JPH022193Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば未刈り穀稈掻込みリール・刈刃
並びに掻込みオーガなどを有する穀物ヘツダー
と、刈取り穀稈供給ベルトを内設させていて前記
ヘツダーに連設する供給室と、扱胴及び穀物選別
機構を具備させていて前記供給室に連設する脱穀
部とを備え、穀物の刈取り脱穀作業と連続的に行
うコンバインの穀稈刈取り装置に関するものであ
る。

従来、特公昭47−16764号公報に示す如く、穀
物ヘツダーに設ける掻込みリール、刈刃、掻込み
オーガを駆動する技術があつた。

しかし乍ら、前記従来技術は、穀物ヘツダーの
上面側を利用して駆動力を伝達させていたから、
穀物ヘツダー低位置に設ける刈刃などへの駆動系
簡素に構成し得ないと共に、穀物ヘツダー全体の
強度を上げる必要があり、穀物ヘツダー外形状の
小型化並びに穀物ヘツダー周辺構造の簡略化など
を容易に行い得ない等の問題があつた。

然るに、本考案は、脱穀部前方に穀物ヘツダー
を備え、掻込みリール及び刈刃及び掻込みオーガ
などを前記穀物ヘツダーに配設するコンバインの
刈取装置において、前記掻込みリールの駆動手段
と、前記刈刃の駆動手段と、前記掻込みオーガの
駆動手段とを、前記穀物ヘツダーの一側にまとめ
て設けと共に、各駆動手段に連結させるヘツダー
入力軸を穀物ヘツダー後面外側方に配設させたこ
とを特徴とするものである。

従つて、前記各駆動手段を穀物ヘツダーの一側
にまとめるから、穀物ヘツダー外形状の小型化な
どを容易に行い得ると共に、ヘツダー入力軸を穀
物ヘツダー後面外側方に配設したから、穀物ヘツ
ダー上面側構造を簡素に構成し得、穀物ヘツダー
周辺構造の簡略化などを容易に行い得るものであ
る。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳述す
る。

第１図はコンバインの全体側面図、第２図は同
平面図であり、図中１は走行クローラ、２及び後
部操向輪３を装備する機台、４は扱胴５及び穀物
選別機構６を備えていて前記機台１に搭載する脱
穀部、７は揚穀筒８を介して取出す脱穀部４の穀
粒を貯留きさせる穀物タンク、９は前記脱穀部４
の下部前方に油圧シリンダ１０を介して昇降可能
に装設する刈取部、１１は運転席１２及び操向ハ
ンドル１３を備え且つ前記脱穀部４の上部前方に
固設する運転台である。

そして前記刈取部９は、未刈り穀稈を取入れる
穀物ヘツダー１４と、該ヘツダー１４の後部中央
に連結させて刈取り穀稈を脱穀部４に給送する供
給室１５とから構成し、未刈り穀稈掻込みリール
１６及び往復駆動型刈刃１７並びに穀稈掻込みオ
ーガ１８とを前記穀物ヘツダー１４に備え、前記
リール１６及び刈刃１７並びにオーガ１８を介し
て穀物ヘツダー１４中央部に収集される刈取り穀
稈を、供給室１５に備える穀稈供給ベルト１９の
搬送でもつて脱穀部４に送り込むように構成して
いる。

第３図にも示す如く、前記掻込みオーガ１８は
オーガ回転軸２０の左端をヘツダー側板１４ａよ
り突出させてオーガ伝動ケース２１内に臨ませ、
スプロケツト２２、チエン２３及びスプロケツト
２４を介してヘツダー入力軸２５に該回転軸２０
を連動連結させるように構成している。また、前
記オーガ回転軸２０に無段変速プーリ２６を取付
け、前記掻込みリール１６の回転軸２７に取付け
る無段変速プーリ２８にＶベルト２９を介してこ
のプーリ２６を連動連結させて、前記オーガ１８
とリール１６とを同時駆動させるように構成して
いる。

さらに前記刈刃１７は受刃である固定刃３０と
可動刃３１とから構成していて、前記側板１４ａ
外側の刈刃の刈刃伝動ケース３２内に可揺動に軸
支３３させる揺動リンク３４一端にピン３５及び
連結杆３６を介して前記可動刃３１左端側を連結
させると共に、前記揺動リンク３４他端をピン３
７、連結ロツド３８及びクランク３９を介して前
記ヘツダー入力軸２５に連動連結させて、前記可
動刃３１をその入力軸２５の回転によつて往復駆
動させるように構成している。

