JPH0329383Y2 - - Google Patents

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JPH0329383Y2
JPH0329383Y2 JP3292986U JP3292986U JPH0329383Y2 JP H0329383 Y2 JPH0329383 Y2 JP H0329383Y2 JP 3292986 U JP3292986 U JP 3292986U JP 3292986 U JP3292986 U JP 3292986U JP H0329383 Y2 JPH0329383 Y2 JP H0329383Y2
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casing pipe
plate
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【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、アースアンカーを施工する際、ケー
シングパイプに砂礫等の流入防止のために取り付
けられるアースアンカー用逆流防止パツカーに関
する。
〈従来の技術〉 従来、地下水位が高い砂礫地盤等におけるアー
スアンカーの施工は、第5図に示すような方法で
行なわれている(実公昭56−15248号公報)。即
ち、ケーシングパイプ20の先端に止水型の掘削
ビツト21を嵌合、固定し、後端を山止め壁22
側に設置した図示しない回転衝撃式掘削機等で打
撃、回転させて、地盤23を所定深さまで掘削し
た後、PC鋼撚線などの引張用鋼材24をケーシ
ングパイプ20内に全長に亘つて挿入し、セメン
トミルクなどのグラウト材25を注入しつつケー
シングパイプ20を引き抜き、その後グラウト材
が適宜固まつたとき、引張用鋼材24に所定の引
張力を加えてプレストレスを与え、アンカー体を
形成している。
この場合、地下水位が高いので、ケーシングパ
イプ20を引き抜く際、パイプ先端の間隙26か
ら地下水や砂礫が矢印Xで示す如くケーシングパ
イプ20内に流入して、グラウト材25が逆流し
たり、引張用鋼材24がケーシングパイプと共に
抜けるなどの恐れがあるため、ケーシングパイプ
20の先端部内周に逆流防止バルブ27を取り付
けて、こような不具合の解消を図つている。この
逆流防止バルブ27は、中央に円孔28を有する
ゴム等の弾性材からなる環状体で、上記円孔28
を引張用鋼材24の外周に接触させてケーシング
パイプ先端方向に突出しており、注入時のグラウ
ト材25は矢印Yの如き流れを円孔を拡げて通す
一方、上記矢印Xの如きグラウト材等の逆流を、
円孔を引張用鋼材に密着するように縮めて遮断す
るようになつている。
〈考案が解決しようとする問題点〉 ところが、逆流防止バルブ27が地下水の圧力
を受けて引張用鋼材24に密着すると、ケーシン
グパイプ20の引き抜きの際、引き抜き力がこの
逆流防止バルブを介して引張用鋼材に伝わり、引
張用鋼材24がケーシングパイプ20と共に抜け
出てしまうという新たな欠点が明らかになり、ア
ンカー体の形成ができないという事態を惹起し
た。
そこで、本考案の目的は、地下水位が高い砂礫
地盤等におけるアースアンカーの施工に際してケ
ーシングパイプに取り付けられ、ケーシングパイ
プ引き抜き時に、パイプ内への砂礫等の流入を防
止できるとともに引張用鋼材を共に引き抜くこと
のないアースアンカー用逆流防止パツカーを提供
することである。
〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成するため、本考案のアースアン
カー用逆流防止パツカーは、中央に円孔を有し、
この円孔から半径方向に伸びる切欠きを放射状に
有する弾性材からなる板状体を、隣り合う一対の
板状体の一方の板状体の切欠きが軸方向に他方の
板状体で遮られるようにして、ケーシングパイプ
の先端部内周に軸方向に所定間隔で複数枚取り付
けてなることを特徴とする。
〈作用〉 ケーシングパイプの先端部内周に軸方向に所定
間隔で複数枚取り付けられた弾性材からなる板状
体は、中央の円孔周縁が上記ケーシングパイプに
