JPH03279203A - 酸化物超電導薄膜の製造方法 - Google Patents

酸化物超電導薄膜の製造方法

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JPH03279203A
JPH03279203A JP2083192A JP8319290A JPH03279203A JP H03279203 A JPH03279203 A JP H03279203A JP 2083192 A JP2083192 A JP 2083192A JP 8319290 A JP8319290 A JP 8319290A JP H03279203 A JPH03279203 A JP H03279203A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ この発明は、たとえばレーザアブレーション法のような
気相法による酸化物超電導薄膜の製造方法に関するもの
である。
[従来の技術] たとえば酸化物超電導線材のように、酸化物超電導材料
を用いた製品の一つの典型例として、適当な基板上に酸
化物超電導薄膜が形成され、それによって、酸化物超電
導材料が基板により保持された状態とし、酸化物超電導
材料に対して所望の形状を与えるようにしたものがある
上述したように、基板上に酸化物超電導薄膜を形成しよ
うとする場合、たとえば気相法が用いられる。特に最近
では、気相法のうち、レーザアブレーション法が、酸化
物超電導薄膜の製造方法として、低温かつ高速で酸化物
超電導薄膜を形成できる点で注目されている。
[発明が解決しようとする課題] 第3図には、基板1上に気相法によって形成された酸化
物超電導薄膜2の結晶格子が図解的に示されている。第
3図に示すように、酸化物超電導薄膜2の結晶格子のa
軸を、基板1に垂直に配向させることは、比較的容易で
ある。特に、レーザアブレーション法によれば、このよ
うなC軸配向が容易である。
他方、第4図および第5図には、第3図に示した酸化物
超電導薄膜2の結晶格子が上から示されている。
酸化物超電導薄膜2において、電流は、基板1の表面に
平行なa−b面内を流れることが知られている。したが
って、酸化物超電導薄膜2において大きな電流を流すこ
とができるようにするためには、第4図に示すように、
a軸およびb軸の方向を揃えるようにすればよい。しか
しながら、第4図に示すように、a軸およびb軸の方向
を揃えることは、実際には困難であり、通常、第5図に
示すように、a軸およびb軸は、任意の方向に傾く。
第5図に示すように、酸化物超電導薄膜2において、隣
接する結晶格子のa軸の傾きすなわち傾角3が0度〜4
5度の範囲で大きくなればなるほど、零磁場における臨
界電流密度Jcおよび磁場下における臨界電流密度Jc
−Bが低下することがわかっている。
上述したようなa軸およびb軸の各方向の不揃いは、基
板1として、単結晶を用いる場合に比べて、多結晶を用
いる場合に、より生じやすい傾商がある。これに関して
、基板上に酸化物超電導薄膜を形成して酸化物超電導線
材を得ようとする場合には、基板として適当な可撓性を
有する長尺のものを用いなければならない。通常、単結
晶により可撓性を有する長尺の基板を与えることは困難
であり、可撓性を有する長尺の基板を得ようとする場合
、一般には多結晶を用いなければならない。
それゆえに、この発明の目的は、多結晶の基板上であっ
てもa軸およびb軸の各方向ができるだけ揃うようにし
、それによって高い臨界電流密度を与えることができる
、酸化物超電導薄膜の製造方法を提供しようとすること
である。
[課題を解決するための手段] この発明は、気相法により基板上に酸化物超電導薄膜を
形成する、酸化物超電導薄膜の製造方法において、上述
した技術的課題を解決するため、基板として、酸化物超
電導薄膜が形成される面に同一方向に複数の溝が形成さ
れたものを用いることを特徴としている。
基板として長尺のものが用いられる場合には、溝は、基
板の長手方向に延びるように形成されることが好ましい
また、複数の溝間の平均ピッチは、10μm以下に選ば
れることが好ましい。
また、気相法として好ましくは、レーザアブレーション
法が用いられる。
さらに、溝は、ナイフェツジで傷をつけることにより形
成されることもできるが、特に、フォトリソグラフィま
たはビーム照射によって形成されることが好ましい。
[作用コ この発明によれば、基板上に酸化物超電導薄膜を形成す
るとき、溝に平行に結晶が成長することによって、a軸
およびa軸の各方向が、ある程度揃えられる。
[発明の効果] このように、この発明によれば、多結晶の基板上であっ
ても、a軸およびb軸の各方向をある程度揃えることが
できるので、a−b面内を流れ得る電流を大きくするこ
とができる。したがって、零磁場における臨界電流密度
Jcおよび磁場下における臨界電流密度Jc−Bの双方
が高い酸化物超電導薄膜を得ることができる。
基板として長尺のものを用い、溝をこのような基板の長
手方向に延びるように形成したとき、優れた超電導特性
を有する、酸化物超電導薄膜が長尺の基板上に形成され
た酸化物超電導線材を得ることができる。
また、溝は、できるだけ狭い幅で密に形成されることが
好ましく、そのため、複数の溝間の平均ピッチは、好ま
しくは、10μm以下に選ばれる。
また、酸化物超電導薄膜を形成するのに用いられる気相
法としては、レーザアブレーション法によるものである
