JPH032812B2 - - Google Patents
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- JPH032812B2 JPH032812B2 JP56174529A JP17452981A JPH032812B2 JP H032812 B2 JPH032812 B2 JP H032812B2 JP 56174529 A JP56174529 A JP 56174529A JP 17452981 A JP17452981 A JP 17452981A JP H032812 B2 JPH032812 B2 JP H032812B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は磁器板の製造方法に関し、特にトレー
やさや等を用いずに、ローラーハースキルンのロ
ーラー上に平板状生地を水平に担持して連続的に
焼成する磁器板の製造方法に関する。
やさや等を用いずに、ローラーハースキルンのロ
ーラー上に平板状生地を水平に担持して連続的に
焼成する磁器板の製造方法に関する。
従来、磁器を焼成するような高温下では、磁器
組織内に液相が多量に生成して軟化変形するた
め、さやまたはトレーと呼ばれる耐火物板上に磁
器製品を置いて焼成している。しかしこのような
方法は、連続化が困難であり、均一な品質の製品
を大量生産するには適していない。一方、ローラ
ーハースキルンを用い、平板状の生地をインライ
ンで予熱、焼成、冷却し、連続的に磁器板を製造
することが行なわれている。この方法は、連続処
理が容易であり、大量生産に適しているが、ロー
ラー上で製品が軟化変形し易いという欠点があ
る。すなわち、磁器組成物は1000℃以上に加熱さ
れると順次液相が多くなり、焼固温度になると柔
軟性をもつた高温粘性体となるため、ローラーハ
ースキルンのようにローラー間隔のある上に置か
れた状態では必然的に垂れ下りの現象が起り、こ
のまま冷却された場合には、ローラー間隔に対応
した波形の変形をもつた製品となる。このためロ
ーラー上に磁器板を直接乗せ、ローラーと製品の
間の融着抵抗により磁器組成物の収縮を均一化ま
たはバランスさせ、製品の軟化変形を防止するこ
とが提案されている(特開昭54−137004号)。し
かし、この方法も製品とローラーとの融着の度合
いが変化し、特に融着が過度になるとかえつて変
形が増大し、このため運転条件が狭い範囲に限定
されるという欠点がある。
組織内に液相が多量に生成して軟化変形するた
め、さやまたはトレーと呼ばれる耐火物板上に磁
器製品を置いて焼成している。しかしこのような
方法は、連続化が困難であり、均一な品質の製品
を大量生産するには適していない。一方、ローラ
ーハースキルンを用い、平板状の生地をインライ
ンで予熱、焼成、冷却し、連続的に磁器板を製造
することが行なわれている。この方法は、連続処
理が容易であり、大量生産に適しているが、ロー
ラー上で製品が軟化変形し易いという欠点があ
る。すなわち、磁器組成物は1000℃以上に加熱さ
れると順次液相が多くなり、焼固温度になると柔
軟性をもつた高温粘性体となるため、ローラーハ
ースキルンのようにローラー間隔のある上に置か
れた状態では必然的に垂れ下りの現象が起り、こ
のまま冷却された場合には、ローラー間隔に対応
した波形の変形をもつた製品となる。このためロ
ーラー上に磁器板を直接乗せ、ローラーと製品の
間の融着抵抗により磁器組成物の収縮を均一化ま
たはバランスさせ、製品の軟化変形を防止するこ
とが提案されている(特開昭54−137004号)。し
かし、この方法も製品とローラーとの融着の度合
いが変化し、特に融着が過度になるとかえつて変
形が増大し、このため運転条件が狭い範囲に限定
されるという欠点がある。
一方、ローラーハースキルンによる焼成では、
高温からの冷却時間を短縮するために、例えば
1200℃を最高焼成温度とするものでは、1000℃か
ら700℃程度まで冷風を吹込み50℃/分〜80℃/
分の温度勾配で冷却しているが、このような冷却
は、単に焼成、冷却時間を短縮し、炉長を短かく
するためのものに過ぎず、薄い磁器板を焼成する
際の歪や変形は依然として防止することができな
い。
高温からの冷却時間を短縮するために、例えば
1200℃を最高焼成温度とするものでは、1000℃か
ら700℃程度まで冷風を吹込み50℃/分〜80℃/
分の温度勾配で冷却しているが、このような冷却
は、単に焼成、冷却時間を短縮し、炉長を短かく
するためのものに過ぎず、薄い磁器板を焼成する
