JPH0328273B2 - - Google Patents
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- JPH0328273B2 JPH0328273B2 JP6129985A JP6129985A JPH0328273B2 JP H0328273 B2 JPH0328273 B2 JP H0328273B2 JP 6129985 A JP6129985 A JP 6129985A JP 6129985 A JP6129985 A JP 6129985A JP H0328273 B2 JPH0328273 B2 JP H0328273B2
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- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、大径鋼管に小径鋼管または、形鋼等
を溶接して成る鋼管矢板の継手溶接時の溶接歪に
よる管曲り防止方法に関するものである。
を溶接して成る鋼管矢板の継手溶接時の溶接歪に
よる管曲り防止方法に関するものである。
(従来の技術)
鋼管矢板のタイプには、大きく分けて第4図に
示す鋼管矢板断面図のように3つのタイプがあ
る。
示す鋼管矢板断面図のように3つのタイプがあ
る。
第4図イは、継手として山形鋼(65×65、75×
75等)の組合せと、T形鋼(125×39等)とを互
にスパイラル鋼管等の大径鋼管(450φ〜1600φ程
度)の中心を通る線上の180°離れた位置に溶接す
る方式で、俗に標準型L−Tタイプと呼ばれる鋼
管矢板である。
75等)の組合せと、T形鋼(125×39等)とを互
にスパイラル鋼管等の大径鋼管(450φ〜1600φ程
度)の中心を通る線上の180°離れた位置に溶接す
る方式で、俗に標準型L−Tタイプと呼ばれる鋼
管矢板である。
第4図ロは、同じく継手としてスリツトを入れ
た小径管(165.2φ、216.3φ等)と、T形鋼(125
×65等)の組合せで、俗に標準型C−Tタイプと
呼び、第4図ハは、同じく継手としてスリツトを
入れた2つの小径管の組合せで、俗に標準型C−
Cタイプと呼ばれる鋼管矢板である。
た小径管(165.2φ、216.3φ等)と、T形鋼(125
×65等)の組合せで、俗に標準型C−Tタイプと
呼び、第4図ハは、同じく継手としてスリツトを
入れた2つの小径管の組合せで、俗に標準型C−
Cタイプと呼ばれる鋼管矢板である。
これらの鋼管矢板の内、第4図ハの標準型C−
Cタイプを除き、左右の継手溶接時の溶接熱収縮
量が異なるため、左右のバランスが崩れて鋼管矢
板に曲りが発生する。
Cタイプを除き、左右の継手溶接時の溶接熱収縮
量が異なるため、左右のバランスが崩れて鋼管矢
板に曲りが発生する。
熱収縮量は、溶接入熱量の他継手の断面形状
(継手の剛性)、継手の材質及び溶接熱の冷却速度
等が影響するが、このうち溶接入熱量が最も大き
く影響している。
(継手の剛性)、継手の材質及び溶接熱の冷却速度
等が影響するが、このうち溶接入熱量が最も大き
く影響している。
即ち、左右の継手はそれぞれ所定の溶接強度が
必要であるため、一定のビードを付与する必要性
があり、どうしても溶接入熱量が左右の継手で異
なり、一般に溶接入熱量の大きい側にビード及び
その周辺の鋼管の収縮が働き、曲りが発生する。
必要であるため、一定のビードを付与する必要性
があり、どうしても溶接入熱量が左右の継手で異
なり、一般に溶接入熱量の大きい側にビード及び
その周辺の鋼管の収縮が働き、曲りが発生する。
例えば、第4図イの標準型L−Tタイプであれ
ばL継手側に、第4図ロの標準型C−Tタイプで
あればC継手側が収縮して曲る。
ばL継手側に、第4図ロの標準型C−Tタイプで
あればC継手側が収縮して曲る。
以上標準型L−T型、C−T型及びC−C型に
ついて述べたが、鋼管矢板には、第5図イ〜ヘに
示す通りL−T型、C−T型及びC−C型で継手
溶接位置が標準と異つた角度で2〜3条取付けら
れた鋼管矢板或は、第6図イ,ロ,ハに示す通
