JPH0333180A - 重合体スケールの防止剤およびそれでコーティングされた重合用反応器 - Google Patents

重合体スケールの防止剤およびそれでコーティングされた重合用反応器

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JPH0333180A
JPH0333180A JP16725989A JP16725989A JPH0333180A JP H0333180 A JPH0333180 A JP H0333180A JP 16725989 A JP16725989 A JP 16725989A JP 16725989 A JP16725989 A JP 16725989A JP H0333180 A JPH0333180 A JP H0333180A
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JP
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hydrophilic functional
functional group
inhibitor
water
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JP16725989A
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Hiromitsu Tachibana
立花 博光
Masahiro Tsujinaka
辻中 正博
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は重合体スケールの防止剤およびそれでコーティ
ングされた重合用反応器に関する。
さらに詳しくは、懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法
に適用でき、かつ、これらの諸重合法で、水溶性の高い
ビニル系単量体や水溶性の高い重合開始剤を使用しても
重合体スケールの発生を実質的に防止しうる重合体スケ
ールの防止剤およびそれでコーティングされた重合用反
応器に関する。
[従来の技術] ビニル系単量体の重合時に重合体が重合用反応器の内壁
面やバッフル、攪拌翼など(以下、内壁面等ともいう)
に付着してスケールが生ずるが、これが重合時に発生し
た熱を除く効果を低下させたり、製品中に混入して製品
品質を悪化させたりする。さらに、スケールの除去に多
大の費用が必要になり、かつ、重合を連続的に実施でき
ないなどの生産上の不利があることは周知である。また
、除熱の効率化と重合用反応器の大型化によって生産性
を上げるため、グラスライニング製重合用反応器よりも
ステンレス製やクラッド鋼製、さらにはニッケル製など
の重合用反応器を使う傾向にある。
ところが、グラスライニング製重合用反応器よりもステ
ンレス製やクラッド鋼製、ニッケル製などの重合用反応
器の方がスケールが発生しやすく、かつ除去も困難であ
り、重合用反応器が大型になるほどスケール除去の費用
も多くなる欠点があることも業界では周知である。
従来、とくに塩化ビニルまたは塩化ビニルを、含む単量
体の懸濁重合法におけるスケールの防止が精力的に研究
されてきており、ある程度の成果かえられている。たと
えばアルデヒドとフェノール系化合物との縮合物、芳香
族アミンの縮合物、芳香族アミンと二7トロ化合物との
縮合物またはそのスルホン化物を重合用反応器の内壁面
等に塗布して、スケール防止を行なう方法が知られてい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかし、これらの方法によっても充分な効果かえられて
いるとはいい難い。またこれらの方法では、水溶性の高
いビニル系単量体、たとえば酢酸ビニルと塩化ビニルと
を共重合させる懸濁重合法では、スケール防止効果が低
下するという問題がある。さらに、塩化ビニルの乳化重
合、とくに水溶性開始剤を用いる系では、スケール防止
効果がほとんどえられない。
塩化ビニル系樹脂の製造以外では、MBS系樹脂、AB
S系樹脂、ポリメタクリレート系加工性改良樹脂などの
製造に一般に乳化重合法が採用されているが、これらの
重合系に対しても前記の方法ではスケール防止効果はほ
とんどえられない。
【課題を解決するための手段] 本発明者らは、前述のごとき防止が困難である重合体ス
ケールを有効に防止する方法を開発すべく、鋭意研究を
重ねた結果、親水性官能基含有芳香族アミンとアルデヒ
ド化合物との反応物に、さらにフェノール化合物を反応
させてえられる反応物を重合体スケールの防止剤として
重合用反応器内にコーティングすると、懸濁重合法、乳
化重合法、塊状重合法で水溶性の高いビニル系単量体や
水溶性の高い重合開始剤を使用して重合体を製造しても
、重合体スケールの発生を効果的におさえうろことを見
