JP2003020640A - 鋼管柱列土留壁およびその構築方法並びにこれに使用する止水部材 - Google Patents

鋼管柱列土留壁およびその構築方法並びにこれに使用する止水部材

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JP2003020640A
JP2003020640A JP2001205628A JP2001205628A JP2003020640A JP 2003020640 A JP2003020640 A JP 2003020640A JP 2001205628 A JP2001205628 A JP 2001205628A JP 2001205628 A JP2001205628 A JP 2001205628A JP 2003020640 A JP2003020640 A JP 2003020640A
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pipe piles
water
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Atsushi Shibata
厚志 柴田
Mitsugi Otsuki
貢 大槻
Masayuki Tsuchiya
正幸 土谷
Hiroyuki Eguchi
宏幸 江口
Takashi Uehara
隆 上原
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼管柱列土留壁を無排土で構築できるように
する。 【解決手段】 鋼管パイル1を地中に所要の間隔2をお
いて、回転圧入あるいは打撃により建込んだ後、鋼管パ
イル1,1間に、H形鋼などの鋼材3aに、流体を圧入
することにより膨張する止水袋7を着設した止水部材3
aを圧入し、流体を圧入して止水袋7を膨張させて、こ
れを鋼管パイル1の外面に密着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の鋼管パイルを柱
列状に建て込んで構築する土留壁および構築方法並びに
それに使用する止水部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地下構造物等の建設にあたって構築され
る土留壁には各種あるが、その中で鋼管を芯材とした鋼
管柱列土留壁は、施工性と精度に優れるとともに遮水性
が良好なことから広く採用されている。
【0003】この鋼管柱列の土留壁は、従来、図9に示
すように、外側面に継手材11を設けた鋼管10を互いに継
手材11により連結しながら、ソイルセメント13を充填し
た掘削孔12に建て込んで造成するもので、いわゆるON
S工法として知られている。
【0004】ところで、この鋼管柱列土留壁では、ソイ
ルセメントの壁を造成するため、その施工においては、
セメント分を含んだ大量の排泥土が発生するが、これは
建設排泥土として、従来、指定された場所に運んで埋め
立て等により処理するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような状況か
ら、施工により発生した排泥土を脱水処理して減量化す
る方法や、土留め掘削土をセメント分を含まない状態で
処分できるようにするリサイクル施工法等が提案がなさ
れているが、従来工法の半分以下程度とはいえ、依然と
して未処理の残土が発生しており、この点の解決が課題
となっている。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので継手のない鋼管パイルを地盤に間
隔をおいて建込んだ後、各鋼管パイル間に止水部圧を圧
入することにより、ソイルセメント壁を造成することな
く、しかも遮水性も良好であるようにした、鋼管パイル
による土留壁を、無排土で構築することのできる鋼管柱
列土留壁およびその構築方法並びにこれに使用する止水
部材を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の鋼管柱列土留壁
の構築では、継手材を設けない通常の鋼管パイルを使用
する。鋼管パイルは、地中に所要の間隔をおいて建て込
む。建て込みの手段としては、押圧や回転や打撃等によ
る圧入、あるいは、鋼管パイル中にスクリューオーガを
