JPH05329638A - 高抗張力柱材 - Google Patents

高抗張力柱材

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JPH05329638A
JPH05329638A JP14238392A JP14238392A JPH05329638A JP H05329638 A JPH05329638 A JP H05329638A JP 14238392 A JP14238392 A JP 14238392A JP 14238392 A JP14238392 A JP 14238392A JP H05329638 A JPH05329638 A JP H05329638A
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welding
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Kazuji Nakade
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば、抗張力が780N級の高抗張力柱材
に、抗張力が490N以上の梁材(例えば、JIS規
格:SM490等の溶接構造用圧延鋼材よりなる梁材)
を溶接する場合、従来は、作業環境の悪い溶接現場に
て、作業性が悪いにも拘らず、溶接部の予熱・後熱の作
業が必要であった。その作業性の悪さを改善する手段を
提供する。 【構成】 梁材1が溶接される高抗張力柱材の被溶接部
2の表面に、炭素当量が0.40以下で、抗張力が49
0N以上の鋼材よりなる肉付部3を予め付設しておく。
そして、前記肉付部3の付設時に生じる内部応力除去の
ための熱処理を予め施しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高抗張力柱材に関し、
更に詳しくは、抗張力が490N(50kgf/m
2)以上の梁材が溶接される被溶接部を備え、炭素当
量が0.44以上の高抗張力鋳鋼よりなる高抗張力柱材
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビル建築用に供給される柱材とし
ては、抗張力が780N(80kgf/mm2)級もあ
る、抗張力の非常に高い、高抗張力柱材が使用されてい
る。かかる高抗張力柱材は、Ni,Cr,Mo等の化学
成分を相当量含有しているため、下記計算式(i) (例え
ば、JIS G 5102参照)に基づいて算出される
炭素当量Ceq(重量%)が0.44以上と非常に高くな
っており、その溶接性は非常に悪いものであった。 Ceq= C+Mn/6 +Si/24+Ni/40+Cr/5 +Mo/4 + V/14 …… (i) 尚、計算式(i) 中、C,Mn,Si,Ni,Cr,M
o,Vは、夫々、前記高抗張力柱材における各化学成分
の含有量(重量%)を示している。前記高抗張力柱材に
は、例えばフランジ状に形成された被溶接部が備わって
おり、その被溶接部には、抗張力が490N以上の梁材
(具体的には、JIS規格:SM490(旧SM50)
等の溶接構造用圧延鋼材よりなる梁材)が溶接されるよ
うになっている。ところで、前記高抗張力柱材に対して
前記梁材を単に溶接するだけでは、前記高抗張力柱材の
炭素当量が上述の如く0.44以上と非常に高くなって
いる上、前記高抗張力柱材の金属組織が結晶粒の粗い鋳
造組織であるので、溶接箇所(熱影響部を含む)に止端
割れ等の溶接割れが発生し易い等、その溶接性が常に問
題となる。そこで、従来は、前記溶接割れ等の発生を防
止すべく、溶接現場にて適宜の予熱処理(例えば、10
0〜250℃に予熱する処理)を実施していた。また、
前記溶接箇所には大きな内部応力(残留応力)が発生す
るので、その内部応力を除去すべく、溶接現場にて適宜
の後熱処理(例えば、500〜650℃に後熱する処
理)を実施していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然るに、前記予熱処理
や前記後熱処理を溶接現場にて実施するには、溶接箇所
を加熱するガスバーナーを溶接箇所の近傍に配置した
り、或いは、溶接箇所を加熱する発熱体を溶接箇所に巻
き付けたり、更には、熱を逃がさないように断熱材を溶
接箇所に巻き付けたりする等、人手に頼らざるを得ない
面倒な作業が通常は必要であり、その作業性が極めて悪
いという問題があった。また、前記処理を実施する場所
は、通常、地上からの高さが数十メートルもあり、危険
な作業を強いられる箇所であるので、その作業環境の悪
さという観点からも、前記作業性が一層悪くなるという
問題があった。本発明は、かかる実情に着目してなされ
たものであり、その目的は、前記高抗張力柱材に前記梁
材を溶接する場合において、上述の作業性の問題を解消
し得る手段を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高抗張力柱
材は、抗張力が490N以上の梁材が溶接される被溶接
部を備え、炭素当量が0.44以上の高抗張力鋳鋼より
なる高抗張力柱材であって、前記被溶接部の表面に、炭
素当量が0.40以下で且つ抗張力が490N以上の鋼
材よりなる肉付部を予め付設しておくと共に、前記肉付
部の付設時に生じる内部応力除去のための熱処理を予め
施してある点に特徴を有している。
【0005】
【作用】本発明に係る高抗張力柱材の被溶接部に対し、
前記梁材を溶接する場合、前記被溶接部には、前記肉付
部(即ち、炭素当量が0.40以下で溶接性の良好な肉
付部)が予め付設され、且つ、その付設部には、前記熱
処理が予め実施されているため、溶接現場においては、