挿入される引張用鋼材の外周に当接するととも
に、放射状の切欠きが互いに周方向に位相をずら
せて配置され、切欠きを軸方向に互いに遮り合う
ようになつている。従つて、ケーシングパイプを
引き抜きつつ、このの後端から加圧注入されるセ
メントミルク等のグラウト材は、上記切欠きを経
てケーシングパイプ先端から流出する一方、地下
水圧によつて先端からケーシングパイプ内へ流入
しようとする砂礫等は、引張用鋼材に密着するよ
うに円孔を閉じる複数枚の板状体で阻止され、ま
た板状体の引張用鋼材への密着力は上記切欠きに
よつて著しく低減するため、ケーシングパイプの
引き抜きと共に引張用鋼材が抜け出ることもな
い。
〈実施例〉 以下、本考案を図示の実施例により詳細に説明
する。
第1図は本考案の一実施例の一部破断斜視図で
あり、1はアースアンカーの施工に用いるケーシ
ングパイプ、2はこのケーシングパイプ1内に全
長にわたつて挿入される引張用鋼材としてのPC
鋼撚線を束ねたもの、3は中央に上記PC鋼撚線
2に外嵌する円孔3aを有し、この円孔3aから
半径方向に伸びる扇形の切欠き3b,3b,……
を放射状に有するゴムからなる板状体、4はこの
板状体3を軸方向に複数枚所定間隔で取り付け、
上記ケーシングパイプ1の先端部内周に装着した
ゴムからなる短管であり、上記板状体3と短管4
で逆流防止パツカー5を構成している。
上記板状体3は、第2図に示すように、円孔3
aの直径dがPC鋼撚線2の直径Dよりもやや小
さく、扇形の切欠き3bが1/16円周の幅を有して
1/16円周おきに8箇所設けられ、第3図に示すよ
うに、隣り合う一対の板状体3,3の一方の板状
体の切欠き3bが軸方向に他方の板状体で遮られ
るようにして、短管4と板状体3とを交互に4枚
取り付けられている。なお、上記板状体3と短管
4および短管4とケーシングパイプ1は、接着剤
等により強固に接着される。
上記構成の逆流防止パツカー5を用いたアース
アンカーの施工について、次に第4図を参照しつ
つ順に述べる。
(a) 先端部内周に逆流防止パツカー5を装着した
ケーシングパイプ1の先端に止水型の掘削ビツ
ト6を嵌合して円周方向に不動に固定した後、
後端を山止め壁7側に設置した図示しない回転
衝撃式掘削機で打撃、回転させて、地盤8を所
定深さまで掘削する。
(b) ケーシングパイプ1内に注入管9を介してセ
メントミルクなどのグラウト材10を注入する
(矢印A参照)。グラウト材10が逆流防止パツ
カー5の板状体3の切欠き3bを通つてケーシ
ングパイプ1内に充満したとき、注入管9を抜
き取る。
(c) 次に、PC鋼撚線2をケーシングパイプ1内
に逆流防止パツカー5の板状体の円孔3aを通
して掘削ビツト6まで挿通する。
(d) 蓋材12をケーシングパイプ1の後端内周に
摺動自在に密に嵌合し、この蓋材を貫く注入管
17を経てケーシングパイプ内にグラウト材1
0をさらに加圧注入(矢印B参照)しながら、
先端の掘削ビツト6を切り離してケーシングパ
イプ1を引き抜く。このとき、加圧注入される
グラウト材10は同様に板状体3の切欠き3b
を経てケーシングパイプ先端から流出する一
方、地下水位によつて矢印Cの如くケーシング
パイプ内へ流入しようとする砂礫等は、周方向
に互いに位相をずらせた切欠き3bを有し、小
径の円孔3aがパイプ先端に向かつて凸をなし
てPC鋼撚線2の外周に密着する複数枚の板状
体3によつて阻止される。また、上記切欠き3
bによつて板状体3のPC鋼撚線2への密着力
は、切欠きのない従来のものより著しく低減す
るため、ケーシングパイプ1の引き抜きと共に
PC鋼撚線2が抜け出ることもない。この加圧
注入によつて、グラウト材10が地盤8中へ拡
がつてアンカー効果を生じる。
(e) ケーシングパイプ1を抜き取つた後、山止め
壁7位置に対応するPC鋼撚線2の後端部に外
嵌しておいたゴム製のエアバツクでなるグラウ
トパツカー13を膨らませて孔口を止水し、孔
内へ注入管14を介してグラウト材10を2次
注入する(矢印E参照)。
(f) 最後に、孔内のグラウト材10が適宜固まつ
たとき、山止め壁7に横架した腹起し15,1
5に油圧ジヤツキ16を取り付け、PC鋼撚線
2端をこの油圧ジヤツキ16でつかんで、所定