挿入して、地盤の掘削と排土を行いながら鋼管パイルを
貫入するのが好適である。鋼管パイルの建て込み後は、
鋼管パイル相互間に、それら鋼管パイルの外周面に密着
する止水部材を、押圧や打撃により圧入することによ
り、鋼管パイルと止水部材とを接続して土留壁を構築す
る。
【0008】止水部材は、少なくとも、鋼管パイルが遮
断した水脈よりの漏水を防ぐに必要な長さのものを使用
し、鋼管パイルに密着するように施工する。止水部材と
しては、鋼管パイル間に圧入することにより、鋼管パイ
ルと密着し、背面地盤からの漏水を遮断できる構造のも
のが適用される。止水部材は、耐力のある鋼板や各種の
鋼材が使用でき、また、それら鋼材に鋼管パイルと密着
性を良好にするため、流体を圧入して膨張する止水袋を
設けることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付の図面を参照して説明する。図1、図2は本発明
工法により構築された土留壁を示し、図3は同工法で使
用する止水部材の一実施態様を示し、図4は止水部材に
よる止水処理工程を示したものであり、図5〜図8はそ
れぞれ止水部材の他の実施態様とそれによる止水処理状
態を示したものである。
【0010】図1〜図4において、Aは構築された鋼管
柱列土留壁、1は土留壁Aの構成部材である鋼管パイル
で、通常の鋼管を用い、土留壁Aを形成するに必要な長
に形成されている。土留壁Aを構築するには、まず、各
鋼管パイル1を互いに、止水部材3を挿入して止水処理
を施すに必要な間隔(間隙)2をおいて地中に建込む。
鋼管パイル1の建込みは、掘削土等の排出を防ぐため、
主として鋼管パイル1を回転圧入によって行ない、必要
に応じて打撃を補助手段として用いる。各鋼管パイル1
の建込み後は、それら鋼管パイル1相互の間隙2に止水
部材3を圧入する。
【0011】止水部材3(3a)は、図3に示すよう
に、ウェブ5の両端に、鋼管パイル1,1の間隙2より
長い巾のフランジ6を設けた長尺の鋼材(H形鋼等)4
aと、そのウェブ5の両側に、ゴムや合成樹脂等からな
る膨張可能な弾性の止水袋7が、ウェブ5のほぼ全長に
わたり、外周部(両側部、両端部)をウェブ5に接着剤
によりあるいは焼付けにより、袋状にして着設されてい
る。そして、この止水袋7の一端に(上端)には、止水
袋7の中に水や空気等の流体を圧入する注入手段(図示
を略す)が設けられており、流体を圧入することによっ
て、止水袋7は図3の鎖線で示すように膨張するように
なっている。
【0012】止水部材3aは、地下水脈等の必要な止水
域Bを越して必要な長さ根入れされた鋼管パイル1,1
の間隙2において、少なくとも止水域Bの上下全域をカ
バーするのに十分な長さ範囲に挿入される。挿入する手
段としては、主として打撃や圧入の方法によるが、それ
では挿入が困難な場合は、間隙2部分の地盤を細いオー
ガーなどを用いて脆弱化するのがよい。この場合、排土
量は少量に過ぎないので、その処理は殆ど問題とならな
い。
【0013】止水部材3の挿入は、図4(イ)のよう
に、弾性の止水袋7が縮形された状態で行う。そして、
止水部材3aの挿入後は、止水袋7の中に水や空気等の
流体を圧入して膨張させ、止水袋7の外面を対向する両
鋼管パイル1,1の外面に密着させ、土留壁Aの施工を
終えるのである。なお、建込んだ鋼管パイル1,1どう
しは、別途腹起し材等によって連結すればよい。土留壁
Aは、各鋼管パイル1,1間が止水部材3aによって水
密に塞がれ、遮水性は良好となる。
【0014】図5〜図8は、それぞれ本発明土留壁にお
いて使用する止水部材3の他の実施態様を示したもので
ある。図5に示す止水部材3b(3)は、断面V字形をし
た長尺の鋼材4bにより形成したもので、上記のような
止水袋7は設けられていない。この止水部材3bを鋼管
パイル1,1間に挿入するには、鋼材4bの両辺の外面
を両鋼管パイル1,1に密着させた状態で地盤に圧入あ
るいは打撃を加えて押し込むことになる。図6に示す止
水部材3c(3)は、帯状をなす長尺の鋼板4cにより形
成したもので、これも止水袋7は設けられていない。こ
の止水部材3cの場合も、鋼板4cの一側を対向する一
方の鋼管パイル1の外面に他側を他方の鋼管パイル1の
外面に密着させた状態で、圧入、打撃等により地盤に押
し込むことになる。
【0015】図7に示す止水部材3d(3)は、図5に示
す止水部材3bにおける鋼材4bの頂部に、その長さ方
