JPH03293472A - コンクリート型枠用塗装木質板およびその製造方法 - Google Patents

コンクリート型枠用塗装木質板およびその製造方法

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JPH03293472A
JPH03293472A JP2095661A JP9566190A JPH03293472A JP H03293472 A JPH03293472 A JP H03293472A JP 2095661 A JP2095661 A JP 2095661A JP 9566190 A JP9566190 A JP 9566190A JP H03293472 A JPH03293472 A JP H03293472A
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aqueous
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邦彦 近藤
Takanari Kawamura
隆也 川村
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なコンクリート型枠用塗装木質板およびそ
の製造方法に関するもので、その目的とするところは、
コンクリートの硬化を妨げることなく、かつ、型枠とコ
ンクリートの剥離が容易で、しかも平滑で光沢を有する
コンクリート硬化面を得ることができるコンクリート型
枠用塗装木質板を提供することにある。
〔従来の技術〕
近年、コンクリート型枠用木質板、特にコンクリート型
枠用合板は原木の枯渇等の事情からコンクリートの硬化
不良を起し易い不純物(糖質成分等)を多く含む木材が
素材に使用されるようになってきた。
その結果、コンクリートの硬化不良により施工表面が固
まり難く、また、粉吹きが多くなる等平滑性が損なわれ
ると共に、型枠合板の表面にコンクリートの断片(ノロ
)が付着するようになり、型枠としての再使用が不可能
となる等の重大な問題が生じ、その解決が急がれている
そこで、この付着物を除去するため、ケレンがけが行わ
れているが、そ9結果、型枠合板表面が荒されたり欠損
したりしてしまうため、転用回数が低下し、再使用が困
難となる等の問題点を有する。
この問題点を解決する手段として、従来からコンクリー
ト型枠用合板の表面に溶剤型ウレタン塗料や無溶剤型ウ
レタン塗料等を塗装したコンクリート型枠用塗装合板の
使用が試みられている。
[発明が解決しようとする課題1 しかしながら、溶剤型ウレタン塗料は、生産性や作業性
が悪いのみならず、使用する有機溶剤が作業員の健康を
害する等の理由により労働安全衛生上の規制が強化され
つつある。
一方、無溶剤型ウレタン塗料は、基板となる木質材料と
の濡れ性が悪く、塗布時に巻き込み泡が多くなり、また
、基板の導管中に存在する水分と架橋剤であるイソシア
ネート化合物が反応して炭酸ガスを発生し、これが塗膜
中に気泡を形成させる原因となる等、多くの問題点を有
している。すなわち、濡れ性が悪く、かつ、水分との反
応性の高い無溶剤型ウレタン塗料を木質基板の上塗り樹
脂液(トップコート)に使用するためには、塗膜が平滑
で造膜速度が速く、かつ、膜中の水分ができるだけ少な
いうえに木質基板との濡れや上塗り樹脂層との密着性が
優れた下塗り樹脂液(アンダーコート)による前処理が
必要である。
[課題を解決するための手段] 本発明者らはこれら多くの問題点を解決するため種々研
究を重ねた結果、合板等のごとき木質板の表面に高価な
無溶剤型ウレタン塗料または紫外線硬化型ウレタン塗料
を塗装する前に、安価な水性ラテックスおよび/または
水性樹脂エマルジョン(以下、単に水性エマルジョンと
いう)、イソシアネート化合物、および充填剤を主成分
とする樹脂液(下塗り塗料)を下塗り塗装し、木質板の
目止めを施した後、無溶剤型ウレタン塗料または紫外線
硬化型ウレタン塗料(上塗り塗料)を上塗り塗装するこ
とにより、上記従来の課題を解決したコンクリート型枠
