JPH0333229A - 糸条巻取方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野） 本発明は糸条の巻取、更に詳しくはリング撚糸巻取機に
おける糸条の巻取方法に関する。

（従来技術） 糸条の巻取手段としてのリング撚糸巻取方式は従来から
広く採用されている。このリング撚糸巻取方法は糸条に
集束性を付与するために加熱しつつ巻き取られること、
糸条供給速度の変化か〈Ｌじても巻き収られること、装
置がコンパクトなこと等、多くの利点を持っている反面
、欠点も存している。

こうした欠点の一つとしてはパッケージ糸条の高速解舒
が劣ることである。

従来よりリング撚糸巻取機はコンパクトなことが利点で
あったが、コンパクト化するためにリングの大きさが制
限されている。このためパッケジの大きさにも自ずと制
限があり、近来の巻はアップでのコスト合理化要望に対
しては使用ボビン径を小さくすること、巻出を長くする
ことで対応してきた。

しかしながら、ボビン径が小さいこと、巻出が長いこと
はパッケージ糸条の高速解舒性を損ない新たな問題を生
じてきた。すなわち、高速織機、高速編機に供した場合
、パッケージ巻量が大きいときと小さいとき、パッケー
ジの解舒側と非解舒側での解舒張力の差である。

以下、第４図により説明する。

第４図はパイコニカル巻パッケージの高速解舒時の解舒
張力を示したものである。この場合、解舒の始めはパッ
ケージの巻径は大きく巻出も短いため解舒張力は低く、
かつ解舒側端部の張力（ＵＴｌ）と非解舒側端部張力（
ＬＴＩ　）との差も小さい。

しかし解舒が進んで巻径が小さくなり巻出も長くなって
くると解舒側端部張力（ＵＴｓ）は若干高くなるが非解
舒側端部張力（ＬＴＮ）は急激に増大しリングレールｌ
ストローク内の張力差は大きくなる。

更に解舒が進みパッケージ最内層部が解舒され、他のパ
ッケージの糸へと結び目を介して解舒が進む、解舒が他
のパッケージに移った時点で解舒張力が瞬時に低下する
。

以上のように解舒張力が推移したとき問題が生じる。一
つは解舒張力が高くなることによる糸条の断糸あるいは
単糸切れである。他の一つはパッケージ両端部の解舒張
力差が大きいことによる織編物品位の低下である。

更に他の一つは他のパッケージへの移行前後での解舒張
力変化が大きいことによる織段、組設の発生であり、こ
れらの問題は織編機の高速化に伴い益々深刻化している
。

（発明が解決しようとする課題） 従来、解舒性に優れたパッケージ形態としては円錐状ボ
ビンに巻いたコーンが代表的であるが、ボビコストが高
いこと、ボビン把持装置が複雑で高価なことよりリング
撚糸巻取機、特に合成繊維の延伸リング撚糸巻取機への
適用は皆無の状態である。

又、リング撚糸巻取機でストレートボビンに巻取る際に
、解舒性を向上させる手段として第５図に示すリングレ
ールストロークの動きで形成されたパッケージ（ａ）が
ある。

しかしながら、上記パッケージ（ａ）は巻量を多くでき
ないこと、巻量を多くした場合解舒側傾斜角（θ）が大
きくなり、巻取張力変動の拡大を招き糸条の特性値の変
化を生じるばかりか、傾斜（１）に沿って巻き取られた
ため、高速解舒時下層糸がつれ出される、いわゆるつれ
込み現象を生じ、目的と相反する結果となる。

このように従来のパッケージは大きな問題を有しており
、高速解舒性に優れたパッケージの形成方法が切望され
ているのが現状である。

（発明の構成） 本発明はかかる問題を解決するため鋭意検討を行った結
果、本発明に至ったのである すなわち、本発明はリング撚糸巻取機でストレトボビン
に糸条を巻取るに際し、巻始めのリングレールストロー
ク中をパッケージ最大巻巾の１／３以下とし、かつ非解
舒側下端より巻始めるとともに、漸次ストローク中を拡
大しながら巻層を形成し、売春所要時間の１／２以内に
ストローク上端がパッケージ最大巻巾の上端まで達する
ことを特徴とする糸条巻取方法である。

本発明においては巻始めは非解舒側下端部より短いスト
ローク中で巻始め、漸次ストローク中を拡大しながら糸
層を形成することによって巻始め初期段階で形成層（リ
ングレール■ストロークで形成される糸条層）に緩やか
な傾斜を持たせることにある。このように形成層を持た
せることによりパッケージ内層の解舒張力を低下させる
のである。

以下、図面に基づいて本発明を更に詳述する５第１図は
本発明におけるリングレールストロークの動きの経時的
変化の一例を示したものである。

第２図は第１図のリングレールストロークにより形成さ
れるパッケージを段階的に示したものである。

第１図において、巻始め時（Ｔα）のリングレールスト
ローク中（Ｗα）は短くパッケージ最大巻き巾〈Ｗ、）
の１／３以下、更に好ましくは１／４以下に設定する。

そして巻始め後直ちに漸次リングレールストローク中（
Ｗα）を拡大する。

ストローク中〈Ｗα）拡大中の途中〈Ｔ、）のパッケー
ジ形態は第２図に示す如く形成層１１はボビン側面に対
し傾斜を有している。

更に時間の経過と共にストロークの上端（ＳＵ　＞はパ
ッケージ最大巻巾の上端（ＳＵγ）まで到達するが、到
達までの所要時間は売春までの所要時間＜ＴＩ　）の１
／２以下、更に好ましくは１／４以下にすることによっ
て成形層の傾斜角（θ）を高速解舒でつれ込みが生じな
い範囲となる。傾斜角（θ〉は巻糸条の形態、摩擦特性
等によって異なるが、２°〜３０°、更に好ましくは５
°〜２０°が望ましく、低角度にする場合は上端到達時
間はより短く、高角度にする場合はゆっくりに設定する
ことで可能である。