向に沿って長く形成した止水袋7を着設したものであ
る。この止水部材3dは、図7(イ)に示すように、止水
袋7を縮形状態として、図5の実施態様におけるよう
に、鋼材4bを地盤に押し込んだ後図7(ロ)に示すよう
に、止水袋7に流体を圧入して膨張させ、止水袋7の外
面を両鋼管パイル1,1の外面に密着させるようにす
る。それにより、鋼材4bも同図矢印のように引かれて
鋼管パイル1,1との密着度が高まるようになる。
【0016】図8に示す止水部材3e(3)は、図6に示
す止水部材3cにおける鋼板4cの片面の一側寄りに、
その長手方向に沿って長く形成した止水袋7を着設した
ものである。この止水部材3eは、図8(イ)に示すよう
に、止水袋7を縮形状態として、図6の実施態様におけ
るように、鋼板4cを地盤に押し込んだ後、図8(ロ)の
ように、止水袋7に流体を圧入して膨張させ、止水袋7
の外面を鋼管パイル1の外面に密接させるようにする。
それによって、鋼板4cの鋼管パイル1,1に対する密
着度も高くなる。なお、この実施態様においては、図8
の鎖線で示すように、止水袋7を鋼板4cの他側にも設
けることができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、鋼管柱
列土留壁の構築において、土留壁の主要材である鋼管パ
イルを地中に圧入により建込むので、従来の工法に比べ
ソイルセメントや掘削土を発生することなく施工がで
き、発生した排泥土の処理を行なう必要がなく、したが
って建設コストの低減が図れる。また、止水部材は、建
て込んだ鋼管パイルの間に圧入して鋼管パイルと密着さ
せるので、施工が容易であるとともに遮水性にも十分な
効果が期待できる。
【0018】そして、構築された土留壁は、ソイルセメ
ント壁を要しないので建設費が安価である。また、止水
部材は構造が簡単で安価に提供できるとともに、施工性
も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明土留壁の一実施態様を示す正面図であ
る。
【図2】同平断面図である。
【図3】止水部材の一実施態様を示す平断面図である。
【図4】(イ)、(ロ)は止水部材の施工状態を説明する平
断面図である。
【図5】止水部材の他の実施態様およびその施工例を示
す平断面図である。
【図6】同さらに他の実施態様およびその施工例を示す
平断面図である。
【図7】は止水部材のさらに他の実施態様を示し、(ロ)
はその施工例を示したものである。
【図8】(イ)は止水部材のさらに他の実施態様を示し、
(ロ)はその施工例を示したものである。
【図9】従来の鋼管柱列土留壁を示した平面図である。
【符号の説明】
A 鋼管柱列土留壁 1 鋼管パイル 2 間隙(間隔) 3,3a〜3e 止水部材 4a〜4c 鋼材 7 止水袋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土谷 正幸 東京都中央区日本橋室町3−1−3 株式 会社クボタ東京本社内 (72)発明者 江口 宏幸 東京都中央区日本橋室町3−1−3 株式 会社クボタ東京本社内 (72)発明者 上原 隆 東京都中央区日本橋室町3−1−3 株式 会社クボタ東京本社内 Fターム(参考) 2D049 EA01 FB03 FB14 FD00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の鋼管パイルが、地中に所要の間隔
    をおいて柱列状に建込まれており、それら鋼管パイル
    が、互いにそれらの間隔内に圧入されて鋼管パイルを密
    着する止水部材により接続されていることを特徴とす
    る、鋼管柱列土留壁。
  2. 【請求項2】 鋼管パイルを互いに所要の間隔をおい
    て、地中に圧入した後、鋼管パイルどうしの上記間隔内
    地盤に、それら鋼管パイルに密着する止水部材を圧入す
    ることを特徴とする、鋼管柱列土留壁の構築方法。
  3. 【請求項3】 土留壁を構成する鋼管パイルの長さ方向
    に延長する鋼材の片側または両側に、流体の圧入によっ
    て膨張する弾性の止水袋を着設したことを特徴とする、
    鋼管柱列土留壁において使用される止水部材。
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