JPH03296540A - 架橋ポリオレフィン成形物の製法 - Google Patents

架橋ポリオレフィン成形物の製法

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JPH03296540A
JPH03296540A JP9988990A JP9988990A JPH03296540A JP H03296540 A JPH03296540 A JP H03296540A JP 9988990 A JP9988990 A JP 9988990A JP 9988990 A JP9988990 A JP 9988990A JP H03296540 A JPH03296540 A JP H03296540A
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polyolefin
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crystalline polyolefin
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Hiroyuki Miyata
裕之 宮田
Susumu Takahashi
享 高橋
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、紫外線照射架橋法によって架橋ポリオレフ
ィン成形物を製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
ポリエチレンなどに代表されるポリオレフィンの架橋方
法としては、電子線などによる放射線架橋や有機過酸化
物による化学架橋などが知られている。
放射線架橋は、架橋効率が良いが、放射線の透過能力の
関係で、厚さがI11程度以下の薄肉の成形品に限られ
、また設備費用が嵩み、操作も危険を伴う欠点がある。
化学架橋は、厚肉の成形品にも適用可能であるが、架橋
に時間を要し、また加熱加圧のための架橋設備が必要と
なる。また、有機過酸化物を添加したポリオレフィン組
成物を押出成形、射出成形する際、有機過酸化物の一部
が分解し、いわゆるスコーチなどが生成して成形装置の
長時間運転に支障を来すことがある。
また、絶縁電線の分野では、シラン架橋法が知られてい
る。このものでは、水との反応によって架橋反応を行わ
せるため、絶縁層などの被覆の厚さが3〜4mm以上と
なると水の浸透が遅く、架橋に長時間を要する。また、
微量の水分が残留し、電気的特性等が十分でないなどの
不都合がある。
一方、紫外線照射による架橋については、紫外線硬化型
塗料やフォトレジストなどの分野で実用化されている。
しかしながら、ポリエチレンなどの結晶性ポリオレフィ
ンに対する紫外線照射による架橋についてはいまだ実用
化されていない。
一方、本発明者等は、先に結晶性ポリオレフィンをその
結晶融点以上の温度条件で紫外線を照射することで、結
晶性ポリオレフィンを効率よく紫外線架橋できることを
知見し、その実用化を進めている。
しかし、この方法においては、結晶性ポリオレフィンが
半溶融に近い状態でエネルギー密度の高い紫外線に照射
されるため、架橋と同時に紫外線による光−分解が生じ
、劣化し、着色したり、機械的特性が低下したりする不
都合がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
よって、この発明での課題は、ポリエチレンなどの結晶
性ポリオレフィンを紫外線照射によって架橋する際、結
晶性ポリオレフィンの紫外線による劣化を防止すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
かかる課題は、結晶性ポリオレフィンと紫外線吸収剤か
らなる成形物を、その結晶性ポリオレフィンの結晶融点
以上の温度条件で紫外線照射することで解決される。
〔作用〕
結晶融点以上の温度においては、結晶性ポリオレフィン
はその結晶部分がすべて融解状態にあり、透明性が良好
となる。このため、紫外線の透過効率が大幅に向上し、
架橋効率が増加するとともに肉厚の成形物に対しても均
一に架橋反応を生起せしめることができる。また、紫外
線吸収剤の存在によって結晶性ポリオレフィンの劣化が
防止される。
以下、この発明の詳細な説明する。
この発明で用いられる結晶性ポリオレフィンとしては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ
−4−メチルペンテン−t、エチレン・プロピレン共重
合体などのエチレン共重合体などがあるが、なかでも低
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状ポリエ
チレン、超低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレ
ンなどのポリエチレンが、架橋効率が高いものとなって
好ましい。勿論、これらの混合物であってもよい。
この結晶性ポリオレフィンは、紫外線吸収剤との混合物
として、種々の成形手段によって成形物とされる。この
混合物には、さらに光増感剤あるいはこの光増感剤と架
橋助剤を混合して、成形物とすることもでき、特に光増
感剤の添加は紫外線架橋が効率よく進行するため好まし
い。
ここで用いられる紫外線吸収剤としては、フェニルサリ
チレートなどのサリチル酸誘導体、2−(2’−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどの
ベンゾトリアゾール類、2ヒドロキシベンゾフエノン、
2−ヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ4−オクトキシベンゾフェノン、2.2’ −ジ
ヒドロキシ−4−メトキシフェノンなどのヒドロキシベ
ンゾフェノン類などが用いられ、吸収波長域が250〜
400niのものが好ましい。この紫外線吸収剤の配合
量は、結晶性ポリオレフィン100重量部に対して0.
