JPH0331168Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、組立て式温室、とくに左右両側に
流れた切妻屋根を有する組立て式温室に関するも
のである。

従来の技術 従来、この種の温室において、妻壁に引戸式ド
ア・パネルが備えられたものは、既に公知であ
る。

考案が解決しようとする課題 しかし、このような従来の温室であれば、開口
部の幅を大きいものとすると、引戸式ドア・パネ
ルの上下レールが温室の側面より外側に突出し、
また開口部の高さを高くすると、ドア・パネルの
上部レールが温室の屋根面より外側に突出するこ
とになり、このため妻壁に設けられる開口部の大
きさが狭いものに限定されてしまい、温室への出
入りが窮屈で、非常に不便であるという問題があ
つた。

ところで、従来、片流れ屋根を有する温室の妻
壁に、パネル付きドア開き戸を配置することは既
に知られている（例えば実公昭47−25331号公報
参照）が、この従来の温室は、例えばテラスの上
にＬ型鋼の支柱、および支柱の上端を結ぶＬ型鋼
を取り付けて、骨組みを構成し、この骨組みに、
屋根パネル、前面パネル、パネル付き窓、側面パ
ネル、およびパネル付きドア開き戸を取り付けて
いた。このような従来の温室では、骨組みを使用
する分だけ材料費が高くつくし、温室の組立て作
業が面倒であり、また温室の屋根が片流れ屋根で
あるため、妻壁のドア・パネルの高さを充分高く
とることができず、またドア・パネルの幅を充分
大きくとることができず、やはり妻壁の開口部の
大きさが狭いものに限定されてしまい、温室への
出入りが窮屈で、非常に不便であるという問題が
あつた。

この考案の目的は、上記の従来技術の問題を解
決し、妻壁に設けられる開口の幅および高さを充
分大きくとることができ、温室への出入りを容易
で、非常に便利であり、しかも従来の温室のよう
な骨組みを使用せず、従つてそれだけ材料費が安
くつくとともに、組立て作業を容易に行ない得
る、温室を提供しようとするにある。

課題を解決するための手段 この考案は、上記の目的を達成するために、左
右両側に流れた切妻屋根を有する組立て式温室の
妻壁が、これの幅中央部分に配置された開き戸式
ドア・パネルと、これの上側の上部パネルと、左
右側部パネルとによつて構成され、上部パネルの
枠材と左右側部パネルの枠材とが直接結合された
ことを特徴とする、組立て式温室を要旨としてい
る。

実施例 つぎに、この考案の実施例を図面に基いて説明
する。

図面において、切妻屋根を有する組立て式温室
１は所要数のパネルによつて構成されている。各
パネルは主としてアルミニウム押出型材よりなる
枠および棧と透明強化ガラス板によりつくられて
いる。

温室１の一端部の妻壁２は、４枚のパネルによ
つて構成されており、開き戸式ドア・パネル３が
妻壁２の幅の中央部分に配置されている。すなわ
ち、妻壁２の幅の中央部にアルミニウム押出型材
製矩形取付枠４が配置され、ドア・パネル３はこ
の取付枠４内側の開口部５に嵌め込まれて、右側
枠部材４ａにヒンジ９を介して水平揺動自在に取
り付けられている。取付枠４のドア対向部にはパ
ツキン１０が全周にわたつて取り付けられ、また
取付枠４の上側に上部パネル６が配置され、取付
枠４と上部パネル６の左右両側には左右側部パネ
ル７，８が配置されている。

第４図に示すように、上部パネル６の枠材１６
と左側部パネル７の枠材１７、並びに上部パネル
６の枠材１６と右側部パネル８の枠材１８とが、
それぞれ直接結合されている。また左右側部パネ
ル７，８の左右両外側縁は温室１の側壁パネル１
１，１２に接続され、またこれらの左右側部パネ
ル７，８の傾斜状上側縁および上部パネル６の傾
斜状上側縁は温室１の屋根パネル１３，１４に接
続されている。

上記温室において、妻壁２の上部パネル６の高
さを低くすれば、ドア・パネル３の高さを充分高
くとることができ、また左右側部パネル７，８の
幅を狭くすれば、ドア・パネル３の幅を充分大き
くとれるものである。

考案の効果 この考案は、上述のように、左右両側に流れた
切妻屋根を有する組立て式温室の妻壁が、これの
幅中央部分に配置された開き戸式ドア・パネル
と、これの上側の上部パネルと、左右側部パネル
とによつて構成され、上部パネルの枠材と左右側
部パネルの枠材とが直接結合されているものであ
るから、従来の温室のような骨組みを使用せず、
従つてそれだけ温室の材料費が安くつくととも
に、組立て作業を容易に行ない得、ひいては組立
て式温室のコストダウンが可能である。

また、この考案の組立て式温室によれば、妻壁
の幅の中央部分に開き戸式ドア・パネルが配置さ
れているから、妻壁に設けられる開口部の幅およ
び高さを充分広くとることができて、温室への出
入りを容易に行なうことができ、非常に便利であ
るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は温室の概略正面図、第２図は同概略分解正面
図、第３図は第１図−線い沿う部分省略拡大
断面図、第４図は第１図−線に沿う部分省略
拡大断面図、第５図は第１図−線に沿う部分
省略拡大断面図である。 １……温室、２……妻壁、３……開き戸式ド
ア・パネル、４……取付枠、５……開口部、６…
…上部パネル、７，８……左右側部パネル、１６
……上部パネルの枠材、１７，１８……左右側部
パネルの枠材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右両側に流れた切妻屋根を有する組立て式温
   室の妻壁２が、これの幅中央部分に配置された開
   き戸式ドア・パネル３と、これの上側の上部パネ
   ル６と、左右側部パネル７，８とによつて構成さ
   れ、上部パネル６の枠材１６と左右側部パネル
   ７，８の枠材１７，１８とが直接結合されたこと
   を特徴とする、組立て式温室。