 の台座部11における板ばね取付面11aと、基台D1 の支持部13における板ばね取付面13aとは合致する。
【0027】
上記したように、駆動用板ばね2と防振用板ばね3は、可動台B1 、固定台C1 及び基台D1 に対して、横方向に配置された状態で連結されている。ここで、「横方向に配置された」とは、可動台B1 と固定台C1 、或いは固定台C1 と基台D1 の各ばね連結部が、横方向(水平方向)に、所定間隔W1,W2 をおいて配置されていることを意味する。
【0028】
この状態で、前記電磁石22に交流電圧を印加させると、該電磁石22に交流磁気吸引力が発生し、可動コア23の吸引・離反が繰り返される。前記可動コア23は、可動台B1 の下面に取付けられているため、可動コア23の吸引・離反に伴い、可動台B1 が前後に往復移動する。前記可動台B1 は、駆動用板ばね2により、固定台C1 と一体にして取付けられているため、駆動用板ばね2が、自身の弾性復元力に抗して撓み振動される。この結果、可動台B1 に取付けられたトラフ1が、前後に振動する。
【0029】
次に、このときの駆動用板ばね2と防振用板ばね3の作用について、図5ないし図7を参照しながら、詳細に説明する。図5ないし図7は、トラフ1と駆動用板ばね2及び防振用板ばね3の作用を説明するために、不要な部材を省略した模式図である。図5及び図6に示されるように、駆動用板ばね2は、可動台B1 及び固定台C1 に対して、それらの横方向(水平方向)に配置されている。該駆動用板ばね2は、可動台B1 の脚部5の連結部Q1 と、固定台C1 の支持部9の連結部Q2 との間に、所定間隔W1 をおいて連結されている。また、図5及び図7に示されるように、防振用板ばね3も、可動台B1 及び固定台C1 に対して、それらの横方向(水平方向)に配置されている。該防振用板ばね3は、可動台B1 の台座部11の連結部Q3 と、基台D1 の支持部13の連結部Q4 の間に、所定間隔W2 をおいて連結されている。
【0030】
電磁石22に交流電圧が印加されると、可動コア23が、前記電磁石22に吸引・離反される。すると、図5及び図6に示されるように、駆動用板ばね2は、前記連結部Q2 を支点として、水平面に対して、駆動用板ばね2の取付角θだけ傾斜した面(基準面S)内で、撓み振動される。図5において、駆動用板ばね2が撓んで、前方に移動した状態のトラフ1を一点鎖線で示す。このように、駆動用板ばね2の撓み振動中、その取付角θは、ほぼ一定に保持される。この結果、可動台B1 に一体に取付けられたトラフ1は、基準面S内で、振動方向aに沿って振動するという、理想的な直線振動を行う。しかも、駆動用板ばね2の撓み振動中、前記トラフ1の振動角αは、ほぼ一定に保持される。なお、図5において、トラフ1が前方に移動するときの振動方向a,a’を実線で示し、後方に移動するときの振動方向a,a’を破線で示す。
【0031】
しかも、前後の駆動用板ばね2は、固定台C1 の支持部9との連結部Q2 を支点として、それぞれ反対方向に撓み振動される。このため、可動台B1 の前後端部には、基準面S内で、作用方向が逆の各曲げモーメントM1 が作用する。これらの曲げモーメントM1 の大きさはほぼ同一なので、両者は、ほぼ相殺される。この結果、可動台B1 は殆ど変形されず、トラフ1内の部品は、安定した状態で、しかも一様に振動搬送される。
【0032】
このとき、固定台C1 は、可動台B1 からの振動反力を受け、可動台B1 の振動方向aと逆方向a’に振動する。このため、防振用板ばね3の振動位相は、駆動用板ばね2のそれと180°ずれている。しかも、防振用板ばね3も、前記駆動用板ばね2と同様に横方向に配置されているため、前記固定台C1 は、前記可動台B1 と同様に、基準面Sに沿った面内で直線振動し、垂直面内で揺動振動することはない。
【0033】