用塗装木質板を得ることができることを見出し、先に提
案した(特願平1−341125号)。
しかしながら更に研究を進めた結果、上記組成の下塗り
塗料に、更に架橋剤として分子中に2個以上のアジリジ
ニル基を有する多官能アジリジン化合物c以下、単に多
官能アジリジン化合物という)を配合するか、またはイ
ソシアネート化合物に代えて多官能アジリジン化合物を
配合すると、上塗り塗料の付着性が向上すると共に塗膜
が安定し、上塗り塗膜の強度が向上すること、および下
塗り塗料の可使時間がイソシアネート化合物単独の場合
よりも著しく延長できることを見出して本発明を完成し
た。
すなわち、本発明は、 (1)■水性ラテックスおよび/または水性エマルジョ
ン、イソシアネート化合物および/または多官能アジリ
ジン化合物、および充填剤を主成分とする下塗り樹脂層
、 ■水性ラテックスおよび/または水性エマルジョン、イ
ソシアネート化合物および/または多官能アジリジン化
合物、天然または/:!3よび合成増粘剤、および充填
剤を主成分とする下塗り樹脂層、または ■水性ラテックスおよび/または水性エマルジョン、イ
ソシアネート化合物および/または多官能アジリジン化
合物、ホルムア(2) ルデヒド系樹脂、樹脂用硬化剤、および充填剤を主成分
とする下塗り樹脂層、と 無溶剤型ウレタン塗料または紫外線硬化型ウレタン塗料
を主成分とする上塗り樹脂層 とを有する木質板から成るコンクリート型枠用塗装木質
板、ならびに 木質板の表面に、■水性ラテックスおよび/または水性
エマルジョン、イソシアネート化合物および/または多
官能アジリジン化合物、および充填剤を主成分とする下
塗り樹脂液、■水性ラテックスおよび/または水性エマ
ルジョン、イソシアネート化合物および/または多官能
アジリジン化合物、天然または/および合成増粘剤、お
よび充填剤を主成分とする下塗り樹脂層、または■水性
ラテックスおよび/または水性エマルジョン、イソシア
ネート化合物および/または多官能アジリジン化合物、
ホルムアルデヒド系樹脂、樹脂用硬化剤、および充填剤
を主成分とする下塗り樹脂液、を塗布した後乾燥、硬化
せしめて均一な樹脂皮膜を形成する第1工程と、 該樹脂皮膜の上に無溶剤型ウレタン塗料または紫外線硬
化型ウレタン塗料を主成分とする上塗り樹脂液を塗布し
た後硬化せしめて均一な樹脂皮膜を形成する第2工程と
から成るコンクリート型枠用塗装木質板の製造方法、 よりなるものである。
上塗り樹脂液用の無溶剤型ウレタン塗料または紫外線硬
化型ウレタン塗料は、従来の溶剤型ウレタン塗料、溶剤
型アクリル塗料、ポリ塩化ビニリデン塗料と比較して、
作業環境、生産性、コンクリートに対する剥離性、コン
クリート成形物の仕上り面の平滑性が良い等コンクリー
ト型枠用塗料として多くの優れた特長を有しており、従
って、この塗料を塗装した合板はコンクリート型枠とし
ての転用回数も多い。
しかし、これらの塗料を合板表面に直接塗布すると、導
管孔や表原板の割れに起因する巻き込み泡による空気が
塗膜に入り込み、気泡を形成して表面の平滑性を損なう
という欠点を生ずる。また、合板に含まれる水分とイソ
シアネートが反応して炭酸ガスが放出されることによっ
て塗装面の平滑性を失ったり硬化不良を引き起こす原因
となる。さらに、導管孔や原板割れ等の間隙に高価な無
溶剤型ウレタン塗料または紫外線硬化型ウレタン塗料が
浸透、充填するため該塗料を多量に消費することになり
経済的にも好ましくない。
そこで、本発明は、この上塗り樹脂層と木質板との間に
、新たに上塗り樹脂と密着性が良いのみならず、木質板
とも濡れや密着性が良く、しかも耐水性に優れ、透水性
の少ない、かつ、安価な水性ラテックスおよび/または
水性エマルジョン、架橋剤として多官能アジリジン化合
物単独または多官能アジリジン化合物とイソシアネート
化合物、および充填剤を主成分とする下塗り樹脂層を設
けることにより上記問題点を完全に解決したものである
以下、下塗り樹脂液(下塗り塗料)および上塗り樹脂液
(上塗り塗料)について述べるが、特記しない限り部は
