JPH0331143Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば未刈り穀稈掻込み用リール並び
に刈刃などを有する穀物ヘツダーと、刈取り穀稈
供給ベルトを内設していて前記ヘツダーに連設さ
せる供給室と、扱胴及びビータなどの脱穀処理回
転体並びに穀物選別機構を有していて前記供給室
に連設させる脱穀部とを備え、前記脱穀部の扱室
に刈取り穀稈を連続的に投入して脱粒するコンバ
インの刈取装置に関する。

従来、実開昭55−169144号公報に示す如く、穀
稈掻込み用リールを機体前部に装設させる技術が
あつた。

しかし乍ら、前記従来技術は、前記リールを機
体前方に抜取つて取外すものであつたから、リー
ルを持上げて前方に引出す操作が必要である取外
し作業が面倒である等の問題があつた。

また、柱状の支持フレームを機体前方に突設さ
せ、支持フレーム外側に先端側から嵌着させる筒
形のリール支持ブラケツトを設け、該ブラケツト
に前記リールを取付けるものもあつたが、前記の
従来技術と同様に筒形のリール支持ブラケツトを
支持フレームから抜取つてリールを取外すことに
なり、リールを上方に持上げ乍ら前方に引出す面
倒な取外し作業が必要である等の問題があつた。

然るに、本考案は、未刈り穀稈を刈取る刈取部
に未刈り穀稈掻込み用リールを備えた構造におい
て、前記リールを刈取部の支持フレームに軸支さ
せるリール支持ブラケツトを上下二つに分割形成
し、これら上下二つのブラケツトを分離させるこ
とにより前記リールを支持フレームより取外し可
能に構成したことを特徴とするものである。

従つて、従来の如き支持フレームよりリール支
持ブラケツトを抜き取つてリールを取外すなどの
手間の煩らわしさを解消し得、その取付位置で持
上げるだけの簡易且つ迅速な前記リールの取外し
作業を可能とし、リール脱着作業の能率向上と安
全性向上を容易に図り得るコンバインの刈取装置
を提供しようとするものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳述す
る、第１図は全体の側面図、第２図は同平面図で
あり、図中１は前部駆動輪２及び後部操向輪３を
装備する機台、４は脱穀処理機構５及び穀物選別
機構６を備えていて前記機台１に搭載する脱穀
部、７は揚穀筒８を介して取出す脱穀部４の穀粒
を溜める穀物タンク、９は前記脱穀部４の下部前
方に油圧シリンダ１０を介して昇降可能に装設す
る刈取部、１１は運転席１２及び操向ハンドル１
３を備えていて前記脱穀部４の上部前方に固設さ
せる運転台である。

そして前記刈取部９は、未刈り穀稈を取入れる
穀物ヘツダー１４と、該ヘツダー１４の後部中央
に連結させて刈取り穀稈を脱穀部４に送給する供
給室１５とによつて構成すると共に、未刈り穀稈
掻込み用リール１６及び往復駆動型刈刃１７及び
穀稈掻込オーガ１８とを前記穀物ヘツダー１４に
備え、また前記供給室１５に刈取り穀稈供給ベル
ト１９を内設させ、前記穀物ヘツダー１４中央部
から送込まれる刈取り穀稈を前記ベルト１９によ
つて脱穀部４に送給し、該脱穀部４内の脱穀処理
機構５つまり第１乃至第３扱胴２０，２１，２２
及び第１乃至第２ビータ２３，２４などによつて
脱穀処理した後整粒のみを前記穀物タンク７に取
出すように構成している。

第３図乃至第５図に示す如く、前記リール１６
は、穀物ヘツダー１４に昇降シリンダ２５及び回
動支点軸２６を介し上下揺動自在に枢支させる支
持フレーム２７に回転自在に軸支させたもので、
前記フレーム２７に着脱自在に取付けるリール支
持ブラケツト２８に軸受筒２９及び軸受メタル２
９ａを介し前記リール１６の回転リール軸３０を
支承させている。前記ブラケツト２８は二つの
形状の上及び下部ブラケツト２８ａ，２８ｂに分
割形成していて、上部ブラケツト２８ａを前記軸
受筒２９に一体固設すると共に、下部ブラケツト
２８ｂをボルト３１を介して上部ブラケツト２８
ａに取外し自在に固着させ、これらブラケツト２
８ａ，２８ｂにより弾性バツキン３２を介し前記
支持フレーム２７を抱持するように構成してい
る。

