JPH0332008Y2 - - Google Patents

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JPH0332008Y2
JPH0332008Y2 JP1984033858U JP3385884U JPH0332008Y2 JP H0332008 Y2 JPH0332008 Y2 JP H0332008Y2 JP 1984033858 U JP1984033858 U JP 1984033858U JP 3385884 U JP3385884 U JP 3385884U JP H0332008 Y2 JPH0332008 Y2 JP H0332008Y2
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paint
cured film
plastic
conductive
acrylic
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【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は導電性着色透明プラスチツク板、特
に、計器パネルやデイスプレイパネルなどに用い
られる優れた透明性、硬度、強度および耐擦過傷
性をそなえた導電性着色プラスチツク板に関す
る。
(従来技術) コンピユータやオフイスオートメーシヨン機器
などに用いられるCRTデイスプレイ用パネルお
よび各種計器用パネルには従来のガラスに代わつ
てアクリルやポリカーボネートなどのプラスチツ
クが用いられている。プラスチツクは軽量で加工
しやすいが、その反面、表面硬度に劣り傷がつき
やすく、しかも帯電しやすいため塵埃が付着しや
すい。例えば、アクリル製のCRTデイスプレイ
パネルを有する機器を長期間にわたり使用する
と、表面の傷や付着した塵埃のために透明性が低
下する。このため作業者に眼性疲労をひきおこ
す。さらに、このようなデイスプレイパネルは紫
外線を透過するため、機器自体から発生する紫外
線がパネルを通して作業者の目に入り作業者の目
に悪い影響を与える。
プラスチツク板を着色したり紫外線吸収剤を成
形時に混練して、作業者の眼性疲労を軽減するこ
とが試みられている。また、表面硬度を上げるた
めにプラスチツク基材表面にアクリル系紫外線硬
化型ハードコート層もしくはシリコン系熱硬化型
ハードコート層を設けた透明板も用いられてい
る。しかし、このような板は帯電防止機能に欠け
る。特開昭57−85866号公報には、酸化錫を主成
分とする導電性微粉末を塗料バインダー中に含有
した塗料が開示されている。この塗料は透明でか
つ帯電防止機能を有する塗膜を形成しうるが、塗
料バインダーは熱可塑性の樹脂であるため得られ
るプラスチツク板は耐擦過傷性に劣る。このほか
の帯電防止用塗料を塗布した板も経時的には帯電
防止機能が低下する。
(考案の目的) 本考案の目的はCRTデイスプレイ用パネルや
計器用パネルに利用されうる、帯電防止機能を有
し、かつ透明性、硬度、強度および耐擦過傷性に
優れた着色プラスチツク板を提供することにあ
る。
(考案の構成) 本考案のプラスチツク板は着色透明プラスチツ
ク基材の少なくとも片面に、分子骨格にウレタン
結合を有するアクリルオリゴマーからなる光硬化
性樹脂を主体とする塗料バインダーと平均粒径
0.2μm以下の酸化錫を主成分とする導電性粉末と
を含有する塗料により形成された硬化膜を有し、
そのことにより上記目的が達成される。
本考案の導電性着色プラスチツク板に用いられ
るプラスチツク基材には透明性に優れたアクリル
もしくはポリカーボネートが用いられる。これら
は成形時に、例えば、淡灰色や淡青色に着色され
る。着色されたプラスチツク基板を計器のパネル
やデイスプレイパネルに使用すると表示や目盛が
読みとりやすく眼性疲労が軽減される。
光硬化性の塗料としては、アクリル酸もしくは
メタクリル酸、あるいはこれらのエステル型誘導
体やビニル系モノマーなどがある。光硬化性塗料
のなかで紫外線硬化性塗料は、作業性、生産性な
どの点で特に優れている。
本考案に用いる光硬化性塗料には(メタ)アク
リルオリゴマーがある。これは2個以上のアクリ
ロイル基もしくはメタクリロイル基を有する。こ
の(メタ)アクリルオリゴマーは、硬化して高度
に架橋した構造となるもので、その例を挙げれ
ば、エチレングリコールジアクリレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、プロピレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジ
メタクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、テトラエチレングリコールジメタク
リレートなどの二官能のアクリレートもしくはメ
タクリレートが、またトリメチロールプロパント
リアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、グリセロールトリアクリレート、
グリセロールトリメタクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリメタクリレート、トリスー(2−ヒドロキ
シエチル)−イソシアヌル酸エステルアクリレー
ト、トリスー(2−ヒドロキシエチル)−イソシ
アヌル酸エステルメタクリレートなどの三官能以
上のアクリレートもしくはメタクリレートもあ
る。
(メタ)アクリルオリゴマーがその分子骨格に
ウレタン結合を有するとき硬化膜の耐摩耗性があ
がり、耐擦過傷性はさらに向上する。このような
分子末端にアクリロイル基もしくはメタクリロイ
ル基を有するウレタンオリゴマーの調整は、ポリ
オールと1分子に2個以上のイソシアネート基を
有する化合物とを重合させ、その分子末端のイソ
