JP2005288504A - 疲労強度に優れた溶接継手およびその溶接方法 - Google Patents

疲労強度に優れた溶接継手およびその溶接方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 特に板厚が薄い鋼板を重ね様々な形状の継手の疲労強度向上方法およびそれを用いた溶接構造物を提供する。
【解決手段】 板厚が0.8〜4.0mmの鋼材を溶接してなる溶接継手において、前記鋼材のマルテンサイト変態開始温度(Ms点)が350〜500℃であり、かつ室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力の比が0.5〜0.8であり、好ましくは、溶接により形成された溶接金属および溶接熱影響部の組織において、体積分率で、マルテンサイトが30%以上含有する疲労強度に優れた溶接継手。
【選択図】 なし

Description

本発明は、橋梁および建築物などの建造や、自動車の車体および部品などの組立などで広く用いられている溶接継手およびその溶接方法に関し、特に継手疲労強度に優れた溶接継手およびその溶接継手を製造するための溶接方法に関する。
一般に、橋梁、建築物、自動車の車体および部品などの鋼構造物を組み立てる際には、溶接ワイヤを用いたアーク溶接法が広く用いられている。溶接ワイヤを用いたアーク溶接は、例えば、図1に示すような十字継手(図1(a)、参照)や重ね継手(図1(b)、参照)などを作製する場合に適用される場合が多い。これらの隅肉溶接継手では、溶接時に溶融した溶融金属3(溶融した溶接材料及び一部の鋼材)とその周囲の鋼材1、2との温度差が大きく、隅肉溶接部の止端角度7(溶接金属表面と鋼材表面とが接続する角度)が小さくなり、この部分が継手の応力集中部となりやすく、また、溶接金属3とその周囲の鋼材熱影響部4に引張状態の応力が残留しやすい。その結果、このような隅肉溶接継手に対し動的荷重が付加した場合、前記継手の応力集中部でかつ引張残留応力部となる、溶接止端部や切り欠形状の溶接ルート部(ここでは、溶融線(フュージョンライン)と未溶融の鋼材突合せ面との交差箇所と定義する)の近傍において疲労き裂5が発生(図1(b)の拡大図である図1(c)参照)し、継手の疲労強度は母材に比べて大きく低下するという問題があった。
一方、自動車の車体および部品などの比較的板厚の薄い鋼板を用いて溶接構造体を製造する場合には、アーク溶接法のほか、抵抗スポット溶接法(図2、参照)やレーザ溶接法(図3、参照)が重ね継手に対して多く適用されている。これらの薄鋼板を溶接した重ね継手でも、同様に応力集中部でかつ引張残留応力部となる、切り欠形状の溶接ルート部(溶融線(フュージョンライン)と未溶融の鋼材突合せ面との交差箇所)の近傍において疲労き裂5が発生し、やはり継手の疲労強度は母材に比べて大きく低下するという問題が生じる。
従来、上記のような継手疲労強度の低下の問題を改善するための方法として、隅肉溶接継手の溶接止端部形状の改善方法が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
例えば、溶接ワイヤを用いたアーク溶接によるT型または十字隅肉溶接継手の製造において、予め鋼板表面に溶融金属の粘性低下のためのアルミナ(Al23)などの酸化物を塗布した後、溶接することにより隅肉溶接部の止端角を増大し、その応力集中を緩和させる方法がある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この方法では酸化物を鋼板に塗布するための前処理が必要であるから製造コスト及び生産性が低下し、工業的には好ましくなく、また、溶接止端部形状は改善されたとしても溶接部の引張残留応力は低減することはできず、継手疲労強度の向上が充分に達成できるとは言えなかった。
また、レーザ溶接による重ね隅肉溶接継手の製造において、第1部材の端部近傍外表面にレーザ照射して第2部材との重ね合せ部を溶融凝固することにより、溶接止端角を90°以上に増大しその応力集中を緩和させる方法がある(例えば、特許文献2参照)。