出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 親水性官能基含有芳香族アミンとアルデヒド化合物との
反応物に、さらにフェノール化合物を反応させてえられ
る反応物からなる重合体スケールの防止剤および 該重合体スケールの防止剤で重合用反応器内がコーティ
ングされた重合用反応器 に関する。
[実施例] 本発明の重合体スケールの防止剤は親水性官能基含有芳
香族アミンとアルデヒド化合物との反応物に、さらにフ
ェノール化合物を反応させてえられる反応物からなる。
前記親水性官能基含有芳香族アミンとアルデヒド化合物
との反応物(以下、反応物(1)ともいう)は、本発明
の防止剤に親水性を付与するために使用されるものであ
り、フェノール化合物と反応させる前は親水性が大きい
ため、重合時に重合に用いる水媒体に溶解するという特
性を有するものである。
前記親水性官能基含有芳香族アミンとは、1分子中に1
個以上のスルホン酸基、カルボン酸基、これらのアルカ
リ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ル
ビジウム塩、セシウム塩)などの親水性官能基を含有し
、かつ、1分子中に少なくとも1個のベンゼン環、ナフ
タレン環、アントラセン環、アントラキノン環などの芳
香環を含み、これらの環に1個以上のアミノ基が結合し
た芳香族アミンのことである。
なお、前記親水性官能基含有芳香族アミンには、各種置
換基、たとえば水酸基、カルボニル基、メチル基、ハロ
ゲン基などの公知の置換基があってもよい。
前記親水性官能基含有芳香族アミンの具体例としては、
たとえば0−アミノスルホン酸、謀−アミノスルホン酸
、p−アミノスルホン酸、2−アミノトルエン−5−ス
ルホン酸、2−アミノトルエン−3,5−ジスルホン酸
、0−アミノ安息香酸、―−アミノ基息香酸、p−アミ
ノ安息香酸、これらのアルカリ金属塩類、ナフチオン酸
、γ−酸、」酸、S酸、2−8酸、トビアス酸、ぺり一
酸、H酸、アミノナフトールスルホン酸、これらのアル
カリ金属塩類、アリザリンスカイブルーB、シアナスロ
ールR1アリザリンサフィロールAなど、の親水性官能
基含有芳香族モノアミン、臘−フエニレンジアミン−4
−スルホン酸、麿−フエニレンジアミン−4,8−ジス
ルホン酸、p−フェニレンジアミン−2−スルホン酸、
p−フェニレンジアミン−2,B−ジスルホン酸、2.
4−ジアミノトルエン5−スルホン酸、2.6−ジアミ
ノトルエン−4−スルホン酸、2.3−ジアミノ安息香
酸、4.B−ジアミノイソフタル酸、2.5−ジアミノ
テレフタル酸、これらのアルカリ金属塩類、アリザリン
サフィロールB1アントラセンブルー5WGB、アント
ラセンバイオレット3R,アントラセンバイオレット4
BP 、アリザリンスカイブルーPFB 、アリザリン
ライトグレイBBLV、アシッドバイオレット10B、
アシッドブルー43、ダイレクトレッド2、ダイレクト
レッド13、ダイレクトレッド75、ダイレクトレッド
229、ダイレクトバイオレット12、ダイレクトブル
ー1、ダイレクトブルー2、ダイレクトブルー6、ダイ
レクトブルー15、ダイレクトブラック19、ダイレク
トブラック22、ダイレクトブラック38、モーダンド
ブラウン1、モーダンドブラウン14、モーダンドブラ
ウン19などの親水性官能基含有芳香族ポリアミンがあ
げられるが、これらに限定されるものではない。
これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい
前記親水性官能基含有芳香族アミンのうちでは、1分子
中にアミノ基が1個存在する親水性官能基含有芳香族ア
ミン(以下、芳香族モノアミンともいう)よりも、1分
子中にアミノ基が2個以上存在する親水性官能基含有芳
香族アミン(以下、芳香族ポリアミンともいう)の方が
スケール防止効果が良好になるという点から好ましい。
前記アルデヒド化合物として、たとえばホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、キュプロア
ルデヒドなどの公知のアルデヒド化合物を使用しうるが
、反応性が良好で経済的に有利であるなどの点からホル
ムアルデヒドを用いるのが好ましい。
前記親水性官能基含有芳香族アミンおよびアルデヒド化
合物からの反応物Hの製造は、たとえばこれらの原料を
溶媒中に溶解させ、室温〜50℃程度で数分〜数時間程
度反応させることにより行なわれる。この際の親水性官
能基含有芳香族アミン/アルデヒド化合物の使用比率は
モル比で通常172〜1720程度であるのが好ましく
、175〜1710程度であるのがさらに好ましい。該
比率がl/2をこえると、えられる重合体スケールの防
止剤の水溶解性が大きく、スケール防止効果が充分えら
れなくなる傾向があり、1ノ20未満になるとえられる
防止剤の親水性が低くなり、スケール防止効果が充分え
られなくなる傾向がある。
