JP2023082967A - 作業車両 - Google Patents

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裕 森川
Yutaka Morikawa
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Abstract

【課題】作業車両の走行装置のクローラ部において、転輪の支持構成に関し、トラックフレームに対して良好な着脱性を得るとともに、十分な強度を得ることを可能とする。【解決手段】左右一対のクローラ部を有するクローラ式の走行装置を備えた作業車両であって、クローラ部は、左右の側面部をなす第1側板112を有し左右の側面部の下側を開放させたトラックフレーム100と、左右方向についてトラックフレーム100の左右両側に位置する一対の転輪103と、一対の転輪103をトラックフレーム100に対して支持する転輪取付部材150と、を有し、転輪取付部材150は、左右両側に一対の転輪103を支持する転輪支持部151,251と、転輪支持部151,251の上側に設けられ、左右の側面部間に位置し、トラックフレーム100の固定を受ける取付ブラケット部152,252と、を含む。【選択図】図8

Description

本発明は、クローラ式の走行装置を備えた作業車両に関する。
従来、コンバイン等の作業車両が備えた走行装置として、左右一対のクローラ部を有するクローラ式の走行装置がある。かかる走行装置のクローラ部に関し、前後方向に延伸したトラックフレームに複数の転輪を支持した構成を備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。クローラ部は、例えば、複数の転輪の前後一側に駆動輪を配するとともに前後他側に従動輪を配し、これらの車輪に無端状の履帯であるクローラベルトを巻回させた構成を有する。
特許文献1には、軸筒内に回転自在に支持されたトラックローラ軸の両端に転輪を支持した構成を、軸筒と一体的に設けられた左右一対の板状の受台を介してトラックフレームに取り付けた構成が開示されている。トラックフレームは、略逆U字状の横断面形状により開放側となる下側から軸筒の取付けを受ける。軸筒の上側に設けられた受台は、トラックフレームの左右の側壁に対してボルトにより着脱可能に締結固定されている。
実開昭52-132533号公報
特許文献1に開示された構成は、略逆U字状の横断面形状をなすトラックフレームの左右の各側壁に対して内側に板状の受台を重ね、側壁および受台を貫通するボルトにより受台をトラックフレームに締結固定している。このような構成によれば、クローラ部において、転輪の支持構成として十分な強度を得ることが難しく、場合によってはトラックフレームが変形するという問題がある。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、走行装置のクローラ部において、転輪の支持構成に関し、トラックフレームに対して良好な着脱性を得ることができるとともに、十分な強度を得ることができる作業車両を提供することを目的とする。
本発明に係る作業車両は、左右一対のクローラ部を有するクローラ式の走行装置を備えた作業車両であって、前記クローラ部は、左右の側面部を有し前記左右の側面部の下側を開放させたトラックフレームと、左右方向について前記トラックフレームの左右両側に位置する一対の転輪と、前記一対の転輪を前記トラックフレームに対して支持する転輪取付部材と、を有し、前記転輪取付部材は、左右両側に前記一対の転輪を支持する転輪支持部と、前記転輪支持部の上側に設けられ、前記左右の側面部間に位置し、前記トラックフレームの固定を受ける取付ブラケット部と、を含むものである。
本発明に係る作業車両は、前記作業車両において、前記クローラ部は、左右方向について前記一対の転輪の間に位置しクローラベルトを案内するクローラガイドをさらに有し、前記クローラガイドは、前記クローラベルトに作用するクローラガイド本体部と、前記クローラガイド本体部の上側に設けられ、前記左右の側面部間に位置し、前記トラックフレームの固定を受ける取付部と、を含むものである。
本発明に係る作業車両は、前記作業車両において、前記トラックフレームに対する前記クローラガイドの固定部は、前記トラックフレームに対する前記転輪取付部材の固定部よりも下方に位置しているものである。
本発明に係る作業車両は、前記作業車両において、前記転輪取付部材は、前記トラックフレームの延伸方向に間隔をあけて複数配置されており、前記トラックフレームに対する前記クローラガイドの固定部は、隣り合う前記転輪取付部材の間に位置しているものである。
本発明によれば、走行装置のクローラ部において、転輪の支持構成に関し、トラックフレームに対して良好な着脱性を得ることができるとともに、十分な強度を得ることができる。
本発明の一実施形態に係るコンバインの左側面図である。 本発明の一実施形態に係るコンバインの右側面図である。 本発明の一実施形態に係るコンバインの平面図である。 本発明の一実施形態に係るコンバインにおける動力伝達構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る走行装置の構成を示す左側面図である。 本発明の一実施形態に係るクローラ部の一部の構成を示す前方斜視図である。 本発明の一実施形態に係るクローラ部の前部の構成を示す左側面図である。 本発明の一実施形態に係るクローラ部における転輪取付部材およびクローラガイドの取付け状態を示す左側面図である。 本発明の一実施形態に係るクローラ部の正面断面図である。 本発明の一実施形態に係るクローラ部の正面断面図である。 本発明の一実施形態に係る転輪取付部材を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る転輪取付部材を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るクローラガイドを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るクローラガイドを示す左側面図である。 本発明の一実施形態に係るクローラ部の正面断面図である。
本発明は、左右一対のクローラ部を有するクローラ式の走行装置を備えた構成において、転輪の支持構造等を工夫することにより、メンテナンス性を維持しながら転輪の支持強度の向上を図ろうとするものである。以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
以下に説明する本発明の実施の形態では、本発明に係る作業車両として、コンバインを例にとって説明する。ただし、本発明は、クローラ式の走行装置を備えたものであれば、自脱型コンバインや普通型コンバイン等の各種コンバインの他、例えば掘削作業機等の建設機械やトラクタ等の各種の作業車両に適用可能である。
図1から図4を用いて、本実施形態に係るコンバイン1の全体構成について説明する。なお、以下の説明では、コンバイン1の前方に向かって左側(図3における下側)および右側(図3における上側)を、それぞれコンバイン1における左側および右側とする。
図1および図2に示すように、本実施形態に係るコンバイン1は、刈り取った圃場の作物(稲、麦、大豆、トウモロコシ等)を機体内に掻き込み、脱穀・選別・穀粒貯留し、適宜機外に搬出可能とした収穫機としての普通型コンバインである。コンバイン1は、自走可能な走行機体2と、走行機体2の前端部に設けられた刈取部3を有する。刈取部3は、稲や麦等の未刈り穀稈を刈り取りながら取り込む刈取装置として構成されたものであり、走行機体2に対して昇降可能に取り付けられている。
走行機体2は、左右一対のクローラ部5,5を有するクローラ式の走行装置4を備えている。左右のクローラ部5,5間の上方には、機体フレーム6が設けられている。各クローラ部5は、その前端部に設けられた駆動輪としての駆動スプロケット5aを有する。駆動スプロケット5aは、コンバイン1が備えるエンジン25の動力の伝達を受けて回転駆動する。
機体フレーム6上の左側には、刈取部3により刈り取られて供給された穀稈を脱穀する脱穀部7と、脱穀部7により脱穀された穀粒を選別する選別部8とが設けられている。脱穀部7および選別部8は、脱穀部7を上段、選別部8を下段とした態様で配設されている。
機体フレーム6上において、脱穀部7および選別部8の右方には、選別部8で選別された穀粒(清粒)を貯留するグレンタンク10を有する穀粒貯留部9が設けられている。グレンタンク10内には、グレンタンク10の排出口に向けて貯留穀粒を搬送する下部排出コンベヤ11が設けられている(図4参照)。グレンタンク10の排出口に連通するように、縦搬送コンベヤ12が上下方向に沿って立設されている。縦搬送コンベヤ12の上端部には、穀粒排出コンベヤ13が連設されている。穀粒排出コンベヤ13は、水平方向に旋回可能かつ水平軸回りに上下揺動可能に設けられている。これらのコンベヤにより、グレンタンク10内の穀粒が搬送され、穀粒排出コンベヤ13の先端部に設けられた籾投口14からトラックの荷台やコンテナ等に排出される。