しかし、この方法では溶接止端角を90°以上とするための具体的な溶接方法は十分開示されてなく、また、溶接止端部形状は改善されたとしても溶接部の引張残留応力は低減することはできないため、継手疲労強度の向上が充分に達成できるとは言えなかった。
また、特許文献3では、溶接ワイヤを用いたアーク溶接による重ね隅肉溶接継手の製造において、補強盛溶接金属部の喉厚と脚長を鋼板板厚の21/2倍以上とし、疲労強度を向上させる方法がある(例えば、特許文献3参照)。
しかし、この方法では、隅肉溶接部の喉厚および脚長を増大させるための補強盛溶接が必要であるために溶接施工効率が低下し、溶接継手外観を低下させるため好ましくない。また、この方法では、溶接部の引張残留応力は低減することはできないため、継手疲労強度の向上が充分に達成できるとは言えなかった。
また、従来から、溶接部の引張残留応力を低減して継手疲労強度を向上させる方法も種々提案されている。
例えば、継手溶接止端部のショットピーニング、ハンマーピーニングによる処理は、溶接止端部の形状を改善するだけでなく、溶接部の残留応力を変化させる作用があることが知られている。
ショットピーニングは、対象部位に1mm弱の鋼球を多数打ち付けることにより、ハンマーピーニングは対象部位をハンマーにより打付けにより、いずれも機械的手法を用いて対象部位に圧縮残留応力を付与することが可能である。しかし、いずれの方法も、これらの処理工程のためのコスト増大および作業効率低下を招き、また、疲労強度の改善結果も安定せず、特に、ハンマーピーニングでは、塑性変形による加工表面の凹凸が激しくなる結果、薄鋼板の溶接継手では逆に疲労強度が低下する場合も生じる。
また、継手溶接止端部を加熱再溶融処理する方法も、溶接止端部の形状を改善するだけでなく、溶接部の引張残留応力を変化させる作用があることが知られている。しかし、この方法も、処理工程のためのコスト増大および作業効率低下を招き、また、再加熱により、新たな溶接変形が生じる可能性があり、高い寸法精度を要求する溶接構造体には適用できない。
また、最近、溶接に用いる溶接材料の成分を規定し、溶接金属の変態温度を低下させ、溶接後の溶接金属の相変態に伴う体積膨張を利用することで溶接部に圧縮残留応力を導入する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
この方法では、低温変態溶接材料を用いて溶接することにより、溶接金属を変態開始温度が170℃〜250℃の低温域でマルテンサイト変態させ、その体積膨張により、その後の熱収縮による引張応力を相殺し、引張残留応力を低減するか、圧縮残留応力にする方法が開示されている。
しかし、この方法は、溶接金属の成分調整による変態開始温度制御のみで継手疲労強度を向上させるため、(a)溶接材料中に変態温度を低下するために高価な合金元素を多量に添加する必要があり、溶接材料のコストが増大し、また、溶接作業性および溶接効率の劣化を招く、(b)マルテンサイト変態による体積膨張を利用する必要があるため、溶接金属の硬さが向上し、機械的特性、特に靱性、延性が劣化するなどの問題があった。
以上のように、従来知られていた溶接継手の疲労強度向上方法は、溶接作業性の低下または製造コストの増大を招くものであり、また、溶接継手の疲労強度を安定して充分に向上できる方法ではなかった。
近年、環境保護の観点から、二酸化炭素やNOxなど環境負荷物質の排出量の低減が社会的課題となり、特に、自動車分野においては、低燃費化によるCO2排出量削減の点から溶接鋼構造物の高強度化および薄肉化が強く望まれている。したがって、このような点から、高強度鋼の溶接継手の疲労強度を改善する方法が極めて有用であり、継手の疲労強度を簡便な方法でかつ安定して向上できる技術の開発が強く望まれている。
特開2000−218370号公報 特開平11−104865号公報 特開昭55−153692号公報 特開平11−138290号公報
本発明は、前述のような従来技術の現状に鑑みて、特に板厚が薄い鋼板を重ね様々な形状の継手の疲労強度を向上させた溶接継手およびそれを用いた溶接構造物の溶接継手の溶接方法を提供することにより、鋼材を用いた溶接構造物の信頼性を一層向上させることを課題とする。
本発明は上記課題を解決するものであり、その要旨とするところは以下のとおりである。