05〜1重量部の範囲で決められる。配合量が0.05
重量部未満では紫外線照射時の結晶性ポリオレフィンの
劣化を防止することができず、一方1重量部を越えると
紫外線劣化を抑制することはできるものの照射された紫
外線が紫外線吸収剤に吸収される度合が大きくなり、架
橋効率が低下し、好ましくない。
また、光増感側剤としては、ベンゾフェノン、4−クロ
ロベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4.4
’−ジクロロベンゾフェノン、ヘキサクロロベンゾフェ
ノンなどのベンゾフェノン類やクロレンディックアンハ
イドライド、[サンドリー1OOOJ  (商品名、モ
ンサント社製)などが用いられる。この光増感剤の配合
量は、結晶性ポリオレフィン100重量部に対して0.
2〜3重量部程度が好ましく、02重量部未満では架橋
効率同上効果が得られず、また3重量部を越えると過剰
となって、架橋後の成形物の電気的特性、機械的特性等
が低下して好ましくない。光増感剤の配合により、架橋
効率が格段に向上し、短時間で架橋を高いレベルまで持
っていくことが可能となる。
また、架橋助剤としては、トリアリルシアヌレート、ト
リアリルイソシアヌレート、N、N’m −フェニレン
ジマレイミドなどの水素受容基を有する化合物が用いら
れ、結晶性ポリオレフィン分子間の架橋反応に関与し、
架橋反応を促進するためのものである。この架橋助剤の
配合量は結晶性ポリオレフィン100重量部に対して通
常03〜4重量部の範囲が好ましい。0.3重量部未満
ではこれの添加の効果が十分に得られず、4重量部を越
えると過剰となり、架橋後の成形物の物性等に悪影響を
与えて不都合である。
また、上記紫外線吸収剤、光増感剤および架橋助剤以外
に、テトラキス−〔メチレン−3−(35′−ジ第3ブ
チル−4′ −ヒドロキシフェニル)プロピオネートコ
メタンなどの老化防止剤等の照射時の温度条件下で透明
性を損わない添加剤、充填剤を適宜配合することができ
る。さらに、照射時の温度条件下で発泡する4、4′−
オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾジカル
ボンアミドなどの発泡剤を添加することもでき、これに
よれば発泡架橋成形物を製造することができる。
また、結晶性ポリオレフィンと紫外線吸収剤との混合物
あるいは、これに光増感剤もしくはさらに架橋助剤が添
加された混合物の成形手段としては、従来から結晶性ポ
リオレフィンの成形に用いられている種々のものが適用
できる。成形物の形態がシートやフィルムあるいはチュ
ーブやパイプなどであれば通常の押出成形機による押出
成形が用いられる。また、成形物が電線やケーブルなど
の被覆物、例えば絶縁体やシースなどの場合には、クロ
スへラドダイを装着した押出機による押出被覆法やテー
プを巻回する方法などが用いられる。
さらに、通常の射出成形法によって成形物としてもよい
。ただし、形状が複雑な成形物では、紫外線照射時に結
晶融点以上に加熱されるため、その形状が崩れることに
なるため、適切ではないが、紫外線照射時において、紫
外線透過性を有しかつ耐熱性を有する材料、例えば石英
ガラスなどからなる型の内部に成形物を収容するなどの
方策を講ずれば、複雑な形状のものであってもよい。ま
た、成形品の肉厚は、形状がシート状のものでその両面
から紫外線照射が可能なものでは10〜15jIWが上
限となり、片面からのみの照射では5〜81が上限とな
る。勿論、紫外線の強度(エネルギー密度)や照射時間
を大きく、長くすれば、さらに肉厚の成形物でもよいが
、結晶性ポリオレフィンの紫外線による劣化も同時に進
行するので注意が必要である。
次いで、このようにして得られた成形物を、その結晶性
ポリオレフィンの結晶融点以上の温度条件で紫外線を照
射する。
この温度条件は、原則として結晶融点以上とされるが、
好ましくはこの結晶融点よりもlO〜20°C程度高い
温度とされる。しかし、あまりに高い温度では結晶性ポ
リオレフィンの熱劣化が進んで望ましくない。成形物が
1種以上の結晶性ポリオレフィンからなるものでは、そ
の温度条件を最も高い結晶融点以上とする。
また、紫外線の照射条件としては、波長が300〜40
0nmの範囲が好ましく、その強度(エネルギー密度)
が10−4〜10−’アインシュタイン/ax”・分の
範囲が望ましい。照射時間は、架橋密度、成形品の厚さ
などによって変わり、通常は10〜60秒程度であるが
、この範囲に限られるものでなく、例えば成形品の表面
部のみを架橋するものであれば、さらに短時間であって
もよい。
具体的な照射方法としては、連続方式あるいはバッチ方
式のいずれでもよく、石英水銀灯、水素放電管、キセノ
ンランプなどの紫外線光源と電気ヒータなどの加熱装置
を有するトンネル状の照射装置などを用いればよい。成
形物の形状がシートやフィルムなどの平板状のものでは
、その両面側に紫外線光源を配すれば肉厚の成形物を短
時間に架橋することができる。また、電線、ケーブルな