り、山形鋼・T形鋼又はスリツトされた小径鋼管
を1条取付けられた鋼管矢板があり、この第5図
及び第6図の鋼管矢板が標準型に対し、俗に異形
型と呼ばれる。
ついて述べたが、鋼管矢板には、第5図イ〜ヘに
示す通りL−T型、C−T型及びC−C型で継手
溶接位置が標準と異つた角度で2〜3条取付けら
れた鋼管矢板或は、第6図イ,ロ,ハに示す通
り、山形鋼・T形鋼又はスリツトされた小径鋼管
を1条取付けられた鋼管矢板があり、この第5図
及び第6図の鋼管矢板が標準型に対し、俗に異形
型と呼ばれる。
この異形鋼管矢板は、継手を取りつける鋼管の
円中心に対し、左右の溶接入熱量による伸縮バラ
ンスが完全に崩れているため、継手側に大きな凹
み形曲りが発生する。
円中心に対し、左右の溶接入熱量による伸縮バラ
ンスが完全に崩れているため、継手側に大きな凹
み形曲りが発生する。
これら前記の鋼管矢板曲り矯正方法としては、
従来第7図に示すように、矢板溶接終了後(溶接
ビード部が大気温まで冷却し曲りの進行が停止し
た後)製品1をスキツド2の上に収縮側を下にし
てストツパー3で固定し、膨張側をアセチレンガ
ス又は、プロパンガス等をガスバーナーを使用し
て、鋼管温度が500°〜700℃になるまで、長手方
向に図のように3〜5個所を、各個所幅100mm〜
200mmで鋼管の半円周程度を局部的に加熱し、同
時に加熱部に注水急冷し、膨張側を収縮させるこ
とによつて、製品規格である曲りが全矢板長の1/
1000以下或は、1/1500以下となるように曲りを矯
正していた。
従来第7図に示すように、矢板溶接終了後(溶接
ビード部が大気温まで冷却し曲りの進行が停止し
た後)製品1をスキツド2の上に収縮側を下にし
てストツパー3で固定し、膨張側をアセチレンガ
ス又は、プロパンガス等をガスバーナーを使用し
て、鋼管温度が500°〜700℃になるまで、長手方
向に図のように3〜5個所を、各個所幅100mm〜
200mmで鋼管の半円周程度を局部的に加熱し、同
時に加熱部に注水急冷し、膨張側を収縮させるこ
とによつて、製品規格である曲りが全矢板長の1/
1000以下或は、1/1500以下となるように曲りを矯
正していた。
しかし、このような従来の矯正方法には以下に
示す欠点がある。
示す欠点がある。
(発明が解決しようとする問題点)
(a) 鋼管矢板の曲り矯正は、数人の人力による手
作業であるため、非能率的である。
作業であるため、非能率的である。
(b) 作業性が悪く、安全衛生上も問題がある。
(c) 一度に多量の矯正が不可能なため、曲り鋼管
のストツクヤード兼曲り矯正場としての広い敷
地が必要である。
のストツクヤード兼曲り矯正場としての広い敷
地が必要である。
(d) 屋外作業であるため、曲り矯正段取り等作業
用重機を必要とする。
用重機を必要とする。
(e) 曲り矯正作業上の輸送費も膨大なものとな
る。
る。
(f) オンライン曲り矯正は、処理能力不足のため
不可能であり、通常屋外作業となるため、雨天
時や強風の日は作業を中止せざるを得ない。
不可能であり、通常屋外作業となるため、雨天
時や強風の日は作業を中止せざるを得ない。
(g) 製品の納期管理が難かしい。
(h) 加熱が過ぎると局部的に収縮歪が残り、品質
面でも問題がでること。
面でも問題がでること。
等の欠点がある。
(発明の目的)
本発明は、これらの従来法による欠点を解消す
ると共に、生産性コストを低減し、且つ、容易な
作業方法により所定の真直度を確保できる曲り発
生防止法を提供するものである。
ると共に、生産性コストを低減し、且つ、容易な
作業方法により所定の真直度を確保できる曲り発
生防止法を提供するものである。
(発明の概要)
次に、本発明方法の要旨を述べる。即ち、本発
明者は、溶接冷却後に発生する曲りを矯正するの
ではなく、事前に曲り発生を防止する方法へ発想
を転換した。
明者は、溶接冷却後に発生する曲りを矯正するの
ではなく、事前に曲り発生を防止する方法へ発想
を転換した。
発想転換の引き金となつたのは、第3図に示す
異形鋼管矢板の曲り発生防止であるが、第3図