しかも、前後の防振用板ばね3は、上記した駆動用板ばね2と同様に、基台D1 の支持部13との連結部Q4 を支点として、それぞれ反対方向に撓み振動される。このため、固定台C1 の前後端部には、基準面Sに沿った面内で、作用方向が逆の各曲げモーメントM2 が作用する。これらの曲げモーメントM2 の大きさはほぼ同一なので、両者は、ほぼ相殺される。即ち、固定台C1 も殆ど変形されることはないため、該固定台C1 に対する可動台B1 の支持状態が安定する。また、前記固定台C1 の振動が、トラフ1に対する影響は、該トラフ1を基準面Sに沿った面内で揺動させることはあっても、垂直面内で揺動させることはない。換言すれば、防振用板ばね3の撓み振動が原因となって、前記トラフ1を垂直面内で揺動させることはないので、トラフ1内の部品は、更に安定した状態で、一様に搬送される。
【0034】
前記防振用板ばね3には、これよりも上方に配置されているトラフ1、可動台B1 、固定台C1 等の各部材の荷重が直接に作用するが、該防振用板ばね3が横方向に配置されているため、前記荷重は、単に単純荷重として作用するのみであって、前記防振用板ばね3の撓みを増幅させるようには作用しない。これに対して、従来のリニアフィーダA’の場合、防振用板ばね78が、縦方向に配置されているため、トラフ1、可動台B1 、固定台C1 等の各部材の荷重は、前記防振用板ばね78に直接に作用して、その撓み振動を増幅させる。これは、前記防振用板ばね78が垂直面内で撓み振動することにより、地上側の部材(設置台F)に大きな反力が作用することを意味している。しかし、本発明に係るリニアフィーダA1 の場合、防振用板ばね3が横方向に配置されていて、該防振用板ばね3は、その横方向の一端で連結されている固定台C1 に作用する振動反力のみによって撓まされるために、固定台C1 の振動が効果的に吸収される。この結果、固定台C1 の振動の反力が、設置台Fに及ぼす影響を小さくすることができ、前記固定台C1 を小さくできるのみならず、前記設置台Fの強度を、それ程高めなくても済む。また、防振用板ばね3のばね定数が小さいことの影響も、ほとんど生じない。
【0035】
次に、第2実施例のリニアフィーダA2 について説明する。以降、第1実施例のリニアフィーダA1 と同一の部材には、同一の符号を付し、各実施例の特徴部分についてのみ説明する。また、以降の実施例のリニアフィーダの分解斜視図では、一方側の固定ボルトとすべての座金を省略して図示する。図8は、第2実施例のリニアフィーダA2 の全体斜視図、図9は、後側の固定ボルト18,19,31,32と、すべての座金21を省略した分解斜視図である。この実施例のリニアフィーダA2 は、図8及び図9に示されるように、可動台B2 の前後の脚部5が、平面視における可動台本体部4の手前側に設けられていると共に、前記脚部5に対応する固定台C2 の前後の支持部9及び台座部11が、平面視における固定台本体部6の奥側に設けられている場合である。そして、それに対応して、基台D2 の支持部13が、基台本体部12の手前側に立設されている。
【0036】
この実施例のリニアフィーダA2 の場合、第1実施例のリニアフィーダA1 と同様に、駆動用板ばね2及び防振用板ばね3は、横方向に配置されている。このため、可動台B2 、固定台C2 及び基台D2 の構成が簡単になるという利点がある。また、可動台B2 及び固定台C2 は、それぞれ基準面S内で直線振動し、垂直面内で揺動振動することはない。そして、図10及び図11に示されるように、可動台B2 及び固定台C2 には、それぞれ同一方向の曲げモーメントM1,M2 が作用する。しかし、これらの曲げモーメントM1,M2 は、基準面S内で作用するため、該曲げモーメントM1,M2 がトラフ1内の部品の搬送、或いは設置台Fに及ぼす影響は僅かである。この結果、第2実施例のリニアフィーダA2 には、第1実施例のリニアフィーダA1 とほぼ同一の効果が奏される。
【0037】
