JPH0328294Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は冷凍・冷蔵オープンシヨーケースのよ
うにエアカーテンを形成する必要のある機器に設
けられる空気整流器の支持構造に関する。

（従来の技術） この種の支持構造の一例として第７図に示すよ
うな冷凍・冷蔵オープンシヨーケースの前面開口
を被うように冷気カーテンを成形する吹出部をハ
ニカム状整流器で構成したものを第８図に示す。

まず、第７図を参照して、冷凍・冷蔵オープン
シヨーケース１について簡単に説明すると、断面
略コ字形の断熱体による外箱２内に所定間隔をお
いて内箱３を組み付け、この間隔内には冷却用冷
媒蒸発器４及び送風器５を配設して底部から背部
を経て天井部へ至る冷気通風路を形成し、この通
風路の天井部前端に設けられた吹出部６から吹出
された冷気を下部側の吸入部７から吸込むという
循環通風により、ケース前面開口部を矢印のよう
な冷気カーテンで被うようにしている。

第８図はこのうちの冷気吹出部６の断面構造を
示しており、外箱２の天井部前端に長手方向にわ
たつて設けられた前支持板８と、内箱３の天井部
の一部で形成された後支持板９との間に吹出部６
が形成され、この吹出部６に断面略Ｉ字形の挾持
板１０によつてハニカム状整流器１１が装着され
ている。

（考案が解決しようとする問題点） 挾持板１０は樹脂材等の一体成形によりつくら
れ、吹出口への装着に際しては前面側のフランジ
１０１，１０１間に整流器１１の後端側を挾み、
後端側の上部フランジ１０２を折り曲げ変形させ
るようにして一体にした挾持板１０と整流器１１
とを吹出部６内に圧入し、上部フランジ１０２が
後支持板９の上端部へ掛かるようにして装着す
る。

このため、装着に大きな力を要し、挾持板１０
と整流器１１を外す場合にも上部フランジ部の掛
合により極めて外しにくいという問題点がある。

本考案は簡単な構造でこのような問題点を解消
した空気整流器の支持構造を提供しようとするも
のである。

（問題点を解決するための手段） 本考案によれば、ハニカム状空気整流器の一端
側を支える第１の支持板と、前記整流器の他端側
を支え、しかも第１の孔が形成された第２の支持
板と、前記整流器の他端を挾持するための挾持部
と該挾持部外に第２の孔が形成された挾持板と、
スライド板と該スライド板の一面に一端が固着さ
れたばね板とを備え、前記第１及び第２の孔に規
定されて、スライド可能な挾持板固体部材とを有
し、前記第１及び第２の孔に前記ばね板が挿入さ
れるように前記挾持板固体部材が配置され、前記
スライド板をスライドさせると、前記スライド板
と前記ばね板とによつて前記第２の支持板及び前
記挾持板が挾持され、前記挾持板を装着した整流
器を前記第１の支持板と前記第２の支持板との間
に装着するようにしたことを特徴とする空気整流
器の支持構造が得られる。

（実施例） 以下本考案について実施例によつて説明する。

第１図及び第２図を参照して、内箱３に形成さ
れた後支持板９の下部には方形状の孔９１が穿設
されている。挾持板１２は上端部が前方へ折り曲
げられてフランジ部１２１が形成されるとともに
下端部が後方へ折り曲げられてフランジ部１２２
が形成されている。さらに挾持板１２の下部には
前方に突出されて台板部１２３が形成されてお
り、この台板部１２３の主面には孔９１と対応す
る方形状の孔１２４が穿設されている。フランジ
部１２１と台板部１２３とによつて挾持部が構成
され、整流器１１の後端はこの挾持部に挾持され
ている。孔１２４及び孔９１を通して挾持板固定
部材１３が挿入されており、後述のように挾持板
固定部材にようつて挾持板１２が後支持板９の支
持される。

ここで挾持板固定部材１３の構成について、第
３図も参照して説明すると、挾持板固定部材１３
は台状のスライド板１３１とこのスライド板１３
１の一面上に固着されたばね板１３２とによつて
構成されている。ばね板１３２は第３図に示すよ
うに略Ｓ字形に形成されて、第１の突部１３２
ａ、第２の突部１３２ｂを有している。ばね板１
３２の一端がスライド板１３１の一面上に固着さ
れている。

次に第１図、第２図及び第４図を参照して、吹
出部６への整流器１１の装着及び取りはずしにつ
いて説明する。

一般に、整流器１１は樹脂製であり、径方向に
垂直な方向には比較的圧縮しやすく、挾持板１２
に組み込んだ状態で吹出部６の寸法よりも若干大
きくなるようにして装着するようにしている。

挾持板１２に装着された整流器１１を吹出部６
内に挾持板１２のフランジ部１２２が後支持板９
の下端に当接するまで押し込んでゆく。整流器１
１が吹出部６内に押し込まれた状態では後支持板
９の孔９１と挾持板１２の孔１２４とは対向して
いる。この状態において、挾持板固定部材９の板
ばね１３２を孔１２４及び９１に挿入する。な
お、スライド板１３１は孔１２４よりも大きく、
板ばね１３２は孔１２４及び９１に挿入された状
態で、第１の突部１３２ａは後支持板９の後面に
位置しており、一方第２の突部１３２ｂは後支持
板９の前面に位置している（第４図に実線で示
す）。その後、スライド板１３１を押圧しながら、
左方向（第４図において実線矢印で示す方向）に
スライドさせると、ばね板１３２の第２の突部１
３２ｂが孔９１の左端（第４図）で、後方に押さ
れて後支持板９の後面と当接する（第４図に破線
で示す）。従つて後支持板９はばね板１３２によ
つて前方へ押圧されることになり、その結果スラ
イド板１３１とばね板１３２との間に挾持板１２
及び後支持板９が挾持される。即ち挾持板１２は
スライド板１３１とばね板１３２とによつて後支
持板９に固定支持される。