親水性官能基含有芳香族アミンとアルデヒド化合物とを
反応させる際に用いる溶媒の具体例としては、たとえば
水、メタノール、エタノール、アセトン、テトラヒドロ
フラン、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジメチル
ホルムアミドなどの溶媒があげられる。これらは単独で
用いてもよく、2種以上併用してもよい。これら溶媒の
うちでは、つぎの反応において用いるフェノール化合物
を溶解可能な溶媒が好ましい。
このようにしてえられる反応物(I)は前記のごとき特
性を有するもので、通常固体状である。
該反応物(1)にさらにフェノール化合物を反応させて
本発明の重合体スケールの防止剤かえられるが、該フェ
ノール化合物は反応物(1)を縮合させるために用いら
れるものであり、フェノール化合物を反応させた反応物
は粘稠なものである。
前記フェノール化合物とは、いわゆるフェノール性水酸
基を有する化合物のことであり、このような化合物であ
るかぎりとくに限定なく使用しうる。このような化合物
の具体例として、たとえばフェノール、ハイドロキノン
、ピロガロール、l−ナフトール、2−ナフトールなど
があげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上
併用してもよい。
前記反応物(1)とフェノール化合物とを反応させる際
の比率としては、反応物(11中の親水仕官、能基含有
芳香族アミン/フェノール化合物がモル比で1/2〜1
720程度であるのが好ましく、175〜l/20であ
るのがさらに好ましい。前記比率が172をこえると、
えられる防止剤の水溶解性が大きく、スケール防止効果
が充分えられなくなる傾向があり、1720未満になる
とえられる防止剤の親水性が低くなり、スケール防止効
果が充分えられなくなる傾向がある。
反応物CI)とフェノール化合物との反応は、これら両
者の溶媒にこれらを溶解させ、触媒としてアルカリ物質
または酸性物質を加え、たとえば80〜t00℃程度で
3〜15時9間程度反応させることによって行なわれる
。反応物(I)を製造する際にフェノール化合物を溶解
するような溶媒が使用されているばあいには、生成物に
フェノール化合物および触媒を加えて反応させればよい
反応物mとフェノール化合物とを反応させるばあいに用
いる溶媒の具体例としては、たとえばメタノール、エタ
ノール、アセトン、テトラヒドロフルフリルアルコール
などがあげられる。
前記触媒の1種であるアルカリ物質の具体例としては、
たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カ
ルシウムなどの公知の化合物があげられ、また他の1種
である酸性物質の具体例としては、たとえば塩酸、硫酸
、リン酸などの公知の化合物があげられる。すなわち、
フェノール−アルデヒド樹脂の製造に使用される公知の
触媒であれば使用しうる。
また、触媒の使用量もとくに限定はなく、フェノール化
合物1モルに対して触媒0.001〜1モル程度の通常
の量でよい。
このようにしてえられる本発明の防止剤で重合用反応器
内をコーティングし、乾燥させ、さらに要すれば水洗す
ることにより、水溶性の高いビニル系単量体や水溶性の
高い重合開始剤などを用い−て懸濁重合法や乳化重合法
、さらには塊状重合法などにより重合体を製造したばあ
いの重合体スケールの発生を効果的に防止しうる。
前記重合用反応器とは、ステンレス製、クラッド鋼製、
ニッケル合金製などの金属製重合用反応器に限らず、グ
ラスライニング製の重合用反応器などをも含む概念であ
り、当然のことながら、これらの重合用反応器にはバッ
フル、攪拌翼などの必要なものが取付けられている。
コーティングに際しては、前記反応物の合成の際に用い
た溶媒を含んだままの反応物溶液をそのままコーテイン
グ液として用いてもよく、また、反応物を合成する際に
用いた溶媒をたとえば減圧下で留去す・るか、他の溶媒
中に合成反応に用いた溶媒を含む反応物を投入して再沈
させて反応物を取出したのち、反応物を再度溶媒(コー
ティング溶媒)に溶解してコーテイング液を調製するな
どして用いてもよいが、前者の方法が経済的に好ましい
前記コーティング溶媒としては、前記反応物を合成する
際に用いた溶媒の他に、ジメチルスルホキシド、メチル
ピロリドンなどを用いることができ、これらは単独で用
いてもよく2種以上併用してもよい。
コーテイング液中の固形分(スケール防止剤)濃度には
とくに限定的な意味はなく、通常0.05〜lO%(重
量%、以下同様)程度で使用される。コーテイング液の
使用量についてもとくに限定的な意味はなく、重合用反
応器の内壁面等に均一に塗布できればよいが、重合用反
応器の内壁面等の面@11イ当り、コーテイング液中の
固形分で0.1〜long程度が一般的である。
塗布方法にもとくに限定はなく、はけ塗り、ノズルから
コーテイング液を噴霧させて塗る方法、重合用反応器を