次に、第3実施例のリニアフィーダA3 について説明する。この実施例のリニアフィーダA3 は、図12ないし図15に示されるように、平面視における可動台B3 を構成する可動台本体部33の下面の四隅部分に、各脚部34が、それぞれ設けられている場合である。そして、固定台C3 の各支持部35は、固定台本体部36の幅方向のほぼ中央部に、前記各脚部34どうしの間に入り込む形態で設けられている。前記各脚部34には、駆動用板ばね37を連結するための雌ねじ38が、それぞれ同一の高さ位置に設けられていると共に、前記支持部35には、高さ方向に所定間隔をおいて、同じく2本の雌ねじ39が設けられている。そして、駆動用板ばね37には、各雌ねじ38,39に対応するボルト孔41,42が設けられている。駆動用板ばね37における幅方向の両端の各ボルト孔41に、可動台B3 側の各固定ボルト43が挿通され、可動台B3 の各脚部34の雌ねじ38に螺合される。同様にして、駆動用板ばね37における幅方向の中央部の各ボルト孔42に、固定台C3 側の各固定ボルト44が挿通され、固定台C3 の各支持部35の雌ねじ39に螺合される。このようにして、可動台B3 と固定台C3 が一体にして取付けられる。
【0038】
前記固定台C3 の各支持部35の下方には、各台座部45が設けられている。また、基台D3 を構成する基台本体部46の幅方向のほぼ中央部には、各支持部47が立設されている。上記した駆動用板ばね37の場合と同様に、固定台C3 と基台D3 が、防振用板ばね48を介して一体に取付けられる。即ち、該防振用板ばね48における幅方向の両端部の各ボルト孔49に挿通された固定台C3 側の各固定ボルト51が、固定台C3 の台座部45に設けられた雌ねじ52に螺合される。また、該防振用板ばね48における幅方向の中央部の各ボルト孔53に挿通された基台D3 側の各固定ボルト54が、基台D3 の支持部47に設けられた雌ねじ55に螺合される。このようにして、固定台C3 と基台D3 が一体にして取付けられる。
【0039】
このように、駆動用板ばね37と防振用板ばね48は、それぞれ横方向に配置されている。そして、図14に示されるように、平面視において、駆動用板ばね37における固定台C3 の支持部35との連結部Q5 から、可動台B3 の各脚部34との連結部Q6 までの間隔W3 は、同一である。また、図15に示されるように、平面視において、防振用板ばね48における基台D3 の支持部47との連結部Q7 から、可動台B3 の各台座部45との連結部Q8 までの間隔W4 は、同一である。
【0040】
第1実施例の場合と同様に、電磁石22に交流電圧を印加させると、可動台B3 が、基準面S内で直線振動する。このとき、図14に示されるように、駆動用板ばね37は、固定台C3 の支持部35との連結部Q5 を支点として、その両端部が、相互に逆方向に、しかも、同一変位量だけ、バタフライ状に撓み振動される。このため、可動台B3 の前後端部には、基準面S内で、作用方向が逆で、しかも、大きさが同一の各曲げモーメントM3,M4 が作用する。そして、これらの曲げモーメントM3,M4 は、可動台B3 の前後端部において完全に相殺される。この結果、可動台B3 は、全く変形されず、トラフ1内の部品は、安定した状態で、しかも一様に振動搬送される。
【0041】
そして、第1実施例の場合と同様に、固定台C3 には、可動台B3 の振動反力が作用する。この振動反力の位相は、前記可動台B3 の振動の位相と180°ずれているため、図15に示されるように、防振用板ばね48は、基台D3 の支持部47との連結部Q7 を支点として、駆動用板ばね37と反対の方向に、バタフライ状に撓み振動される。このため、固定台C3 の前後端部には、基準面S内で、作用方向が逆で、しかも、大きさが同一の各曲げモーメントM5,M6 が作用するが、これらの曲げモーメントM5,M6 は完全に相殺される。この結果、固定台C3 は全く変形されず、トラフ1内の部品は、より安定した状態で、しかも一様に振動搬送される。
【0042】
また、前記駆動用板ばね37及び防振用板ばね48は、基準面S内でのみ撓み振動されるため、第1実施例の場合と同様に、固定台C3 の振動反力による反力が、設置台Fに及ぼす影響を小さくできる。
【0043】
次に、第4実施例のリニアフィーダA4 について説明する。図16及び図17に示されるように、この実施例のリニアフィーダA4 を構成する基台及び防振用板ばねは、第2実施例の基台D2 及び防振用板ばね3と同一である。そして、可動台B4 と固定台C4 とを連結する駆動用板ばね56が縦方向に配置されていて、前記防振用板ばね3が横方向に配置されている場合である。即ち、前記駆動用板ばね56の上端部が、2本の可動台B4 側の固定ボルト57により、可動台B4 の前後方向の両端部に連結されていると共に、その下端部が、固定台C4 側の固定ボルト58により、固定台C4 の前後方向の両端部に連結されている。