際の歪や変形は依然として防止することができな
い。
本発明の目的は、磁器板をローラーハースキル
ンで連続焼成する際に発生する磁器板の歪、変形
を防止し、製品の不良率を減少させることにあ
る。
ンで連続焼成する際に発生する磁器板の歪、変形
を防止し、製品の不良率を減少させることにあ
る。
本発明は、平板状に成形された磁器原料をロー
ラーハースキルンに供給し、ローラー上に水平に
担持、移動させながら予熱、焼成および冷却を行
なう磁器板の製造方法において、磁器原料が高温
からの冷却に際して転移し、固化を開始する時点
より前に磁器板の表面および裏面から冷風をスリ
ツト状に吹きつけ、固化域まで急冷することを特
徴とすることにある。
ラーハースキルンに供給し、ローラー上に水平に
担持、移動させながら予熱、焼成および冷却を行
なう磁器板の製造方法において、磁器原料が高温
からの冷却に際して転移し、固化を開始する時点
より前に磁器板の表面および裏面から冷風をスリ
ツト状に吹きつけ、固化域まで急冷することを特
徴とすることにある。
本発明に用いる磁器原料生地としては、磁器原
料を真空土練機から円曲線を有する形状、例えば
中空円筒状に押出し、それを開いて得た平板状生
地が最も適しており、この生地は、結晶成分が生
地の表裏面に密に配向し、歪または変形の防止に
有利に作用する。
料を真空土練機から円曲線を有する形状、例えば
中空円筒状に押出し、それを開いて得た平板状生
地が最も適しており、この生地は、結晶成分が生
地の表裏面に密に配向し、歪または変形の防止に
有利に作用する。
磁器原料の高温から冷却に移る際の粘度曲線
は、第1図に示すようにキルンの予熱帯、焼成帯
および冷却帯と磁器板が移行するにつれて粘度が
低下し、焼成帯から冷却帯に移る領域で転移点が
あり、第2図の比容曲線に示すようにこの領域で
磁器板の急速な収縮が起こる。本発明は、この転
移点に到る前の温度域、好ましくは、第1図に示
すように組成物の転移点より僅かに高温側のA領
域に空冷による急冷ゾーンを設けるものである。
急冷手段としては、第3図に示すようにローラー
1上の磁器板の表裏にこれと直角方向に設けられ
た一対のスリツト状ノズル3,4をあげることが
できる。スリツト状ノズルの開口幅は50mm以下が
望ましく、またノズル口先端と磁器板との間隔は
80mm以下が好ましい。ノズルは複数個配列しても
よいことは勿論である。ノズルの冷風吹出し量
は、磁器板の厚さによるが、磁器板表面の冷却速
度が、100℃/分以上(好ましくは150℃/分以
上)の温度勾配になるよう調整することが好まし
い。
は、第1図に示すようにキルンの予熱帯、焼成帯
および冷却帯と磁器板が移行するにつれて粘度が
低下し、焼成帯から冷却帯に移る領域で転移点が
あり、第2図の比容曲線に示すようにこの領域で
磁器板の急速な収縮が起こる。本発明は、この転
移点に到る前の温度域、好ましくは、第1図に示
すように組成物の転移点より僅かに高温側のA領
域に空冷による急冷ゾーンを設けるものである。
急冷手段としては、第3図に示すようにローラー
1上の磁器板の表裏にこれと直角方向に設けられ
た一対のスリツト状ノズル3,4をあげることが
できる。スリツト状ノズルの開口幅は50mm以下が
望ましく、またノズル口先端と磁器板との間隔は
80mm以下が好ましい。ノズルは複数個配列しても
よいことは勿論である。ノズルの冷風吹出し量
は、磁器板の厚さによるが、磁器板表面の冷却速
度が、100℃/分以上(好ましくは150℃/分以
上)の温度勾配になるよう調整することが好まし
い。
一例によれば、ローラーハースキルンのローラ
ー移行速度10〜50cm/分に対し、スリツト状ノズ
ルから冷風を圧力300〜500mmAq、約10秒程度で
磁器板表面に当てると、磁器板の表皮部の温度が
急速に降下し、変形がなくなることが認められ
た。これは、第3図にモデル的に示すように、高
温で柔軟であつた磁器板(生地)2が冷風スリツ
ト3を通過して表皮部分が硬化すると、進行方向
に水平状態を保つたまま従来から設けられている
冷却ゾーンに入つて完全に固化し、従来見られた
ような波形の変形を起こすことなく、平面度の高
い製品が得られるものと説明される。
ー移行速度10〜50cm/分に対し、スリツト状ノズ
ルから冷風を圧力300〜500mmAq、約10秒程度で
磁器板表面に当てると、磁器板の表皮部の温度が
急速に降下し、変形がなくなることが認められ
た。これは、第3図にモデル的に示すように、高
温で柔軟であつた磁器板(生地)2が冷風スリツ
ト3を通過して表皮部分が硬化すると、進行方向
に水平状態を保つたまま従来から設けられている
