JP2514014Y2

JP2514014Y2 - フェンス

Info

Publication number: JP2514014Y2
Application number: JP1990078317U
Authority: JP
Inventors: 泰大野
Original assignee: トーア・スチール株式会社
Priority date: 1990-07-24
Filing date: 1990-07-24
Publication date: 1996-10-16
Anticipated expiration: 2005-07-24
Also published as: JPH0436069U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案はフェンスにかゝり、特に鉄柱を芯としてブロ
ックパーツを積み重ねることにより得られる簡易コンク
リート製の柱を支柱としたフェンスに関する。

（従来の技術）従来、フェンスの支柱は金属製パイプ等を用いて構築
されるが、見た目に重量感が乏しく、豪華さに欠けてい
た。

一方、支柱をコンクリート製とするには、鉄筋工が芯
となる鉄筋を組み、これに型枠工が型枠を作り、この型
枠にコンクリートを流し込み、その後左官、タイル工が
表面仕上げを行なうという手順により行われてきた。

（考案が解決しようとする課題）しかしながらコンクリート製のフェンス用支柱を作る
には、上述のように鉄筋工、型枠および左官等がそれぞ
れの分担で作業することが必要であり、したがって支柱
製作コストが高くなるばかりでなく工期も長くなると云
う欠点があった。

本考案はこれに鑑み、コンクリート製の支柱を鉄柱と
ブロックパーツを用いることにより、特別な技術を必要
としない普通作業員でも施工できるようにし、重量感の
あるフェンスを容易に得られるようにしたフェンスを提
供して従来技術の持つ欠点の解消を図ることを目的とし
てなされたものである。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するため本考案は、鉄柱が挿通し得る
上下に貫通した穴を有するブロックパーツと、前記穴と
同様の穴およびこの穴と外側面とが連通する溝を有する
溝付きブロックパーツと、下面に鉄柱の上端が嵌入し得
る穴を有する最上部パーツとをコンクリートにより形成
し、基礎に立設された鉄柱を芯材としてその鉄柱の側部
に突出するフラットバーの位置に前記溝付きブロックパ
ーツの溝を嵌合させて所要段数のブロックパーツをモル
タルを介して積層し、前記溝付きブロックパーツの側部
に突出するフラットバーに金網等の金属製パネルを取付
けたことを特徴とする。

（作用）上記構成によれば、立設した鉄柱を芯としてブロック
パーツを順次積み重ねて、鉄柱とブロックとの間にモル
タルを充填すれば、コンクリートによる支柱が得られる
から施工費の低減および工期の短縮化が図れる。

（実施例）以下、本考案を第１図乃至第６図に示す実施例を参照
して説明する。

本考案にかかるフェンスは、所定の間隔をおいて立設
されるコンクリート製の支柱1,1……と、これら支柱1,1
……間に張装される金網7,7……等の金属製パネルとで
構成される。支柱１は第２図に示すように地上に立設し
た鉄柱２と、該鉄柱２を芯として積み重ねられるコンク
リートのブロックパーツ３と、該鉄柱２およびブロック
パーツ３の隙間に充填されるモルタル４とから構成され
ている。

鉄柱２はコンクリートの基礎５内に立設されており、
この鉄柱２を囲むように個々のブロックパーツ３を、ブ
ロックパーツ３の縦方向に設けられた穴６から鉄柱２に
挿入して、穴６と鉄柱２との隙間にモルタル４を充填し
ながら、ブロックパーツ３を順次適宜枚数積み重ねるこ
とにより所望高さの支柱１が出来上がる。

この場合、ブロックパーツ３は第３図（イ）に示すよ
うに断面が四角形の外、（ロ）の八角形、（ハ）の六角
形、（ニ）の三角形、（ホ）の円形等があり、また、芯
となる支柱の形状は、Ｖ形鋼、およびその他形鋼、丸形
鋼管、およびその他の鋼管、丸鋼をパイプ状に組んだも
の、等があるが、本実施例の場合、標準ブロックの穴６
は第４図に示すようなほぼＶの形状で上下に貫通して設
けられている。

