JPH0331624Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、主ミラーと補助ミラーとを備えた自
動車のドアーミラーに関する。

（従来の技術） 従来、自動車にはドアーの前方側の側面部にド
アーミラーを取り付けたものが供されており、運
転者はドアーミラーによる反射を利用して自動車
の後方及び自動車の後方のボデイの側面部を視認
し確認している。

（考案が解決しようとする課題） 然しながら、このようなドアーミラーでは、通
常では視認し難い部分があり、例えば自動車の前
方のボデイの側面部例えばホイール部分は視認で
きず、従つて自動車を側溝等に沿つて停車させる
場合には、頭を車外に出してホイールの位置を確
認しなければならず、甚だ面倒であつた。

本考案は、上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、通常では視認し難い部分であつ
てもこれをも視認できるようにした自動車のドア
ーミラーを提供するにある。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 本考案は、自動車のドアーに取着されミラーケ
ースに主ミラーを取着してなるドアーミラーにお
いて、前記ミラーケースの側部に上下に対向する
溝部を有し前後方向が開放した取付部を形成し、
この取付部に、上下にピンを有する補助ミラー
を、それら両ピンを前記各溝部に回動可能且つ摺
動可能に挿入して取り付けたところに特徴を有す
る。

（作用） 上記した手段によれば、主ミラーで視認できな
い死角部分を補助ミラーにより視認できるように
なる。この場合、補助ミラーは、ピンを介して回
動が可能で且つ溝部に沿つて摺動が可能であるか
ら、回動及び摺動により向きを適宜調整すること
ができる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例につき図面を参照して
説明する。

先ず、第２図及び第３図において、１は自動
車、２，２は自動車１のボデイ３に取着された
左、右のドアーで、このドアー２，２の前方側の
側面部にドアーミラー４，４が取り付けられてい
る。以下、右側のドアーミラー４について第１図
及び第４図も参照して述べる。５はミラーケース
で、基端部５ａがねじ６を介してドアー２に取着
され、他端部がドアー２の外方へ突出している。
７はミラーケース５に取り付けられた主ミラーで
ある。ミラーケース５の側部には、主ミラー７の
側方において前後及び側方が開放した取付部８が
一体に形成されており、この取付部８の上下の内
面に、端部から主ミラー７側に延びる溝部９ａ，
９ｂが対向状態に形成されている。１０はミラー
取付板１１の側面にミラー１２を取着してなる補
助ミラーで、ミラー取付板１１の上下にピン１１
ａ，１１ｂを突設しており、これら両ピン１１
ａ，１１ｂを上記各溝部９ａ，９ｂに回動可能且
つ摺動可能に挿入することによつて取付部８の端
部に取り付けられている。以上は右側のドアーミ
ラー４について述べたものであるが、左側のドア
ーミラー４も同様な構成であり、但し左側のドア
ーミラー４は右側のドアーミラー４とは左右対称
となつている。

次に上記構成の作用について説明する。

第２図に示すように、自動車１の後方から照射
された光は矢印Ａで示すように主ミラー７に反射
されて運転者Ｄに到達する。従つて運転者Ｄは自
動車１の後方及びボデイ３の後部側面部の状況を
確認することができる。一方、自動車１の前方か
らの光は矢印Ｂで示すように補助ミラー１０のミ
ラー１２に反射されて運転者Ｄに到達する。従つ
て運転者Ｄは自動車１の前方におけるボデイ３の
側面部の状況及び図示しないホイールの部分の状
況を車内に座つたままで確認することができる。
そして、補助ミラー１０は、ピン１１ａ，１１ｂ
を介して水平方向の回動が可能であるあるから、
第６図及び第７図に示すように回動により向きを
調整することができ、また、ピン１１ａ，１１ｂ
を介して溝部９ａ，９ｂに沿つて摺動が可能であ
るから、例えば第５図に示すように傾斜させるこ
ともでき、このように回動及び摺動により向きを
適宜調整することができる。

本実施例によれば、次のような効果を得ること
ができる。即ち、主ミラー７を備えたミラーケー
ス５の側部に取付部８を形成し、この取付部８に
補助ミラー１０を取り付けるようにしたので、主
ミラー７で視認できない死角部分例えば、自動車
１の前方のボデイ３の側面部の状況及びホイール
部分の状況を補助ミラー１０により視認すること
が可能となり、例えば側溝等に沿つて自動車１を
停車させる場合でも車内からホイール部分の状態
を確認でき、逐一頭を車外に出してホイール部分
を確認しなければならなかつた従来とは異なり煩
雑さを低減できる。加えて、補助ミラー１０は、
上下のピン１１ａ，１１ｂを介して水平方向の回
動が可能で、しかもそのピン１１ａ，１１ｂが溝
部９ａ，９ｂに沿つて摺動が可能であるから、補
助ミラー９の向きを運転者に応じて最適の状態に
調整できると共に、補助ミラー１０による視野範
囲を大きくできて該補助ミラー１０を一層有効に
利用することができる。

［考案の効果］ 本考案は、以上の説明から明らかなように、ミ
ラーケースの側部に上下に対向する溝部を有し前
後方向が開放した取付部を形成し、この取付部
に、上下にピンを有する補助ミラーを、それら両
ピンを前記各溝部に回動可能且つ摺動可能に挿入
して取り付けたので、主ミラーで視認し難い部分
を補助ミラーにより視認することができ、しかも
その補助ミラーは、ミラーケースに対して回動及
び摺動が可能であるから、該補助ミラーの向きを
調整することができると共に、その調整により視
野範囲を大きくできて該補助ミラーを一層有効に
利用することができ、加えて、補助ミラーは、こ
れが上下に有するピンを介してミラーケースに取
り付けるようにしているから、補助ミラーの背部
にこれを支持するためのスペースを必要とせず、
その分大形化を抑え得るという優れた効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は破断
平面図、第２図は自動車の運転席から前部分を表
わした破断平面図、第３図は自動車の内部から見
た斜視図、第４図は要部の正面図、第５図は補助
ミラーを傾斜させた状態の要部の正面図、第６図
及び第７図は補助ミラーを回動させた状態の要部
の横断平面図である。 図面中、１は自動車、２はドアー、４はドアー
ミラー、５はミラーケース、７は主ミラー、８は
取付部、９ａ，９ｂは溝部、１０は補助ミラー、
１１ａ，１１ｂはピンを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車のドアーに取着されミラーケースに主ミ
   ラーを取着してなるドアーミラーにおいて、前記
   ミラーケースの側部に上下に対向する溝部を有し
   前後方向が開放した取付部を形成し、この取付部
   に、上下にピンを有する補助ミラーを、それら両
   ピンを前記各溝部に回動可能且つ摺動可能に挿入
   して取り付けたことを特徴とする自動車のドアー
   ミラー。