(1) 板厚が0.8〜4.0mmの鋼材を溶接してなる溶接継手において、前記鋼材のマルテンサイト変態開始温度(Ms点)が350〜500℃であり、かつ室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力の比が0.5〜0.8であることを特徴とする疲労強度に優れた溶接継手。
(2) 前記溶接継手において、溶接により形成された溶接金属および溶接熱影響部の組織において、体積分率で、マルテンサイトが30%以上含有することを特徴とする上記(1)に記載の疲労強度に優れた溶接継手。
(3) 板厚が0.8〜4.0mmであり、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)が350〜500℃であり、かつ室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力の比が0.5〜0.8である鋼材を、レーザ溶接、電子ビーム溶接、または、抵抗溶接の何れかの溶接法により溶接することを特徴とする疲労強度に優れた溶接継手の溶接方法。
(4) 板厚が0.8〜4.0mmであり、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)が350〜500℃であり、かつ室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力の比が0.5〜0.8である鋼材を、溶接ワイヤを用いて、MIG溶接、または、MAG溶接の溶接法により溶接し、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)が350〜500℃の溶接金属を形成することを特徴とする疲労強度に優れた溶接継手の溶接方法。
(5) 前記溶接により溶接金属および溶接熱影響部の組織において、体積分率で、マルテンサイトを30%以上生成させることを特徴とする上記(3)または(4)の何れか1項に記載の疲労強度に優れた溶接継手の溶接方法。
本発明によれば、鋼板を用いた溶接継手において、従来と比較し簡便にかつ良好な疲労強度を得ることができる。
以下に本発明の詳細について説明する。
鋼材を溶接後、溶接部の溶融金属が凝固し、さらに、室温まで冷却される過程における溶接金属および鋼材の応力状態を考察する。
凝固後の溶接金属、または、溶接熱影響部(溶接時に後記変態温度を超える温度までに加熱された鋼材領域)は、マルテンサイトの変態開始温度まで冷却により熱収縮され、周囲の鋼材に拘束されるため、引張応力が発生する。その後、さらに、溶接金属および溶接熱影響部が、前記変態開始温度からその終了温度まで冷却される過程では、前記相変態に伴って体積膨張(以下、これを変態膨張という。)し、周囲の鋼材に拘束されるため、溶接金属には圧縮応力が発生する。その後、前記相変態終了後から室温までの冷却過程では、再度熱収縮し、周囲の鋼材に拘束されるため、溶接金属の応力が引張側に変化し、最終的に継手溶接部の残留応力状態、つまり、引張残留応力または圧縮残留応力が決まる。溶接金属の変態において、冷却時間が最も短い場合にマルテンサイト変態は生じ、つぎにベイナイト変態が生じ、冷却時間が長い場合には、フェライト・パーライト変態が生じる。オーステナイトからフェライト・パーライトへの変態時にも溶接金属の体積膨張は起こるが、この変態は高温で起こるため、マルテンサイトやベイナイト変態の場合と比較し、導入される圧縮応力の値が低く、また変態終了後からの溶接金属の熱収縮量が大きいため、室温での残留応力は引張側となる。
以上の考察から、本発明者らは、継手溶接部の残留応力状態は、溶接金属および溶接熱影響部の相変態開始温度や、熱収縮または変態膨張時の拘束度を決める各温度域での鋼材の降伏強度(高温強度)、さらには、溶接金属および溶接熱影響部の変態量が重要な因子であることに着目し、この点から継手溶接部の引張残留応力低減のための溶接条件を検討した。
本発明において、溶接金属とは、溶接により鋼材及び/または溶接材料が融点以上の温度に加熱され、溶融した部分と定義する。また、溶接熱影響部(溶接HAZともいう。)とは、溶接により鋼材がそのAc1変態点以上、融点未満までの温度範囲に加熱された部分と定義する。
