JPH08253821A - 優れた疲労強度を有する溶接継手の製造方法 - Google Patents

優れた疲労強度を有する溶接継手の製造方法

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JPH08253821A
JPH08253821A JP5706295A JP5706295A JPH08253821A JP H08253821 A JPH08253821 A JP H08253821A JP 5706295 A JP5706295 A JP 5706295A JP 5706295 A JP5706295 A JP 5706295A JP H08253821 A JPH08253821 A JP H08253821A
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JP
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welded joint
haz
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welding
fatigue
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JP5706295A
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Katsumi Kurebayashi
勝己 榑林
Shuji Aihara
周二 粟飯原
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Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 HAZ組織と溶接残留応力を制御することに
よる相乗効果によって、溶接構造物に用いられる溶接継
手の疲労強度を向上させる製造方法を提供する。 【構成】 HAZにおけるフェライト組織の面積率が2
0〜100%で、残部がベイナイト組織、マルテンサイ
ト組織、パーライト組織および残留オーステナイト組織
の1種または2種以上からなる溶接継手か、あるいはさ
らにCu、Ni、Mo、Nb、Vの1種または2種以上
を含有した鋼板を用いた溶接継手について溶接後熱処理
を行うことにより、HAZにおける疲労き裂の発生や伝
播を抑制して溶接継手の疲労強度を向上させる。 【効果】 溶接後に応力集中を低減するための付加的な
形状加工を行わずに、溶接継手の疲労強度を向上させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に船舶、海洋構造
物、橋梁、建設機械などの溶接構造物に用いられる疲労
強度が優れた溶接継手であり、さらに詳しくは、溶接継
手の溶接熱影響部(以下、Heat Affected
Zone:HAZと記す)において、疲労き裂の伝播
速度を遅くすることが可能なフェライト組織の面積率を
高くした上で、溶接後熱処理をして残留応力を低減させ
ることにより、疲労強度を向上させた溶接継手の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】構造物の大型化に伴い、構造部材の重量
低減が近年の重要な課題となっており、これを実現する
ために構造物に使用される鋼の高張力化が進んでいる。
しかしながら、船舶、海洋構造物、橋梁、建設機械など
では使用期間中に繰り返し荷重を受けるために、このよ
うな構造物においては疲労破壊を防止するための配慮が
必要である。疲労破壊が最も発生しやすい部位は溶接継
手部であることから、溶接継手の疲労強度を向上するこ
とが求められている。
【0003】これまでに、溶接継手の疲労強度支配要因
と疲労強度改善に関する膨大な研究がなされており、溶
接継手の疲労強度改善は、グラインダー研削や溶接ビー
ド最終層を加熱・再溶融により止端部形状を整形するな
どの溶接止端部の形状改善が殆どであった(特開昭59
−110490号公報、特開平1−301823号公報
等)。
【0004】また、ショットピーニング処理などにより
溶接止端部に圧縮残留応力を生成させるものや、溶接後
熱処理による溶接残留応力の低減効果も従来からよく知
られている。一方、上記のような特殊な施工や溶接後熱
処理を用いず、溶接したままでも、鋼材の成分によって
溶接部の疲労強度を改善する方法も提案されている。
【0005】特開平3−264645号公報には、Si
により清浄なポリゴナルフェライト形成を有利にし、B
により鋼を強化し、焼入れ性を向上することにより、良
好な伸びフランジ性、疲労特性、抵抗溶接性を得ること
を目的として、C:0.01〜0.2%、Mn:0.6
〜2.5%、Si:0.02〜1.5%、およびB:
0.0005〜0.1%等からなる伸びフランジ性等に
優れた高強度鋼板が開示されている。
【0006】特開平6−228707号公報には、Ce
qを低くしながらCuの微細析出を用いて、溶接止端部
近傍の硬度分布を均一にすることにより塑性変形の集中
を防ぎ、かつ低Ceq化によりHAZ硬化をなくすこと
により、平均応力として作用する溶接止端部の残留応力
を低減させることを目的として、C:0.001〜0.