シアネート基に、活性水素を有するアクリレート
またはメタクリレートを作用させて行われうる。
上記ポリオールには例えばエチレングリコール、
1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,2−ブタ
ンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,
5ヘプタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、トリメチロールプロパンなどの短鎖のジオ
ールがある。またポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレ
ングリコールなどもある。アジピン酸とエチレン
グリコール、アジピン酸とプロパンジオール、ア
ジピン酸とネオペンチルグリコール、アジピン酸
とブタンジオール、アジピン酸とヘキサンジオー
ルとの縮合ポリエステルグリコールもある。ε−
カプロラクトン開環重合体もポリオールとして使
用可能である。1分子に2個以上のイソシアネー
ト基を有する化合物としては例えばヘキサメチレ
ンジイソシアネート、メチレンジフエニルジイソ
シアネート、トルエンジイソシアネート、キシレ
ンジイソシアネート、メチレンジシクロヘキシル
ジイソシアネートなどがある。活性水素含有のア
クリレートもしくはメタクリレートとしては、例
えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピル
メタクリレート、アクリル酸などがある。
以上のように本考案のプラスチツク板に用いら
れる光硬化性塗料には、塗料バインダーとして二
官能以上の(メタ)アクリルオリゴマーまたは分
子末端にアクリロイル基もしくはメタクリロイル
基を有するウレタンオリゴマーの1種あるいは2
種以上の化合物が含有される。
塗料に含まれる導電性粉末は酸化錫を主成分と
し、その粒径は0.2μm以下である。粒径が0.2μm
を越えると可視光線を散乱させるため得られる硬
化膜の透明性が劣る。同時に紫外線をも散乱させ
るため塗料バインダーが光硬化性の場合はその硬
化性が低下し、ときにはまつたく硬化しない。そ
の含量は、塗膜の透明性と導電性を確保するうえ
で塗料バインダー100重量部に対し、50〜400重量
部の割合である。この導電性粉末が50重量部を下
まわるとその分散度合いは充分であつても得られ
る硬化膜が充分な導電性を示さず、したがつて本
考案の目的のひとつである帯電防止作用が充分に
発揮され得ない。400重量部を越えると過密状と
なるため粉末の分散が悪くなり、その結果、得ら
れる硬化膜の透明性が損なわれる。耐擦過傷性も
低下する。
塗料バインダーの光硬化性を向上させる目的
で、光増感剤が必要に応じて適宜添加される。こ
の光増感剤としては例えばベンゾイン、ベンジ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイ
ンイソメチルエーテル、α−メチルベンゾイン、
α−フエニルベンゾインベンジル、ジアセチルメ
チルアントラキノン、クロルアントラキノン、ベ
ンゾフエノン、アントラキノン、ミフイラーケト
ン、4,4′−ビス−(N,N′−ジエチルアミノ)−
ベンゾフエノン、アセトフエノンなどのカルボニ
ル化合物;ジフエニルスルフイド、ジフエニルジ
スルフイド、ジチオカーバメートなどの硫黄化合
物;α−クロルメチルナフタレン、アントラセン
などのナフタレン、アントラセン系化合物;テト
ラクロルフタル酸ジメチル、ヘキサクロルブタジ
エンなどのハロゲン化炭化水素;硫酸ウラニル、
塩化鉄、塩化銀などの金属塩類;アクリフラビ
ン、フルオレセイン、リボフラビン、ローダミン
Bなど色素類などが挙げられる。これら増感剤の
添加量は光硬化性オリゴマーに対して好ましくは
0.01重量%以上である。光硬化反応の助剤として
は例えばアミン類が用いられ得る。アミン類とし
ては例えばトリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、ジエチルアミノエチルメタクリレートなどが
ある。
このような光硬化性塗料および導電性粉末を有
機溶剤に加えて、本考案に用いられる塗料が得ら
れる。導電性粉末を塗料中に充分分散させるため
に塗料の分散や配合に通常用いられる機器、例え
ばサンドミル、ボールミル、高速回転撹拌装置、
三本ロールなどが使用され得る。この粉末の分散
をより高めるためには、シランカツプリング剤、
チタネートカツプリング剤、界面活性剤、オレイ
ン酸、レシチンなどの分散助剤も併用され得る。
本考案の導電性プラスチツク板は、第1図に示
すように、塗料を着色透明プラスチツク基材の少
なくとも片面に塗布しこれを硬化し、硬化膜2を
形成して得られる。塗料の塗布方法としてはスプ
レー法、バーコート法、ドクターブレード法、デ
イツピング法などの一般的な塗布方法が使用され
る。塗膜は乾燥後の厚さが10μmを下まわること
が好ましい。10μmを越えると透明性が損なわれ
る。第2図に示すように、基材1にプライマーを
塗布してプライマー層3を形成させてから塗料を
塗布すると、塗料の基材1への密着性がより向上
する。第3図に示すように、基材1の両面に硬化
膜2も設けたプラスチツク板が例えばコンピユー
タ機器のデイスプレイパネルに使用されると、パ
ネル内面においても帯電防止効果が発揮され、そ
のため、塵埃の付着を防止するばかりではなくパ
ネル内面の帯電により電子部品が誤動作を起こす
というおそれもなくなる。
(実施例) 以下に本考案を好適な実施例について説明す
る。
実施例 1 (A) 塗料の調製:紫外線硬化性としてウレタンア
クリレート樹脂(東亜合成社製:アロニクス
M1200)20g、トリメチロールプロパントリア
クリレート40g、テトラヒドロフルフリルアク
リレート20g、テトラエチレングリコールジア