ここで、鋼材のAc1変態点は、一般に、鋼材化学成分(mass%)を基に、以下の(1)式で求められる。
Ac1(℃)=723−10.7Mn−16.9Ni+29.1Si+16.9Cr+290×As+6.38W ・・・(1)
また、溶接熱影響部は、光学顕微鏡を用いたマクロ組織観察で母材組織と比較することで見分けることが可能である。
先ず、発明者らは、継手溶接部の引張残留応力を低減し、継手疲労強度を向上するために、上記溶接熱サイクルにおける溶接金属および溶接熱影響部の変態膨張を有効に活用するためのその変態開始温度について検討した。
図4に、高温降伏応力が異なる3種類の鋼材を用いてアーク溶接した場合の溶接止端部の加熱温度と長手方向(荷重負荷方向)の応力σxとの関係を示す。
溶融、凝固後の溶接金属およびAc1点以上に加熱された鋼材は、マルテンサイト変態開始点(Ms点)温度でオーステナイトからマルテンサイト(条件によっては一部ベイナイトを含む)への相変態が開始し、その変態が終了する温度(Mf点)まで、相変態による体積膨張が進行し、周囲の拘束により圧縮を受け、それまでの冷却過程での熱収縮で導入された引張応力が減少、圧縮応力に変化する。そして、さらに、マルテンサイト変態終了点(Mf点)の温度以下では、再び熱収縮し、周囲の拘束力により引張応力側が導入される。
最終的な(室温時の)溶接止端部の残留応力状態は、鋼材の高温降伏応力に依存し、高温降伏応力が高過ぎる(比較例2:室温に対する550℃の降伏応力比が0.8以上)場合でも、高温降伏応力が低過ぎる(比較例1:室温に対する550℃の降伏応力比が0.5以下)場合でも、溶接止端部の残留応力を引張側から圧縮側に充分に変化することはできないことを計算により確認した。
高温降伏応力が低過ぎる(比較例1:室温に対する550℃の降伏応力比が0.5以下)場合には、溶接金属や溶接熱影響部が、マルテンサイト変態膨張する過程での温度範囲(Ms点からMf点の温度範囲)において、周囲の鋼材に容易に塑性ひずみが導入され、溶接止端部に充分な圧縮応力を導入することができない。
一方、高温降伏応力が高過ぎる(比較例2:室温に対する550℃の降伏応力比が0.8以上)場合には、溶接金属や溶接熱影響部が、マルテンサイト変態開始点(Ms点)までの冷却過程、および、マルテンサイト変態終了点(Mf点)から室温までの冷却過程での熱収縮時に、周囲の鋼材の拘束力が高くなるため、溶接止端部に導入される引張応力が比較的高くなる。その結果、マルテンサイト開始点(Ms点)からその終了点(Mf点)温度までの冷却過程において変態膨張による圧縮応力導入の相対的な効果が小さくなり、結果的に、溶接止端部に充分な圧縮応力を導入することができない。
図5に、高温降伏応力(室温に対する550℃の降伏応力比)と溶接継手の疲労強度(繰り返し数が200万回まで疲労き裂が発生しない最大の応力)との関係を示す。
高温降伏応力、つまり、室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力比が0.5〜0.8とすることにより、上述した溶接止端部での引張残留応力を低減し、疲労強度を充分に向上させることができることを確認した。
本発明では、以上の図4および図5に示した実験的検討結果などを基に、溶接継手において疲労亀裂が発生しやすい、溶接止端部の引張残留応力を低減し、疲労強度を充分に向上させるために、溶接に用いる鋼材の室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力比を0.5〜0.8に規定した。
また、本発明では、溶接金属および溶接熱影響部の変態膨張を有効に活用し、疲労強度を充分に向上させるためには、上記鋼材の高温降伏応力の規定に加えて、鋼材のマルテンサイト変態開始点(Ms点)を350〜500℃の範囲に規定する必要がある。なお、鋼材のオーステナイトからマルテンサイトへの変態開始する温度、つまり、マルテンサイト変態開始点(Ms点)は、一般に、鋼材化学成分(mass%)を基に、以下の(2)式で求められる。
Ms(℃)=550−361C−39Mn−35V−20Cr−17Ni−10Cu−5(Mo+W)+15Co+30Al ・・・(2)
