JPH0329444Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、玄関ポーチやテラス等に用いられる
束石を備えた支柱に関するものである。

従来の技術 石材より成る束石の上に木製の柱を連結した木
製の束石を備えた支柱において、束石と木製の柱
とをほぞと溝若しくは穴とダボにより連結してい
る。

鋳物より成る束石とアルミ製の柱とより成るア
ルミ製の束石を備えた支柱においては、アルミ製
の柱の下部を鋳物より成る束石で覆つて両者を連
結している。

考案が解決しようとする問題点 前者の支柱であると木製の柱が早期に腐蝕した
り、ひび割れが生じたりするので耐久性が悪いも
のとなる。

後者の支柱であると柱がアルミ製であるから耐
久性が良いが、鋳物より成る束石とアルミ製の柱
との間に隙間が生じ易く、その隙間より雨水が浸
入して凍結したりすると柱が変形したり、その隙
間にゴミが溜つて外観が見栄え悪いとなると共
に、柱がアルミ製であるから強度的に弱くなる問
題点を有する。

問題点を解決するための手段及び作用 鉄製の柱の下部を鋳物性の束石の貫通孔を貫通
して基礎に立設し、この柱の束石よりも上部に中
空形状のアルミ製化粧柱を挿入して化粧柱の下面
を束石の上面に当接し、柱に上下移動可能に固着
したフアスナーを束石の下面に固着して、フアス
ナーを柱に対して上下に移動することで束石を上
下に移動して束石上面とアルミ製化粧柱の下面を
密着できるようにしたものである。

実施例 第４図は玄関ポーチの外観斜視図であり、玄関
用屋根１は建家の外壁２のコーナー部に取付けら
れていると共に、その桁３と玄関たたき４とに亘
つて本考案に係る束石を備えた支柱５が取付けら
れ、この束石を備えた支柱５は第１図に示すよう
に、鉄製の柱６と鋳物製、例えばアルミダイキヤ
スト製の中空となつた束石７とアルミ製の化粧柱
８とを備えている。

前記柱６は角形断面中空長尺材となつて下端部
がスチールプレート９を介して基礎１０上に連結
され、上端が桁３の下面に連結してあると共に、
前記束石７は上面７ａと下面７ｂとに亘つて貫通
した柱６と略同一断面形状の貫通孔１１が形成さ
れ、その貫通孔１１内に柱６が貫通していると共
に、縦片１２ａと横片１２ｂでＬ型となつたフア
スナー１２の縦片１２ａが柱６の外側面６ａにボ
ルト１３で固着され、横片１２ｂが束石７の下面
７ｂにボルト１３で固着されて束石７が柱６に固
着してあり、フアスナー１２の縦片１２ａにはボ
ルト１３が挿通する上下方向の長孔１４が形成さ
れてフアスナー１２を若干上下動して柱６に固着
できるようになり、これにより束石７を柱６に対
して若干上下動して固着できるようしてあり、束
石７の上面７ａと化粧柱８の下端面８ａとの間に
隙間S₁が生じないようにしてある。

前記化粧柱８は横断面コ字状の本体１５とカバ
ー１６とより成り、本体１５の両側板１５ａ，１
５ａの開口端縁にカバー１６の両側係止片１６
ａ，１６ａをスナツプ式に嵌合して断面角形中空
形状の化粧柱８となり、その内部に柱６が挿通し
ていると共に、本体１５の両側板１５ａ，１５ａ
に一体形成した内向片１７を挾持した一対のアン
カープレート１８，１８がボルト１９で柱６に締
付け固定されて柱６と化粧柱８とを連結してあ
り、カバー１６を外すことで化粧柱８を容易に交
換できる。

そして、化粧柱８の下端面８ａは束石７を上下
動することで束石７の上面７ａに密着し、上端面
は桁３の下面に密着している。

また、柱６の下部と束石７の下部は基礎１０に
流し込んだモルタル２０で覆われ、そのモルタル
２０の上に化粧板２１を配設して玄関たたき４と
してある。

なお、以上の実施例では柱６を玄関屋根１の桁
３と玄関たたき４の基礎１０とに亘つて配設した
が、バルコニーの場合にはバルコニー下部の妻梁
や前桁と基礎とに亘つて配設すれば良い。

考案の効果 化粧柱８がアルミ製であるから腐蝕したり、ひ
び割れしたりすることがなく、耐久性が優れたも
のとなる。

Ｌ型のフアスナー１２の縦片１２ａに形成した
長孔１４によつてフアスナー１２を柱６に対して
上下方向に移動して固着できるから、束石７を柱
６に対して上下動して固着でき、化粧柱８の下端
面８ａを束石７の上面７ａに密着させることがで
きるので、両者間に隙間が生じることがなく、隙
間に浸入した雨水が凍結した化粧柱８が変形した
り、隙間にゴミが溜ることがなくて外観が見栄え
良いものとなる。

鉄製の柱６が強度メンバーとなり、化粧柱８が
アルミ製であつても全体の強度を強くできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は支柱下
部の正面図、第２図は側面図、第３図は第２図の
−線断面図、第４図は玄関ポーチの外観斜視
図である。 ６は柱、７は束石、７ａは上面、７ｂは下面、
８は化粧柱、８ａは下端面、１０は基礎、１１は
貫通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基礎１０に設けられる鉄製の柱６と、この柱６
   が貫通する貫通孔１１を上面７ａと下面７ｂとに
   亘つて有する鋳物製の束石７と、前記柱６の外周
   側に設けられる中空形状のアルミ製化粧柱８と、
   ボルトが挿通する上下方向の長孔１４を有する縦
   片１２ａと横片１２ｂでＬ型となつたフアスナー
   １２とより成り、柱６の下部を束石７の貫通孔１
   １を貫通して基礎１０に立設すると共に、柱６の
   束石７より上方に化粧柱８を挿通して化粧柱８の
   下端面８ａを束石７の上面７ａに当接し、前記フ
   アスナー１２の縦片１２ａを長孔１４を挿通する
   ボルト１３で柱６に固着し、そのフアスナー１２
   の横片１２ｂを束石７の下面７ｂにボルト１３で
   固着したことを特徴とする束石を備えた支柱。