機体フレーム6上において、穀粒貯留部9の前方の位置、つまり機体フレーム6上における右側前部の位置には、キャビン16により覆われた運転部15が設けられている。運転部15には、運転座席と、操縦ハンドルと、主変速レバー、副変速レバー、作業クラッチレバー等の各種操作具とが設けられている。
機体フレーム6上における運転部15の下方には、駆動源としてのエンジン25が設けられている。エンジン25は、運転部15の下方の空間が用いられ、機体フレーム6上の前部の右側のスペースに設置されている。エンジン25は、例えばディーゼルエンジンである。
刈取部3は、搬送装置としてのフィーダ30と、穀物ヘッダ(プラットホーム)31と、刈刃装置32と、左右一対の分草体33,33と、掻込リール34とを有する。
フィーダ30は、刈取部3にて刈り取られた穀稈を搬送して脱穀部7へと供給する。フィーダ30は、ハウジングとしてのフィーダハウス35内にコンベヤ36(図4参照)を設けた構成を有する。フィーダ30は、フィーダハウス35の後端開口部を脱穀部7の前側の扱口7aに連通させた状態で設けられている。穀物ヘッダ31は、横長バケット状に構成され、フィーダハウス35の前端開口部に連通するように、フィーダ30の前側に連設されている。穀物ヘッダ31内には、左右方向を回転軸方向として回転可能に軸架された掻込オーガ(プラットホームオーガ)37が設けられている。
刈刃装置32は、穀物ヘッダ31の前下端縁部に設けられており、バリカン状に構成されている。左右一対の分草体33,33は、穀物ヘッダ31の前側の左右側部から前方へ突出するように設けられている。掻込リール34は、タインバー付きのリールであり、掻込オーガ37の前上方の位置に、左右方向を回転軸方向として回転可能に支持された状態で設けられている。掻込リール34は、回転しながら連続的に穀稈の着莢部に作用し、穀稈の着莢部を掻込オーガ37側へ掻き込む。
フィーダハウス35内のコンベヤ36は、その送り終端側を軸支する駆動軸として、脱穀部7の前部に設けられ左右方向を軸方向とする刈取入力軸38を有する。フィーダ30の後端部は、刈取入力軸38を回動軸として、走行機体2側に対して回動可能に支持されている。フィーダハウス35の下面部と機体フレーム6との間には、油圧シリンダである昇降用シリンダ39が介設されている。昇降用シリンダ39の伸縮動作により、刈取部3が刈取入力軸38を回動支軸として昇降する。
フィーダ30の後側には、コンベヤ36により搬送されてくる穀稈を扱口7aへと送り込むフロントロータ26が設けられている。フロントロータ26は、ビータ等と称される略円筒状のロータ本体と、左右方向を軸方向とするフロントロータ軸28(図4参照)とを有する。フィーダ30により搬送された穀稈は、コンベヤ36の終端から、フロントロータ26によって扱口7aから扱室7b内へと投入される。
脱穀部7は、扱口7aを前側に開口させた扱室7b内に設けられた扱胴40と、扱胴40の下方に配置された受網42とを有する。扱室7bは、機体フレーム6上に設けられた機枠によって形成されている。扱胴40は、前後方向を軸方向とする扱胴軸41(図4参照)により回転可能に支持されている。受網42は、穀粒を漏下させるものであり、扱胴40の下部の外周面に沿うように設けられている。
選別部8は、受網42の下方に配置された揺動部としての揺動選別盤43と、揺動選別盤43を揺動させる揺動軸44aを含む揺動機構44と、一番コンベヤ45と、二番コンベヤ46と、唐箕47とを有する(図4参照)。なお、図4に示すように、唐箕47の前方には、プレファン71が設けられており、唐箕47の後方には、セカンドファン72が設けられている。
揺動選別盤43は、フィードパン、チャフシーブ、グレンシーブ等の比重選別用の構成を有する。一番コンベヤ45は、一番穀粒を集約するように機体幅方向に延びる一番樋内に配置されている。二番コンベヤ46は、一番コンベヤ45の後方の位置において、二番穀粒を集約するように機体幅方向に延びる二番樋内に配置されている。唐箕47は、揺動選別盤43に対して前下方から後上方へ抜ける選別風を送風する。
また、脱穀部7および選別部8の配設部分の機体右側に、還元コンベヤ48が設けられている(図4参照)。還元コンベヤ48は、下端部を二番コンベヤ46近傍に位置させて二番コンベヤ46に連設されるとともに、上端部を扱胴40の前端部の近傍に位置させ、前上がりの傾斜状に延設されている。還元コンベヤ48の右側には、一番コンベヤ45によって送られてくる一番物をグレンタンク10内に搬送する揚穀コンベヤ49が、上下延伸状に設けられている。
以上のような構成を備えたコンバイン1は、圃場において、刈取入力軸38を中心(支軸)としたフィーダ30の昇降動作により刈取部3を地上に対して所望の高さ(収穫作物である穀稈の刈取高さ)となるまで上昇させ、非作業状態から作業状態となり、その状態で走行機体2により走行する。これにより、コンバイン1は、収穫作物を左右の分草体33,33により刈取対象と非刈取対象とに分草し、刈取対象の穀稈の穂先側の着莢部を掻込リール34により掻き込みながら刈刃装置32により穀稈の着莢部を刈り取る。
所望の刈取位置で刈り取られた穀稈の着莢部は、回転駆動する掻込オーガ37により穀物ヘッダ31内に掻き込まれるとともにフィーダハウス35の入口付近に集められ、コンベヤ36によりフィーダハウス35内を通ってフロントロータ26により扱口7aに投入され、脱穀部7に供給される。
脱穀部7に供給された穀稈の着莢部は、回転する扱胴40により後方に向けて搬送されながら、主に扱胴40と受網42との間で脱穀される。受網42の網目よりも小さい穀粒等の脱穀物は、受網42から漏下する。受網42から漏下しない藁屑等は、扱胴40の搬送作用によって、選別部8の後部に設けられた排塵口から圃場に排出される。
受網42から漏下した脱穀物は、選別部8において、揺動選別盤43による比重選別作用と、唐箕47による風選別作用とにより、精粒等の穀粒(一番物)と、枝梗付き穀粒等の穀粒と藁の混合物(二番物)と、藁屑等とに選別されて取り出される。揺動選別盤43から落下した穀粒(一番物)は、一番コンベヤ45とこれに連設された揚穀コンベヤ49とによってグレンタンク10へ搬送される。二番物は、二番コンベヤ46とこれに連設された還元コンベヤ48によって扱胴40の脱穀始端側に戻され、再度脱穀処理を受ける。藁屑等は、選別部8の後部に設けられた排塵口から圃場に排出される。
次に、本実施形態に係るコンバイン1の動力伝達構成について、図4を用いて説明する。コンバイン1は、エンジン25の回転動力により、刈取部3、走行装置4、脱穀部7、選別部8、および穀粒貯留部9を駆動させる。
エンジン25は、第1出力軸25aおよび第2出力軸25bを有する。第1出力軸25aの回転動力は、走行装置4、脱穀部7、選別部8、および刈取部3に伝達される。第2出力軸25bの回転動力は、穀粒貯留部9に伝達される。また、エンジン25は、昇降用シリンダ39等を作動させるチャージポンプ54を駆動させる作業機ポンプ軸を有する。
走行装置4への動力伝達系に関し、第1出力軸25aの回転動力は、第1ベルト伝動機構51によりHST入力軸52に伝達され、走行用HSTおよび旋回用HSTを含むトランスミッション53に入力される。ここで、「HST」とは、油圧ポンプを駆動させることで発生させた油圧を油圧モータで再び回転力に変換する方式を採用した油圧式無段変速装置である。トランスミッション53の駆動力により、走行装置4を構成するクローラ部5の駆動スプロケット5aが回転駆動させられる。左右の駆動スプロケット5aは、それぞれトランスミッション53から左右方向に突出した駆動軸5bに固定されている。
脱穀部7への動力伝達系に関し、第1出力軸25aの回転動力は、第2ベルト伝動機構55により脱穀部入力軸56に伝達される。第2ベルト伝動機構55には、第1出力軸25aの回転動力を脱穀部入力軸56に任意に断続して伝える脱穀クラッチ57が設けられている。脱穀部入力軸56の回転動力は、第3ベルト伝動機構58により扱胴入力軸59に伝達される。扱胴入力軸59の回転動力は、例えば高速・低速の2段階の変速を行う脱穀変速装置60を介して扱胴軸41に伝達される。
このような構成により、エンジン25の駆動力が、脱穀部7へと伝達される。そして、運転部15に設けられた作業クラッチレバーの操作により、脱穀クラッチ57がON/OFFされ、脱穀部7への動力伝達の断続が行われる。