図6に、溶接金属および溶接熱影響部のマルテンサイト変態開始点(Ms点)温度とアーク溶接継手の疲労強度(繰り返し数が200万回での応力付加における疲労限)との関係を示す。
なお、鋼材の室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力比は0.52である。
上述したような鋼材の高温降伏応力の規定とともに、溶接金属および溶接熱影響部のマルテンサイト変態開始点(Ms点)温度を500℃以下とすることにより、疲労強度を十分に向上することが可能となる。
(2)式で表現されるように、溶接金属および溶接熱影響部のマルテンサイト変態開始点(Ms点)温度が500℃を超える場合には、マルテンサイト変態膨張する過程での温度域(Ms点からMf点の温度域)が高温側になるため、周囲の鋼材の降伏応力が低下し塑性変形しやすく、拘束力として作用しなくなる結果、溶接止端部に充分な圧縮応力を導入することができない。一方、鋼材の高温降伏応力をさらに向上させれば、マルテンサイト変態膨張する過程での温度域における鋼材の拘束力として作用を増大できるが、上述のように、鋼材の高温降伏応力を過度に上昇させると熱収縮による引張応力が増大し、結果的に室温時の溶接止端部の引張残留応力が高くなる結果を招き、好ましくない。また、高温降伏応力を上昇させるためには、高価なCrやMoなどの焼入性元素を多量に含有させる必要があり、鋼材コストの上昇をもたらす点でも好ましくない。
また、溶接止端部の引張残留応力低減による継手疲労強度を向上する上では、上記マルテンサイト変態開始点(Ms点)温度の下限値は特に限定する必要はない。しかし、マルテンサイト変態開始点(Ms点)温度が350℃より低くなると、変態開始点の低下のために鋼材中に高価な合金成分を多量に添加する必要があり、材料コストの増加を招くため好ましくない。また、継手溶接部のマルテンサイト組織が増加し硬さが向上することにより、機械的特性、特に靱性を低下させるおそれがあり、疲労強度以外の継手特性の点からも好ましくない。このような理由から、上記マルテンサイト変態開始点(Ms点)温度の下限値を350℃にするのが好ましい。
本発明では、上記の規定に加えて鋼材の板厚を0.8〜4mmとする必要がある。
本発明では、鋼材のマルテンサイト変態開始点(Ms)温度が350〜500℃と比較的高いため、溶接後の冷却過程における溶接金属および溶接熱影響部のマルテンサイト変態が終了する温度(Mf点)も高くなり、Mf点温度から室温までの熱収時間が長くなる。
鋼材板厚が4mmを超えると、上記溶接金属および溶接熱影響部のマルテンサイト変態が終了する温度(Mf点)においても、溶接入熱が鋼板裏面まで充分に伝達されないため、マルテンサイト変態終了温度(Mf点)から室温までの熱収縮過程において、周囲の鋼材裏面(厚み方向)からの拘束力、または、継手全体からの拘束力が高くなり、溶接止端部に発生する引張応力が高くなる。その結果、継手疲労強度を充分に向上できなくなる。
一方、鋼材板厚が0.8mm未満に薄くなると、上記溶接金属および溶接熱影響部のマルテンサイト変態膨張過程において、周囲の鋼材裏面(厚み方向)からの拘束力、または、継手全体からの拘束力が低くなるため、溶接止端部に充分な圧縮応力を導入できず、継手疲労強度を充分に向上できなくなる。
このような理由で、本発明では、鋼材板厚を0.8〜4.0mmとする。
また、本発明では、上記の溶接条件の規定に加え、継手における溶接金属および溶接熱影響部中のマルテンサイト組織において、体積分率で、30vol%以上含有することが継手疲労強度向上のためにより好ましい。
溶接後の冷却過程におけるマルテンサイト変態膨張を利用し、継手の溶接止端部に圧縮応力を充分に導入し、継手疲労強度を向上するためには、溶接金属および溶接熱影響部のマルテンサイト変態開始点からその終了点の温度領域でのマルテンサイト変態量を所定以上確保する必要がある。
本発明では、鋼材の成分及び/または溶接入熱、さらには溶接部の冷却条件などの調整により、室温時の継手の溶接金属および溶接熱影響部中のマルテンサイト組織の体積分率を30vol%以上にするのが継手疲労強度向上のためにより好ましい。