01%、Si:0.005〜0.05%、Cu:0.5
〜2%で、Ceqが0.2以下であることからなる溶接
継手疲労特性の優れた構造用鋼およびその溶接方法が開
示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらのうち、特開昭
59−110490号公報、および特開平1−3018
23号公報は、溶接後に溶接止端部の形状を変える特殊
な施工をする必要があり、溶接ままの形状で疲労強度を
改善することはできない。ショットピーニングによる方
法は、これを溶接構造物のような大きな部材に適用する
ことは事実上不可能である。また、溶接後熱処理による
方法は、従来の溶接構造物に適用すれば疲労強度は向上
するが、その向上代に対する溶接後熱処理を行う工程の
増加やコストの上昇を考慮すると、実際には用いられて
いないのが現状である。
【0008】特開平3−264645号公報に示されて
いる薄鋼板は、用途が主に自動車用ホイールやディスク
の母材に関するものであって、本発明の対象とする造
船、海洋構造物で用いられる鋼板とは用途、板厚、使用
方法が全く異なるものであるため、ここでの知見をその
まま厚鋼板に適用することはできない。さらに、溶接継
手に関する記載はないため、溶接継手の疲労強度に及ぼ
す影響については何ら検討されていない。また、母材に
含有するとされるポリゴナル・フェライト組織がHAZ
に生成するかどうかは不明である。
【0009】特開平6−228707号公報に示されて
いる発明では、溶接継手のHAZ組織に関する記載はな
く、ミクロ組織と疲労強度の関係は不明であり、本発明
とは異なる。また、鋼板のC添加量が0.01%以下、
Si添加量が0.05%以下と非常に少なく、さらにC
u添加が必須である点でも、本発明とは異なる。本発明
は、溶接後に応力集中を低減するための付加的な溶接止
端部の形状を改善することによる疲労強度の改善ではな
く、溶接継手のHAZにおいて、疲労き裂の伝播速度を
遅くすることが可能なフェライト組織の面積率を高くし
た上で、溶接後熱処理を適用して残留応力を低減させる
ことにより、疲労強度を向上させた溶接継手の製造方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の主要原理は以下のように総括できる。 (1)溶接継手のHAZにおいて、疲労き裂の伝播速度
を遅くすることが可能なフェライト組織の面積率を高く
することにより、溶接継手の疲労強度を向上させる。
【0011】(2)溶接継手のHAZにおけるき裂伝播
速度を(1)よりさらに遅くするために、溶接後熱処理
を適用して溶接残留応力を低減することにより、溶接継
手の疲労強度を向上させる。 (3)溶接継手のHAZにおけるき裂伝播速度を(1)
よりさらに遅くするために析出強化元素を添加し、溶接
後熱処理時にHAZを強化させることにより、溶接継手
の疲労強度を向上させる。
【0012】本発明は、上記(1)と(2)の相乗効果
により、溶接継手の疲労強度を向上させるものであり、
さらに上記(3)を組み合わせることにより、さらに高
い溶接継手の疲労強度を得ることができる。すなわち、
本発明の要旨とするところは下記のとおりである。 (1)溶接継手の溶接熱影響部におけるフェライト組織
の面積率が20〜100%で、残部がベイナイト組織、
マルテンサイト組織、パーライト組織、および残留オー
ステナイト組織の1種または2種以上からなる溶接継手
を製造する方法において、溶接後に溶接継手部を加熱速
度100〜1000℃/hで480〜700℃に加熱
し、480〜700℃で15〜180分間保持し、冷却
速度100〜1000℃/hで400℃〜室温まで冷却
することを特徴とする優れた疲労強度を有する溶接継手
の製造方法。
【0013】(2)重量%でC :0.015〜0.1
5%、Si:0.06〜2.0%、Mn:0.2〜1.
5%、P :0.05%以下、S :0.05%以下、
Al:0.001〜0.08%を含有し、さらに炭素当
量(Ceq)がCeq:0.15〜0.275であり、
残部が鉄および不可避的不純物元素よりなる鋼板を溶接
すること特徴とする前項(1)記載の優れた疲労強度を
有する溶接継手の製造方法。
【0014】ここで、炭素当量(Ceq)は、 Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr
+Mo+V)/5+Nb/3とする。 (3)さらに重量%でCu:0.1〜2.0%、Cr:
0.05〜1.0%、Mo:0.02〜1.0%、N
b:0.005〜0.10%、V :0.005〜0.
