JPH03290334A

JPH03290334A - 低温融着性ガラス組成物

Info

Publication number: JPH03290334A
Application number: JP9078890A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Kijima; 健木島; Hideto Sakaguchi; 英人坂口
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 1990-04-04
Filing date: 1990-04-04
Publication date: 1991-12-20
Anticipated expiration: 2014-10-25
Also published as: JP2966030B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、磁気ヘッド等の空隙部に充填され比較的低温
にて融着処理が可能な低温融着性ガラス組成物に関する
ものである。

〔従来の技術〕

近年、ビデオテープレコーダ等の磁気記録再生装置には
高密度の記録再生機能が要求され、これに伴い、磁気ヘ
ッドも、高密度記録再生を行い得るものが求められてい
る。そこで、高透磁率を有する酸化’［竹材料、例えば
フェライト等からなるブロックのギャップ対向面に、高
透磁率及び高飽和磁束密度を有する合金磁性材料、例え
ばセンダスト合金等からなる薄膜を形成し、一対の上記
各ブロックをガラス等で相互に融着させてなるコアを使
用した磁気ヘッドが用いられるようになってきている。

従来、上記ガラスとしては、通常、鉛を主成分とした低
温融着性ガラスが使用されている。

〔発明が解決しようとする課題］ところが上記従来の低温融着性ガラスを用いて融着され
た磁気ヘッドにおいては、（イ）ガラスと磁気ヘッドにおける酸化物磁性材料及び
合金磁性材料との界面に核化と呼ばれる酸素を発生する
反応が生しる。これにより、上記磁性材料には、界面近
傍に酸化による磁性を損失した部分が発生し、磁気特性
が低下する一因となっている。

（ロ）上記低温融着性ガラスは、核化の生じた部分で割
れ欠けを生じ易く、製造された磁気ヘッドの歩留りの低
下を招いている。

（ハ）低温融着性ガラスは一般に硬度が低く、例えば５
００°Ｃ以下で溶着可能なガラスはビッカース硬度が３
００以上である物は少ない。

また、上記磁性材料はビッカース硬度が５００以上であ
る物が多い。これにより、上記磁気ヘッドのギャップに
充填したガラス部分は、磁性材料で構成されたコアに比
べて早期に摩耗しがちとなる。一方、硬度を大きくする
成分を多く含むと、通常、ガラスの粘度が大きくなり、
融着時のガラスの流れが悪化する。

（ニ）低温融着性ガラスは一般にアルカリ金属酸化物を
有する物が多く、耐水性に欠けることが多い。

等の問題点を有している。

〔課題を解決するための手段〕

そこで、本願発明者等は、上記従来の問題点に鑑み、特
に、前記酸化物磁性材料と合金磁性材料とから成る磁気
ヘッドの作製に用いられる低温融着性ガラスにつき鋭意
研究を重ねた結果、上記酸化物磁性材料及び合金磁性材
料双方との界面近傍で核化が抑制されるガラス組成物を
新たに知見し、本発明をなすに至った。

すなわち、本発明に係る低温融着性ガラス組成物は、Ｓ
ｉＯ□５〜８重量％、ＰｂＯ６０〜７０重量％、Ｂｚ　
Ｃｈ　６〜８重量％、ＳｒＯ１〜３重量％、Ｔｉ、ｏ１
２〜１６重量％、ＺｒＯ２１〜３重量％に、さらにＭｎ
０□３重量％以下とＦｅ。

０３４重量％以下との少なくとも一方（但し、双方含む
場合は合計の含有率が３〜７重量％）を添加して成るこ
とを特徴としている。

〔作　用〕

上記構成の低温融着性ガラスは、ＳｒＯの働きによって
核化が抑制され、また合金磁性材料における磁性を損失
した部分の発生が減少する。そして、この核化の減少が
、上記低温融着性ガラスの割れ欠けを減少させ、磁気ヘ
ッド製造時の歩留りを大幅に向上させることになる。

また、Ｔｌ２Ｏを比較的多く含んでいるため、屈伏点が
３５０°Ｃ以下で、溶融特低粘度で濡れ性に冨んだガラ
スとなっており、４７０°Ｃ程度で融着が可能である。

さらに、ＳｒＯの働きにより、ビッカース硬度が３５０
以上であり、耐摩耗性にも優れている。

加えて、アルカリ金属酸化物等の耐水性を悪化させる成
分を含まず、かつＺｒＯ□を含むため耐水性にも優れて
いる。

また、４７０°Ｃという比較的低温で融着が可能であり
、熱による内部応力が小さ（、ガラスクラックの発生を
抑えることができる。

ただし、例えば磁気ヘッドにおける酸化物磁性材料がフ
ェライトから成り、また、このフェライトにセンダスト
合金薄膜が形成されている場合等において、上記の核化
はＳｒＯの添加だけでは、特にフェライトとの界面近傍
における核化を完全に防止することはできない。そこで
、上記組成物ではＭｎＯ□とＦｅ、Ｏ，とのどちらか一
方、または双方を添加したところ核化を完全に防止する
ことができた。