なお、溶接金属および溶接熱影響部の冷却過程におけるマルテンサイト変態量は、鋼材の成分と800℃から500℃までの間の冷却時間(Δt8/5)によって決定することが可能である。
例えば、変態後の組織が100%マルテンサイトとなる冷却時間t(sec)は、以下の(3)式により、また、変態後の組織が100%ベイナイトとなる冷却時間t(sec)は、以下の(4)式により求められる。
なお、以下の成分含有量の単位はmass%である。
=exp(10.6CE−4.8) ・・・(3−1)
CE=Cp+Si/24+Mn/6+Cu/15+Ni/12+Mo/4+Cr(1−0.16√Cr)/8+ΔH ・・・(3−2)
Cp=C(C≦0.3%の場合)、Cp=C/6+0.25(C>0.3%の場合)
・・・(3−3)
但し、ΔHは、B量や鋼材の清浄度による焼き入れ性の増分(%)を示す。
=exp(6.2CE+0.74) ・・・(4−1)
CE=Cp+Mn/3.6+Cu/20+Ni/9+Cr/5+Mo/4 (4−2)
Cp=C(C≦0.3%の場合)、Cp=C/6+0.25(C>0.3%の場合)
・・・(4−3)
したがって、溶接する鋼材の成分を基に上記(3)式および(4)式により、マルテンサイト変態量を得るための冷却時間Δt8/5を推定し、溶接入熱や溶接部の冷却条件を調整し冷却時間を制御することで、室温時の継手の溶接金属および溶接熱影響部中のマルテンサイト組織の体積分率を30vol%以上にすることが可能である。
なお、鋼材の焼き入れ性は、厳密には、変態前のオーステナイト粒径に依存するため、変態前のオーステナイト粒径による変態温度の変化分を考慮し、上記(3)式および(4)式を補正するのがより好ましい。
鋼材の800℃から500℃までの間の冷却時間(Δt8/5)を調整する方法としては、溶接方法およびその溶接条件を調整することにより行なうことが可能である。
上記本発明のマルテンサイト量を得るための冷却条件を調整するためには、急速冷却を特徴とするレーザ溶接や電子ビーム溶接、あるいは、抵抗溶接を利用することが好ましい。
また、アーク溶接は、非消耗電極型ガスシールドアーク溶接法であるTIG溶接法などと、消耗電極型ガスシールドアーク溶接法であるMIG溶接法、MAG溶接法などの2種類の方法に区別される。
非消耗電極型ガスシールドアーク溶接法を用いる場合は、板厚が厚い鋼材を大入熱溶接する場合には冷却時間が長くなり、マルテンサイト量が30%未満となる場合が生じるため、板厚が3mm以下の鋼材を溶接する場合に適用するのが好ましい。
一方、消耗電極型ガスシールドアーク溶接法を用いる場合は、上記の問題はなく、溶接棒や溶接ワイヤの成分組成を焼入性の高い成分組成とすることにより、溶接金属および溶接熱影響部におけるマルテンサイト量を30%以上とすることが可能となるため、好ましい。また、近年、低変態温度(低Ms点)の溶接材料の開発が進んでおり、この溶接材料を本発明方法に提供することにより、一層の疲労強度改善が達成できるため好ましい。この場合、溶接金属の成分組成は、母材成分が溶接金属中に溶解により変わるため、溶接ワイヤの成分組成は、溶接入熱等の溶接条件による母材成分の溶解による溶接金属の成分組成の変化分(母材希釈)を考慮し、選択することが好ましい。
また、本発明では、鋼材の高温降伏強度(室温に対する550℃の降伏応力比)を上記規定範囲内とし、継手疲労強度を向上するために、鋼材の成分組成を特に限定する必要はない。
本発明において規定する上記高温降伏強度を満足するための鋼材の成分組成として、例えば、質量%で、C:0.05〜0.4%、Si:0.1〜1.0%、Mn:1.0〜3.0%、P:0.03%以下、S:0.02%以下を含有し、さらにCr:0.05〜1.5%、および、Mo:0.05〜0.50%のうちの1種または2種を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなることが好ましい。
Cは焼入れ元素であり、鋼材の高温強度向上および変態温度低減の両方の点から有効な元素である。C含有量が0.05%を下回る添加量では焼入れ性が低く、溶接材料によってはアーク溶接時に溶接金属でマルテンサイトが生成せず、また、鋼材の高温強度を確保する上でも問題が生じるため、C含有量の下限を0.05%に規定する。一方、C含有量が過度に高くなると特に鋼材板厚が厚い場合の突合せ凝固時に溶接部に割れを発生させる危険性が高まるため、C添加量の上限を0.4%とした。