また、第３図からも明らかなように、脱穀部４
前方に穀物ヘツダー１４を備え、掻込みリール１
６及び刈刃１７及び掻込みオーガ１８などを前記
穀物ヘツダー１４に配設するコンバインの刈取装
置において、前記掻込みリール１６の駆動手段で
あるＶベルト２９と、前記刈刃１７の駆動手段で
ある連結ロツド３８と、前記掻込みオーガ１８の
駆動手段であるチエン２３とを、前記穀物ヘツダ
ー１４の一側にまとめて設けると共に、各駆動手
段２３，２９，３８に連結させるヘツダー入力軸
２５を穀物ヘツダー１４後面外側方に配設させて
いる。

本実施例は上記の如く構成するものにして、前
記穀物ヘツダー１４にリール１６を介して未刈り
穀稈を取入れ、その未刈り穀稈の稈元を刈刃１７
によつて切断すると共に、この切断された刈取り
穀稈を掻込みオーガ１８でもつて掻込み且つ穀物
ヘツダー１４の中央部に収集させて前記供給ベル
ト１９に送給し、その刈取り穀稈を脱穀部４に供
給させて扱胴５で脱穀処理された穀粒を穀物タン
ク７に取出すものである。

斯る作業中、機体の走行を低速とさせる場合に
おいては、前記スプロケツト２２或いは２４一つ
を適宜減速比のスプロケツトのものと交換させる
ことにより、オーガ回転軸２０及びリール回転軸
２７はともに減速されて、掻込みオーガ１８及び
リール１６は低速状態で回転する。この結果、低
速で穀稈の供給量が低下した状態に適応した回転
に掻込みオーガ１８及びリール１６は切換えられ
て、機体低速走行時においても通常走行時同様に
支障なく作業が行われるものである。

以上実施例から明らかなように本考案は、脱穀
部４前方に穀物ヘツダー１４を備え、掻込みリー
ル１６及び刈刃１７及び掻込みオーガ１８などを
前記穀物ヘツダー１４に配設するコンバインの刈
取装置において、前記掻込みリール１６の駆動手
段２９と、前記刈刃１７の駆動手段３８と、前記
掻込みオーガ１８の駆動手段２３とを、前記穀物
ヘツダー１４の一側にまとめて設けると共に、各
駆動手段２３，２９，３８に連結させるヘツダー
入力軸２５を穀物ヘツダー１４後面外側方に配設
させたもので、前記各駆動手段２３，２９，３８
を穀物ヘツダー１４の一側にまとめるから、穀物
ヘツダー１４外形状の小型化などを容易に行うこ
とができると共に、ヘツダー入力軸２５を穀物ヘ
ツダー１４後面外側方に配設したから、穀物ヘツ
ダー１４上面側構造を簡素に構成でき、穀物ヘツ
ダー周辺構造の簡略化などを容易に行うことがで
きる等の実用的な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図はコンバインの全体側面図、第２図は同全体
平面図、第３図は要部の平面説明図である。 ４…脱穀部、１４…穀物ヘツダー、１５…供給
室、１６…掻込みリール、１７…刈刃、１８…掻
込みオーガ、２３…チエン（駆動手段）、２５…
ヘツダー入力軸、２９…Ｖベルト（駆動手段）、
３８…連結ロツド（駆動手段）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀部４前方に穀物ヘツダー１４を備え、掻込
   みリール１６及び刈刃１７及び掻込みオーガ１８
   などを前記穀物ヘツダー１４に配設するコンバイ
   ンの刈取装置において、前記掻込みリール１６の
   駆動手段２９と、前記刈刃１７の駆動手段３８
   と、前記掻込みオーガ１８の駆動手段２３とを、
   前記穀物ヘツダー１４の一側にまとめて設けると
   共に、各駆動手段２３，２９，３８に連結させる
   ヘツダー入力軸２５を穀物ヘツダー１４後面外側
   方に配設させたことを特徴とするコンバインの刈
   取装置。