イ,ロに示す片継手の異形鋼管矢板は、いづれも
継手のついている側に湾曲する。
異形鋼管矢板の曲り発生防止であるが、第3図
イ,ロに示す片継手の異形鋼管矢板は、いづれも
継手のついている側に湾曲する。
また、継手が仮付状態の鋼管矢板には、溶接歪
防止のために第3図イ,ロのA−A′断面である
ハのように、歪防止支柱が入つている。
防止のために第3図イ,ロのA−A′断面である
ハのように、歪防止支柱が入つている。
この状態で継手の本溶接をすると、溶接部が冷
却して収縮し、継手方向に曲りが発生する。
却して収縮し、継手方向に曲りが発生する。
しかし、本発明者はこの作用を利用して、逆に
継手の反対側を加熱してやり、互の伸縮力の力の
バランスをとることにより、曲り防止が可能と判
断した。
継手の反対側を加熱してやり、互の伸縮力の力の
バランスをとることにより、曲り防止が可能と判
断した。
また、450φ〜700φの鋼管矢板に関しては、歪
防止支柱挿入が困難なため支柱を使用しないが、
継手を溶接加工するその鋼管の円中心に対し、継
手と対称のその鋼管外壁を管軸方向に加熱するこ
とによつて、左右の伸縮バランスを与えること
で、十分に曲りを防止できる。
防止支柱挿入が困難なため支柱を使用しないが、
継手を溶接加工するその鋼管の円中心に対し、継
手と対称のその鋼管外壁を管軸方向に加熱するこ
とによつて、左右の伸縮バランスを与えること
で、十分に曲りを防止できる。
本発明の方法は、曲りが発生してからでは実行
不可能(効果なし)であり、継手を溶接すると同
時に継手と対称側の管壁を加熱してやることが必
要であり、この方法により曲り発生防止が可能と
なる。
不可能(効果なし)であり、継手を溶接すると同
時に継手と対称側の管壁を加熱してやることが必
要であり、この方法により曲り発生防止が可能と
なる。
(問題点を解決するための手段)
本発明の要旨とするところは大径鋼管の管軸方
向に沿つて、相対する2つの継手或は、1〜3つ
の継手が鋼管に異つた角度で管軸方向に溶接する
鋼管矢板の製作工程で、溶接をする継手部分の鋼
管入熱に対し、該継手部分の鋼管円周上のほぼ対
称位置の鋼管入熱量と対比し、入熱が小さい鋼管
の部分を溶接と同時又はやや遅れて加熱し、鋼管
の円中心に対し溶接を進めている継手の鋼管部分
と対称位置の鋼管管軸方向膨張作用の両者のバラ
ンスを図り、自然冷却による収縮作用も同様に両
者のバランスをとりながら行なうことによつて、
溶接歪による曲り防止をすることを特徴とする鋼
管矢板の管曲り防止方法である。
向に沿つて、相対する2つの継手或は、1〜3つ
の継手が鋼管に異つた角度で管軸方向に溶接する
鋼管矢板の製作工程で、溶接をする継手部分の鋼
管入熱に対し、該継手部分の鋼管円周上のほぼ対
称位置の鋼管入熱量と対比し、入熱が小さい鋼管
の部分を溶接と同時又はやや遅れて加熱し、鋼管
の円中心に対し溶接を進めている継手の鋼管部分
と対称位置の鋼管管軸方向膨張作用の両者のバラ
ンスを図り、自然冷却による収縮作用も同様に両
者のバランスをとりながら行なうことによつて、
溶接歪による曲り防止をすることを特徴とする鋼
管矢板の管曲り防止方法である。
以下本発明方法を図面に示す実施例に基づいて
説明する。
説明する。
第1図は、本発明方法の1実施例を示す略図で
あるが、大径管4に継手であるT形鋼5を仮付し
た状態の矢板であり、この仮付状態の鋼管矢板4
をターニングロール7付きの台車6に積載し、固
定された溶接トーチ8を溶接すべき継手5の端に
セツトし、溶接スタートと同時に台車を図の矢印
a方向に移動させ、本溶接を開始する。9は、本
発明方法に係る加熱用バーナーであるが、溶接ト
ーチ8の後部に通常0〜3m程(図中の6)離し
て、継手と反対側に取付ける。
あるが、大径管4に継手であるT形鋼5を仮付し
た状態の矢板であり、この仮付状態の鋼管矢板4
をターニングロール7付きの台車6に積載し、固
定された溶接トーチ8を溶接すべき継手5の端に
セツトし、溶接スタートと同時に台車を図の矢印
a方向に移動させ、本溶接を開始する。9は、本
発明方法に係る加熱用バーナーであるが、溶接ト