重量部、%は重量%を示す。
本発明において、下塗り樹脂液として使用する水性ラテ
ックスまたは水性エマルジョンは、具体的には、クロロ
ブレン系ラテックス、ポリアクリルエステル系ラテック
ス、ポリ塩化ビニリデン系ラテックス、スチレン・ブク
ジエン系ラテックス、およびポリウレタン系エマルジョ
ン、ポリエステル系エマルジョン、エポキシ樹脂系エマ
ルジョン、酢酸ビニール系エマルジョン、酢酸ビニール
・アクリル系エマルジョン等、従来から公知の水性ラテ
ックスまたは水性エマルジョンを挙げることができる。
これらの水性ラテックスまたは水性エマルジョンは、下
塗り樹脂液全量に対し20〜80%程度使用するもので
あるが、好ましくは35〜60%の範囲内が適当である
。水性ラテックスまたは水性エマルジョンの使用量がこ
れ以下になると造膜性が低下し、塗膜にクラックが発生
し易くなり、一方、これ以上になると造膜性は良いが、
種類により上塗り樹脂液との密着性が低下する。
水性ラテックスまたは水性エマルジョンは、通常固形分
35〜60%のものが使用される。
また、イソシアネート化合物としては、分子内に2個以
上のイソシアネート基を有する化合物が好ましく、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネート、キシリデンジ
イソシアネート、ナフタリンジイソシアネートのような
ジイソシアネート類やウレタンプレポリマーと呼ばれる
ポリエーテルまたはポリエステルとイソシアネート基を
残存させたものでもよい。
この内、ジフェニルメタンジイソシアネートが特に好ま
しい。これらイソシアネート化合物の配合量は、水性ラ
テックスまたは水性エマルジョン 100部に対し1〜
50部程度が好ましい。
イソシアネート化合物の使用量がこれ以下になると耐水
性が低下し、一方、これ以上になると充填部が発泡して
平滑な塗膜を得ることが困難となる。
多官能アジリジン化合物とは、分子内に一般式 (但し、式中R1、R2、R3およびR4は同一または
異なって、それぞれ水素原子または炭素原子数1〜4の
アルキル基を示す。) で表されるアジリジニル基を2個以上有するものである
多官能アジリジン化合物の具体的例としては、トリメチ
ロールプロパントリス(3−(1−アジリジニル)プロ
ピオネート]、トリメチロールプロパントリス[3−(
1−アジリジニル)ブチレート]、トリメチロールプロ
パントリス[3−(1−(2−メチル)アジリジニル)
プロピオネート]、トリメチロールプロパントリス[3
−(1−アジリジニル)−2−メチルプロピオネート]
、ペンタエリスリトールトリス[3−(1−アジリジニ
ル)プロピオネート] ペンタエリスリトールテトラ[
3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、ジフェニ
ルメタン−4,4′−ビスーN、N′エチレンウレア、
1,6−へキサメチレンビス−N、N’ −エチレンウ
レア、2,4.6−(トリエチレンイミノ) =Syn
−トリアジン、ビス(1−(2−エチル)アジリジニル
]ベンゼンー1,3−カルボン酸アミド等が挙げられる
多官能アジリジン化合物は、水性ラテックスの架橋剤と
して用いられる。配合量は、水性ラテックス100重量
部に対して0.1〜10重量部の比率で用いられる。0
.1重量部未満では塗膜の強度が不十分となり、また、
10重量部を超えての添加は経済的でない。
さらに、天然または合成増粘剤としては、アラビアゴム
、アルギン酸、カゼイン、グルテン、澱粉類、天然ガム
類、およびポリビニールアルコール、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセル
ロース、アルギン酸ナトリウム、カゼインナトリウム等
がある。これら天然または合成増粘剤の配合量は、水性
ラテックスまたは水性エマルジョン100部に対し1〜
50部程度使用するものであるが、好ましくは、1〜3
0部の範囲内が適当である。天然または合成増粘剤の使
用量がこれ以下になると増粘効果が得られなくなり、−