選別部8への動力伝達系に関し、脱穀部入力軸56は、唐箕47の支持軸部を有し、脱穀部入力軸56の回転動力は、第4ベルト伝動機構61により、脱穀中間軸62に軸支されたプーリ回転体63に伝達される。プーリ回転体63の回転動力は、所定の伝動機構により、プレファン71および唐箕47に伝達される。また、脱穀部入力軸56の回転動力は、所定の伝動機構により、一番コンベヤ45、セカンドファン72、および二番コンベヤ46それぞれの回転軸に伝達される。
一番コンベヤ45の回転動力は、所定の伝動機構により揚穀コンベヤ49に伝達される。二番コンベヤ46の回転動力は、第5ベルト伝動機構64により揺動機構44の揺動軸44aに伝達される。二番コンベヤ46の回転動力は、ベベルギヤを介して還元コンベヤ48に伝達される。
刈取部3への動力伝達系に関し、プーリ回転体63の回転動力は、第6ベルト伝動機構73によりフロントロータ26のフロントロータ軸28に伝達される。第6ベルト伝動機構73には、プーリ回転体63の回転動力をフロントロータ軸28に任意に断続して伝える刈取クラッチ75が設けられている。フロントロータ軸28の回転動力は、第1チェン伝動機構65により刈取入力軸38に伝達される。刈取入力軸38の回転駆動により、フィーダハウス35内のコンベヤ36が作動する。
刈取入力軸38の回転動力は、第2チェン伝動機構66によりPF(プラットホーム)駆動軸67に伝達される。PF駆動軸67の回転動力は、第3チェン伝動機構68を介して掻込オーガ37を回転させるPFオーガ軸37aに伝達される。また、PF駆動軸67の回転動力は、第7ベルト伝動機構69を介して刈刃装置32を駆動させる刈刃駆動軸32aに伝達される。また、PF駆動軸67の回転動力は、リールカウンタ軸70を含む第4チェン伝動機構76により、掻込リール34を回転させるリール軸34bに伝達される。
このような構成により、エンジン25の駆動力が、刈取部3へと伝達される。そして、運転部15に設けられた作業クラッチレバーの操作により、刈取クラッチ75がON/OFFされ、刈取部3への動力伝達の断続が行われる。
穀粒貯留部9への動力伝達系に関し、第2出力軸25bの回転動力は、グレンタンク中間軸77を含む動力伝達機構により、下部排出コンベヤ11に伝達され、下部排出コンベヤ11の回転動力は、ベベルギヤを介して縦搬送コンベヤ12に伝達される。縦搬送コンベヤ12の回転動力は、所定の伝動機構により穀粒排出コンベヤ13に伝達される。なお、穀粒貯留部9は、グレンタンク中間軸77の回転動力の伝達を受けて駆動する構成として、吸引ファン78およびコンプレッサ79を備えている。
走行装置4について、図5から図15を用いて説明する。なお、図9は図7におけるA-A位置の断面図であり、図10は図7におけるB-B位置の断面図であり、図15は図7におけるC-C位置の断面図である。
走行装置4は、上記のとおり左右一対のクローラ部5,5を有する。左右のクローラ部5,5は、左右方向について対称または略対称に構成されている。このため、図5から図15においては左側のクローラ部5に関する構成を示し、基本的に左側のクローラ部5について説明する。
クローラ部5は、その前端部に設けられた駆動スプロケット5aと、トラックフレーム100と、後端部に設けられた緊張輪101と、上側転輪102と、複数の転輪103と、履帯としてのクローラベルト104とを備えている。駆動スプロケット5a、緊張輪101、上側転輪102、および複数の転輪103は、いずれも左右方向を回転軸方向とする回転体である。
トラックフレーム100は、前後方向に延伸した略水平状かつ略直線状のフレーム部分であり、クローラ部5の基部を構成している。トラックフレーム100は、トラックフレーム100の前部をなす前フレーム部106と、トラックフレーム100の後部をなす後フレーム部107とを有する。前フレーム部106の後端部に後フレーム部107が連結されており、両フレーム部により一体的なトラックフレーム100が構成されている。
前フレーム部106は、両端開口の角パイプ状の部材により構成された本体フレーム111と、本体フレーム111の下部の左右両側に設けられた一対の第1側板112とを有する。本体フレーム111は、上下方向を長手方向とした長方形状の横断面形状を有する直線状の部材であり、延伸方向を前後方向として水平状に設けられている。本体フレーム111は、その横断面形状をなす部分として、上面部111a、下面部111b、および左右の側壁部111cを有する。
左右の第1側板112は、左右方向を板厚方向とする板状の部材であり、本体フレーム111と略同じ長さを有し、本体フレーム111に対してその延伸方向の略全体にわたる範囲に設けられている。第1側板112は、その上縁部を、本体フレーム111の側壁部111cの下縁部に対して外側から溶接等により固定させている。
第1側板112は、本体フレーム111に対する固定部分となる上縁部より下側の部分を、本体フレーム111の下面部111bよりも下方に延出させている。本体フレーム111の下側には、側壁部111cおよび左右の第1側板112により、下側を開放側とした空間である前支持空間部113が形成されている。
前フレーム部106において、本体フレーム111の前部の上側には、補強部材114が設けられている。補強部材114は、略「U」字状の横断面形状を有する溝形鋼状の部材である。補強部材114は、本体フレーム111と略同じ幅を有し、開放側を下側として、本体フレーム111に対して溶接等により固定されている。
後フレーム部107は、左右の第2側板116と、上板117と、中板118(図5参照)とを有する。左右の第2側板116、上板117、および中板118は、前後方向について略同じ長さを有する。第2側板116は、左右方向を板厚方向とする板状の部材であり、第1側板112の後側に位置し、第1側板112と略連続するように設けられている。第1側板112を前側板とした場合、第2側板116は後側板となる。各第2側板116は、その前端部を、本体フレーム111の後端部の左右の側壁部111cに対して外側から溶接等により固定させている。
上板117は、第2側板116の上縁部に沿う形状を有し、左右の第2側板116の間の上側を塞ぐように設けられている。中板118は、上板117と略同じ幅を有し、左右の第2側板116間において板厚方向を上下方向とする向きで水平状に設けられている。中板118は、上下方向について、第2側板116の上下方向の略中央部の高さ位置に設けられている。中板118は、本体フレーム111の下面部111bと略同じ高さに位置しており、下面部111bと面一状に連続した水平面部をなすように設けられている。上板117および中板118は、左右の第2側板116に対して溶接等により固定されている。
中板118により、左右の第2側板116間の空間が上下に仕切られている。後フレーム部107において、中板118の下側には、中板118および左右の第2側板116の下部により、下側を開放側とした空間である後支持空間部119が形成されている。
図5および図6に示すように、トラックフレーム100は、機体フレーム6(図1参照)に対して、前支持フレーム部121および後支持フレーム部122により、前後両側において連結支持されている。前支持フレーム部121は、機体フレーム6に対してトラックフレーム100の前端部を連結支持し、後支持フレーム部122は、機体フレーム6に対してトラックフレーム100の後端部を連結支持している。
前支持フレーム部121は、機体フレーム6から左右外方に向けて延出した前支持アーム123と、前支持アーム123に対してトラックフレーム100を連結させる前連結フレーム124とを含む。前支持アーム123は、角パイプ状の部材により構成されており、長手方向を左右方向として水平状に設けられている。
前連結フレーム124は、正面視で略「L」字状をなし、左右外側かつ下側の端部を、前フレーム部106の前端部の左右内側の側面部に対して溶接等により固定させている。また、前連結フレーム124は、左右内側かつ上側の端部を、前支持アーム123の左右外側の部分に溶接等によって固定させている。前連結フレーム124の後側には、側面視で三角形状をなす前ガード板125が設けられている。
後支持フレーム部122は、機体フレーム6から左右外方に向けて延出した後支持アーム126と、後支持アーム126に対してトラックフレーム100を連結させる後連結フレーム127とを含む。後支持アーム126は、角パイプ状の部材により構成されており、長手方向を左右方向として水平状に設けられている。
後連結フレーム127は、正面視で略「L」字状をなし、左右外側の部分を、緊張輪101を支持する緊張輪支持フレーム128としている。緊張輪支持フレーム128は、角パイプ状の部材により構成されており、左右方向を長手方向として、後フレーム部107の後端部の上側に対して溶接等により固定されている。