ーチ8の後部に通常0〜3m程(図中の6)離し
て、継手と反対側に取付ける。
溶接トーチ8と加熱バーナー9を0〜3m離し
た理由は、継手溶接部分の管壁温度安定と、加熱
バーナー9の適切な設置場所が、トーチ周辺に取
れない場合があり、且つ、0〜3mの位置迄継手
溶接管壁の長さ方向伸びの影響がすぐには現れな
いからであり、加熱のスタートは0〜3mの位置
で対称側の管壁の加熱をスタートし昇温させれば
十分である。
た理由は、継手溶接部分の管壁温度安定と、加熱
バーナー9の適切な設置場所が、トーチ周辺に取
れない場合があり、且つ、0〜3mの位置迄継手
溶接管壁の長さ方向伸びの影響がすぐには現れな
いからであり、加熱のスタートは0〜3mの位置
で対称側の管壁の加熱をスタートし昇温させれば
十分である。
次に、台車6が継手の他端まで移動して、連続
して溶接及び加熱が終ると、更にターニングロー
ル7により鋼管矢板4を180°半転させて、aの方
向を逆向きに台車6を移動して、往きと同様に帰
りも連続して溶接と加熱を行ない、矢板の本溶接
を完了する。この溶接及び加熱方法は、前記の方
法とは逆に鋼管矢板4ををターニングロール7上
に固定し、溶接トーチ8や加熱バーナー9を積載
した門形を移動させる方法でもよい。
して溶接及び加熱が終ると、更にターニングロー
ル7により鋼管矢板4を180°半転させて、aの方
向を逆向きに台車6を移動して、往きと同様に帰
りも連続して溶接と加熱を行ない、矢板の本溶接
を完了する。この溶接及び加熱方法は、前記の方
法とは逆に鋼管矢板4ををターニングロール7上
に固定し、溶接トーチ8や加熱バーナー9を積載
した門形を移動させる方法でもよい。
このような曲り防止方法は、第5図に示す異形
鋼管矢板にそのままで適用可能であり、第4図に
示すような通常の鋼管矢板タイプにも完全に適用
できる。即ち、左右の継手のうち溶接入熱量の少
ない方の継手取付部(凸曲りとなる側)を異形矢
板の場合と同様の手順で加熱してやればよい。ま
た、加熱位置は第2図イ,ロに示すように、溶接
入熱量の小さい継手(図ではT形鋼)の取付位置
を中心として、約50ミリ(図中のC)振り分けた
位置であり、加熱幅は約20〜50ミリ程度である。
鋼管矢板にそのままで適用可能であり、第4図に
示すような通常の鋼管矢板タイプにも完全に適用
できる。即ち、左右の継手のうち溶接入熱量の少
ない方の継手取付部(凸曲りとなる側)を異形矢
板の場合と同様の手順で加熱してやればよい。ま
た、加熱位置は第2図イ,ロに示すように、溶接
入熱量の小さい継手(図ではT形鋼)の取付位置
を中心として、約50ミリ(図中のC)振り分けた
位置であり、加熱幅は約20〜50ミリ程度である。
溶接入熱量は、通常電流I(アンペア)、電圧V
(ボルト)、溶接速度υ(cm/min)とすると、 I×V×60/υJoule/cmで表わされる。
(ボルト)、溶接速度υ(cm/min)とすると、 I×V×60/υJoule/cmで表わされる。
矢板の溶接入熱量は、通常T形継手で20000〜
22000Joule/cm、C形継手で23000〜
24000Joule/cmであるが、加熱すべき入熱量は単
純に左右の継手の溶接入熱量の差だけ加熱してや
ればよいというのではなく、特に、左右の継手の
断面性状(継手の剛性)の影響を受ける。
22000Joule/cm、C形継手で23000〜
24000Joule/cmであるが、加熱すべき入熱量は単
純に左右の継手の溶接入熱量の差だけ加熱してや
ればよいというのではなく、特に、左右の継手の
断面性状(継手の剛性)の影響を受ける。
即ち、同じ入熱量であつても、継手の剛性が強
ければ曲りも小さく、加熱量も小さくて済むし、
その逆も生ずる。
ければ曲りも小さく、加熱量も小さくて済むし、
その逆も生ずる。
また、加熱効率及び加熱速度(溶接速度)の関
係もあり、一概に加熱部分の温度で表わすと、通
常180°〜250℃程度である。
係もあり、一概に加熱部分の温度で表わすと、通
常180°〜250℃程度である。
従つて、本発明方法で定常作業を実施するに