万、これ以上になると塗膜の耐水性が低下する。
また、充填剤としては、炭酸カルシウム、ゼオライト、
タルク、クレー、ベントナイト、珪藻土、マイカ、木粉
等がある。これら充填剤の配合量は、水性ラテックスま
たは水性エマルジョン100部に対し20〜200部程
度使用するものであるが、好ましくは、50〜150部
の範囲内が適当である。充填剤の使用量がこれ以下にな
ると、木質基板の導管孔や溝割れ部への充填効果が低下
して塗膜の平滑性が損なわれる。
方、これ以上になると耐水性、耐クラツク性が低下して
しまう。
ホルムアルデヒド系樹脂としては、ユリア樹脂、メラミ
ン樹脂、ユリア・メラミン共縮合樹脂、グアナミン樹脂
、フェノール樹脂、アミン樹脂、変性フェノール樹脂、
レゾルシノール樹脂等、従来公知のホルムアルデヒド系
樹脂が使用でき、これらホルムアルデヒド系樹脂の配合
量は、水性ラテックスまたは水性エマルジョン100部
に対し10〜80部程度使用するものであるが、好まし
くは、30〜50部の範囲内が適当である。ホルムアル
デヒド系樹脂の使用量がこれ以下になると塗膜に硬さと
、より強力な耐水性の付与が望めなくなる。一方、これ
以上になると、耐クラツク性が低下する。
ホルムアルデヒド系樹脂用硬化剤としては、有機スルホ
ン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、塩化アンモニウム
、パラホルムアルデヒド等、従来から公知の硬化剤が使
用できる。
本発明の下塗り樹脂液にはこれら各成分のほかに、必要
に応じて、シリコーン等のごとき消泡剤、アクリルコポ
リマー等の成分からなるしオロジー改質剤(粘性付与剤
)、パラフィンエマルジョン、シリコン樹脂、フッソ樹
脂等のごとき撥水剤、ホルマリンや有機スズ系、ハロゲ
ン化フェノール系、有機ヨウ素系等の防カビ剤、酸化チ
タン、カーボンブラック、ベンガラ、黄鉛、EMカラー
、AMカラー等のごとき無機系または有機系の着色剤等
が適宜添加、使用できる。
これらの化合物からなる下塗り樹脂液は、合板等の木質
板の表面に、フローコーター、ロールコータ−、スプレ
ー、刷毛、スクイズコーク−、ナイフコーク−等を用い
、湿潤物として50〜300g/m’程度均一に塗布す
る0次ぎに、50〜100℃の乾燥機により乾燥した後
、必要に応じサンダーにて塗布面を平滑に研磨すること
によって、合板表面に均一な下塗り樹脂皮膜層を形成す
ることができる。
湿潤状態の下塗り樹脂液は、1回で塗布しても良いが、
数回に分けて塗布、乾燥工程を繰り返すことにより平滑
な下塗り塗装合板を得ることができる。
本発明は、このようにして得られた下塗り塗装済合板に
、無溶剤型ウレタン塗料または紫外線硬化型ウレタン塗
料を主成分とする樹脂液を上塗り塗装する。
本発明において、上塗り樹脂液として使用する無溶剤型
ウレタン塗料としては、水酸基を2個以上有する化合物
(以下ポリオールという)を主成分とし、これに触媒、
顔料の添加剤を混合して成る第1液と、イソシアネート
基を2個以上有する化合物(以下ポリイソシアネートと
いう)を主成分とする第2液から成るものである。ポリ
オール成分としては、−Mにポリウレタン合成に使用さ
れるものでも使用できる0例えば、ポリエーテルポリオ
ール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリ
オール、ポリブタジェンポリオール、等を単独または混
合して使用することができ、使用温度において液状のも
のが好ましい、ポリイソシアネートとしては、トリレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート
、ポリメリックメチレンジイソシアネート(MDI)、
ヘキサメチレンジイソシアネート等の一般にウレタンの
合成に使用されているものであり、ポリオールと一部反
応させて得られる末端イソシアネートのプレポリマーも
使用できる。ポリイソシアネートは使用温度において液
状であるものが好ましい、硬化速度を調整するためには