つまり、核化とは、ガラス中の成分、あるいは磁性材料
における上記のフェライト成分、センダスト合金成分の
幾つかが、それぞれの間を拡散して化学反応を起こし、
発生するものと考えられる。したがって、核化を防くに
は化学ポテンシャルを小さくすることが必要である。

例えば、Ｍｎ−Ｚｎフェライトの場合、その主成分はＦ
ｅＺ　ｏ３　、Ｍｎ０ｚ　、ＺｎＯである（ただし、こ
の中で、ＺｎＯは安定であることが知られている）。一
方、センダストは、Ｆｅ−Ａρ−３ｉ（ただし、Ａ１は
極少量であり、また、Ｓｉはもともとガラス中に含まれ
ている）からなる合金であって、双方共にＦｅを含んで
いる。そこで、ガラス組成中にＦ　ｅｚ　Ｏｚ　、Ｍｎ
０ｚを添加することにより、ガラスと、磁性材料におけ
るフェライト成分、及びセンダスト合金成分の両者との
間の拡散を小さく抑えることができ、核化をほぼ完全に
防止することができる。

〔実施例〕

本発明の一実施例を以下に説明する。

ＳｉＯ□、ＰｂＯ１Ｂ２０３．５ｒＯ１Ｔ！２０、Ｂ　
１ｚｃｌ＋　、Ｚ　ｒ　０２　、Ｍ　ｎ　Ｏｚ及びＦｅ
ｄ３を、第１表の組成に従ってそれぞれ一定量ずつ採取
し、白金るつぼ中で１０００°Ｃの温度にて約１時間溶
融および混合することにより、試料１を作製した。

得られた試料１のガラス組成物に対し、その物性を測定
し、結果を第１表に併せて示した。

〔以下余白〕

第１表 α１０６−３０１１　　：　１００〜３００°Ｃの熱膨
張率第１表に示されるように、得られたガラス組成物の
屈伏点は３３０°Ｃ以下となり、磁気ヘッド製造の融着
過程において、この融着作業温度を４７０°Ｃに設定し
ても、上記ガラス組成物の流動性や濡れ性が良く、融着
が可能となる。また、４７０°Ｃという比較的低温で融
着が可能なため、熱による内部応力が小さく、ガラスク
ランクの発生を抑えることができる。

この結果、磁気ヘッド製造時の歩留りの向上を図ること
ができる。

また、上記ガラス組成物はビッカース硬度が４００とな
り、耐摩耗性にも優れている。

さらに、上記ガラス組成物を用いて、フェライトから成
る酸化物磁性材料にセンダスト合金薄膜が形成されてい
る一対のブロックを相互に融着して構成された磁気ヘッ
ドにおいて、ガラスと、上記フェライト及びセンダスト
合金薄膜の双方との界面での核化は完全に抑制されてい
る。このことから、上記磁気ヘッドの磁性を損失した部
分の発生が減少し、磁気特性の低下が抑制されている。

また、上記のように核化が抑制される結果、ガラスクラ
ンクの発生が抑えられ、これによっても、磁気ヘッド製
造時の歩留りが向上するものとなっている。

なお、本実施例では、溶融時に粘度を低下させるＢｉ、
Ｏ，をさらに添加した例を示したが、これを添加しない
場合の組成においても、はぼ同様の特性が得られている
。

〔発明の効果〕

本発明に係る低融着性ガラス組成物は、Ｓ　Ｉ　Ｏｚ５
〜８重量％、ＰｂＯ６０〜７０重景％、Ｂ２０：１６〜
８重量％、５ｒＯ１〜３重量％、Ｔｆｆｉ、０１２〜１
６重量％、Ｚｒ０ｚｌ〜３重量％に、さらにＭｎＯ□３
重量％以下とＦｅｚＯ３４重量％以下との少なくとも一
方（但し、双方含む場合は合計の含有率が３〜７重量％
）を添加して成るものである。

それゆえ、上記低融着性ガラス組成物は、磁気ヘッドの
酸化物磁性材料と合金磁性材料との双方との界面近傍に
おける核化が減少し、この結果、磁性を損失した部分の
発生が減少し、磁気特性の低下が抑制されると共に、ガ
ラスクランクの発生が抑えられ、磁気ヘッド製造時の歩
留りの向上を図ることができる。

また、比較的低温で低粘度、濡れ性の良い、優れた融着
性を有すると共に、耐摩耗性、耐水性等の優れた特性を
有するので、磁気ヘッドの特性の向上を図ることができ
るという効果を奏する。

Claims

【特許請求の範囲】

１、ＳｉＯ＿２５〜８重量％、ＰｂＯ６０〜７０重量％
、Ｂ＿２Ｏ＿３６〜８重量％、ＳｒＯ１〜３重量％、Ｔ
ｌ＿２Ｏ１２〜１６重量％、ＺｒＯ＿２１〜３重量％に
、さらにＭｎＯ＿２３重量％以下とＦｅ＿２Ｏ＿３４重
量％以下との少なくとも一方（但し、双方含む場合は合
計の含有率が３〜７重量％）を添加して成る低温融着性
ガラス組成物。