また、前記リール１６の各支持アーム３３は前
記リール軸３０に一体連結する側部面板３４にボ
ルト３５を介し着脱自在に固定支持させて、該リ
ール１６の各支持アーム３３の取外しを可能とさ
せることにより、これらアーム３３及びアーム３
３に支承する集稈部材３６などの保守点検などを
至便とさせると共に、アーム３３の取付数を増減
に変更し得るように構成している。

本実施例は上記の如く構成するものであり、前
記穀物ヘツダー１４にリール１６を介して未刈り
穀稈を取入れ、その未刈り穀稈の株元を刈刃７に
よつて切断すると共に、前記ヘツダー１４中央部
から供給室１５に穀稈掻込オーガ１８を介して刈
取り穀稈を送込み、その刈取り穀稈を刈取り穀稈
供給ベルト１９によつて脱穀部４の扱室内に送給
し、各扱胴２０，２１，２２によつて順次脱粒
し、その脱粒した穀粒をチヤフシーブ及びグレン
シーブを備える揺動穀物選別機構６を落下させる
間に選別し、整粒のみを穀物タンク７に取出すも
のである。なお、前記リール９の一側でリール幅
３０に従動スプロケツトを設けると共に、刈刃１
７又は掻込オーガ１８などと連動する駆動スプロ
ケツトに対し、従動スプロケツトをチエンにより
連動連結させ、刈刃１７又はオーガ１８と連動し
てリール９を回転させることができるもので、前
記スプロケツト及びチエンに代えてプーリ及びベ
ルトを用いてもよく、またベベルギヤ及びドライ
ブシヤフトを用いてもよいものである。

而して、保守点検或いは交換などにおいて前記
リール１６を穀物ヘツダー１４より取外しする場
合には、従来の如く支持フレーム２７よりリール
１６のブラケツト２８を一体取外しすることな
く、前記ボルト３１操作によつて下部ブラケツト
２８ｂを取除きするだけで上部ブラケツト２８ａ
と一体的に前記リール１６の取外しが極めて容易
に行えるものである。

以上実施例からも明らかなように本考案は、未
刈り穀稈を刈取る刈取部９に未刈り穀稈掻込み用
リール１６を備えた構造において、前記リール１
６を刈取部９の支持フレーム２７に軸支させるリ
ール支持ブラケツト２８を上下二つ（上及び下部
ブラケツト２８ａ，２８ｂ）に分割形成し、これ
ら上下二つブラケツト２８ａ，２８ｂを分離させ
ることにより前記リール１６を支持フレーム２７
より取外し可能とするものであるから、従来の如
き支持フレーム２７よりリール支持ブラケツト２
８を抜き取つて取外しするなどの手間の煩らわし
さ及び安全性の悪さを解消できて、その取付位置
における簡易で且つ迅速な前記リール１６の取外
し作業を可能にでき、この結果リール脱着作業で
の能率と安全性の向上を図ることができるなど顕
著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図は全体の側面図、第２図は同平面図、第３図
は刈取部の拡大側面図、第４図乃至第５図は同部
分拡大説明図である。 ９……刈取部、１６……リール、２７……支持
フレーム、２８……ブラケツト、２８ａ……上部
ブラケツト、２８ｂ……下部ブラケツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 未刈り穀稈を刈取る刈取部に未刈り穀稈掻込み
   用リールを備えた構造において、前記リールを刈
   取部の支持フレームに軸支させるリール支持ブラ
   ケツトを上下二つに分割形成し、これら上下二つ
   のブラケツトを分離させることにより前記リール
   を支持フレームより取外し可能に構成したことを
   特徴とするコンバインの刈取装置。