10%の1種または2種以上を含有する鋼板を溶接する
ことを特徴とする前項(2)記載の優れた疲労強度を有
する溶接継手の製造方法。
【0015】
【作用】以下の(1)〜(3)に、本発明の技術的思想
と限定理由について詳細に述べる。 (1)まず、溶接継手のHAZにおけるミクロ組織を限
定した理由を述べる。本発明者らは、溶接継手の疲労強
度向上に対するHAZの重要性を検討した。
【0016】一般に、溶接構造物の疲労破壊は構造的な
応力集中を有する溶接継手部で発生する場合が多い。溶
接欠陥や鋼板のキズ等のない正常な溶接継手部では、局
所的な応力集中を有する母材と溶接金属の境界部にあた
るHAZから疲労き裂が発生し、HAZ内を伝播した
後、母材へ伝播して、最終的に構造物の機能を損なう破
壊へと至る場合が多い。
【0017】そこで、HAZにおける疲労き裂の発生伝
播寿命が全破断寿命に占める割合を調査した。試験に
は、構造物で多く使用される溶接継手であるT型隅肉溶
接継手、十字隅肉溶接継手、廻し隅肉溶接継手の3つの
継手を用いた。母材と溶接金属の境界部から母材側に5
〜10mm(継手の種類による)離れた位置に歪ゲージ
を貼って、繰り返し負荷中の歪の値を測定した場合、試
験開始時よりも歪の値が%低下したときの繰り返し数
は、疲労き裂の先端がHAZを通過して、母材に達する
繰り返し数とほぼ一致するため、この繰り返し数をHA
Zにおける疲労き裂の発生伝播寿命とした。溶接継手疲
労試験の結果、最終的に破断に至るまでの全寿命に対す
るHAZにおける疲労き裂の発生伝播寿命の割合は、T
型隅肉溶接継手では約70%、十字隅肉溶接継手では約
30%、角廻し隅肉溶接継手では約40%であった。
【0018】従って、全疲労寿命に対する疲労き裂の発
生寿命はかなりの割合を占めることが上記の試験で明ら
かになる一方、一旦き裂が伝播を開始するとその抑制は
非常に困難であることから、溶接継手の疲労強度を向上
させるためには、HAZにおける疲労き裂の発生を困難
にするか、あるいは疲労き裂が発生してもHAZにおけ
る疲労き裂の伝播を極力遅くさせることが有効な手段と
考えられる。
【0019】次に、本発明者らは、HAZのミクロ組織
と疲労強度に関する検討を行い、以下に示す重要な知見
を得た。一般に、船舶、海洋構造物、橋梁、建設機械分
野で使用されている鋼板のHAZ組織は、引張強度が4
00〜580MPa級の場合ではベイナイト組織、引張
強度が580MPaを超える場合はベイナイト組織ある
いはマルテンサイト組織が主体となる。鋼板の成分や熱
処理によっては、これらのミクロ組織に加えて、パーラ
イト組織や残留オーステナイトが含まれる場合もある。
HAZ組織は母材組織の影響はあまり受けず、むしろ鋼
板の成分と溶接時の冷却速度で決まるため、一般に使用
されている400MPa級の溶接構造用軟鋼(例えば
0.14%C−0.2%Si−0.9%Mn)でさえ
も、50kJ/cm以下の通常の溶接条件では、焼入れ
性の指標である炭素当量が高いため、HAZがフェライ
ト組織主体となることは殆どない。
【0020】本発明者らは、溶接継手の疲労強度を検討
するにあたって、それぞれのミクロ組織のHAZにおけ
る疲労き裂伝播速度を調査する必要があると考えた。応
力集中係数や残留応力などの力学的な要因の影響を受け
ず、同一の力学条件でミクロ組織の影響を調査するた
め、小型再現HAZ試験片により、き裂伝播試験を実施
した。溶接再現熱サイクル条件は最高加熱温度を140
0℃、800〜500℃の冷却時間を1〜161秒と
し、化学成分と冷却速度の違いにより、フェライト組
織、ベイナイト組織、マルテンサイト組織を再現した。
試験は6mm長の鋭い切欠をつけた20×10×100
mmの3点曲げき裂伝播試験片を用いて、応力比は0.