は、最初の継手片側本溶接終了直後の鋼管矢板の
左右の継手取付部伸張度(外径方向の膨み)を見
て、左右が均等であるか否かによつて、帰り本溶
接の加熱量を決めればよく、通常プロパンガスバ
ーナー1本で十分所定の温度を確保することがで
きる。
は、最初の継手片側本溶接終了直後の鋼管矢板の
左右の継手取付部伸張度(外径方向の膨み)を見
て、左右が均等であるか否かによつて、帰り本溶
接の加熱量を決めればよく、通常プロパンガスバ
ーナー1本で十分所定の温度を確保することがで
きる。
(発明の作用)
本発明の曲り防止方法の作用を、第4図に示す
標準型タイプの鋼管矢板で説明すれば、まず左右
の継手を同時溶接すると、溶接後数分間は溶接部
が長手方向に膨張(外径方向に膨む)し、鋼管矢
板は太鼓状に膨む。この時、素管の内部には継手
方向に素管内径長よりやや長め(+5〜+25ミリ
程度)の支柱が前記の通り挿入されており、溶接
入熱量の小さい継手側がやや小さな膨みを示す。
この入熱量の小さい側を加熱してやり、左右の継
手取付部でほぼ同程度の膨張度としてやること
が、一つの目安である。
標準型タイプの鋼管矢板で説明すれば、まず左右
の継手を同時溶接すると、溶接後数分間は溶接部
が長手方向に膨張(外径方向に膨む)し、鋼管矢
板は太鼓状に膨む。この時、素管の内部には継手
方向に素管内径長よりやや長め(+5〜+25ミリ
程度)の支柱が前記の通り挿入されており、溶接
入熱量の小さい継手側がやや小さな膨みを示す。
この入熱量の小さい側を加熱してやり、左右の継
手取付部でほぼ同程度の膨張度としてやること
が、一つの目安である。
このようにして加熱された鋼管矢板は、数分後
溶接ビード方向に収縮し始める。このとき素管の
内部に装入された支柱に、左右の継手の収縮力が
働き、互の力が相殺される。
溶接ビード方向に収縮し始める。このとき素管の
内部に装入された支柱に、左右の継手の収縮力が
働き、互の力が相殺される。
そして、矢板幅確保のため溶接部の温度が大気
温度まで降下した後に、素管内に装入した支柱を
取外すと、曲りの小さい鋼管矢板が得られるもの
である。
温度まで降下した後に、素管内に装入した支柱を
取外すと、曲りの小さい鋼管矢板が得られるもの
である。
(発明の効果)
以上の本発明方法により
(イ) 鋼管矢板溶接時の曲り規格である全長の1/10
00以下或は、1/1500以下に曲りを押えることが
100%可能になつた。
00以下或は、1/1500以下に曲りを押えることが
100%可能になつた。
(ロ) 曲り矯正のための広い敷地と処理要員が不要
となり、曲り矯正費が大幅にダウンする。
となり、曲り矯正費が大幅にダウンする。
(ハ) 曲り矯正のための輸送費及び重機費が不要と
なる。
なる。
(ニ) 熱処理温度が180°〜250℃の範囲であるため、
加熱部分の品質は安定している。
加熱部分の品質は安定している。
(ホ) 加熱作業は、継手本溶接工程の中で、且つ、
本溶接速度で可能なため、本溶接能力が維持さ
れた状態で曲り防止が可能で、安価で特に設備
投資等ない状態で安価に処理できる。
本溶接速度で可能なため、本溶接能力が維持さ
れた状態で曲り防止が可能で、安価で特に設備
投資等ない状態で安価に処理できる。
(ヘ) 作業性も良く、安全衛生面でも問題がない。
(ト) 曲り処理による納期の問題は、完全に解消さ
れる。
れる。
第1図は、本発明の曲り防止法に係る説明図、
第2図イ,ロは、本発明法による実施例の加熱位
置を示す説明図、第3図イ,ロ,ハは、本発明法
実施例の異形矢板を示す略図、第4図イ,ロ,ハ
は、標準型鋼管矢板のタイプを示す略断面図、第
5図イ,ロ,ハ,ニ,ホ,ヘは、2〜3個所の継
手をもつ異形鋼管矢板のタイプを示す略断面図、
第6図イ,ロ,ハは、1個所の継手をもつ異形鋼
管矢板のタイプを示す略断面図、第7図は、従来
の鋼管矢板の曲り矯正方法を示す説明図である。 1……鋼管矢板、2……スキツド、3……スト
ツパー、4……仮付状態の鋼管矢板、5……T形
鋼継手、6……台車、7……ターニングロール、
8……溶接トーチ、9……加熱バーナー。