冷却ゾーンに入つて完全に固化し、従来見られた
ような波形の変形を起こすことなく、平面度の高
い製品が得られるものと説明される。
なお、従来、一般に設けられている急冷ゾーン
は第1図の斜線に示すような範囲にあり、既に転
移点を過ぎてかなり硬化した時点で冷風を吹込む
ものであるが、本発明では、磁器組成物が硬化す
る転移点より高温側において組成物が柔軟性をも
つている時点で急冷する点で、従来の工程時間短
縮のための冷却とは本質的に異なる。なお、本発
明においても、従来のローラーハースキルンと同
様に炉長を短かくするために、スリツト状の急冷
ゾーンの後に幅広い従来の急冷ゾーンを設けた
り、更にその後にスロークーリングゾーンを設け
てもよい。
は第1図の斜線に示すような範囲にあり、既に転
移点を過ぎてかなり硬化した時点で冷風を吹込む
ものであるが、本発明では、磁器組成物が硬化す
る転移点より高温側において組成物が柔軟性をも
つている時点で急冷する点で、従来の工程時間短
縮のための冷却とは本質的に異なる。なお、本発
明においても、従来のローラーハースキルンと同
様に炉長を短かくするために、スリツト状の急冷
ゾーンの後に幅広い従来の急冷ゾーンを設けた
り、更にその後にスロークーリングゾーンを設け
てもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
する。
実施例
長石質55重量部、粘土質40重量部、タルク5重
量部からなる磁器原料組成物を直径230m/m、
厚み20m/mの中空円筒状の抜出し口を有する真
空土練機で抜出し、平板状に開いた後、圧延ロー
ラーを用いて、抜出し方向が圧延方向となるよう
に圧延し、30cm×60cmの大きさで厚みが4mmの平
板状生地を得た。この生地をメツシユベルト熱風
乾燥装置を通して乾燥し、上ぐすりをかけた後、
ローラー間隔70mmをもつローラーハースキルンに
供給し、最高焼成温度1200℃、移行速度15cm/分
で焼成した。この組成物の高温粘度曲線は1150℃
に転移点を有するものであり、冷風吹込みスリツ
トは1160℃のヒートカーブを示す位置に、50mmの
幅および磁器板面から50mmの距離で、表裏面に同
時に静風圧450mmAqの冷風を吹きつけるように配
置した。なお通常の冷却ゾーンは、1000℃から
700℃まで約50℃/分の温度勾配で磁器板を冷却
するように前記急冷ゾーンの後段に設けられた。
量部からなる磁器原料組成物を直径230m/m、
厚み20m/mの中空円筒状の抜出し口を有する真
空土練機で抜出し、平板状に開いた後、圧延ロー
ラーを用いて、抜出し方向が圧延方向となるよう
に圧延し、30cm×60cmの大きさで厚みが4mmの平
板状生地を得た。この生地をメツシユベルト熱風
乾燥装置を通して乾燥し、上ぐすりをかけた後、
ローラー間隔70mmをもつローラーハースキルンに
供給し、最高焼成温度1200℃、移行速度15cm/分
で焼成した。この組成物の高温粘度曲線は1150℃
に転移点を有するものであり、冷風吹込みスリツ
トは1160℃のヒートカーブを示す位置に、50mmの
幅および磁器板面から50mmの距離で、表裏面に同
時に静風圧450mmAqの冷風を吹きつけるように配
置した。なお通常の冷却ゾーンは、1000℃から
700℃まで約50℃/分の温度勾配で磁器板を冷却
するように前記急冷ゾーンの後段に設けられた。
上記スリツト状急冷ゾーンを設置したローラー
ハースキルンで上記未焼成品を200枚焼成したが、
変形による製品不良率は1.0%以下であつた。こ
れに対し、スリツト状急冷吹込みを設けずに通常
のように焼成した200枚の製品は、全部波形の変
形を有し、商品としては価値のないものであつ
た。
ハースキルンで上記未焼成品を200枚焼成したが、
変形による製品不良率は1.0%以下であつた。こ
れに対し、スリツト状急冷吹込みを設けずに通常
のように焼成した200枚の製品は、全部波形の変
形を有し、商品としては価値のないものであつ
た。
以上、本発明によれば、特に大形で薄い平板状
の製品、例えば30cm×60cmを超える大きさで、厚
さが7mm以下の磁器板であつても、反りや歪のな
い平面精度の高い製品とすることができる。
の製品、例えば30cm×60cmを超える大きさで、厚
さが7mm以下の磁器板であつても、反りや歪のな
い平面精度の高い製品とすることができる。
第1図は、磁器組成物の一般的な粘度曲線を示
すグラフ、第2図は、上記粘度曲線に対応して焼
成品が固化収縮する形態を示すグラフ、第3図
は、ローラーハースキルン内で高温で柔軟な状態
にある磁器板がスリツト状急冷吹込みゾーンに入