触媒を使用する。また、硬化した塗装板を着色する場合
には顔料を適宜添加することができる。その他、消泡剤
、平滑剤等の助剤も使用することができる。これらの添
加剤はポリオールを主成分とする第1液に添加すること
が好ましい。
また、紫外線硬化型ウレタン塗料としては、アクリル酸
、メタクリル酸と水酸基を2個以上有する化合物のモノ
エステルで、水酸基の残った化合物と前記ポリイソシア
ネートの反応により得るウレタン化アクリル酸またはメ
タクリル酸エステルをモノマーとして重合するものであ
る。このモノマーに重合開始剤、光増感剤、希釈モノマ
ー、消泡剤等を添加してなるものである。紫外線硬化型
ウレタン塗料は合板に塗装した後、紫外線を照射するこ
とにより硬化するものである。
これらの無溶剤型ウレタン塗料または紫外線硬化型ウレ
タン塗料の塗装法としては、下塗り樹脂液と同様の方法
で塗装が可能である。これらの塗料を上塗り樹脂液とし
て使用すると、下塗り樹脂層によって合板等、木質板の
導管孔や原板の割れ部分が補修され、かつ、合板からの
水分が遮断されているため、平滑な塗装面が得られる。
[実施例] 次に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
実施例1 水性ラテックス(日本合成ゴム■製、 JSR−0668)20部および水性エマルジョン(日
本合成ゴム■製、AE516)30部に分散剤として1
0%へキサメタリン酸ソーダ1部を混合した後、充填剤
として重質炭酸カルシウム(白石工業■製、P−10)
40部を投入し、デイスパーで撹拌した。
次に、着色剤として黄色ベンガラ4.5部を加え、充分
に混合、分散した後、水5部を添加して粘度を200〜
300ポイズ/25℃に調節した。
さらに、架橋剤として液状のジフェニルメタンジイソシ
アネート化合物(NGO含有率31.3%)4部および
架橋剤としてトリメチロールプロパントリス[3−(1
−アジリジニル)プロピオネート] 1部を加え、素早
く混合して下塗り塗料を調製した。
この下塗り塗料を厚さ12mmのJAS型枠合板の表面
に、塗布量が90〜HOglrdになるようにナイフコ
ーターにより均一に塗布した。
下塗り塗料を塗布した合板を、70°Cの熱風乾燥機で
10分間乾燥した後、粒度#120のベルトサングーに
より表面を研磨した。
この操作を2回繰り返して下塗り樹脂層を形成した。
該下塗り樹脂層を有する塗装合板の表面に、上塗り塗料
として無溶剤型ウレタン(■ホーネンコーポレーション
製、CP N −064)  100部に架橋剤(同社
製、CP−B)65部を回転速度250Orpmの回転
ローターで素早く混合したものを吐出した。
吐出した無溶剤型の上塗り塗料を、次いでスクイズロー
ルにより70〜100μmの膜厚に均一に引き伸ばした
後、該上塗り塗料を硬化させるために、この塗装合板を
90℃の乾燥機中に10分間保持して本発明のコンクリ
ート型枠用塗装合板を得た。
実施例2 実施例1の下塗り塗料に、さらに合成増粘剤としてヒド
ロキシプロピルメチルセルロース(信越化学工業■製、
メトローズ65SH−4OO)の5%水溶液20部を配
合することによって下塗り塗料を調製した。この下塗り
塗料を使用したほかは実施例1と同様にして本発明のコ
ンクリート型枠用塗装合板を得た。
実施例3 実施例1の下塗り塗料に、さらにホルムアルデヒド系樹
脂として水溶性メラミン樹脂液(■ホーネンコーポレー
ション製、ML−044)40部と樹脂用硬化剤として
塩化アンモニウム2部を配合すると共に、充填剤として
重質炭酸カルシウムの代わりにカオリン(上屋カオリン
工業■製、STカカオン)30部を使用することによっ
て下塗り塗料を調製した。この下塗り塗料を使用したほ
かは実施例1と同様にして本発明のコンクリート型枠用
塗装合板を得た。
実施例4 実施例1で上塗り塗料として使用した無溶剤型ウレタン
塗料の代わりに紫外線硬化型ウレタン塗料(第一工業製
薬■製、ニュウフロンティア5K−1)を使用し、この
上塗り塗料なフローコーターにより塗布量35〜40g
/m’になるように実施例1と同じ下塗り樹脂層を有す