第2図イ,ロは、本発明法による実施例の加熱位
置を示す説明図、第3図イ,ロ,ハは、本発明法
実施例の異形矢板を示す略図、第4図イ,ロ,ハ
は、標準型鋼管矢板のタイプを示す略断面図、第
5図イ,ロ,ハ,ニ,ホ,ヘは、2〜3個所の継
手をもつ異形鋼管矢板のタイプを示す略断面図、
第6図イ,ロ,ハは、1個所の継手をもつ異形鋼
管矢板のタイプを示す略断面図、第7図は、従来
の鋼管矢板の曲り矯正方法を示す説明図である。 1……鋼管矢板、2……スキツド、3……スト
ツパー、4……仮付状態の鋼管矢板、5……T形
鋼継手、6……台車、7……ターニングロール、
8……溶接トーチ、9……加熱バーナー。
Claims (1)
- 1 大径鋼管の管軸方向に沿つて、相対する2つ
の継手或は、1〜3つの継手が鋼管に異つた角度
で管軸方向に溶接する鋼管矢板の製作工程で、溶
接をする継手部分の鋼管入熱に対し、該継手部分
の鋼管円周上のほぼ対称位置の鋼管入熱量と対比
し、入熱が小さい鋼管の部分を溶接と同時又はや
や遅れて加熱し、鋼管の円中心に対し溶接を進め
ている継手の鋼管部分と対称位置の鋼管管軸方向
膨張作用の両者のバランスを図り、自然冷却によ
る収縮作用も同様に両者のバランスをとりながら
行なうことによつて、溶接歪による曲り防止をす
ることを特徴とする鋼管矢板の管曲り防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6129985A JPS61219483A (ja) | 1985-03-26 | 1985-03-26 | 鋼管矢板の管曲り防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6129985A JPS61219483A (ja) | 1985-03-26 | 1985-03-26 | 鋼管矢板の管曲り防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61219483A JPS61219483A (ja) | 1986-09-29 |
JPH0328273B2 true JPH0328273B2 (ja) | 1991-04-18 |
Family
ID=13167168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6129985A Granted JPS61219483A (ja) | 1985-03-26 | 1985-03-26 | 鋼管矢板の管曲り防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61219483A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4874271B2 (ja) * | 2008-01-16 | 2012-02-15 | 新日本製鐵株式会社 | 鋼管矢板とその製造方法 |
JP6104648B2 (ja) * | 2012-03-28 | 2017-03-29 | 株式会社クボタ | 平面度矯正方法 |
JP6165034B2 (ja) * | 2013-03-29 | 2017-07-19 | 株式会社クボタ | 鋼管矢板、及び、鋼管矢板生産方法、及び、鋼管矢板生産装置 |
JP6249859B2 (ja) * | 2014-03-31 | 2017-12-20 | 日立造船株式会社 | 管の肉盛り溶接方法および装置 |
CN109365961B (zh) * | 2018-10-22 | 2020-10-30 | 中船澄西船舶修造有限公司 | 一种不锈钢管对接焊接变形的校正方法 |
-
1985
- 1985-03-26 JP JP6129985A patent/JPS61219483A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61219483A (ja) | 1986-09-29 |
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