Siは、主として脱酸元素として作用し、Si含有量が0.1%を下回る添加量では脱酸効果が不十分となり、鋼材の機械的特性、特に靱性の劣化を招くためその含有量の下限を0.1%とした。一方、Siが1.0%を上回る量を添加する場合にも靱性劣化を招くためその含有量の上限を1.0%とした。
Mnは、焼入れ性元素であり、鋼材の高温強度を向上し、かつその変態温度を下げる作用を有する。鋼材の強度の確保は、本発明における溶接止端部の残留引張応力低減のメカニズムである鋼材の変態膨張時に降伏強度を確保し溶接止端部に十分な圧縮応力を発生させる点から重要となる。そのため、Mn含有量の下限は、鋼材の高温強度確保の点からその最低限の添加量として1.0%とした。一方、Mn添加量が過度に高くなると、鋼材製造コストが高くなり経済性の観点から好ましくないためMn添加量の上限を3.0%とした。
PおよびSは、本発明では、不可避的不純物元素であり、これら元素が鋼材中に多く存在するとその靱性が劣化するため、PおよびSの含有量の上限をそれぞれ0.03%、0.02%とした。
以上が、本発明における鋼材の基本成分であり、これらの成分規定とともに、さらに鋼材の高温強度を制御するには、Cr:0.05〜1.5%、および、Mo:0.05〜0.50%のうちの1種または2種を含有させることが好ましい。
Cr:0.05〜1.5%、および、Mo:0.05〜0.50%のうちの1種または2種を含有させることにより、300〜600℃における降伏応力を向上することが容易となり、鋼材の高温降伏強度(室温に対する550℃の降伏応力比)を上記規定範囲内に調整することにより、継手疲労強度の向上効果が得られる。
Cr、Moの各含有量の下限より低い場合には、鋼材の高温強度を向上する作用効果が有効に得られず、鋼材の高温降伏強度(室温に対する550℃の降伏応力比)を上記規定範囲内とするためには、特殊な製造条件による組織制御などが必要となる。一方、Cr、Moの各含有量の上限より高い場合には、伸びや靭性が低下するため好ましくない。
また、固溶N量を0.02%以下で添加しても降伏強度を高めることが可能である。しかし、NはTiやAlと結合しやすく、溶接部における固溶量を制御することが困難であり、Nが0.02%を超えると鋼材の靭性を低下させる恐れがある。しかし、板厚が3mm以下の靭性があまり問題にならない場合には、降伏強度を高めるために、Nを0.02%以下の範囲で添加することは可能である。
そのほか、NbやVなどの炭化物を生成しやすい元素を添加することでも降伏強度を高めることが可能である。しかし、これらの元素も0.05%を超えると、鋼材の靭性を劣化させる可能性があるので、これら成分元素は、降伏強度を高めるために、それぞれ、0.05%以下の範囲で添加することが許容できる。
本発明の重ね継手の疲労強度向上方法の実施例を以下に示す。
表1及び表2に示す引張強さが590MPaクラス、Ms点および高温特性を持つ成分組成の鋼材2枚を重ね合わせ代40mmで重ね合わせ、レーザ溶接またはTIG溶接により溶接した。継手サイズは40mm(幅)×260mm(長さ)×1.2mm(板厚)とした。なお、本継手形状はスポット溶接継手の規格:JISZ3138に準じている。レーザ溶接にはYAGレーザを用い、加工点出力を3.0kW、溶接速度を7.5m/min、焦点のビーム直径を0.6mmの一定条件とした。シールドにはセンターシールドトーチ、ガスとして窒素を用いた。ビームの焦点位置は、上側鋼材の上表面とした。
TIG溶接は、上記鋼板の重ね合せ端部を溶接狙い位置とした隅肉溶接を行なった。溶接条件としては、溶接材料は用いず、電流値は120A、溶接速度は0.5m/minとした。
継手の疲労強度(ここでは、繰り返し数200万回まで疲労き裂が発生しない最大応力を指す)の評価は、レーザ溶接方法を用いた場合は、表1のNo.7の疲労強度を基準とし、TIG溶接方法を用いた場合は、表1のNo.8の疲労強度を基準とし、これらの基準値に対して疲労限の強度が10%以上向上したものを「OK」(良好)、それ以下のものを「NG」(不良)と評価した。なお疲労試験条件は、荷重比(最小荷重/最大荷重)=0.1、繰返し速度=10Hzの片振り引張とした。