1、き裂開口変位をクリップ・ゲージを用いて測定し、
き裂長さをコンプライアンス法により算出した。
【0021】き裂伝播試験の結果、HAZがフェライト
組織の場合の疲労き裂の伝播寿命は、HAZがベイナイ
ト組織やマルテンサイト組織の場合よりも2倍以上向上
した。応力拡大係数範囲とき裂伝播速度を観察すると、
き裂長さが既に長く、応力拡大係数範囲が高い場合はミ
クロ組織の違いによる差は見られなかったが、まだき裂
長さが短く、応力拡大係数範囲が低い場合にはミクロ組
織による差が現れ、HAZにおけるフェライト組織の面
積率が高い場合に顕著にき裂伝播速度が低下した。
【0022】さらに図1に、HAZのフェライト組織面
積率が2%のHAZベイナイト鋼と、88%のHAZフ
ェライト鋼におけるき裂開口変位と荷重の変化を詳細に
観察した結果を示す。フェライト組織の割合が高くなる
と顕著なき裂の閉口が観察された。これは、最大荷重時
に疲労き裂の先端が降伏点を超えて塑性変形し、最少荷
重になる前に疲労き裂の先端が閉じてしまう現象であ
る。フェライト組織は他の組織と比べて転位強化の割合
が少なく、非常に軟質で塑性変形が容易であるために、
き裂閉口が起こりやすいと考えられる。このき裂閉口が
起こると、疲労き裂の先端が閉じているときは疲労き裂
の伝播は起こらず、疲労き裂の伝播に有効な応力範囲は
減少するために、HAZがフェライト組織主体の場合に
HAZにおける伝播寿命が向上したものと考えられる。
【0023】以上の技術的思想に基づき、本発明は溶接
継手のHAZにおいて、疲労き裂の伝播速度を遅くする
ことが可能なフェライト組織の面積率を高くすることに
より、溶接継手の疲労強度を向上させるものである。た
だし、ベイナイト組織の粒界に20%未満の面積率で生
成する粒界フェライトは、フェライト組織が含まれてい
るとはいっても疲労き裂が粒界フェライトから容易に発
生するため、伝播を遅くさせても疲労強度は向上しな
い。また、HAZのフェライト組織の面積率が20%未
満では、疲労き裂の閉口が起こっても非常に小さいた
め、疲労強度の向上は期待できない。従って、溶接継手
の疲労強度を向上させるためには、HAZにおけるフェ
ライト組織の面積率を少なくとも20%とする必要があ
る。また、HAZにおいて、フェライト組織の面積率が
20%以上であれば、ベイナイト組織、マルテンサイト
組織、パーライト組織、および残留オーステナイト組織
を含有しても問題はない。さらに、安定して疲労強度を
向上させるためには、HAZのフェライト組織の面積率
を60%以上にすることが望ましく、その上限値は10
0%となる。
【0024】ここで、ミクロ組織の面積率は、溶接金
属、HAZ、母材が含まれるように、溶接継手を切断・
研磨した面を光学顕微鏡で観察して、溶接金属からHA
Z側に約50μmの位置からHAZと母材の境界線まで
の領域に占める各ミクロ組織の割合をポイント・カウン
ティング法により測定した値を用いることとする。 (2)次に、溶接後熱処理条件を限定した理由を述べ
る。
【0025】溶接継手の疲労強度を向上させるために
は、HAZにおける疲労き裂の閉口の利用が必須である
ことをこれまで述べてきた。従って、き裂閉口が起こら
なければ、HAZをフェライト組織主体にしても疲労強
度は向上しないため、き裂閉口が起こる条件を明らかに
する必要がある。そこで、本発明者らは、き裂閉口と溶
接残留応力の関係を検討した。溶接残留応力が疲労強度
に及ぼす効果は平均応力として作用すると考えられ、例
えば引張の溶接残留応力は平均応力を高くし、応力比を
高くするのと同等の効果を有すると見なすことができ
る。そこで、高い溶接残留応力があることを想定して、
上記の疲労き裂伝播試験で0.1であった応力比を0.