る塗装合板の表面に′均一に塗布した。
該上塗り塗料を塗布した合板は、間隙3cm幅に200
Wの紫外線ランプが2個設置されているオーブンの中を
通過させて上塗り樹脂層を硬化させ、本発明のコンクリ
ート型枠用塗装合板を得た。
実施例5 実施例1の下塗り塗料において、イソシアネート化合物
を加えることなく、架橋剤としてジフェニルメタン−4
,4′−ビスーN、N′エチレンウレアを1部添加混合
して本発明のコンクリート型枠用塗装合板を得た。
比較例1 実施例1で製造した下塗り樹脂層のみを有する塗装合板
をコンクリート型枠用塗装合板とした。
比較例2 実施例1で上塗り塗料として使用した無溶剤型ウレタン
塗料を、下塗り塗料を塗布することなく、直接厚さ12
mmのJAS型枠合板の表面に塗布してコンクリート型
枠用塗装合板とした。
比較例3 実施例4で上塗り塗料として使用した紫外線硬化型ウレ
タン塗料を、下塗り塗料を塗布することなく、直接厚さ
12mmのJAS型枠合板の表面に塗布してコンクリー
ト型枠用塗装合板とした。
これら実施例および比較例により製造したコンクリート
型枠用塗装合板の性能を測定した結果を第1表に示す。
表中の各試験は次ぎの方法による。
1)煮沸剥離試験 試験片として1辺が75mmの正方形状のものを4片づ
つ作成した。その試験片を沸とう水中に4時間浸せきし
た後、60℃±3℃で20時間乾燥し、さらに沸とう水
中に4時間浸せきした後、60±3℃で3時間乾燥して
、塗装面の剥離状態を測定した。剥離しない部分の長さ
がそれぞれの側面において250mm以上を合格とした
2)寒熱繰返しC試験 試験片として1辺が150mmの正方形状のものを2片
ずつ作成した。その試験片を金属わくに固定し、60℃
±3℃の恒温器中に2時間放置した後、−20℃±3℃
の恒温器中に2時間放置する工程を2回繰り返し、室温
に達するまで放置した後、表面にわれ、ふくれ、しわ、
変色および目やせを生ぜず、寸法が安定しているものを
合格とした。
3)平面引張り試験 試験片の表面中央に1辺が20mmの正方形状の接着面
を有する金属盤をシアノアクリレート系接着剤を用いて
接着し、周囲に台板合板に達する深さの切りきすをつけ
た後、平面引張り試験を行った。
4辺の試験片の平均接着力が10kg/cm”以上を合
格とした。
4)耐アルカリ試験 試験片を水平に置いた後、試験片の表面に1%水酸化ナ
トリウム水溶液を満した時計圧を被覆した後、室温で7
日間放置した。表面を水洗し肉眼により観察して表面状
態を比較した。
表中の各項目の判断は下記の基準により行つた。
1)コンクリートの硬化状態 ポルトランドセメント:水=3=1で配合したセメント
ペーストを上記各塗装合板で作った型枠300x 3o
ox 50mmの中に流し込み室温で3日間放置した後
、これを解体しコンクリート表面の粉吹き状態を肉眼で
観察した。
2)型枠とコンクリートの剥離状況 コンクリートの硬化状態試験を5回繰り返した後の塗装
合板とモルタル面の平面剥離状況で判断した。
3)コンクリート硬化面の平滑性 上記1)のコンクリート硬化状態の試験後、その表面の
平滑性を比較した。
4)型枠の転用回数 上記1)のコンクリートの硬化状態の試験方法により塗
装合板の表面にクラックが入り剥離困難になるか、表層
が破壊、またはノロが剥離困難になるまでの転用回数を
測定した。
[発明の効果] 本発明のごとく、木質板の表面に水性ラテックスおよび
/または水性エマルジョン、架橋剤として多官能アジリ
ジン化合物単独または多官能アジリジン化合物とイソシ
アネート化合物、および充填剤を主成分とする下塗り樹
脂層と無溶剤型ウレタン塗料または紫外線硬化型ウレタ
ン塗料を主成分とする上塗り樹脂層を設けることにより
、表面樹脂層への気泡の混入を防止し、平滑で光沢のあ
るコンクリート型枠用塗装木質板を安価に製造すること
ができるのみならず、該コンクリート型枠用塗装木質板
はコンクリートの硬化不良を起し易い成分を多く含む南
洋材、アフリカ材を基材として使用しても同等問題無く
、通常のコンクリート型枠以上の転用回数が可能となる