コーテイング液で充たして塗る方法など種々の方法があ
げられるが、このうち、ノズルから噴霧させて塗る方法
が経済的に好ましい。
乾燥は80〜150℃で30分〜5時間行なえばよく、
この範囲内では温度が高いほど乾燥に要する時間は短く
てすむ。なお、この温度範囲内の下限に近い低温で乾燥
時間を短縮するには、コーテイング液を調製する際、コ
ーテイング液中の固形分(スケール防止剤)に対し、た
とえばベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸1
、シュウ酸、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテ
トラミンなどの反応促進剤を5〜20%となるように添
加しておくとよい。
乾燥ののち、防止剤がコーティングされた重合用反応器
をそのまま重合に使用してもよいが、未反応物が存在す
ると重合に悪影響を与えるばあいがあるので防止剤がコ
ーティングされた部分を水洗して未反応物を除去してか
ら重合に使用するのが好ましい。
水洗は防止剤がコーティングされた表面に水をかけるか
または重合用反応器内を水で充たして数分〜1時間、攪
拌して行なえばよい。
本発明の防止剤、重合用反応器は、たとえばビニル系単
量体と重合開始剤を用いる懸濁重合法、乳化重合法、塊
状重合法、分散剤非使用重合法などに適用することがで
きる。とくに、水溶性の高いビニル系単量体や水溶性の
高い重合開始剤を用いたばあいや、さらには乳化重合法
や分散剤非使用重合法で重合を行なったばあいでも顕著
なスケール防止効果かえられることに特徴がある。
前記ビニル系単量体とは、公知のビニル系単量体、ビニ
リデン単量体および公知のジエン系単量体を意味し、公
知のビニル系単量体およびビニリデン単量体のうち20
℃で水に2%以上溶解するものを水溶性の高いビニル系
単量体といい、それ以外の公知のビニル系単量体および
ビニリデン単量体を油溶性のビニル系単量体といつ〇 水溶性の高いビニル系単量体の具体例としては、たとえ
ば酢酸ビニル、アクリロニトリル、ヒドロキシエチルア
クリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、アミノエ
チルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マ
レイン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メ
チルメタクリルアミド、ポリオキシエチレンメタクリレ
ートなどの公知のビニル系単量体があげられる。油溶性
ビニル系単量体の具体例としては、たとえば塩化ビニル
、塩化ビニリデン、スチレン、p−メチルスチレン、p
−クロロスチレン、α−メチルスチレン、炭素数1〜1
8のアルキル基を有するメタクリル酸エステル、炭素数
1〜18のアルキル基を有するアクリル酸エステル、エ
チレン、プロピレン、1−ブテン、l−ヘキセン、炭素
数8〜20のα−オレフィン、フェニルマレイミド、ク
ロロフェニルマレイミドなどの公知のビニル系単量体、
公知のビニリデン単量体があげられる。また公知のジエ
ン系単量体の具体例としては、たとえばブタジェン、イ
ソプレン、クロロプレンなどの公知のジエン系単量体が
あげられる。
前記重合開始剤とは、ラジカルを発生する化合物、すな
わち単体でラジカルを発生するアゾ系化合物、過酸化物
系化合物、およびラジカル発生促進剤の併用でラジカル
を発生する開始剤(レドックス系開始剤)のことをいい
、このうち、水溶性の高い開始剤とは、20℃で水に1
%以上溶解する公知の重合開始剤のことをいい、それ以
外の公知の重合開始剤を油溶性重合開始剤という。
水溶性の高い重合開始剤の具体例としては、たとえば過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、塩化鉄または硫酸
鉄と過酸化水素のレドックス系開始剤、2.2’−アゾ
ビス(2−アミノプロパン)ジハイドロクロライドなど
の公知の開始剤があげられる。また、油溶性重合開始剤
の具体例としては、たとえばラウロイルパーオキサイド
、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシル系パーオキ
サイド類;クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチル
ハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド
類;t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイドなどのジアルキルパーオキサイド類;ジ−t−
ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、t−ブ
チルパーオキシビバレートなどのアルキルパーエステル