6にして疲労試験を行うと、HAZがフェライト組織主
体であってもき裂閉口が殆ど観察されなかった。
【0026】従って、通常の溶接したままの構造物のよ
うに降伏応力に近い大きな引張残留応力が作用している
場合にも、HAZをフェライト組織にすれば疲労強度を
向上させることはできるが、残留応力を低減させた上で
HAZをフェライト組織にすれば、これらの相乗効果に
よってき裂閉口が生じるため、疲労強度をさらに向上さ
せることができることが明らかとなった。
【0027】ここで、溶接残留応力の低減にはさまざま
な方法があるが、これらの中でも溶接構造物に適用可能
な方法としては溶接後熱処理が最もよく用いられること
から、溶接後熱処理による方法を用いることとした。溶
接後熱処理には、炉内熱処理、局部加熱熱処理、炉外全
体熱処理の方法がある。炉内熱処理は、非処理物全体を
炉内で加熱・冷却する方法である。局部加熱熱処理は、
非処理部(溶接部)とその周辺だけを加熱・冷却する方
法である。炉外全体熱処理は、非処理物全体を炉外で全
体加熱・冷却する方法である。本発明で示す溶接後熱処
理には、溶接残留応力が低減できる場合には何れの方法
も用いることができる。
【0028】溶接後熱処理条件は、JIS−Z3700
では以下のように定められている。 最大加熱速度:220×25/t (℃/h) 最低保持温度:600 (℃) 最低保持時間:t/25 (h)(ただし、最小0.25h) 最大冷却速度:275×25/t (℃/h) 炉からの抽出温度:400℃以下 ここで、tは板厚(32mm以上)であり、また最低保
持時間を2倍、5倍、10倍にすれば、最低保持温度は
600℃から30℃、90℃、120℃下げることがで
きる。
【0029】船舶、海洋構造物、橋梁、建設機械等に用
いられる溶接構造用鋼板の板厚は6〜50mm程度であ
ることから、加熱速度、保持温度、保持時間、冷却速
度、冷却停止温度は以下のように決定した。加熱速度
は、速い方が作業効率が良い。しかし、1000℃/h
を超えると板厚が6mmの場合に計算上で規格を満たさ
ないだけでなく、加熱に要するエネルギーも膨大とな
り、構造物内の温度偏差も大きくなるため、その上限値
を1000℃/hとした。また、板厚50mmの規格で
は最大110℃/hであり、100℃/h未満ではその
作業効率が落ちるため、下限値を100℃/hとした。
【0030】保持温度は、低い方が作業効率は良い。し
かし、480℃未満では十分な残留応力低減効果が期待
できないため、その下限値を480℃とした。また、7
00℃を超えると、残留応力の低減以外に母材の強度が
低下するため、その上限値を700℃とした。保持時間
は、短い方が作業効率は良い。しかし、15分未満では
規格を満たさないため、その下限値を15分とした。ま
た、板厚50mmでも180分程度あれば残留応力を十
分低減できることから、その上限値を180分とした。
【0031】冷却速度は、速い方が作業効率は良い。し
かし、1000℃/hを超えると溶接部の靱性等の諸特
性が劣化するため、その上限を1000℃/hとした。
また、板厚50mmの規格では最大130℃/hであ
り、100℃/h未満ではその作業効率が落ちるため、
その下限値を100℃/hとした。冷却停止温度は、高
い方が作業効率は良い。しかし、400℃よりも高い温
度では規格を満たさないため、その上限を400℃とし
た。また、室温よりも低い温度にあえて冷却する必要は
ないため、その下限値を室温とした。
【0032】(3)さらに、溶接継手に使用する鋼板の
化学成分および炭素当量を限定した理由を述べる。ま
ず、鋼板の基本的な化学成分として限定した各元素につ
いて述べる。Cは母材強度を上昇させる元素であり、母
材強度上昇のためには多量に添加することが望ましい。
しかしながら、0.15%超のCの添加は、焼入れ性が
高くなりすぎて、HAZにおけるフェライト組織が得ら
れなくなるとともに、溶接性や溶接部の靱性を低下させ
る。従って、Cの上限を0.15%とした。また、Cが
0.015%未満では構造用鋼としての母材強度の確保
が困難になるため、Cの下限値を0.015%とした。
【0033】Siは溶製時の脱酸に必要な元素であり、
適量添加するとマトリックスを固溶強化する。Siが
0.06%未満では、溶製時の脱酸効果が減少するた
め、下限値を0.06%とした。さらに好ましくは、固
溶強化の効果を考慮すると、0.6%以上である。一
方、Siを2.0%超添加すると、焼入れ性が高くなる
だけでなく、靱性も低下する。従って、上限値を2.0
%とした。
【0034】Mnは靱性をあまり低下させることなく母
材強度を上昇させる元素である。Mnが0.2%未満で
は十分な母材強度が得られず、S脆化が起こりやすくな
るため、下限値を0.2%とした。また、1.5%超の
Mnを含有すると、焼入れ性が高くなりすぎて、HAZ
におけるフェライト組織が得られなくなるとともに、溶
接部の靱性が低下し、溶接性、延性も劣化するため、上
限値を1.5%とした。
【0035】Pは少ないほど好ましく、0.05%を超
えて添加すると母材の粒界に偏析して粒界脆化するため
にHAZの靱性が低下する。従って、上限値を0.05
%とした。Sは低いほど好ましく、0.05%超含有す
るとA系介在物が顕著となり、母材と溶接部の靱性を害
し、板厚方向の延性も低下させる。従って、上限値を
0.05%とした。
【0036】Alは脱酸元素として必要であり、0.0
01%以上添加しないと脱酸作用を期待できない。一
方、0.08%超添加すると、Al酸化物や窒化物が多
量に生成して、溶接部の靱性を劣化させる。従って、下
限値を0.001%、上限値を0.08%とした。次
に、本発明においては、上記の元素に加えて次のような
元素を鋼板に含んでもよい。以下に成分限定した各元素
について述べる。
【0037】Cuは母材強度を向上させる効果があり、
さらに炭化物は生成しないが固溶強化により疲労強度を
向上させる。また、溶接後熱処理を行うとε−Cuが析
出してHAZと母材を強化し、疲労強度を向上させる。
0.1%以上添加しないとその効果はなく、2.0%超
添加するとスラブの凝固割れの原因になるため、下限値
を0.1%、上限値を2.0%とした。
【0038】Crは母材強度ならびに靱性を向上させる
効果がある。また、溶接後熱処理を行うと炭化物や窒化
物を生成してHAZと母材を強化し、疲労強度を向上さ
せる。これらの効果を得るには、0.05%の添加が必
要である。また、1.0%超添加してもその効果は飽和
し、逆に溶接性が損なわれる。そのため、下限値を0.