。また、該コンクリート型枠用塗装木質板は、コンクリ
ートの硬化を妨げることなく、型枠とコンクリートの剥
離が容易で、しかも平滑で光沢を有するコンクリート成
形物の硬化面を得ることができるという著しい技術進歩
をもたらしたものである。
特 許 出 願 人

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)水性ラテックスおよび/または水性樹脂エマルジ
    ョン、イソシアネート化合物および/または分子中に2
    個以上のアジリジニル基を有する多官能アジリジン化合
    物、および充填剤を主成分とする下塗り樹脂層と無溶剤
    型ウレタン塗料または紫外線硬化型ウレタン塗料を主成
    分とする上塗り樹脂層とを有する木質板から成るコンク
    リート型枠用塗装木質板。
  2. (2)水性ラテックスおよび/または水性樹脂エマルジ
    ョン、イソシアネート化合物および/または分子中に2
    個以上のアジリジニル基を有する多官能アジリジン化合
    物、天然または/および合成増粘剤、および充填剤を主
    成分とする下塗り樹脂層と無溶剤型ウレタン塗料または
    紫外線硬化型ウレタン塗料を主成分とする上塗り樹脂層
    とを有する木質板から成るコンクリート型枠用塗装木質
    板。
  3. (3)水性ラテックスおよび/または水性樹脂エマルジ
    ョン、イソシアネート化合物および/または分子中に2
    個以上のアジリジニル基を有する多官能アジリジン化合
    物、ホルムアルデヒド系樹脂、樹脂用硬化剤、および充
    填剤を主成分とする下塗り樹脂層と無溶剤型ウレタン塗
    料または紫外線硬化型ウレタン塗料を主成分とする上塗
    り樹脂層とを有する木質板から成るコンクリート型枠用
    塗装木質板。
  4. (4)木質板の表面に、水性ラテックスおよび/または
    水性樹脂エマルジョン、イソシアネート化合物および/
    または分子中に2個以上のアジリジニル基を有する多官
    能アジリジン化合物、および充填剤を主成分とする下塗
    り樹脂液を塗布した後乾燥、硬化せしめて均一な樹脂皮
    膜を形成する第1工程と、該樹脂皮膜の上に無溶剤型ウ
    レタン塗料または紫外線硬化型ウレタン塗料を主成分と
    する上塗り樹脂液を塗布した後硬化せしめて均一な樹脂
    皮膜を形成する第2工程とから成るコンクリート型枠用
    塗装木質板の製造方法。
  5. (5)木質板の表面に、水性ラテックスおよび/または
    水性樹脂エマルジョン、イソシアネート化合物および/
    または分子中に2個以上のアジリジニル基を有する多官
    能アジリジン化合物、天然または/および合成増粘剤、
    および充填剤を主成分とする下塗り樹脂液を塗布した後
    乾燥、硬化せしめて均一な樹脂皮膜を形成する第1工程
    と、該樹脂皮膜の上に無溶剤型ウレタン塗料または紫外
    線硬化型ウレタン塗料を主成分とする上塗り樹脂液を塗
    布した後硬化せしめて均一な樹脂皮膜を形成する第2工
    程とから成るコンクリート型枠用塗装木質板の製造方法
  6. (6)木質板の表面に、水性ラテックスおよび/または
    水性樹脂エマルジョン、イソシアネート化合物および/
    または分子中に2個以上のアジリジニル基を有する多官
    能アジリジン化合物、ホルムアルデヒド系樹脂、樹脂用
    硬化剤、および充填剤を主成分とする下塗り樹脂液を塗
    布した後乾燥、硬化せしめて均一な樹脂皮膜を形成する
    第1工程と、該樹脂皮膜の上に無溶剤型ウレタン塗料ま
    たは紫外線硬化型ウレタン塗料を主成分とする上塗り樹
    脂液を塗布した後硬化せしめて均一な樹脂皮膜を形成す
    る第2工程とから成るコンクリート型枠用塗装木質板の
    製造方法。
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