【0044】
この状態で、電磁石22に交流電圧を印加させると、可動台B4 が垂直面内で揺動振動する。そして、その振動反力が、固定台C4 に作用する。しかし、固定台C4 と基台D2 とを連結する防振用板ばね3は、横方向に配置されているため、前記防振用板ばね3は、基準面S内でのみ撓み振動され、垂直面内で撓み振動されることはない。この結果、前記振動反力が、いかなる方向に作用しようとも、基台D2 及び設置台Fに悪影響を及ぼすことはない。
【0045】
上記した各実施例のリニアフィーダA1 〜A4 において、横方向に配置された各駆動用板ばね2,37、或いは各防振用板ばね3,48の振幅を大きくしたい場合、各連結部Q1 〜Q8 の間隔W1 〜W4 をより広くすればよい。こうすることにより、リニアフィーダA1 〜A4 の高さを高くすることなく、部品の搬送能力を大きくすることができる。
【0046】
上記した各実施例のリニアフィーダA1 〜A4 では、防振用板ばね3,48が連結される部分に取付角θが設けられている場合である。しかし、前記取付角θが零の場合、即ち、防振用板ばね3の連結部分が垂直面であっても構わない。また、各実施例における加振手段は電磁石22であるが、これ以外のもの、例えば、超音波モータを使用したもの、エアを使用したもの等であっても構わない。
【0047】
そして、各実施例のリニアフィーダA1 〜A4 における可動台B1 〜B4 と固定台C1 〜C4 、及び固定台C1 〜C4 と基台D1 〜D3 のそれぞれの組み合わせは、本明細書で説明した構成以外のものであっても構わない。即ち、本発明に係るリニアフィーダは、可動台B1 〜B4 のうちのいかなる可動台と、固定台C1 〜C4 のうちのいかなる固定台との組み合わせ、或いは、固定台C1 〜C4 のうちのいかなる固定台と基台D1 〜D3 のうちのいかなる基台との組み合わせから成るものであっても構わない。
【0048】
【発明の効果】
本発明に係るリニアフィーダは、固定台と基台を連結するための防振用板ばねを、トラフ内の部品の振動搬送方向と直交する水平方向である横方向に配置することにより、可動台からの振動反力に起因する固定台の振動を、水平面に対して所定の角度だけ傾斜した基準面内で行わせる構成、換言すれば防振用板ばねを、水平面内、或いは基準面内で撓み振動させることにより、可動台の振動反力を吸収する構成である。即ち、前記防振用板ばねが、垂直面内で撓み振動することがないため、固定台は、水平面内、或いは基準面内で直線振動する。この結果、前記固定台の振動がトラフに及ぶことはなく、トラフ内の部品は、一様に搬送される。また、前記固定台が直線振動することによる反力が、設置台に及ぼす影響を小さくすることができ、該設置台の強度を、それ程高めなくても済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のリニアフィーダA1 の全体斜視図である。
【図2】 同じく正面図である。
【図3】 同じく左側面図である。
【図4】 同じく分解斜視図である。
【図5】 リニアフィーダA1 の作用を説明するための正面模式図である。
【図6】 可動台B1 及び固定台C1 と駆動用板ばね2との連結状態を示す平面模式図である。
【図7】 固定台C1 及び基台D1 と防振用板ばね3との連結状態を示す平面模式図である。
【図8】 第2実施例のリニアフィーダA2 の全体斜視図である。
【図9】 後側の固定ボルト18,19,31,32と、すべての座金21を省略した分解斜視図である。
【図10】 可動台B2 及び固定台C2 と駆動用板ばね2との連結状態を示す平面模式図である。
【図11】 固定台C2 及び基台D2 と防振用板ばね3との連結状態を示す平面模式図である。
【図12】 第3実施例のリニアフィーダA3 の全体斜視図である。
【図13】 後側の固定ボルト43,44,51,54と、すべての座金21を省略した分解斜視図である。
【図14】 可動台B3 及び固定台C3 と駆動用板ばね37との連結状態を示す平面模式図である。