後連結フレーム127は、左右内側かつ上側の端部を、後支持アーム126の左右外側の部分に溶接等によって固定させている。後連結フレーム127の前側および後側には、それぞれ側面視で三角形状をなす前ガード板129,130が設けられている。
駆動スプロケット5aは、トラックフレーム100の前端部の前上方の位置に設けられている。前連結フレーム124の下部から、駆動スプロケット5aを支持するための駆動スプロケット支持ステー131が斜め前上方に向けて延出している。
緊張輪101は、トラックフレーム100の後側に設けられている。緊張輪101は、緊張輪支持フレーム128を前後方向に貫通する左右の緊張輪支持軸132,132の後端部間に回転可能に支持されている。緊張輪支持軸132,132は、位置調整機構134により、緊張輪支持フレーム128に対して、緊張輪支持軸132を挿通させる円筒状の支持筒133を介して前後方向について位置調整可能に支持されている。
緊張輪支持フレーム128に対する緊張輪支持軸132,132の位置調整により、緊張輪101の前後方向についての位置が調整される。位置調整機構134は、緊張輪支持フレーム128から前方に向けて延出した調整軸134aと、緊張輪支持軸132,132の前端部間に架設されるとともに調整軸134aにネジ係合した支持ブラケット134bとを有する。
位置調整機構134は、調整軸134aを回動操作することによるネジの送り作用によって支持ブラケット134bを前後方向に移動させ、緊張輪支持軸132,132を介して緊張輪101の前後位置を調整する。なお、支持ブラケット134bから前方への調整軸134aの突出部分には、調整軸134aに螺合したロックナットや調整ナット等が設けられている。緊張輪101の位置調整により、クローラベルト104の張力の調整が行われる。
上側転輪102は、トラックフレーム100の前後方向の略中央部に位置において、トラックフレーム100の上方に位置している。上側転輪102は、前フレーム部106の後端部の右側から上方に延出した支持ステー135に対して回転可能に支持されている。上側転輪102は、その回転軸に中心軸を一致させる円筒状の軸部102aと、軸部102aの両端側に設けられた円形状の輪体部102bとを有する。
転輪103は、クローラベルト104の接地部分の上側に位置する接地転輪であり、互いに同軸上に支持された左右一対の組で設けられている。クローラ部5は、左右一対の転輪103の組を含む転輪ユニット140を6組有し、合計で12個の転輪103を有する。転輪ユニット140は、一対の転輪103を、トラックフレーム100の下側の左右両側に位置させるように設けられている。一対の転輪103は、転輪取付部材150(150A,150B)を介して、トラックフレーム100に支持されている。
すなわち、転輪ユニット140は、一対の転輪103と、一対の転輪103を回転自在に支持するとともにトラックフレーム100に取り付けられる転輪取付部材150とを含み、トラックフレーム100に対して着脱可能な一体的なユニット体を構成している。転輪ユニット140は、左右方向について対称的に構成されている。
6つの転輪ユニット140は、トラックフレーム100の下側において、略一定の高さ位置で前後方向に並んだ状態で設けられている。本実施形態では、クローラ部5は、前側に3つの転輪ユニット140を配置した6個の転輪103の転輪群である前側転輪群142と、後側に3つの転輪ユニット140を配置した6個の転輪103の転輪群である後側転輪群143とを有する。前側転輪群142と後側転輪群143とは、互いの間に各転輪群における前後の転輪103間の間隔よりも大きい間隔をあけて配置されている。本実施形態では、後側転輪群143における前後の転輪103間の間隔は、前側転輪群142における同間隔よりも広くなっている。
クローラベルト104は、駆動スプロケット5a、緊張輪101、上側転輪102、および複数の転輪103に対して、これらの回転体を囲むように巻回されている。つまり、クローラベルト104は、その内周面側においてこれらの回転体の支持作用を受ける。
図9に示すように、クローラベルト104は、ゴム製のクローラベルト本体144と、クローラベルト本体144に一部を埋設させた複数の芯金145とを有する。複数の芯金145は、クローラベルト104の周方向に間隔をあけて並ぶように配置されている。芯金145は、左右一対の芯金突起145aを有し、芯金突起145aの先端側をクローラベルト本体144の内周側に突出させている。
一対の転輪103は、左右の芯金突起145aの左右外側に位置したいわゆる外転輪として設けられている。なお、上側転輪102は、左右の輪体部102bを左右の芯金突起145aの左右外側に配置させた外転輪として設けられている。また、緊張輪101は、左右方向について左右の芯金突起145aの間に位置する内転輪として設けられている。
以上のように、クローラ部5は、左右の側面部112a,116aを有し左右の側面部112a,116aの下側を開放させたトラックフレーム100と、左右方向についてトラックフレーム100の左右両側に位置する一対の転輪103と、一対の転輪103をトラックフレーム100に対して支持する転輪取付部材150とを有する。
本実施形態において、トラックフレーム100の左右の側面部112a,116aは、左右の第1側板112により形成された部分、または左右の第2側板116により形成された部分である。具体的には、前フレーム部106においては、左右の第1側板112のうち、本体フレーム111の下面部111bとともに前支持空間部113を形成する部分が、左右の側面部112aとなる。また、後フレーム部107においては、左右の第2側板116のうち、中板118とともに後支持空間部119を形成する部分が、左右の側面部116aとなる(図5参照)。
転輪取付部材150について説明する。クローラ部5は、転輪取付部材150として、前後中間部に配置された4組の転輪ユニット140を構成する第1転輪取付部材150Aと、前後端に配置された2組の転輪ユニット140を構成する第2転輪取付部材150Bとの2種類の部材を有する。転輪取付部材150は、例えば所定の金属材料により鋳造された一体の鋳物である。
まず、第1転輪取付部材150Aについて説明する。図8および図11に示すように、第1転輪取付部材150Aは、転輪支持部151と、転輪支持部151の上側に設けられた取付ブラケット部152とを有する。第1転輪取付部材150Aは、側面視において、下側に位置する転輪支持部151を頂点部とした略逆二等辺三角形状の外形を有する。第1転輪取付部材150Aは、前後方向および左右方向の各方向について対称または略対称に構成されている。
転輪支持部151は、左右方向を中心軸方向とした円筒状の部分であり、左右両側を開口させている。転輪支持部151は、左右両側に一対の転輪103を支持する部分となる。転輪支持部151は、その内周面部により、左右の転輪103を支持するための支持孔部153を形成している。
取付ブラケット部152は、左右方向を板厚方向とする板状のブラケット本体部154に、所定の形状を有する肉厚部分であるリブ部155を設けた形状を有する。取付ブラケット部152は、リブ部155として、取付ブラケット部152の略二等辺三角形状の外形に沿って取付ブラケット部152の外縁部に形成された外縁リブ部155aと、ブラケット本体部154の左右両面側に形成された複数の中間リブ部155bとを有する。
中間リブ部155bは、ブラケット本体部154に対して突条部をなすように形成されている。本実施形態では、中間リブ部155bとして、ブラケット本体部154の両面側のそれぞれにおいて、側面視で転輪支持部151がなす円形状に対して上側に放射状となるように前、中央、後の3箇所のリブ部が形成されている。
取付ブラケット部152は、前後の角部に形成されたボス部156を有する。ボス部156は、左右方向を中心軸方向とした円筒状の部分であり、左右両側を開口させている。ボス部156は、左右の側面部112a間または左右の側面部116a間に第1転輪取付部材150Aを支持固定するための固定具であるボルト160を貫通させる部分である。ボス部156は、トラックフレーム100に対する第1転輪取付部材150Aの取付座となる。
ボス部156は、その内周面部により、ボルト160を貫通させるための孔部157を形成している。ボス部156は、左右両側に、左右方向に対して垂直状の面である孔部157の開口端面156aを有する。ボス部156は、転輪支持部151よりも小径の部分として設けられている。
このように、第1転輪取付部材150Aは、略三角形状の側面視形状において転輪支持部151、および前後のボス部156を角部とした形状を有する。なお、第1転輪取付部材150Aが有する前、中央、後の3箇所の中間リブ部155bのうち、前後の中間リブ部155bは、それぞれ転輪支持部151の外周面部とボス部156の外周面部との間をつなぐように形成されており、中央の中間リブ部155bは、転輪支持部151の外周面部と上側の外縁リブ部155aとの間をつなぐように形成されている。