溶接性が良好で且つ残留応力の少ない前記肉付部の部分
と前記梁材との溶接を実施するだけで済むようになり、
溶接現場において従来必要であった予熱・後熱の作業が
不要となる。尚、前記肉付部を付設する作業も前記熱処
理を実施する作業も、前記高抗張力柱材の出荷前に、作
業環境の良好な場所(例えば、溶接工場等)で容易に実
施できる。また、前記肉付部の素材が、抗張力が490
N以上の鋼材に限定されているので、梁接合部の機械的
強度は、前記梁材又は前記柱材とは異なる前記肉付部の
素材を一部に含みながらも、前記梁材又は前記柱材の機
械的強度に匹敵するようになり、その梁接合部の強度が
不足するということがない。
【0006】
【発明の効果】従って、本発明に係る高抗張力柱材を用
いることにより、従来問題となっていた作業性の問題
が、新たな問題を生じることもなく解消されるようにな
り、もって、本発明の目的が達成されるようになる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1には、例えば、抗張力が780N級の高抗張
力鋳鋼を遠心力鋳造した遠心力鋳鋼管よりなる高抗張力
柱材が示されており、その高抗張力柱材には、抗張力が
490N以上の梁材1が、図2に示す如く溶接される被
溶接部2(具体的には、フランジ状に形成された被溶接
部2)が備わっている。尚、前記被溶接部2の形成は、
前記遠心力鋳造の過程で鋼管形成と同時に行われる。
【0008】前記高抗張力柱材は、Ni,Cr,Mo等
の化学成分を相当量含有しているため、前記計算式(i)
に基づいて算出される炭素当量Ceq(重量%)が0.4
4以上と非常に高くなっており、その溶接性は非常に悪
いものとなっている。
【0009】そこで、本発明の高抗張力柱材において
は、前記被溶接部2の表面に、炭素当量が0.40以下
で且つ抗張力が490N以上の鋼材よりなる肉付部3が
予め付設されている。
【0010】前記肉付部3は、具体的には、作業環境の
良好な工場(例えば、溶接工場)において、前記鋼材よ
りなる溶接棒を用いた肉盛溶接(更に詳しくは、MIG
自動溶接による肉盛溶接)を実施することによって付設
される。
【0011】更に、前記作業環境の良好な工場におい
て、前記肉付部3の付設時に生じる内部応力除去のため
の熱処理も実施される。その熱処理は、それが簡易なも
のでよい場合は、前記高抗張力柱材の溶接部をガスバー
ナーで加熱した後、保温維持することにより実施され
る。また、厳密な熱処理が要求される場合は、熱処理炉
を用いて実施する。例えば、前記熱処理に適した炉温に
設定された熱処理炉が配備されている場合、数本まとめ
た状態の前記高抗張力柱材を、前記熱処理炉に装入し、
その炉内に適宜時間保持することによって行う。また、
前記高抗張力柱材の処理数が特に多い場合には、トンネ
ル形の連続炉を用いて連続処理することも考えられる。
【0012】次に、別実施例について説明する。上述の
実施例においては、前記肉付部3が、前記鋼材を溶接肉
盛することによって付設されたものであったが、前記鋼
材(即ち、炭素当量が0.40以下で、且つ抗張力が4
90N以上の鋼材)よりなる溶射材を溶射することや、
前記鋼材(即ち、炭素当量が0.40以下で、且つ抗張
力が490N以上の鋼材)よりなるリングを溶接するこ
と等、各種の肉付方法が考えられる。尚、前記肉付部3
の形成後、前記被溶接部2に対して、必要に応じて、適
宜の機械加工が施される。
【0013】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高抗張力柱材の要部を示す縦断面
【図2】前記高抗張力柱材を用いた柱梁接合部を示す側
面図
【符号の説明】
1 梁材 2 被溶接部 3 肉付部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04B 1/24 L 7121−2E E04C 3/32 8504−2E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗張力が490N以上の梁材(1)が溶
    接される被溶接部(2)を備え、炭素当量が0.44以
    上の高抗張力鋳鋼よりなる高抗張力柱材であって、前記
    被溶接部(2)の表面に、炭素当量が0.40以下で且
    つ抗張力が490N以上の鋼材よりなる肉付部(3)を
    予め付設しておくと共に、前記肉付部(3)の付設時に
    生じる内部応力除去のための熱処理を予め施してある高
    抗張力柱材。
JP14238392A 1992-06-03 1992-06-03 高抗張力柱材 Expired - Lifetime JP2740074B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07180283A (ja) * 1993-12-24 1995-07-18 Nkk Corp 鋼管柱およびその製造方法
JP2009155720A (ja) * 2007-12-05 2009-07-16 Nissan Motor Co Ltd 鉄系溶射被膜、その形成方法及び摺動部材
JP2015510452A (ja) * 2011-12-20 2015-04-09 アクティエボラゲット・エスコーエッフ フラッシュバット溶接によって鋼構成要素を製造する方法、および本方法を用いて作成された構成要素
CN104607827A (zh) * 2014-11-28 2015-05-13 沈阳大学 一种防止铸钢与钢焊接产生裂纹的方法

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