り、水平状態で固化する状態を示す説明図であ
る。 1……ローラー、2……磁器板、3,4……ス
リツト状ノズル。
すグラフ、第2図は、上記粘度曲線に対応して焼
成品が固化収縮する形態を示すグラフ、第3図
は、ローラーハースキルン内で高温で柔軟な状態
にある磁器板がスリツト状急冷吹込みゾーンに入
り、水平状態で固化する状態を示す説明図であ
る。 1……ローラー、2……磁器板、3,4……ス
リツト状ノズル。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 平板状に成形された磁器原料をローラーハー
スキルンに供給し、ローラー上に水平に担持、移
動させながら予熱、焼成および冷却を行う磁器板
の製造方法において、磁器原料が高温からの冷却
に際して転移し、固化を開始する直前に磁器板の
表面および裏面から冷風をスリツト状に吹きつ
け、その表層面を強制的に固化域まで急冷するこ
とを特徴とする磁器板の製造方法。 2 特許請求の範囲第1項において、前記磁器板
の表面を100℃/分以上の温度勾配で急冷するこ
とを特徴とする磁器板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17452981A JPS5879864A (ja) | 1981-11-02 | 1981-11-02 | 磁器板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17452981A JPS5879864A (ja) | 1981-11-02 | 1981-11-02 | 磁器板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5879864A JPS5879864A (ja) | 1983-05-13 |
JPH032812B2 true JPH032812B2 (ja) | 1991-01-17 |
Family
ID=15980117
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17452981A Granted JPS5879864A (ja) | 1981-11-02 | 1981-11-02 | 磁器板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5879864A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS527810B2 (ja) * | 1971-10-01 | 1977-03-04 | ||
JPS541329A (en) * | 1977-06-07 | 1979-01-08 | Sumitomo Cement Co | Superrquick hardenable* noncontractible binder |
JPS5532671A (en) * | 1978-08-31 | 1980-03-07 | Yuukichi Tone | Drawing method for synthetic resin trays and others |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS527810U (ja) * | 1975-07-04 | 1977-01-20 |
-
1981
- 1981-11-02 JP JP17452981A patent/JPS5879864A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS527810B2 (ja) * | 1971-10-01 | 1977-03-04 | ||
JPS541329A (en) * | 1977-06-07 | 1979-01-08 | Sumitomo Cement Co | Superrquick hardenable* noncontractible binder |
JPS5532671A (en) * | 1978-08-31 | 1980-03-07 | Yuukichi Tone | Drawing method for synthetic resin trays and others |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5879864A (ja) | 1983-05-13 |
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