また、第1転輪取付部材150Aにおいて、取付ブラケット部152は、左右方向について、転輪支持部151に対して中央部に形成されている。このため、転輪支持部151は、左右両側の部分を取付ブラケット部152に対して突出させており、第1転輪取付部材150Aの下部において左右両側に円筒状の突出部分を形成している。
また、第1転輪取付部材150Aにおいて、取付ブラケット部152の上面部における前後のボス部156の近傍には、水平面状の当て面158aを有する支持突部158が形成されている。支持突部158は、取付ブラケット部152の上面部において突起状に形成されており、本体フレーム111の下面部111bに対して下側から当て面158aを接触させる。
取付ブラケット部152は、左右の側面部112a間または左右の側面部116a間に位置し、トラックフレーム100の固定を受ける部分となる。具体的には、図10に示すように、第1転輪取付部材150Aは、トラックフレーム100に対して、当て面158aを下面部111bの下面に接触させるとともに、ボス部156の左右の開口端面156aをそれぞれ側面部112aまたは側面部116aの内側面に接触させた状態で、ボルト160により固定される。
ボルト160は、左右外側(図10において右側)から、左右の側面部112aまたは左右の側面部116aに貫通形成された孔および孔部157を貫通し、先端部を左右内側(図10において左側)の側面部112aまたは側面部116aから突出させ、ナット161に螺合している。ボルト160の頭部160aと左右外側の側面部112aまたは側面部116aとの間には、ボルト160を貫通させるワッシャ162が介装されている。
このように、第1転輪取付部材150Aは、前後2箇所においてボルト160およびナット161によりトラックフレーム100に対して締結固定されている。なお、トラックフレーム100に対する第1転輪取付部材150Aの固定部の数や位置等は、本実施形態に限定されるものではない。
本実施形態において、後側転輪群143の3つの転輪ユニット140のうち一番前に位置する転輪ユニット140を構成する第1転輪取付部材150Aは、前側のボス部156による固定部を左右の第1側板112の後端部に位置させ、後側のボス部156による固定部を左右の第2側板116の前端部に位置させている。つまり、当該第1転輪取付部材150Aは、前フレーム部106と後フレーム部107との間に架け渡された態様で設けられている。
転輪取付部材150に対する転輪103の支持構造について説明する。図9に示すように、転輪103は、回転軸を中心軸とした回転体形状をなす部分として、転輪取付部材150に対する固定支持部分となる略円板状の支持面部171と、クローラベルト104に対する作用部分となる略円筒状の周壁部172とを有する。
転輪103は、支持面部171を左右内側に位置させ、支持面部171の周縁部から左右外側に周壁部172を形成している。転輪103は、支持面部171および周壁部172により、左右内側を底側とするとともに左右外側を開放側とした椀状の形状を有する。周壁部172の外周面172aが、クローラベルト104に対する接触面となる。
図9に示すように、左右一対の転輪103は、第1転輪取付部材150Aの転輪支持部151を貫通する転輪支持軸180により互いに連結されており、転輪支持軸180とともに一体的な回転体を構成している。転輪支持軸180は、左右方向を軸方向とし、転輪支持部151の支持孔部153に対して同軸心配置され、転輪支持部151に対して、左右両側に設けられたベアリング181を介して回転自在に支持されている。ベアリング181は、転輪支持軸180を貫通させ、支持孔部153の内周面に対して転輪支持軸180を支承している。
転輪103は、支持面部171の中央部において、転輪支持軸180の挿入を受けるボス部173を有する。ボス部173は、支持面部171から左右内側に向けて円筒状をなすように突出形成されている。また、支持面部171の中央部において、ボス部173の周囲には、円筒状の内周面をなす凹部174が形成されている。凹部174は、ボス部173の外周面とともに円環状の溝部を形成している。
転輪支持軸180は、左右両側のベアリング181による支持部分よりも外側の部分を、ボス部173内に挿入させるとともに、左右の端部を支持面部171から左右外側に突出させている。転輪支持軸180は、支持面部171から突出した左右の端部を、突出部分を縮径状の雄ネジ部としている。転輪支持軸180は、その両端部の雄ネジ部に螺合する固定具としてのナット部材185により、各転輪103に固定されている。
ボス部173に対する転輪支持軸180の支持面は、左右内側から左右外側に向けて徐々に縮径したテーパ形状となっており、ボス部173に対する転輪支持軸180の左右外側への移動が規制されている。また、ナット部材185と支持面部171との間には、転輪支持軸180を貫通させるワッシャ186が介装されている。
転輪支持部151の左右の開口端部は、転輪103の凹部174に挿嵌されており、ボス部173は、転輪支持部151の左右の端部内に位置している。転輪支持部151の開口端部とボス部173との間は、円環状のオイルシール187により塞がれている。オイルシール187は、ボス部173を挿入させるとともに転輪支持部151の開口部に嵌合した状態で凹部174内に位置している。
転輪支持部151の内部には潤滑油が充填されている。転輪支持軸180の内部には、転輪支持部151の内部空間に開口するとともに左右外側の端面部に開口した油路(図示略)が形成されており、転輪支持軸180の左右外側の端部には、グリスニップル188が取り付けられている。グリスニップル188は、転輪支持軸180内の油路に連通しており、転輪支持部151の内部に対する潤滑油の供給に用いられる。
次に、第2転輪取付部材150Bについて説明する。図8および図12に示すように、第2転輪取付部材150Bは、転輪支持部251と、転輪支持部251の上側に設けられた取付ブラケット部252および固定壁部259とを有する。第2転輪取付部材150Bは、左右方向について対称または略対称に構成されている。
トラックフレーム100の前端部および後端部のそれぞれに設けられる第2転輪取付部材150Bは、トラックフレーム100に対して、前後方向について互いに反対向きとなるように取り付けられている。また、前後の第2転輪取付部材150Bのトラックフレーム100に対する取付け構造は、互いに前後方向について対称または略対称の構造となっている。
転輪支持部251は、左右方向を中心軸方向とした円筒状の部分であり、左右両側を開口させている。転輪支持部251は、左右両側に一対の転輪103を支持する部分となる。転輪支持部251は、その内周面部により、左右の転輪103を支持するための支持孔部253を形成している。
取付ブラケット部252は、側面視において、上側かつ固定壁部259側を直角部とした略直角三角形状の外形を有する。取付ブラケット部252は、左右方向を板厚方向とする板状のブラケット本体部254に、所定の形状を有する肉厚部分であるリブ部255を設けた形状を有する。取付ブラケット部252は、リブ部255として、取付ブラケット部252の外縁部に形成された外縁リブ部255aと、ブラケット本体部254の左右両面側に形成された中間リブ部255bとを有する。中間リブ部255bは、ブラケット本体部254に対して突条部をなし、転輪支持部251の外周面部と上側の外縁リブ部255aとの間をつなぐように形成されている。
取付ブラケット部252は、上側かつ固定壁部259側と反対側の角部に形成されたボス部256を有する。トラックフレーム100の前側に取り付けられた第2転輪取付部材150Bにおいては、ボス部256は後上側の角部に位置し、トラックフレーム100の後側に取り付けられた第2転輪取付部材150Bにおいては、ボス部256は前上側の角部に位置する。ボス部256は、左右方向を中心軸方向とした円筒状の部分であり、左右両側を開口させている。ボス部256は、左右の側面部112a間または左右の側面部116a間に第2転輪取付部材150Bを支持固定するための固定具であるボルト160を貫通させる部分である。ボス部256は、トラックフレーム100に対する第2転輪取付部材150Bの取付座となる。
ボス部256は、その内周面部により、ボルト160を貫通させるための孔部257を形成している。ボス部256は、左右両側に、左右方向に対して垂直状の面である孔部257の開口端面256aを有する。ボス部256は、転輪支持部251よりも小径の部分として設けられている。