ことが好ましい。レーザアブレーション法によれば、C
軸配向を得やすいばかりでなく、より高速で成膜を行な
うことができる。したがって、たとえば酸化物超電導線
材のように、長尺の基板上に連続的に酸化物超電導薄膜
を形成しなければならない場合、能率的に酸化物超電導
薄膜の形成を行なうことができるので、有利である。
溝を、フォトリソグラフィまたはビーム照射によって形
成すると、溝の底部において鋭い内角を形成することが
できる。このような鋭い内角は、酸化物超電導薄膜の結
晶成長において、a軸およびb軸の各方向を揃えること
を、より促進する。
[実施例] この発明の実施例に基づき、レーザアブレーション法に
より、酸化物超電導薄膜を製造した場合について説明す
る。
実験例1 粒径0. 1μmのYSZ (イツトリア安定化ジルコ
ニア;Y:6%)基板上に、レーザアブレーション法に
より、YI B a2 Cu307−Jの酸化物超電導
薄膜を成膜した。成膜条件は、以下のとおりである。
レーザ:KrF (248nm) エネルギ密度二2.3J/cm2 繰返し周波数: 5Hz 酸素圧カニ300mTorr 基板温度ニア50℃ ターゲット・基板間距離:45mm 成膜速度:33A/分 レーザ光入射角:45度 上述の成膜条件で、4時間の成膜を行なった。
得られた酸化物超電導薄膜は、零磁場において、340
0A/cm2の臨界電流密度を示した。
一方、同じ基板に、ダイヤモンドカッターにて、幅10
〜100μm1深さ10〜100μmの溝を溝間の平均
ピッチ100μmで形成したものを基板として使用して
、同じ成膜条件で、酸化物超電導薄膜の成膜を行なった
ところ、零磁場において、15000A/cm2の臨界
電流密度が得られた。
実験例2 フォトリソグラフィまたはビーム照射によって種々の寸
法または方向の溝を形成した長尺の基板を用いた。成膜
条件は、上記実験例1と同様である。このような基板上
に形成された酸化物超電導薄膜の零磁場における臨界電
流密度Jcは、以下の表に示すとおりであった。
(以下余白) このように、この発明に従って、溝を形成した基板を用
いた場合に、高い臨界電流密度が得られたのは、次のよ
うな理由に基づくものと考えられる。
第1図には、この発明に従って、基板11上に形成され
た酸化物超電導薄膜12の結晶粒13の成長状態がモデ
ル的に拡大断面図で示されている。
第2図は、第1図の線■−Hに沿う断面図である。
基板11の、酸化物超電導薄膜12が形成される面には
、同一方向に複数の溝14が筋状に形成されている。こ
のような溝14は、基板11の表面にナイフェツジによ
り傷をつけることによって形成されることもできるが、
フォトリソグラフィまたはビーム照射によって形成する
と、溝14の底部の内角部分15がより鋭く形成される
ことができる。
このような基板11上に酸化物超電導薄膜12が形成さ
れると、まず、結晶成長の初期の段階において、結晶粒
13が溝14に規制されることにより、結晶粒13は、
溝14に対して整列した状態で成長するように矯正され
る。したがって、a軸およびb軸の各方向は、第4図に
示すような理想的な結晶格子の場合にほぼ近づく。した
がって、以後の結晶成長においても、この初期の結晶粒
13の状態に従って、結晶粒13が成長していくので、
酸化物超電導薄膜12は、a−b面内において優れた結
晶配向性を与えることができる。そのため、a−b面内
を流れる電流を太き(することができ、前述したように
、臨界電流密度を高めることができたものと考えられる
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に従って、基板11上に形成された
酸化物超電導薄膜12の結晶粒13の成長状態をモデル
的に示す拡大断面図である。第2図は、第1図の線n−
nに沿う断面図である。 第3図は、基板1上に形成された酸化物超電導薄膜2の
結晶格子を図解的に示す断面図である。 第4図は、第3図に示した酸化物超電導薄膜2の結晶格
子を上から示す図である。第5図は、第4図に相当する
図であって、a−b面内において、a軸およびb軸が不
揃いになった場合の一典型例を示している。 図において、11は基板、12は酸化物超電導薄膜、1
3は結晶粒、14は溝である。 第1図 第2図 4

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)気相法により基板上に酸化物超電導薄膜を形成す
    る、酸化物超電導薄膜の製造方法において、 前記基板として、前記酸化物超電導薄膜が形成される面
    に同一方向に複数の溝が形成されたものを用いることを
    特徴とする、酸化物超電導薄膜の製造方法。
  2. (2)前記基板として、長尺のものが用いられ、前記溝
    は、前記基板の長手方向に延びるように形成される、請
    求項1に記載の酸化物超電導薄膜の製造方法。
  3. (3)前記複数の溝間の平均ピッチは、10μm以下に
    選ばれる、請求項1または2に記載の酸化物超電導薄膜
    の製造方法。
  4. (4)前記気相法は、レーザアブレーション法である請
    求項1ないし3のいずれかに記載の酸化物超電導薄膜の
    製造方法。
  5. (5)前記溝は、フォトリソグラフィまたはビーム照射
    によって形成される、請求項1ないし4のいずれかに記
    載の酸化物超電導薄膜の製造方法。
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