クリレート20g、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート100g、ベンゾフエノン10gおよ
びミフイラーケトン10gをメチルエチルケトン
(MEK)788gに加えて溶解させた。次に平均
粒径0.2μm以下の三酸化アンチモン含有酸化錫
200gと上記の溶液をボールミルに仕込み24時
間分散させた。
(B) 硬化膜の形成および性能評価:厚さ2mmの着
色アクリル板(三菱レーヨン社製:アクリライ
トS スモークグレイ着色)上に乾燥時の厚さ
が2μmとなるように(A)項で得られた塗料を塗
布し、溶剤乾燥を行つたのち高圧水銀ランプ
(出力5.6KW、80W/cm)により、10cmの距離
から15分間光照射を行つた。このようにして得
られた着色アクリル板は、スモークグレイ色で
透明性が良好であつた。これをCRTデイスプ
レイパネル前面に取りつけたところ、画面を鮮
明に見ることができた。得られたアクリル板の
表面抵抗は、8×107Ω/sqであり、非帯電性
であつた。スチールウール(#0000)を用いて
荷重100g/cm2の条件下で100回こすつても傷が
つかなかつた。
(考案の効果) 本考案のプラスチツク板は、このように、透明
着色プラスチツク基材の表面に優れた透明性と高
硬度を有する導電性硬化膜を備えるため、プラス
チツク板表面に塵埃が付着せず、かつ傷がつかな
い。CRTデイスプレイパネルに用いても透明性
が損なわれない。さらに、着色基材を用いている
ので、表示される文字などが読みとられやすくオ
ペレーターの目の疲労が軽減される。一般の建築
用部材として利用すると着色されているのでデザ
イン的効果も発揮しうる。したがつて、計器パネ
ルやコンピユータ用デイスプレイパネルをはじ
め、半導体製造工場の監視窓など多くの分野に使
用されうる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の片面に硬化膜を有するプラス
チツク板の断面図、第2図は基材にプライマー処
理を施したプラスチツク板の断面図、そして第3
図は両面に硬化膜を有するプラスチツク板の断面
図である。 1……基材、2……硬化膜、3……プライマー
層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 着色透明プラスチツク基材の少なくとも片面
    に、分子骨格にウレタン結合を有するアクリルオ
    リゴマーからなる光硬化性樹脂を主体とする塗料
    バインダーと平均粒径0.2μm以下の酸化錫を主成
    分とする導電性粉末とを含有する塗料により形成
    された硬化膜を有する導電性着色透明プラスチツ
    ク板。
JP3385884U 1984-03-08 1984-03-08 導電性着色透明プラスチツク板 Granted JPS60147022U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3385884U JPS60147022U (ja) 1984-03-08 1984-03-08 導電性着色透明プラスチツク板

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JP3385884U JPS60147022U (ja) 1984-03-08 1984-03-08 導電性着色透明プラスチツク板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60147022U JPS60147022U (ja) 1985-09-30
JPH0332008Y2 true JPH0332008Y2 (ja) 1991-07-08

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ID=30536693

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3385884U Granted JPS60147022U (ja) 1984-03-08 1984-03-08 導電性着色透明プラスチツク板

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JP (1) JPS60147022U (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5155952A (ja) * 1974-11-11 1976-05-17 Hitachi Ltd Insatsuhaisenkibanno seizohoho
JPS5785866A (en) * 1980-11-18 1982-05-28 Mitsubishi Metal Corp Antistatic transparent paint
JPS58186109A (ja) * 1982-04-23 1983-10-31 積水化学工業株式会社 導電性シ−トの製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5155952A (ja) * 1974-11-11 1976-05-17 Hitachi Ltd Insatsuhaisenkibanno seizohoho
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JPS58186109A (ja) * 1982-04-23 1983-10-31 積水化学工業株式会社 導電性シ−トの製造方法

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JPS60147022U (ja) 1985-09-30

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