固定壁部259は、前後方向を板厚方向とする板状の壁本体部261と、壁本体部261に対して取付ブラケット部252側と反対側に設けられ肉厚部分をなすブラケット部262とを有する。固定壁部259は、壁本体部261を転輪支持部251上における前後中央に位置させ、壁本体部261が鉛直状となるように転輪支持部251上に立設されている。固定壁部259は、壁本体部261の取付ブラケット部252側において鉛直状の壁面をなしている。壁本体部261と取付ブラケット部252の上面部とにより、側面視で直角部に沿うL字状の面部が形成されている。
また、第2転輪取付部材150Bにおいて、取付ブラケット部252および固定壁部259は、左右方向について、転輪支持部251に対して中央部に形成されている。このため、転輪支持部251は、左右両側の部分を取付ブラケット部252および固定壁部259に対して突出させており、第2転輪取付部材150Bの下部において左右両側に円筒状の突出部分を形成している。
また、第2転輪取付部材150Bにおいて、取付ブラケット部252の上面部におけるボス部256の近傍には、水平面状の当て面258aを有する支持突部258が形成されている。支持突部258は、取付ブラケット部252の上面部において突起状に形成されており、本体フレーム111の下面部111bに対して下側から当て面258aを接触させる。
取付ブラケット部252は、第1転輪取付部材150Aの取付ブラケット部152と同様に、左右の側面部112a間または左右の側面部116a間に位置し、トラックフレーム100の固定を受ける部分となる。すなわち、第2転輪取付部材150Bは、トラックフレーム100に対して、当て面258aを下面部111bの下面に接触させるとともに、ボス部256の左右の開口端面256aをそれぞれ側面部112aまたは側面部116aの内側面に接触させた状態で、ボルト160およびナット161により締結固定される。
また、第2転輪取付部材150Bは、固定壁部259を、トラックフレーム100の前後の端面部に対して、取付プレート280を介して固定させている。取付プレート280は、前後方向を板厚方向とする縦板状の部材であり、トラックフレーム100の前端部において、左右の第1側板112の間、本体フレーム111の前側の開口部、および補強部材114の前側の開口部を前側から塞ぐように設けられている。取付プレート280は、トラックフレーム100に対して溶接等により固定されている。なお、トラックフレーム100の後端部において、取付プレート280は、左右の第2側板116の間を後側から塞ぐように設けられている。
取付プレート280は、上下の中間部において、左右両側に張り出した支持突片部281を有する。第2転輪取付部材150Bは、壁本体部261の上部および支持突片部281を貫通するボルト283およびボルト283の螺合を受けるナット284により、固定壁部259を取付プレート280に左右2箇所で締結固定させている。壁本体部261の上部の左右両側には、ボルト283を貫通させる孔部261aが形成されている。
以上のように、第2転輪取付部材150Bは、ボス部256を左右方向に貫通するボルト160による固定部と、固定壁部259を前後方向に貫通するボルト283による固定部との2箇所で、トラックフレーム100に対して締結固定されている。なお、トラックフレーム100に対する第2転輪取付部材150Bの固定部の数や位置等は、本実施形態に限定されるものではない。
第2転輪取付部材150Bに対する転輪103の支持構造は、第1転輪取付部材150Aに対する転輪103の支持構造と同様である。すなわち、左右の転輪103を互いに連結する転輪支持軸180が、転輪支持部251の支持孔部253に対して左右のベアリング181を介して支承されており、転輪支持部251の左右両端部は、オイルシール187により塞がれている(図9参照)。
図5および図8に示すように、クローラ部5は、左右方向について一対の転輪103の間に位置しクローラベルト104を案内するクローラガイド300を有する。クローラガイド300は、転輪103に対するクローラベルト104の係合状態が保持されるように、トラックフレーム100に対してクローラベルト104を案内する。
クローラガイド300は、トラックフレーム100の下側において、前側転輪群142および後側転輪群143のそれぞれに対して設けられている。すなわち、クローラ部5は、前側の3つの転輪ユニット140に対して設けられた前側のクローラガイド300と、後側の3つの転輪ユニット140に対して設けられた後側のクローラガイド300との2つのクローラガイド300を有する。
前後のクローラガイド300は、前側転輪群142および後側転輪群143の各転輪群における前後に隣り合う転輪103間の間隔に対応して前後長さを互いに異ならせている点を除き、基本的な構成を共通としている。このため、以下では主に前側のクローラガイド300について説明する。図13および図14は、前側のクローラガイド300を示している。
クローラガイド300は、クローラベルト104に作用するクローラガイド本体部310と、クローラガイド本体部310の上側に設けられ、左右の側面部112a間または左右の側面部116a間に位置し、トラックフレーム100の固定を受ける取付部320とを含む。クローラガイド300は、前後2箇所に取付部320を有する。クローラガイド300は、例えば所定の金属材料により鋳造された一体の鋳物である。
クローラガイド300は、前後方向について、前側転輪群142のうち前後中央に位置する前から2番目の転輪103の軸心の位置を中心とし、この中心位置の前後に取付部320を位置させ、前後方向について対称または略対称に構成されている。また、クローラガイド300は、左右方向についても対称または略対称に構成されている。
クローラガイド本体部310は、前後方向に延伸したバー状の部分である。クローラガイド本体部310は、幅狭の板状の部分であり、側面視で緩やかな波状の湾曲形状を有する。
クローラガイド本体部310は、側面視での湾曲形状をなす部分として、前端部、前後中央部、および後端部に、側面視で転輪103の円周形状に沿う前曲面部311、中央曲面部312、および後曲面部313を有する。これらの曲面部は、側面視で下側を凸側とした湾曲面部であり、下端面を転輪103の下端と略一致させている。クローラガイド本体部310は、前曲面部311および後曲面部313により、前後の端部を上側に反らせた形状を有する。
クローラガイド300は、クローラガイド本体部310の下面部310aを、クローラベルト104の内周面に対する接触面としている。クローラガイド本体部310は、クローラベルト104に対して、左右方向について左右の芯金突起145a間に位置し、下面部310aをクローラベルト本体144の内周面に接触させている。
取付部320は、前後外側に設けられた外側斜面部321と、前後内側に設けられた内側斜辺部322とを有し、これらの斜面部により、側面視でクローラガイド本体部310を底辺部分とした略二等辺三角形状の外形をなしている。取付部320の上端部、つまり略二等辺三角形状の側面視外形における頂点部分に、ボス部323が設けられている。
ボス部323は、左右方向を中心軸方向とした円筒状の部分であり、左右両側を開口させている。ボス部323は、左右の側面部112a間または左右の側面部116a間にクローラガイド300を支持固定するための固定具であるボルト330を貫通させる部分である。ボス部323は、トラックフレーム100に対するクローラガイド300の取付座となる。
ボス部323は、その内周面部により、ボルト330を貫通させるための孔部324を形成している。ボス部323は、左右両側に、左右方向に対して垂直状の面である孔部324の開口端面323aを有する。ボス部323は、軸方向について外側斜面部321および内側斜辺部322の幅寸法よりも長い寸法を有し、左右両側の部分を前後の斜辺部に対して突出させており、取付部320の上端部において左右両側に円筒状の突出部分を形成している。
また、取付部320は、前後方向について外側斜面部321および内側斜辺部322の間に、ボス部323とクローラガイド本体部310との間に架設された縦面部325を有する。縦面部325は、前後方向を板厚方向とした鉛直板状の部分であり、ボス部323の下端から垂下状に設けられている。
外側斜面部321の前後両側には、クローラガイド本体部310の上面部との間に設けられた補強用のリブ部326が形成されている。リブ部326は、左右方向を板厚方向とする板状の部分である。また、前後の取付部320の内側斜辺部322の下端部同士は、内側斜辺部322と同じ幅で連続状に形成された水平状の平面部327によりつながっている。
前後の内側斜辺部322と平面部327の下側には、クローラガイド本体部310の上面部との間に設けられた補強用の中間リブ部328が形成されている。中間リブ部328は、左右方向を板厚方向とする板状部328aと、板状部328aの左右両側に形成された突条部328bとを有する。突条部328bは、板状部328aの両面側のそれぞれにおいて前後2箇所に形成されている。