類;ジ−5ee−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ
ー2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−
イソプロピルパーオキシジカーボネートなどのパーオキ
シカーボネート類;アゾヒスイソブチルバレロニトリル
、アゾビス、2.4−ジメチルバレロニトリルなどのア
ゾ化合物類などがあげられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。これらの重合開始剤の使用量はビニル系単量体に対
し0.005〜3%程度であるのが、重合速度の点から
好ましい。
前記懸濁重合法とは、水媒体下、分散剤、重合開始剤共
存下でビニル系単量体を重合する公知の重合法である。
前記分散剤の具体例としては、たとえばリン酸カルシウ
ム、硫酸バリウムなどの無機塩;メチルセルロース、エ
チルセルロースなどのセルロース誘導体:ポリビニルピ
ロリドン、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸との
共重合体、部分ケン化ポリ酢酸ビニルなどの合成高分子
化合物;デンプン、ゼラチンなどの天然高分子化合物:
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レンステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンアル
キルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
などのポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類;
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノパルミテートなどのポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリエチレ
ングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコール
モノステアレートなどのポリオキシエチレン脂肪酸エス
テル類などの公知の非イオン系界面活性剤があげられる
。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用しても
よく、さらには後述の乳化剤を少量併用しても支障はな
い。
分散剤の使用量はビニル系単量体に対して、0.005
〜5%程度であるのが重合安定性の点から好ましい。
前記乳化重合法とは、水媒体下、乳化剤、重合開始剤、
共存下でビニル系単量体を重合する公知の重合法である
。なお、ポリブタジェンゴムラテックス、スチレン−ブ
タジェン共重合体ラテックス、ポリアクリレートゴムラ
テックスなどに、ビニル系単量体を添加して重合を行な
う公知のグラフト重合法もこの乳化重合法の範ちゅうに
入る。
乳化剤の具体例としては、たとえばアルキルスルホン酸
のナトリウム塩やカリウム塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸のナトリウム塩やカリウム塩、飽和または不飽和モ
ノカルボン酸のナトリウム塩やカリウム塩、アルキルナ
フタレンスルホン酸のナトリウム塩やカリウム塩、ジア
ルキルスルホコハク酸のナトリウム塩やカリウム塩、ア
ルキルジフェニルエーテルジスルホン酸のナトリウム塩
やカリウム塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫
酸のナトリウム塩やカリウム塩、β−ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩などの公知の乳化
剤があげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以
上併用してもよく、さらには分散剤と乳化剤とを併用し
ても支障はない。乳化剤の使用量はビニル系単量体に対
して0.01〜5%程度であるのが重合安定性の点から
好ましい。
前記塊状重合法とは、重合開始剤、必要なら媒体の共存
下、ビニル系単量体を重合する公知の重合法である。重
合形式はバッチ式でも、連続式でも半連続式でもよい。
塊状重合法では、重合開始剤、すなわち必要なら用いら
れる媒体や、ビニル系単量体などを重合用反応器に仕込
む前に、重合用反応器内が本発明のスケールの防止剤で
コーティングされた重合用反応器のコーティング表面を
水と接触させ、コーティング層表面に水分子を配位吸着
せしめておく必要がある。
前記媒体とは、重合反応に関与しないがビニル系単量体
または重合体と相溶性があり、反応系の粘度調整に使用
されるもののことである。
媒体の具体例としては、たとえば水、アルコール、アセ