05%、上限値を1.0%とした。
【0039】Moは母材強度を向上させるだけでなく靱
性も向上させる効果がある。溶接後熱処理により炭化物
や窒化物を生成する点で、Crと同様の作用をする。そ
の効果が現れる添加量として、下限値を0.02%と
し、その効果が飽和する添加量として、上限値を1.0
%とした。Nbは炭窒化物を形成して母材の強度向上と
細粒化に効果がある。また、溶接後熱処理により炭化物
や窒化物を生成してHAZと母材を強化し、疲労強度を
向上させる。Nb量が0.005%未満では、この効果
が顕著でないので、下限値を0.005%とした。また
逆に、0.10%超添加すると、HAZの焼入れ性が高
くなりすぎてフェライト組織の面積率が減少するため、
上限値を0.10%とした。
【0040】Vは母材の強度向上と細粒化に効果があ
る。また、溶接後熱処理により炭化物や窒化物を生成し
てHAZと母材を強化し、疲労強度を向上させる。V量
が0.005%未満では、この効果が顕著でないので、
下限値を0.005%とした。また逆に、0.10%超
添加すると、HAZの焼入れ性が高くなりすぎて、フェ
ライト組織の面積率が減少するため、上限値を0.10
%とした。
【0041】さらに、溶接継手に使用する鋼板の炭素当
量を限定した理由を述べる。溶接時の冷却速度が同じ場
合、HAZ組織と鋼板の成分の関係はIIWで提案され
ている炭素当量(Ceq)の式を用いることにより表す
ことができる。また、NbもHAZ組織に影響を及ぼす
ことが知られており、IIWの炭素当量の式にNbの効
果を考慮した式は、 Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr
+Mo+V)/5+Nb/3 とすることができる。炭素当量が0.15未満の場合は
構造用鋼に使用するのに必要な母材強度を確保するのが
困難となるため、その下限値を0.15とした。一方、
従来の鋼材のように炭素当量が0.275を超える場合
には、HAZ組織はベイナイト組織あるいはマルテンサ
イト組織となるため、フェライト組織を得ることは困難
であることから、炭素当量の上限値を0.275とし
た。
【0042】また、本発明はT字隅肉溶接継手、十字隅
肉溶接継手、廻し隅肉溶接継手、突合せ溶接継手等の何
れの溶接継手でも、き裂閉口が起こる場合には疲労強度
を向上させることができる。さらに、本発明は不活性ガ
スを用いたアーク溶接(MIG)や、混合ガスを用いた
アーク溶接(MAG)、タングステン・アーク溶接(T
IG)のようなガスシールドアーク溶接をした場合に特
に有効であるが、被覆アーク溶接(SMAW)や、サブ
マージアーク溶接(SAW)のような溶接方法を用いた
溶接継手でも、き裂閉口が起こる場合には疲労強度を向
上させることができる。
【0043】
【実施例】以下に、本発明の実施例について述べる。溶
接継手のHAZにおけるフェライト組織の面積率、溶接
後熱処理、添加元素、継手形状と疲労強度の関係を調査
することを目的に疲労試験を実施した。50キロ真空溶
解炉を用いて、合計12鋼種を溶製した。炭素当量が低
く、母材の強度不足が懸念されるため、制御圧延と制御
冷却により、溶製したスラブの圧延を実施した。すなわ
ち、1100℃で60分間加熱した後、仕上板厚の3倍
の板厚まで粗圧延を行い、Ar3 点以上未再結晶温度以
下まで温度待ちした後に、板厚6〜50mmに仕上圧延
を行い、圧延終了後、直ちに500℃まで制御冷却し、
その後室温まで空冷した。さらに、引張試験片を採取
し、母材の降伏応力、引張強度、全伸びを測定した。
【0044】表1、表2(表1のつづき)に製造した鋼
の化学成分、炭素当量、および機械的性質を示す。これ
らの鋼を用いて、十字隅肉、T字隅肉、廻し隅肉の計3
種類の溶接継手を作成した。溶接に用いるリブ板は母材
と同じ鋼板を用い、溶接入熱を何れも18kJ/cmと
して、各1パスで行った。溶接方法はCO2 ガスを用い
たMAG溶接とし、溶接材料は被覆アーク溶接棒、ソリ
ッドワイヤ、フラックス入りワイヤの何れも用いること
ができるが、ここでは50キロ鋼用フラックス入りワイ
ヤを用いた。溶接後に溶接部のミクロ組織観察試験片を
切り出し、ポイント・カウンティング法によりHAZの