クローラガイド300においては、取付部320が、左右の側面部112a間または左右の側面部116a間に位置し、トラックフレーム100の固定を受ける部分となる。具体的には、図15に示すように、クローラガイド300は、トラックフレーム100に対して、ボス部323の左右の開口端面323aをそれぞれ側面部112aまたは側面部116aの内側面に接触させた状態で、ボルト330により固定される。
ボルト330は、左右外側(図15において右側)から、左右の側面部112aまたは左右の側面部116aに貫通形成された孔および孔部324を貫通し、先端部を左右内側(図15において左側)の側面部112aまたは側面部116aから突出させ、ナット331に螺合している。ボルト330の頭部330aと左右外側の側面部112aまたは側面部116aとの間には、ボルト330を貫通させるワッシャ332が介装されている。
このように、クローラガイド300は、前後2箇所においてボルト330およびナット331によりトラックフレーム100に対して締結固定されている。なお、トラックフレーム100に対するクローラガイド300の固定部の数や位置等は、本実施形態に限定されるものではない。
以上のようにトラックフレーム100に対して取り付けられたクローラガイド300は、クローラガイド本体部310を左右の芯金突起145a間に位置させることで、クローラベルト104をガイドする。クローラガイド300により、クローラベルト104に対する転輪103の作用状態が保持される。
以上のような構成を備えたクローラ部5において、トラックフレーム100に対するクローラガイド300の固定部であるガイド固定部410と、トラックフレーム100に対する転輪取付部材150の固定部である取付部材固定部420との位置関係について説明する。
ガイド固定部410は、トラックフレーム100に対するボルト330等によるクローラガイド300の締結部である。取付部材固定部420は、トラックフレーム100に対するボルト160等による転輪取付部材150の締結部である。
ガイド固定部410は、取付部材固定部420よりも下方に位置している。詳細には、図15に示すように、上下方向について、ガイド固定部410をなすボルト330は、取付部材固定部420をなすボルト160の下方に位置している。すなわち、ガイド固定部410のボルト330の軸心線C1は、取付部材固定部420のボルト160の軸心線C2の下方に位置している。なお、これらの軸心線は、いずれも左右方向に沿っており、互いに平行となっている。
本実施形態では、ボルト330の全体が、ボルト160の下方に位置している。すなわち、ボルトにおいて軸状のネジ部に対する拡径部分である頭部に関し、上下方向について、ボルト330の頭部330aの上端は、ボルト160の頭部160aの下端よりも下方に位置している。なお、両ボルト160,330の長さは互いに略同じであり、両ボルト160,330は、左右方向について頭部160a,330aの位置を互いに略一致させている。
また、ガイド固定部410は、転輪103を軸支する転輪支持軸180よりも上方に位置している。すなわち、上下方向について、ガイド固定部410のボルト330は、転輪支持軸180の上方に位置している。したがって、ボルト330の軸心線C1は、左右方向に沿う転輪支持軸180の軸心線C3よりも上方の高さに位置している。
また、前側転輪群142および後側転輪群143それぞれにおいて、転輪取付部材150は、トラックフレーム100の延伸方向である前後方向に間隔をあけて複数配置されている。具体的には、前側転輪群142においては、前側から後側にかけて順に、第2転輪取付部材150B、第1転輪取付部材150A、および第1転輪取付部材150Aの3つの転輪取付部材150が所定の間隔をあけて設けられている(図8参照)。後側転輪群143においては、前側から後側にかけて順に、第1転輪取付部材150A、第1転輪取付部材150A、および第2転輪取付部材150Bの3つの転輪取付部材150が所定の間隔をあけて設けられている。
このような転輪取付部材150の配置構成において、ガイド固定部410は、前側転輪群142および後側転輪群143それぞれにおいて、前後方向について、隣り合う転輪取付部材150の間に位置している。
図7および図8に示すように、前後に隣り合う第2転輪取付部材150Bと第1転輪取付部材150Aとは、第2転輪取付部材150Bの後端部および第1転輪取付部材150Aの前端部それぞれに位置するボルト160による取付部材固定部420同士を、側面視で横並びとなるように前後に近接配置させている。これらの取付部材固定部420同士は、高さ位置を一致または略一致させている。このように前後に隣り合う取付部材固定部420に対し、これらの固定部の前後中央位置の下方の近傍に、ガイド固定部410が設けられている。
したがって、前後に隣り合う取付部材固定部420と、その下方に位置するガイド固定部410との3つの固定部からなる固定部群は、側面視で前後のボルト160の軸心線C2と、その下方のボルト330の軸心線C1とを結ぶ三角形が下側を頂点側とした二等辺三角形となるように配置されている。言い換えると、側面視において、前後に隣り合うボルト160の軸心線C2同士を結ぶ直線の前後中央位置の下方の近傍に、ボルト330の軸心線C1が位置している。
このようなガイド固定部410と前後に隣り合う取付部材固定部420の3箇所の固定部の位置関係は、前側転輪群142において、前から2番目の転輪取付部材150と前から3番目の転輪取付部材150との間においても適用されている。すなわち、前側転輪群142において、前側の第1転輪取付部材150Aの後端部および後側の第1転輪取付部材150Aの前端部それぞれに位置するボルト160による取付部材固定部420同士は、側面視で横並びとなるように前後に近接配置されている。そして、これらの固定部の前後中央位置の下方の近傍に、クローラガイド300における後側の取付部320によるガイド固定部410が設けられている。
また、クローラ部5は、前後に隣り合う取付部材固定部420と、その下方に位置するガイド固定部410との配置に関し、次のような構成を備えている。すなわち、ガイド固定部410を構成するボス部323は、前後方向について、前後に隣り合う取付部材固定部420を構成するボス部156,256の中心同士の間に位置している。言い換えると、前後方向について、前後に隣り合う取付部材固定部420のボルト160の軸心線C2を通る鉛直線の間に、ボス部323の全体が納まっている。なお、ボルト160を貫通させるボス部156,256と、ボルト330を貫通させるボス部323とは、互いに略同じ外径を有する。
前側転輪群142において、前後中央に位置する第1転輪取付部材150A、クローラガイド300、前後の固定部群、および転輪103の配置構成は、側面視で、転輪支持軸180の軸心線C3の位置を中心として、前後方向について対称または略対称となっている(図8参照)。そして、側面視において、クローラガイド300は、取付部320の外側斜面部321および内側斜辺部322の傾斜を、各取付部320の前後に位置する転輪取付部材150の取付ブラケット部152,252の傾斜に沿わせている。
すなわち、クローラガイド300において、前側の取付部320は、第2転輪取付部材150Bの取付ブラケット部252の後下側の斜辺部に対し、外側斜面部321を平行状に対向させるとともに、前側の第1転輪取付部材150Aの取付ブラケット部152の前下側の斜辺部に対し、内側斜辺部322を平行状に対向させている。また、後側の取付部320は、前側の第1転輪取付部材150Aの取付ブラケット部152の後下側の斜辺部に対し、内側斜辺部322を平行状に対向させるとともに、後側の第1転輪取付部材150Aの取付ブラケット部152の前下側の斜辺部に対し、外側斜面部321を平行状に対向させている。
このように、前側転輪群142において、クローラガイド300は、3つの転輪取付部材150が側面視でなすジグザグ形状(凹凸形状)における逆「V」字状の凹部に前後の取付部320を対応させるように設けられている。ここで、逆「V」字状の凹部は、前後に隣り合う転輪取付部材150間において互いに対向する取付ブラケット部152,252の斜辺部により形成される側面視逆「V」字状の凹状の部分である。これにより、上述のとおりボルト160,330の軸心線を側面視で逆二等辺三角形状の頂点に位置させる3つの固定部、つまり前後2つの取付部材固定部420と1つのガイド固定部410とが固定部群として集中配置されている。
また、ボルト160およびボルト330を貫通させる左右の側面部112aは、前側転輪群142の配置部分である前部において、下側の辺部について、ガイド固定部410および取付部材固定部420についての3つの固定部からなる固定部群の配置に対応した形状を有する。