トン、炭素数4〜12の炭化水素、ベンゼン、トルエン
などの公知の媒体があげられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい
。媒体の使用量はビニル系単量体に対し30%以下でよ
い。
さらに、前記懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法にお
いては、必要ならばたとえばドデシルメルカプタン、メ
ルカプトエタノールなどの公知の連鎖移動剤;ジラウリ
ルステアリルチオプロピオネート、t−ブチルヒドロキ
シルトルエンなどの公知の抗酸化剤;ジオクチルフタレ
ート、ジオクチルセパテートなどの公知の可塑剤;エポ
キシ大豆油、エポキシアマニ油などの公知の安定剤:炭
酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの公知の電解物質など
の各種の公知の添加剤を併用しても支障がない。
以下、本発明の防止剤および重合用反応器について実施
例に基づきさらに詳細に説明するが、これらは何ら本発
明を限定するものではない。
製造例1〜10および比較製造例1〜3内容11130
0m1のコニカルビーカーに、餉1表に示す芳香族アミ
ンとアルデヒド化合物を入れ、室温で30分間混合した
のち、水20g1メタノール80g、5%の水酸化ナト
リウム水溶液5gおよび第1表に示すフェノール化合物
を仕込み、85℃で7時間反応せしめ、反応物No、 
1〜13の反応物混合液をえた。
[以下余白] 比較製造例4 内容積300 mlのコニカルビーカーにアニリン5g
1ハイドロキノン5g、メタノール50gを仕込み、攪
拌後、塩化第二鉄10gを攪拌しながら投入し、室温で
1時間反応せしめ、反応物(沈殿物〉をろ過乾燥し、3
.8gの反応物(反応物弘14)をえた。
この反応物をメタノールに溶解し1%溶液とした。
比較製造例5 内’8m 300m1のコニカルビーカーに、ピロガロ
ール10g、ベンズアルデヒド30g、水50g1リン
酸1gを仕込み、95℃で8時間反応し、ついで未反応
のベンズアルデヒドを水蒸気蒸留によって除去し、反応
物(固形分)を取り出し、乾燥して25gの反応物(反
応物No、15)をえた。
この反応物をメタノールに溶解し1%溶液とした。
実施例1〜工0および比較例1〜5 製造例1〜lOおよび比較製造例1〜3でえられた反応
物混合液、比較製造例4〜5でえた反応物のメタノール
溶液を、各重合用反応器の壁面やバッフル、攪拌翼に1
d当り2g(固形分)になるように均一に塗布し、つい
で120℃で2時間乾燥させた。
ついで処方1、処方2にしたがって重合を行ない、スケ
ール防止効果を調べた。なお、スケール防止効果の判定
は、壁面に全くスケール付着が認められないばあいを○
、壁面の一部にスケール付着が認められるばあいをΔ、
壁面全体にスケール付着が認められるばあいを×として
行なった。結果を第2表に示す。
(処方1:塩化ビニルの懸濁重合法) ■酢酸ビニルを使用するばあい: 内容積tHのステンレス製重合用反応器に部分ケン化ポ
リ酢酸ビニル5gを溶解した水8kg、塩化ビニル4聴
、ジー2−エチルへキシルパーオキシジカーボネート4
g。
酢酸ビニル1kgを仕込み、55℃で8時間重合した。
■酢酸ビニルを使用しないばあい: 酢酸ビニルを用いない他は前記と同様にして重合を行な
った。
(処方2:塩化ビニルの乳化重合法) 内容ulBj)のステンレス製重合用反応器にドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム60g:を溶解した水7
kg、塩化ビニル4.5kg、過硫酸カリウム4gを仕
込み、60℃で10時間重合した。
[以下余白] 第 表 第2表から、親水性官能基含有芳香族アミンを、反応物
の一成分として含有するばあいには、酢酸ビニルを使用
した懸濁重合法はもちろんのこと、水溶性重合開始剤を
使用した乳化重合法においても、顕著なスケール防止効
果かえられることがわかる。
実施例11〜20および比較例6〜8 製造例1〜10および比較製造例1〜3でえられた反応
物混合液に、固形分当り10%のp−トルエンスルホン
酸を添加したのち、各重合用反応器の壁面やバッフル、
攪拌翼に1d当り1g(固形分)になるように均一に塗
布し、90℃で1時間30分乾燥させた。ついで、各重
合用反応器内に水を満たし、30分間攪拌したのち30
分間放置後、排水し、処方3、処方4、処方5または処
方6にしたがって重合を行ない、重合終了後重合物を除
去するという操作を3回または5回繰返して行ない、そ
の繰返しバッチ数でのスケール防止効果を実施例1〜l
Oと同様にして調べた。結果を第3表に示す。
(処方3 : MBSの乳化重合(グラフト重合))内
容114411のステンレス製重合用反応器にスチレン
−ブタジェン共重合体ラテックス2kg(固形分45%
)、水1kg、エチレスチレンン四酢酸ナトリウム0.