また、ブロックパーツ３の最上部パーツ3aは鉄柱２が
突き抜ける必要がないため、第５図のように穴6aは貫通
せず途中高さまでに設けられている。

そして支柱１の上下および途中高さにおいて金網7,7
と結合するためには、予め結合する個所のブロックパー
ツ3bとして、第６図に示すように第４図のほぼＶ形の穴
６に直交する溝6bを上面、または、下面となる側に貫通
して設けたものを使用する。しかし以上の３種類に限定
したものではなく、適宜穴の深さや溝などを変更するこ
とは自由である。このような各ブロックパーツを用いた
支柱１に金網７を連結する実施例は、第７図に示すよう
に、多数の横棒８と縦棒９とを溶接により格子状とした
金網７に対して、支柱１の各ブロックパーツ3,3a,3b等
のうち、上下部はブロックパーツ3b等の溝6bに埋め込ま
れたＴ字ボルト10の両端をブロックパーツから突出させ
て横棒８に設けた取り付け金具11と連結させ、中間部は
ブロックパーツ3b等の溝6bに埋め込まれたＴ字形のフラ
ットバー12の両端を同様にブロックパーツから突出させ
て縦棒９との間に設けた第２図（ｃ）に示す取り付け金
具13により連結するものがある。

これにより支柱１と金網７は一体に結合される。な
お、第７図において最上段部のブロックパーツには鉄柱
２が埋め込まれていないが、最上段を金網７の高さより
さらに高くした例を示したものである。

また、第７図（ｃ），（ｄ），（ｅ）に示すように、
各ブロックパーツ3,3bの穴6,6aには、鉄柱２として断面
が略Ｖ字形でその開放端に外方に向けて延びるフランジ
を有するＶ型鋼が使用されている。

（考案の効果）以上説明したように本考案は、鉄柱が挿通し得る上下
に貫通した穴を有するブロックパーツと、前記穴と同様
の穴およびこの穴と外側面とが連通する溝を有する溝付
きブロックパーツと、下面に鉄柱の上端が嵌入し得る穴
を有する最上部パーツとをコンクリートにより形成し、
基礎に立設された鉄柱を芯材としてその鉄柱の側部に突
出するフラットバーの位置に前記溝付きブロックパーツ
の溝を嵌合させて所要段数のブロックパーツをモルタル
を介して積層し、前記溝付きブロックパーツの側部に突
出するフラットバーに金網等の金属製パネルを取付ける
ようにしたので、支柱のブロック化による施工費の軽減
や工期の短縮化が図れ、普通作業員もしくはフェンス工
のみで作成することができると共に、できた支柱はフェ
ンス用支柱のほか、扉の門柱としても利用でき、さら
に、その他コンクリートの柱を使用するもの、例えばパ
ーゴラにも応用できる。

そのほか、表面処理した洗い出し製品やタイル、擬石
などのセラミック類、天然石等を張り付けた支柱、モニ
ュメント等への応用が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるフェンスの一例を示す一部の正
面図、第２図はその支柱の一実施例を示し、（ａ）は正
面図、（ｂ）は上面図、（ｃ）は中間部のフェンスとの
取り付け詳細図、第３図（イ）〜（ホ）は第２図のブロ
ックパーツの各種形状の一覧図、第４図乃至第６図は第
２図における支柱を構成する各層のブロックパーツの穴
の形状を示し、第４図は取り付け部を除く中間部に使用
する標準用、第５図は最上部用、第６図は上下または中
間の金網との取り付け用、第７図は本考案の支柱と金網
との取り付けの応用例を示し、（ａ）は正面図、（ｂ）
は側面図、（ｃ）は（ａ）のＡ断面図、（ｄ）は（ａ）
のＢ断面図、（ｅ）は（ａ）のＣ断面図である。１……支柱、２……鉄柱、3,3a,3b……ブロックパー
ツ、４……モルタル、５……基礎、６、6a……穴、6b…
…溝、７……金網、８……横棒、９……縦棒、10……Ｔ
字ボルト、11……取り付け金具、12……Ｔ字形フラット
バー、13……取り付け金具。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】鉄柱が挿通し得る上下に貫通した穴を有す
るブロックパーツと、前記穴と同様の穴およびこの穴と
外側面とが連通する溝を有する溝付きブロックパーツ
と、下面に鉄柱の上端が嵌入し得る穴を有する最上部パ
ーツとをコンクリートにより形成し、基礎に立設された
鉄柱を芯材としてその鉄柱の側部に突出するフラットバ
ーの位置に前記溝付きブロックパーツの溝を嵌合させて
所要段数のブロックパーツをモルタルを介して積層し、
前記溝付きブロックパーツの側部に突出するフラットバ
ーに金網等の金属製パネルを取付けてなるフェンス。