一方、ストロークの下端（ｓｔ、　’）は非解舒側の売
春パッケージの下端より積層傾斜部（１２）が崩れない
角度に形成すべき必要な速度で上方へと移動する。前切
めにおいてはストローク巾が短く積層速度が速いため速
く移動させる必要がある。

尚、ストロークの下端は常に積層傾斜部（１２）上を移
動する必要はないが形成層（１１）の傾斜角（θ）がマ
イナスにならない範囲にｌＥとめる必要がある。

ストロークの上端がパッケージ鰻大巻巾の上端（Ｓ　Ｕ
γ）に到達した以降のストロークの上端、下端の動きは
基本的には自由に設定すれば良いが、−殻内には第１図
の時間Ｔ、〜Ｔ２間のストローク上、下端の動きにする
のがバラゲージ巻量を大きくする上で好ましく、パッケ
ージ形態は第２図Ｐｖのようになる。

以上の条件により形成されたパッケージは第３図に示す
ごとく中、内層部での非解舒側端部の解舒張力の突出を
消失させ、張力レベル及び■ストローク形成層内での張
力さも小さくなる。

本発明が非解舒側端部での張力突出を消失し得る理由は
パッケージ中、内層部で形成層に傾斜を設けることによ
り解舒糸条が下層糸条に接触するのを極力防止し得る為
である。

このようにして本発明の糸条巻取方法により形成された
糸条パッケージを高速ｍ機、高速編機に供すれば高解舒
張力に起因する糸条の断糸、単糸切れ、１ストロ一ク形
成層内の張力差に起因するｍ編物品位の低下、パッケー
ジ移行時の張力変化が大きいことに起因する織段、組設
の発生笠の防止が可能になる。

尚、パッケージ外層巻取において形成層全体もしくは一
部の傾斜角を軽度のマイナスに形成し、外層部の解舒張
力を増加せしめ、解舒時の前パッケージ内層部の張力に
より近付けることによって織段、組設の発生を高度に防
止することも可能である。

（実施例〉 以下、実施例により本発明の効果を更に具体的に詳述す
る。

実施ｒＩＡ−ｌ ３０パーセントの切断伸度を有するナイロン６．４０デ
ニール×３６フイラメントのマルチフィラメントと、７
２パーセントの切断伸度を有するナイロン６．４０デニ
ール×３６フイラメントのマルチフィラメントを流体交
絡処理した後、速度２５０ｍ／分で仮撚加工し、リング
撚糸巻取機でストレートボビンに巻取った。

巻取においては本発明の巻取方法（第１図のパターン）
および従来技術〈第５〜６図パターン）にて行って巻取
所要時間６４５分で売春重ｉ１゜５ｋｇの各種形態のパ
ッケージを得た。得られたパッケージ系条を速度１２０
０ｍ／分の引取ローラで解舒し解舒張力を測定した。　
パッケージの巻取条件および解舒張力を第１表に示す。

（以下余白） 第１表で明らかな如く、本発明の実施例である１１ｋｌ
ｌ、２．３，４、およびＮＱ６は内層での最大解舒張力
が低く高速解舒性に優れている。

一方、従来技術であるＮａ８．１０は解舒張力が異常に
高く、またぬりは巻取時点で巻部れを生じた。

更に本発明の範囲外であるＮａ５においては解舒時下層
系をつれ込み解舒してしまい断糸した。

また、Ｎα７では本発明の効果を発現し得なかった。

実施例−２ 実施例１のｋｌ、４．６．１０のパッケージ糸条を各１
０本を緯糸とし、７０デニール×３４フイラメントのナ
イロン−６マルチフイラメントを経糸としてウォータゼ
ットｍｓで織中１７５０鵬−１織機回転数７００ｒｐｍ
にて製織した。

その結果を第２表に示す。

（以下余白） 第２表 ＊１．＊２Ｈ判定は織物品位判定検査員による。

第２表で明らかな如く、本発明の巻取方法によって巻き
取ったパッケージ糸条を供したＮα１１．１２．１３は
高速製織性が良好であり、得られた織物の品位も優れた
ものであった。

一方、従来技術で巻き取ったパッケージ糸条を供したＮ
Ｑ　１４は商業ペースでの製織に耐えない程断糸を生じ
、かつ得られた織物も商品価値のない程粗悪なものであ
った。

（発明の効果） 以上に説明の如く、本発明によればパッケージ糸条の解
舒張力が低く、高速織編機に供しても操業性、製品品位
において優れており、産業ときわめて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明におけるリングレールストロークの動き
の経時的変化の一例を示す図、第２図は第１図のリング
レールストロークにより形成されるパッケージを段階的
に示す図、第３本発明に係る巻取パッケージの解舒張力
を経時的に示す図、第４図は従来の巻取パッケージの解
舒張力を経時的に示す図、第５〜６図は従来技術の巻取
リングレール作動パターンとパッケージを示す図である
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. リング撚糸巻取機でストレートボビンに糸条を巻取るに
   際し、巻始めのリングレールストローク巾をパッケージ
   最大巻巾の１／３以下とし、かつ非解舒側下端より巻始
   めるとともに、漸次ストローク巾を拡大しながら巻層を
   形成し、完巻所要時間の１／２以内にストローク上端が
   パッケージ最大巻巾の上端まで達することを特徴とする
   糸条巻取方法。