このように、整流器１１はその後端を挾持板１
２で挾持されているうえに前支持板８と後支持板
９間のスペースに対してきつめであり、しかも挾
持板１２は挾持板固定部材１３によつて後支持板
９に固定されているから、自重及び循環通風圧に
より整流器１１を押し出そうとする力が作用して
も第１図に示すセツト状態に維持される。

整流器１１の取りはずしに際しては、スライド
板１３１を右方（第４図に破線矢印で示す）にス
ライドさせて、挾持板固定部材１３を孔９１及び
１２４から引き出し、その後、台板部１２３をつ
かんで挾持板１２とともに空気整流器１１を下方
へ引き出せばよい。

ところで、第５図に示すように、挾持板１２の
下部を２重構造とし、この２重構造１２５とフラ
ンジ部１２１とによつて挾持部を構成し、一方、
２重構造部１２５の後面のみに方形の孔１２４を
穿設し、挾持板１２が装着された整流器１１を吹
出部に押し込んだ後、後支持板９の後面から、ば
ね板１３２を孔９１及び１２４に挿入して、スラ
イド板１３１をスライドさせて、前述のように挾
持板１２を後支持板９に固定支持してもよい。こ
の場合には挾持板固定部材１３が前面から見える
ことがないから、美観上好ましい。

第６図には２系統の通風路を有するオープンシ
ヨーケースの吹出部を拡大して示す。即ち前部エ
アカーテン、及び後部エアカーテンを形成する一
対の吹出部が示されている。

第６図に示すように、外箱２を内箱３との間に
仕切板１４が配設されており、仕切板１４の前端
部には中支持板１５が固着されている。そしてこ
れら仕切板１４及び中支持板１５によつて一対の
吹出部６ａ及び６ｂが形成されている。吹出部６
ａ及び６ｂにはそれぞれ前述のようにして挾持板
１２が装着された空気整流器１１が押し込まれ、
吹出６ａにおいては挾持板固定部材１３によつて
挾持板１２を後支持板９に固定支持する。一方、
吹出部６ｂにおいては挾持板に設けられている方
形の孔及び前支持板８に設けられている方形状の
孔（図示せず）に挾持板固定部材１３が挿入さ
れ、この挾持板固定部材１３によつて挾持板１２
が前支持板８に固定支持される。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案による空気整流器
の支持構造では挟持板の上部フランジ部と段差面
との間に空気整流器の一端側を挟持して、この挟
持板が装置された空気整流器を第１の支持板と第
２の支持板とで規定される空間に挿入して、つス
ライド板をスライドさせるだけで、第２の支持板
に挟持板、つまり、空気整流器を固定することが
できる。このように、本考案では、スライド部材
をスライドすることによつて上記空間への空気整
流器の支持を容易に行うことができ、しかも、空
気整流器の取り外しも容易である。即ち、極めて
簡単に空気整流器の着脱を行うことができるとい
う効果がある。なお、本考案は実施例に限定され
るものではなく、冷凍・冷蔵オープンシヨーケー
スのみに適用されるとは限らない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による空気整流器の支持構造を
示すための冷気吹出部の断面構造部、第２図は第
１図の挾持板及び挾持板固定部材を後支持板とと
もにその要部を示す分解斜視図、第３図は挾持板
固定部材を示す斜視図、第４図は第１図のＡ−Ａ
線断面図であり、挾持板を後支持板に固定する手
順を示す図、第５図は本考案の他の実施例に用い
られる挾持板を後支持板及び挾持板固定部材とと
もに示す部分分解斜視図、第６図は本考案が適用
された一対の冷気吹出部の断面構造図、第７図は
冷凍・冷蔵オープンシヨーケースの一例を示す断
面図、第８図は従来の冷気吹出部の断面構造図で
ある。 １……冷凍・冷蔵オープンシヨーケース、２…
…外箱、３……内箱、４……蒸発器、５……送風
機、６……吹出部、７……吸入部、８……前支持
板、９……後支持板、１０……挾持板、１１……
空気整流器、１２……挾持板、１３……挾持板固
定部材、１４……仕切板、１５……中支持板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハニカム状空気整流器の一端側を支える第１の
   支持板と該第１の支持板と所定の間隔をおいて配
   置され、前記空気整流器の他端側を支える第２の
   支持板とによつて規定された空間に前記空気整流
   器を支持するための支持構造であつて、前記空気
   整流器の前記他端側を挟持する挟持部を備える挟
   持板を有し、前記挟持部は前記挟持板の上端にお
   いて前記第１の支持板方向に突出するフランジ
   と、前記挟持板の下端側において前記第１の支持
   板方向に突出し前記フランジと対向する段差面及
   び前記第１の支持板方向に面する面部を備える段
   差部とを有しており、前記フランジと前記段差面
   との間に前記空気整流器の前記他端側が挟持され
   ており、前記第２の支持板には該第２の支持板の
   幅方向に延びる第１の孔が形成され、前記面部に
   は前記挟持板の幅方向に延びる第２の孔が形成さ
   れており、前記第１及び前記第２の孔に規定され
   て前記幅方向にスライド可能なスライド部材と、
   該スライド部材の前記第２の支持板側にその一端
   が固着され前記第１及び前記第２の孔に挿入され
   たばね部材とが備えられ、前記スライド部材がス
   ライドされ前記スライド部材と前記ばね部材とで
   前記第２の支持板及び前記挟持板が挟持されて前
   記挟持板で挟持された前記空気整流器を前記空間
   に支持するようにしたことを特徴とする空気整流
   器の支持構造。