具体的には、左右の側面部112aは、側面視において、ガイド固定部410の位置を頂部とした下側に凸の略三角形状ないし略台形状に沿う形状をなす突部112bを有する(図7、図8参照)。そして、側面部112aは、突部112bの下端部(頂部)を前後方向について隣り合う転輪支持部151,251間に位置させるとともに、転輪支持部151,251との干渉を避けるように凹部を有し、側面視でジグザグ形状(凹凸形状)をなしている。
以上のような構成を備えた本実施形態に係るコンバイン1によれば、走行装置4のクローラ部5において、転輪103の支持構成に関し、トラックフレーム100に対して良好な着脱性を得ることができるとともに、十分な強度を得ることができる。
クローラ部5において、左右一対の転輪103は、円筒状の転輪支持部151,251、およびボス部156,256を含む取付ブラケット部152,252を一体の部材として形成した転輪取付部材150により、トラックフレーム100の左右の側面部112a間または左右の側面部116a間に固定支持されている。このような構成によれば、トラックフレーム100に対する転輪取付部材150の固定部を、左右の側面部112a間または左右の側面部116a間に円筒状のボス部156,256を挟持するとともに、これらの側板およびボス部156,256を貫通するボルト160による締結部とすることができる。これにより、転輪103の支持構成として十分な強度を得ることが可能となり、トラックフレーム100の変形等の不具合を抑制することができる。
また、転輪取付部材150は、ボルト160による締結を解除してボルト160を取り外すことにより、容易にトラックフレーム100から取り外すことができる。これにより、トラックフレーム100に対する転輪103の良好な着脱性を得ることができ、クローラ部5のメンテナンス性を向上することができる。
また、転輪103は、トラックフレーム100に対して左右一対の構成として転輪取付部材150を介して設けられる。このような構成によれば、トラックフレーム100に対する転輪103の取付構造を簡単かつ軽量な構成にすることができる。
また、トラックフレーム100の下側に配置されるクローラガイド300は、クローラガイド本体部310と、ボス部323を含む取付部320とを有する。このような構成によれば、トラックフレーム100に対するクローラガイド300の固定部を、左右の側面部112a間または左右の側面部116a間に円筒状のボス部323を挟持するとともに、これらの側板およびボス部323を貫通するボルト330による締結部とすることができる。これにより、クローラガイド300の支持構成として十分な強度を得ることが可能となり、トラックフレーム100の変形等の不具合を抑制することができる。
また、クローラガイド300は、ボルト330による締結を解除してボルト330を取り外すことにより、容易にトラックフレーム100から取り外すことができる。これにより、トラックフレーム100に対するクローラガイド300の良好な着脱性を得ることができ、クローラ部5のメンテナンス性を向上することができる。また、トラックフレーム100に対するクローラガイド300の取付構造を簡単かつ軽量な構成にすることができる。
また、クローラ部5において、ガイド固定部410は、取付部材固定部420よりも下方に位置している。このような構成によれば、転輪103よりも交換頻度が比較的高いクローラガイド300のトラックフレーム100に対する着脱を容易に行うことが可能となる。これにより、クローラ部5について良好なメンテナンス性を得ることができる。
また、クローラガイド300のトラックフレーム100に対する固定部であるガイド固定部410は、前後に隣り合う転輪取付部材150間に位置している。このような構成によれば、ガイド固定部410に対して良好なアクセス性を得ることができるとともに、ガイド固定部410に対する作業スペースを容易に確保することができる。これにより、トラックフレーム100に対するクローラガイド300の着脱を容易に行うことが可能となり、クローラ部5について良好なメンテナンス性を得ることができる。
特に、本実施形態では、ガイド固定部410の配置に関し、前後2つの取付部材固定部420と1つのガイド固定部410とが固定部群として集中配置されている。このような構成によれば、クローラガイド300および転輪取付部材150に対する着脱作業を効率的に行うことが可能となり、クローラ部5のメンテナンス性を向上させることができる。
また、トラックフレーム100は、前側転輪群142を支持する部分において、角パイプ状の本体フレーム111の左右両側に第1側板112を設け、第1側板112の本体フレーム111からの下側への延出部分により、転輪取付部材150およびクローラガイド300を支持する左右の側面部112aを形成している。このような構成によれば、転輪103およびクローラガイド300の支持構造並びにトラックフレーム100について、簡単な構成により十分な強度を容易に得ることができる。
以上のように、本実施形態に係るクローラ部5の構成によれば、トラックフレーム100に対する転輪取付部材150を用いた転輪103の支持構成や、トラックフレーム100に対するクローラガイド300の支持構成により、メンテナンス性の向上を図りながら軽量でかつ強度的にも優れた走行装置4を得ることができる。
また、クローラガイド300は、3つの転輪取付部材150が側面視でなすジグザグ形状(凹凸形状)における逆「V」字状の凹部に前後の取付部320を対応させるように設けられている。このような構成によれば、トラックフレーム100における前支持空間部113等の内部空間を効率的に利用することができる。これにより、クローラ部5における転輪103およびクローラガイド300の支持構成について、十分な強度を得ながらコンパクトな構成を実現することができる。
以上のように実施形態を用いて説明した本発明に係るコンバインは、上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨に沿う範囲で、種々の態様を採用することができる。
1 コンバイン(作業車両)
4 走行装置
5 クローラ部
100 トラックフレーム
103 転輪
104 クローラベルト
111 本体フレーム
112 第1側板
112a 側面部
113 前支持空間部
116 第2側板
116a 側面部
119 後支持空間部
140 転輪ユニット
150 転輪取付部材
150A 第1転輪取付部材
150B 第2転輪取付部材
151 転輪支持部
152 取付ブラケット部
160 ボルト
180 転輪支持軸
251 転輪支持部
252 取付ブラケット部
300 クローラガイド
310 クローラガイド本体部
320 取付部
330 ボルト
410 ガイド固定部
420 取付部材固定部

Claims (4)

  1. 左右一対のクローラ部を有するクローラ式の走行装置を備えた作業車両であって、
    前記クローラ部は、
    左右の側面部を有し前記左右の側面部の下側を開放させたトラックフレームと、
    左右方向について前記トラックフレームの左右両側に位置する一対の転輪と、
    前記一対の転輪を前記トラックフレームに対して支持する転輪取付部材と、を有し、
    前記転輪取付部材は、
    左右両側に前記一対の転輪を支持する転輪支持部と、
    前記転輪支持部の上側に設けられ、前記左右の側面部間に位置し、前記トラックフレームの固定を受ける取付ブラケット部と、を含む
    ことを特徴とする作業車両。
  2. 前記クローラ部は、左右方向について前記一対の転輪の間に位置しクローラベルトを案内するクローラガイドをさらに有し、
    前記クローラガイドは、前記クローラベルトに作用するクローラガイド本体部と、前記クローラガイド本体部の上側に設けられ、前記左右の側面部間に位置し、前記トラックフレームの固定を受ける取付部と、を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記トラックフレームに対する前記クローラガイドの固定部は、前記トラックフレームに対する前記転輪取付部材の固定部よりも下方に位置している
    ことを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記転輪取付部材は、前記トラックフレームの延伸方向に間隔をあけて複数配置されており、
    前記トラックフレームに対する前記クローラガイドの固定部は、隣り合う前記転輪取付部材の間に位置している
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の作業車両。
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