どの被覆物の場合には、その周囲外方に光源を均一に配
して、全外周部分に均一に照射することもできる。また
、銅などの金属導体直上に被覆物を設けたものでは、金
属導体表面が反射面として紫外線を反射し、紫外線を効
率よ(利用することができる。また、成形物の形状がチ
ューブやパイプなどの中空の筒状物の場合にはその外周
部分から同様にして均一に照射することができ、中空部
の内径が大きいときは中空部内に紫外線光源を配置して
内外側から同時に照射してもよい。さらに、押出成形機
のダイの出口部分に接近して紫外線光源を配置しておき
、押出成形直後の結晶融点以上の高温状態で直接紫外線
を照射するようにしてもよい。
このように条件での紫外線照射によって、例えばポリエ
チレンでは約90%までの架橋密度を持つ程度にまで架
橋でき、また厚さが3JIj!程度のポリエチレンのシ
ートでは10〜30秒で架橋が行われる。
架橋後の成形物は、自然空冷、水冷などの冷却手段によ
って冷却されて架橋成形物となる。
このような架橋ポリオレフィン成形物の製法においては
、結晶性ポリオレフィンが完全に無定形で透明性が良好
な状態で紫外線の照射を受けるため、紫外線がよく吸収
かつ透過され、成形物の深部にまで到達して架橋が行わ
れる。また、結晶融点以上となっているので、ポリマー
分子の動きが活発となっており、架橋反応が一層速やか
に進行する。さらに、光増感剤を添加すれば、その増感
作用で光エネルギーの利用効率が向上し、架橋反応が促
進され、架橋助剤を添加したものでは活性基の濃度が増
加してポリマー分子鎖間の反応を促すことになる。また
、紫外線吸収剤の作用により、紫外線による結晶性ポリ
オレフィン自体の光分解が最小限に抑えられ、若干の架
橋率の低下はあるものの光分解に伴う成形物の着色や機
械的強度等の低下が防止できる。
以下、具体例を示して作用効果を明確にする。
〔実施例〕
メルトインデックス(Ml)が1.0の低密度ポリエチ
レン100重量部に対し、光増感剤として4−クロロベ
ンゾフェノン1重量部、架m助剤としてトリアリルイソ
シアヌレート1重量部、紫外線吸収剤としてフェニルサ
リチレート0〜1重量部添加し、断面積t o OIN
”の導体上に押出機により160°Cの温度で絶縁体を
厚さ311に被覆した。
押出被覆後、絶縁体温度が150°C以上に保持されて
いる条件下で紫外線照射部に導き、波長域300〜40
0nm、強度1.5X10−’アインショタイン/cy
r”・分の紫外線を20秒照射後、冷却槽に導き、絶縁
電線を得た。
各電線について、架橋度および劣化による着色を調べた
結果を表1に示す。
表1 表1の結果から、低密度ポリエチレンに対しては0.8
重量部までのフェニルサリチレートの添加で、劣化によ
る着色を防止しかつゲル分率を80%以上に保つことが
できることがわかる。また、1.5重量部になるとゲル
分率が低くなって、架橋度が不足することがわかる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明の架橋ポリオレフィン成
形物の製法は、結晶性ポリオレフィンと紫外線吸収剤か
らなる成形物を、その結晶性ポリオレフィンの結晶融点
以上の温度条件で紫外線照射するものであるので、比較
的肉厚のポリオレフィン成形物に対して効率よく、その
深部まで高い架橋密度を持って、短時間で架橋させるこ
とができるとともに結晶性ポリオレフィン自体の紫外線
による劣化を防止することができる。また、製造設備が
簡便で安価となるので製造コストの点でも有利となるな
どの効果を有する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)結晶性ポリオレフィンと紫外線吸収剤からなる成
    形物を、その結晶性ポリオレフィンの結晶融点以上の温
    度条件で紫外線照射することを特徴とする架橋ポリオレ
    フィン成形物の製法。
  2. (2)結晶性ポリオレフィンと紫外線吸収剤と光増感剤
    とからなる成形物を、その結晶性ポリオレフィンの結晶
    融点以上の温度条件で紫外線照射することを特徴とする
    架橋ポリオレフィン成形物の製法。
  3. (3)結晶性ポリオレフィンと紫外線吸収剤と光増感剤
    と架橋助剤とからなる成形物を、その結晶性ポリオレフ
    ィンの結晶融点以上の温度条件で紫外線照射することを
    特徴とする架橋ポリオレフィン成形物の製法。
  4. (4)成形物が電線、ケーブルの被覆物である請求項(
    1)ないし(3)のいずれかに記載の架橋ポリオレフィ
    ン成形物の製法。
  5. (5)成形物が、チューブ、パイプなどの筒状物である
    請求項(1)ないし(3)のいずれかに記載の架橋ポリ
    オレフィン成形物の製法。
  6. (6)成形物がフィルム、シートなどの平板状のもので
    ある請求項(1)ないし(3)のいずれかに記載の架橋
    ポリオレフィン成形物の製法。
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