の引張力を導入してグラウト材10にプレスト
レスを与え、アンカー体の形成を終える。
上記実施例では、板状体3の円孔3aをPC鋼
撚線2よりも小径にし、半径方向の放射状突出片
3cを8枚有する4枚の板状体3を切欠き3bの
位相を周方向に互いにずらせて短管に挾んで組み
付けているので、PC鋼撚線2の外周に凹凸があ
つても上記放射状突出片3cが容易かつ確実に密
着でき、地下水圧によるケーシングパイプ1内へ
の砂礫等の流入をより効果的に阻止できる。ま
た、同じゴムからなる短管と板状体とを一体にし
て逆流防止パツカー5としているので、ケーシン
グパイプ1の先端部内周への装着が容易かつ迅速
に行なえる。かかる逆流防止パツカー5を用いた
施工によつて、ケーシングパイプ引き抜き時の
PC鋼撚線2の共抜けが完全に防止できて、アー
スアンカーの造成が可能になるのは勿論、逆流に
よるケーシングパイプ後端からのグラウト材10
の流出が激減し、作業性および経済性が大いに向
上する。従来、1日当り1本程度だつたアースア
ンカーの造成は、本実施例により1日当り4本以
上となつた。
なお、板状体の弾性材は実施例のゴムに限らず
軟質合成樹脂でもよく、また引張用鋼材はPC鋼
撚線に限らずPC鋼棒でもよい。
〈考案の効果〉 以上の説明で明らかなように、本考案のアース
アンカー用逆流防止パツカーは、中央に円孔を有
し、この円孔から半径方向に伸びる切欠きを放射
状に有する弾性材からなる板状体は、隣り合う一
対の板状体の一方の板状体の切欠きが軸方向に他
方の板状体で遮られるようにして、ケーシングパ
イプの先端部内周に軸方向に所定間隔で複数枚取
り付けてなるので、ケーシングパイプ引き抜き時
に、地下水圧によるケーシングパイプ内への砂礫
等の流入を上記板状体で阻止できる一方、地下水
やグラウト材は板状体の切欠きを自由に通過し、
これらの圧力が板状体の円孔に接する引張用鋼材
に伝わらないため、引張用鋼材がケーシングパイ
プと共に抜け出ることもなく、能率的かつ経済的
なアンカー体の形成を可能にする。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の一部破断斜視図、
第2図は第1図の逆流防止パツカーの正面図、第
3図はこの逆流防止パツカーの半裁側面図、第4
図は上記実施例を用いたアースアンカーの施工手
順を示す断面図、第5図は従来の逆流防止パツカ
ーを備えたアースアンカーの施工図である。 1……ケーシングパイプ、2……PC鋼撚線、
3……板状体、3a……円孔、3b……切欠き、
4……短管、5……逆流防止パツカー、6……掘
削ビツト、7……山止め壁、8……地盤、10…
…グラウト材、16……油圧ジヤツキ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) アースアンカーを施工する際、ケーシングパ
    イプに砂礫等の流入防止のために取り付けられ
    るアースアンカー用逆流防止パツカーであつ
    て、 中央に円孔を有し、この円孔から半径方向に
    伸びる切欠きを放射状に有する弾性材からなる
    板状体を、隣り合う一対の板状体の一方の板状
    体の切欠きが軸方向に他方の板状体で遮られる
    ようにして、上記ケーシングパイプの先端部内
    周に軸方向に所定間隔で複数枚取り付けてなる
    ことを特徴とするアースアンカー用逆流防止パ
    ツカー。 (2) 上記実用新案登録請求の範囲第1項に記載の
    アースアンカー用逆流防止パツカーにおいて、
    上記板状体の円孔の直径が、上記ケーシングパ
    イプに挿入される引張用鋼材の直径よりも小さ
    いことを特徴とするアースアンカー用逆流防止
    パツカー。
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JP6370645B2 (ja) * 2014-09-04 2018-08-08 公益財団法人鉄道総合技術研究所 加圧注入型棒状補強体による土構造物の耐震・耐降雨対策斜面安定化工法

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