Figure 2005288504
Figure 2005288504
表1のNo.1〜4が本発明例である。いずれの場合も、鋼材板厚、鋼材のMs点、鋼材の高温強度(室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力の比)が本発明範囲内であるため、疲労強度の評価が「OK」であり、良好な疲労特性を得ることができた。
これらの発明例のうち、鋼材HAZと溶接金属に生成したマルテンサイト量が本発明のより好ましい範囲内であるNo.1およびNo.3は、それらが外れているNo.2およびNo.4に比べて、継手の疲労特性をより向上することができた。
一方、表1のNo.5〜8は比較例である。No.5およびNo.7は鋼材板厚、鋼材のMs点およびHAZと溶接金属のマルテンサイト量比は本発明範囲内であるが、高温強度(室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力の比)が本発明範囲から外れているため、継手の疲労強度は低下した。
No.6及びNo.8は鋼材板厚、Ms点が本発明範囲内であるが、高温強度および鋼材HAZと溶接金属のマルテンサイト量が本発明範囲から外れた場合であり、継手の疲労強度は低下した。
十字継手の断面の一例を示す模式図で、(a)は隅肉継手の断面、(b)は重ね隅肉継手の断面の一例を示す模式図で、(c)は(b)の部分拡大図である。 抵抗スポット溶接継手の断面の一例を示す模式図である。 重ね継手の断面の一例を示す模式図である。 高温降伏応力が異なる鋼材を用いた場合の溶接止端部の温度と長手方向応力σxとの関係図である。 高温降伏応力と溶接継手の疲労強度との関係図である。 溶接金属及び溶接熱影響部のMs点と継手の疲労強度との関係図である。
符号の説明
1 鋼材1
2 鋼材2
3 溶接金属
4 鋼材熱影響部(HAZ)
5 疲労き裂発生個所およびき裂進展方向
6 止端曲率半径
7 止端角

Claims (5)

  1. 板厚が0.8〜4.0mmの鋼材を溶接してなる溶接継手において、前記鋼材のマルテンサイト変態開始温度(Ms点)が350〜500℃であり、かつ室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力の比が0.5〜0.8であることを特徴とする疲労強度に優れた溶接継手。
  2. 前記溶接継手において、溶接により形成された溶接金属および溶接熱影響部の組織において、体積分率で、マルテンサイトが30%以上含有することを特徴とする請求項1に記載の疲労強度に優れた溶接継手。
  3. 板厚が0.8〜4.0mmであり、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)が350〜500℃であり、かつ室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力の比が0.5〜0.8である鋼材を、レーザ溶接、電子ビーム溶接、または、抵抗溶接の何れかの溶接法により溶接することを特徴とする疲労強度に優れた溶接継手の溶接方法。
  4. 板厚が0.8〜4.0mmであり、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)が350〜500℃であり、かつ室温での降伏応力に対する550℃での降伏応力の比が0.5〜0.8である鋼材を、溶接ワイヤを用いて、MIG溶接、または、MAG溶接の溶接法により溶接し、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)が350〜500℃の溶接金属を形成することを特徴とする疲労強度に優れた溶接継手の溶接方法。
  5. 前記溶接により溶接金属および溶接熱影響部の組織において、体積分率で、マルテンサイトを30%以上生成させることを特徴とする請求項3または請求項4の何れか1項に記載の疲労強度に優れた溶接継手の溶接方法。
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