フェライト組織と面積率を求めた。
【0045】溶接後熱処理は真空炉を用いて行い、疲労
き裂が発生しやすい溶接止端部が均熱帯に入るように、
溶接継手を配置した。疲労試験は大気中、室温とし、十
字隅肉および廻し隅肉溶接継手の場合は軸力で応力比が
0、T字隅肉溶接継手の場合は3点曲げで応力比が0.
1で試験を実施した。
【0046】表3、表4(表3のつづき)に、継手番
号、鋼板記号、継手形状、鋼板の板厚、HAZにおける
フェライト組織の面積率、ベイナイト・マルテンサイト
・パーライト・残留オーステナイト組織の合計の面積
率、溶接後熱処理条件、疲労強度を示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】継手1は、HAZのフェライト組織の面積
率が20%以上で、かつ溶接後熱処理を行っているが、
炭素当量は0.275よりも大きい請求項1に該当する
本発明例である。継手2〜4はそれぞれ、溶接後熱処理
を行わない比較例、HAZのフェライト組織の面積率が
20%未満の比較例、およびこれら両方を満足しない比
較例である。従来の溶接継手である継手4に対して、H
AZのフェライト組織の面積率が高い継手2、溶接後熱
処理を行った継手3でも疲労強度は向上するが、HAZ
のフェライト組織の面積率が高くかつ溶接後熱処理も行
った本発明例の継手1で、特にこれらの相乗効果によ
り、疲労強度か高くなることがわかる。
【0052】継手5〜8は、溶接後熱処理条件が本発明
の範囲外となる比較例である。加熱速度が1000℃/
hよりも速い継手5、保持温度が480℃よりも低い継
手6、保持時間が15分よりも短い継手7、冷却速度が
1000℃/hよりも速い継手8は、HAZのフェライ
ト組織の面積率が高くかつ溶接後熱処理も行った本発明
例の継手1よりも疲労強度が低くなる。従って、溶接後
熱処理は本発明の条件で行う必要があることがわかる。
【0053】継手9、10は、HAZにおけるフェライ
ト組織の面積率が20%以上で溶接後熱処理を行いかつ
炭素当量が0.275以下である請求項2に該当する本
発明例である。炭素当量が低くなるに従いフェライト組
織面積率が増加し、溶接継手の疲労強度も向上する。継
手11〜16は基本成分以外に、Cu、Cr、Mo、N
b、Vを1種または2種以上添加した請求項3に該当す
る本発明例である。それぞれ溶接後熱処理を行うと、C
uによる固溶強化と析出強化の効果、Cr、Mo、N
b、Vにより炭窒化物を生成してHAZを析出強化する
効果により、溶接継手の疲労強度はさらに向上する。
【0054】継手17、18は基本成分に加えて、C
u、Cr、Mo、Nb、Vを1種または2種以上添加し
た比較例である。いずれも炭素当量が高く、HAZにお
けるフェライト組織の面積率が低く、溶接後熱処理を行
っていないために、これらの合金元素を添加しても、溶
接継手の疲労強度は向上しない。継手19、20はT字
隅肉溶接を行った本発明例と比較例であり、継手21、
22は廻し隅肉溶接を行った本発明例と比較例である。
何れも、HAZのフェライト面積率が高く、溶接後熱処
理を行った場合には溶接継手の疲労強度が向上する。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
船舶、海洋構造物、橋梁、建設機械等に用いられる溶接
継手に関して、疲労き裂の伝播速度を遅くすることが可
能なフェライト組織のHAZにおける面積率を高くした
上で溶接後熱処理を行うか、あるいはさらにフェライト
組織の面積率をさらに高くするために鋼板の化学成分お
よび炭素当量を限定するか、あるいはさらにHAZを強
化するために析出強化元素を添加することにより、溶接
継手の疲労強度を向上させることが可能となり、本発明
の溶接継手を用いれば、溶接構造物の疲労破壊に対する
信頼性を著しく向上させることが可能となった。
【0056】このような効果を有する本発明の溶接継手
は極めて有意義なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】HAZ組織がき裂閉口に及ぼす影響を示した図
面である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】そこで、HAZにおける疲労き裂の発生伝