1g、硫酸第一鉄0.05g、ロンガリット4g、硫酸
カリウム20gを仕込み、60℃に昇温し、クメンハイ
ドロパーオキサイド6gを含むメタクリル酸メチル50
0gとスチレン300gとの混合単量体aoogを30
分毎に分けて添加して3時間重合を行ない、さらにクメ
ンハイドロパーオキサイド4g:を添加して1時間重合
を行なった。
(処方4;スチレンの懸濁重合法) 内容積5Rのステンレス製重合用反応器に水2.5kg
、スチレン2kg、)リリン酸カルシウム3g1 ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.005g、ベン
ゾイルパーオキサイド2g1ジーt−ブチルパーオキシ
へキサヒドロテレフタレート2gを仕込み、80℃で7
時間重合し、ついで105℃で4時間重合した。
(処方5:メタクリル酸メチル系の乳化重合法)内容積
5j?のステンレス製重合用反応器に水2.5kg、 
 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25.、過硫
酸カリウム4g1メタクリル酸メチル1.5kg、スチ
レン500gを仕込み70℃で8時間重合した。
(処方6:スチレン−ブタジェンラテックスの製造法(
乳化重合法)) 内容積3pの二゛ツケル製重合用反応器に水1、l11
kg5オレイン酸力リウム40g1リン酸三カリウム4
g10ンガリット o、ag、エチレンジアミン四酢酸
ナトリウム0.04g、硫酸第一鉄0.024g、スチ
レン240g、 1.3−ブタジェン 5eor、パラ
メンタンハイドロパーオキサイド0.8 g−を仕込み
、30℃で15時間重合を行なった。
[以下余白] 第3表から、本発明の防止剤である反応物馳4〜13の
ものは、各種ビニル系化合物の乳化重合(グラフト重合
)にも顕著なスケール防止効果を発揮することがわかる
また、親水性官能基含有芳香族アミンとして、芳香族ポ
リアミンを含有するばあい(反応物N(L8〜13)に
は、その効果が顕著であることも明らかである。
[発明の効果] 本発明の重合体スケールの防止剤およびこの防止剤をコ
ーティングした本発明の重合用反応器は、水溶性のビニ
ル化合物、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行なうば
あいや、乳化重合法で重合を行なうばあいにおいても顕
著なスケール防止効果を有している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 親水性官能基含有芳香族アミンとアルデヒド化合物
    との反応物に、さらにフェノール化合物を反応させてえ
    られる反応物からなる重合体スケールの防止剤。 2 前記親水性官能基含有芳香族アミンとして親水性官
    能基含有芳香族ポリアミンを用いる請求項1記載の防止
    剤。 3 前記親水性官能基がスルホン酸基またはそのアルカ
    リ金属塩である請求項1または2記載の防止剤。 4 前記親水性官能基がカルボン酸基またはそのアルカ
    リ金属塩である請求項1または2記載の防止剤。 5 親水性官能基含有芳香族アミンとアルデヒド化合物
    との反応物に、さらにフェノール化合物を反応させてえ
    られる反応物からなる重合体スケールの防止剤で重合用
    反応器内がコーティングされた重合用反応器。 6 前記親水性官能基含有芳香族アミンとして親水性官
    能基含有芳香族ポリアミンを用いる請求項5記載の重合
    用反応器。 7 前記親水性官能基がスルホン酸基またはそのアルカ
    リ金属塩である請求項5または6記載の重合用反応器。 8 前記親水性官能基がカルボン酸基またはそのアルカ
    リ金属塩である請求項5または6記載の重合用反応器。
JP16725989A 1989-06-29 1989-06-29 重合体スケールの防止剤およびそれでコーティングされた重合用反応器 Pending JPH0333180A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106565537A (zh) * 2016-10-14 2017-04-19 北京万智石油化工有限公司 一种水溶性分散阻垢剂及其在丙烯腈生产装置中的应用

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CN106565537A (zh) * 2016-10-14 2017-04-19 北京万智石油化工有限公司 一种水溶性分散阻垢剂及其在丙烯腈生产装置中的应用

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