【図15】 固定台C3 及び基台D3 と防振用板ばね48との連結状態を示す平面模式図である。
【図16】 第4実施例のリニアフィーダA4 の全体斜視図である。
【図17】 後側の固定ボルト31,32,57,58と、すべての座金21を省略した分解斜視図である。
【図18】 従来のリニアフィーダA’の正面図である。
【図19】 同じく左側面図である。
【符号の説明】
1 〜A4 :リニアフィーダ
1 〜B4 :可動台
1 〜C4 :固定台
1 〜D3 :基台
g:直交方向
P:搬送方向
1 〜W4 :間隔
1:トラフ
2,37,56:駆動用板ばね
3,48:防振用板ばね
5,34:脚部(可動台側ばね連結部)
9,35:支持部(固定台側ばね連結部)
11,45:台座部(固定台側ばね連結部)
13,47:支持部(基台側ばね連結部)
22:電磁石(加振手段)

Claims (7)

  1. 部品を振動搬送させるトラフを取付けた可動台と、振動反力を受ける固定台とが複数の駆動用板ばねで連結されていると共に、前記固定台と基台とが複数の防振用板ばねで連結されて、加振手段により前記駆動用板ばねを撓み振動させて、前記トラフ内の部品を振動搬送させると共に、前記振動反力に起因する前記固定台の振動を前記防振用板ばねで吸収する構成のリニアフィーダにおいて、
    前記防振用板ばねは、前記部品の振動搬送方向と直交する水平方向である横方向に配置されて前記防振用板ばねの前記横方向の一端部前記基台に連結されていると共に、同じく他端部前記固定台に連結されていることを特徴とするリニアフィーダ。
  2. 相前後する各防振用板ばねの固定台及び基台に対する連結位置が、相互に逆の関係になっていることを特徴とする請求項1に記載のリニアフィーダ。
  3. 前記固定台の下面及び前記基台の上面における部品の搬送方向に沿った両端部であって、しかも該搬送方向と直交する方向に沿って互いに干渉しない位置に、それぞれ固定台側及び基台側の各ばね連結部が下方及び上方に向けて突設されて、可動台側及び固定台側の各ばね連結部に防振用板ばねが連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリニアフィーダ。
  4. 部品を振動搬送させるトラフを取付けた可動台と、振動反力を受ける固定台とが複数の駆動用板ばねで連結されていると共に、前記固定台と基台とが複数の防振用板ばねで連結されて、加振手段により前記駆動用板ばねを撓み振動させて、前記トラフ内の部品を振動搬送させると共に、前記振動反力に起因する前記固定台の振動を前記防振用板ばねで吸収する構成のリニアフィーダにおいて、
    前記防振用板ばねは、前記部品の振動搬送方向と直交する水平方向である横方向に配置されて前記防振用板ばねの前記横方向の中央部前記基台に連結されていると共に、同じく両端部前記固定台に連結されていることを特徴とするリニアフィーダ。
  5. 前記固定台の下面における部品の搬送方向に沿った両端部であって、しかも該搬送方向と直交する方向の両端部に一対の固定台側ばね連結部が下方に向けて突設されていると共に、前記基台の上面における部品の搬送方向に沿った両端部であって、しかも該搬送方向と直交する方向の中央部に基台側ばね連結部が上方に向けて突設され、
    前記一対の固定台側ばね連結部の間に、前記基台側ばね連結部が挿入されて、各ばね連結部に防振用板ばねが連結されていることを特徴とする請求項4に記載のリニアフィーダ。
  6. 前記駆動用板ばねは、前記横方向に配置されて、当該駆動用ばねの前記横方向の一端部が前記可動台に連結されていると共に、その他端部が前記固定台に連結されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のリニアフィーダ。
  7. 前記固定台側ばね連結部と前記基台側ばね連結部との間隔を広くして、前記防振用板ばねの撓み振動の振幅を大きくしたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のリニアフィーダ。
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