播寿命が全破断寿命に占める割合を調査した。試験に
は、構造物で多く使用される溶接継手であるT型隅肉溶
接継手、十字隅肉溶接継手、廻し隅肉溶接継手の3つの
継手を用いた。母材と溶接金属の境界部から母材側に5
〜10mm(継手の種類による)離れた位置に歪ゲージ
を貼って、繰り返し負荷中の歪の値を測定した場合、試
験開始時よりも歪の値が%低下したときの繰り返し数
は、疲労き裂の先端がHAZを通過して、母材に達する
繰り返し数とほぼ一致するため、この繰り返し数をHA
Zにおける疲労き裂の発生伝播寿命とした。溶接継手疲
労試験の結果、最終的に破断に至るまでの全寿命に対す
るHAZにおける疲労き裂の発生伝播寿命の割合は、T
型隅肉溶接継手では約70%、十字隅肉溶接継手では約
30%、角廻し隅肉溶接継手では約40%であった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】従って、全疲労寿命に対するHAZにおけ
疲労き裂の発生伝播寿命はかなりの割合を占めること
が上記の試験で明らかになる一方、一旦き裂が伝播を開
始するとその抑制は非常に困難であることから、溶接継
手の疲労強度を向上させるためには、HAZにおける疲
労き裂の発生を困難にするか、あるいは疲労き裂が発生
してもHAZにおける疲労き裂の伝播を極力遅くさせる
ことが有効な手段と考えられる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】継手17、18は基本成分に加えて、C
u、Cr、Mo、Nb、Vを1種または2種以上添加し
た比較例である。いずれも炭素当量が高く、HAZにお
けるフェライト組織の面積率が低く、溶接後熱処理を行
っていないために、これらの合金元素を添加しても、溶
接継手の疲労強度は向上しない。継手19、20はT字
隅肉溶接を行った本発明例と比較例であり、継手21、
22は廻し隅肉溶接を行った本発明例と比較例である。
何れも、HAZのフェライト組織面積率が高く、溶接後
熱処理を行った場合には溶接継手の疲労強度が向上す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/26 C22C 38/26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接継手の溶接熱影響部におけるフェラ
    イト組成の面積率が20〜100%で、残部がベイナイ
    ト組織、マルテンサイト組織、パーライト組織、および
    残留オーステナイト組織の1種または2種以上からなる
    溶接継手を製造する方法において、溶接後に溶接継手部
    を加熱速度100〜1000℃/hで480〜700℃
    に加熱し、480〜700℃で15〜180分間保持
    し、冷却速度100〜1000℃/hで400℃〜室温
    まで冷却することを特徴とする優れた疲労強度を有する
    溶接継手の製造方法。
  2. 【請求項2】 重量%で C :0.015〜0.15%、 Si:0.06〜2.0%、 Mn:0.2〜1.5%、 P :0.05%以下、 S :0.05%以下、 Al:0.001〜0.08%を含有し、さらに炭素当
    量(Ceq)がCeq:0.15〜0.275であり、
    残部が鉄および不可避的不純物元素よりなる鋼板を溶接
    すること特徴とする請求項1記載の優れた疲労強度を有
    する溶接継手の製造方法。ここで、炭素当量(Ceq)
    は、 Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr
    +Mo+V)/5+Nb/3とする。
  3. 【請求項3】 さらに重量%で Cu:0.1〜2.0%、 Cr:0.05〜1.0%、 Mo:0.02〜1.0%、 Nb:0.005〜0.10%、 V :0.005〜0.10%の1種または2種以上を
    含有する鋼板を溶接することを特徴とする請求項2記載
    の優れた疲労強度を有する溶接継手の製造方法。
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