JPH0332675Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、仮設工事で使用するブラケツトに
関する。

〔従来技術の問題点〕

最近の仮設工事では、組立て、解体作業がきわ
めて簡単な枠組足場が使用されているが、この枠
組足場は規格化された建枠、布枠、交差筋かい等
の部品より構成されているので、構成し得る作業
足場のスペースに限界があつた。このため、枠組
足場において、作業足場のスペースを広げる必要
がある場合には枠組足場にブラケツトを水平に突
設し、このブラケツトの上に布板を敷設すること
により、作業足場のスペースを広げていた。

ところで、従来この種のブラケツトの多くは、
固定杆と固定杆の上端部より水平に突設された腕
杆と、腕杆先端部に固定杆下端部との間に斜めに
誇設された斜杆とから構成され、かつ腕杆は基杆
とスライド杆とから伸縮自在に構成され、スライ
ド杆は止ねじにより、任意の長さに固定できるよ
うになつている（第３図参照）。

そして、使用に際しては固定杆を取付金具（ク
ランプ）により、枠組足場の建枠脚管に固定する
ことにより取付け、腕杆の上に布板を敷設してい
た。

しかし、スライド杆を固定する止ねじが、基杆
の斜杆による支持部より前方部分に取付けられ、
スライド杆の表面を押し固定しているため手スリ
柱の場合スライド杆が回転してしまつていた。ま
た建枠等に取付ける部分にすきまが大きくでき安
全性が低かつた。

〔考案の目的〕

この考案は前記従来の問題点を解消するために
提案されたもので、手摺の転倒の防止、クランプ
部分のすきまを最小限にし、また作業足場のスペ
ースを最大限に、広げることができるブラケツト
を提供することを目的とする。

〔考案の構成〕 この考案は、固定杆と、この固定杆の上端部と
下端部よりそれぞれ水平に突設した腕杆と、斜め
に突設した斜杆とを略三角形状に構成し、且つ前
記腕杆を基杆と基杆に対し伸縮自在のスライド杆
から構成し、基杆の側部であつて斜杆との取付部
位より固定杆側に基杆の長手方向に連続して長孔
を形成し、スライド杆の後端部に設けた止ねじを
前記長孔に挿通し、この止ねじによりスライド杆
を基杆に固定し、スライド杆の先端部に手摺柱の
取付用クランプの取付用先端金物を突設したブラ
ケツトであつて、前記固定杆の上、下部に建枠の
脚管に取付けるための取付金具を固定すると共
に、固定杆の腕杆取付部および斜杆取付部の反対
側に脚管の母線上に当接する当接面を形成したこ
とにより、前記の目的を達するものである。

〔実施例〕

以下、この考案を図示する一実施例によつて説
明すると、この考案に係るブラケツト１は固定杆
２と、腕杆３と、斜杆４とから略三角形状に構成
されている。

固定杆２の上下部には、それぞれ取付金具（ク
ランプ）５，５，が固定され、固定杆２の腕杆３
の取付部２ａおよび斜杆４の取付部２ｂの反対側
には建枠の脚管６への当接面が形成され、この当
接面と取付金具５，６の建枠の脚管６への当接面
とは脚管６の母線と一致して一直線となつてお
り、ブラケツト１は取付金具５，５により枠組足
場に取付け固定されている。

腕杆３は、中空筒状の基杆７と基杆７内に挿入
された筒状のスライド杆８とから構成され、スラ
イド杆８は基杆７内をその長手方向にスライドし
て伸縮自在となつている。基杆７の側部下端面で
あつて斜杆４との取付部位より固定杆２側にはそ
の長手方向に連続して細長い長孔９が形成され、
この長孔９よりスライド杆８の後端部に止ねじ１
０が螺入されている。そして、この止ねじ１０を
締付けることによつてスライド杆８を基杆７に固
定できるようになつている。このように構成され
た腕杆３は基杆７の基端部を固定杆２の上端部に
固着することにより固定杆２に連結されている。

斜杆４は固定杆２下端部と基杆７先端部との間
に斜めに跨設され、その上端部は基杆７先端部に
おける長孔９の前方部分に固着されている。ま
た、斜杆４の下端部は固定杆２の下端部に固定さ
れている。

斜杆４の上端部を基杆７先端部における長孔９
の前方部分に固着した結果、斜杆４による腕杆８
の支持力は最大限に発揮される。またスライド杆
８の先端金物１１には手摺柱用取付用クランプを
固定するためにボルト止め用穴１２とダルマ状の
落下防止用穴１３とが形成されている。

〔考案の効果〕

この考案は以上の構成からなるので、以下の効
果を有する。

基杆、腕杆、斜杆がその全長でそれぞれ三角形
の一辺を形成するように構成されているから支持
力がきわめて大きく腕杆の上に大きな布板を敷く
ことができ、かつ腕杆の長さをこの上に載せられ
る足場板の大きさに応じて自由に変更することが
できる為、工事規模に応じて作業足場のスペース
を自由に調整することができる。

また、スライド杆の固定後の伸縮及び回転を抑
えて、スライド杆を確実に固定でき、又スライド
杆先端部に取り付けられる手摺柱の転倒をも防止
することができ、作業の安全性が図れる。

更に、スライド杆先端部には、手摺柱取付用ク
ランプを取り付ける為の先端金物が当接してある
為、手摺柱も簡単に取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るブラケツトの正面図、
第２図は第１図における先端金物の側面図、第３
図は従来のブラケツトの正面図である。 １…ブラケツト、２…固定杆、３…腕杆、４…
斜杆、５…取付金物、６…脚管、７…基杆、８…
スライド杆、９…長孔、１０…止めねじ、１１…
先端金物、１２…ボルト止め用穴、１３…落下防
止用穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定杆と、この固定杆の上端部と下端部よりそ
   れぞれ水平に突設した腕杆と、斜めに突設した斜
   杆とを略三角形状に構成し、且つ前記腕杆を基杆
   と基杆に対し伸縮自在のスライド杆から構成し、
   基杆の側部であつて斜杆との取付部位より固定杆
   側に基杆の長手方向に連続して長孔を形成し、ス
   ライド杆の後端部に設けた止ねじを前記長孔に挿
   通し、この止ねじによりスライド杆を基杆に固定
   し、スライド杆の先端部に手摺柱の取付用クラン
   プの取付用先端金物を突設したブラケツトであつ
   て、前記固定杆の上、下部に建枠の脚管に取付け
   るための取付金具を固定すると共に、固定杆の腕
   杆取付部および斜杆取付部の反対側に脚管の母線
   上に当接する当接面を形成したことを特徴とする
   ブラケツト。