JPH0327551B2 - - Google Patents

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JPH0327551B2
JPH0327551B2 JP60172287A JP17228785A JPH0327551B2 JP H0327551 B2 JPH0327551 B2 JP H0327551B2 JP 60172287 A JP60172287 A JP 60172287A JP 17228785 A JP17228785 A JP 17228785A JP H0327551 B2 JPH0327551 B2 JP H0327551B2
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JP60172287A
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Tooru Sakaki
Takayuki Ogata
Hiroyuki Yanagi
Haruo Nishida
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、ナトリウムイオンに対する選択性の
良好な環状ポリエーテル化合物に関する。 〔従来技術及び発明が解決しようとする問題点〕 従来、ナトリウムイオンの分離・分析等の立場
から、ナトリウムイオンに選択的に強く配位する
有機化合物が要求されてきた。その代表的な研究
に、モネンシン等の抗生物質があるが、これらは
他のアルカリ金属、特にカリウムに対する選択性
が低いため、実用に供しうるものではなかつた。
今一つの研究例に下記構造の如き12−クラウン−
4の骨格を有する環状ポリエーテルが知られてい
る。 (以下12−クラウン−4の骨格は
【式】と略記する)しかしながら、 これらのものは、ナトリウム選択性が甚だ不十分
であり、又、比較的親水的であるため、例えば、
ナトリウム選択性電極等の用途のように高いナト
リウム選択性、及び長期にわたる耐水性とを要求
される分野には、応用することが不可能であつ
た。 〔問題点を解決するための手段及び効果〕 本発明者らは、ナトリウムイオンに対して優れ
た選択配位能力を有し、かつ疎水的である環状ポ
リエーテルを合成すべく種々検討を重ねてきた。
その結果、前記構造式(A)、(B)に比して、はるかに
ナトリウム選択的配位能力に優れた環状ポリエー
テル化合物を得ることに成功し、本発明を完成さ
せるに至つた。また、本発明の環状ポリエーテル
化合物は、構造式(A)及び(B)に比して、水に対する
溶解度が著しく低いため、ナトリウム電極のよう
な長期的安定性を要求される用途にも好適に使用
されるといつた長所を有する。 すなわち、本発明は、下記一般式〔〕 〔ただし、Aは、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
又は
【式】(但し、Xはハロゲ ン原子又はハロゲノアルキル基であり、Rは水素
原子又はアルキル基であり、mは0〜20の整数で
あり、nは1〜5の整数である。) を示し、Bは−(CH2−)lCH2−O−CH2−、
【式】−O−(CH2−)l+1CH2 −O−CH2
【式】又は
【式】(但し、 lは0〜7の整数である。)で示される基を示
す。〕 で表わされる環状ポリエーテル化合物である。 前記一般式〔〕中、Xで示されるハロゲン原
子としては、フツ素、塩素、シヨウ素、ヨウ素の
各原子が使用し得る。また、Xで示されるハロゲ
ノアルキル基としては、上記のハロゲン原子によ
つて置換されたアルキル基が何ら制限なく用い得
る。特に、トリフロロメチル基、ペンタフロロエ
チル基、トリクロロメチル基、ペンタクロロエチ
ル基等のパーハロゲン化アルキル基が好ましく用
いられる。前記一般式〔〕中、Xで示されるハ
ロゲノアルキル基及びRで示されるアルキル基
は、その炭素数に限定されないが、好ましくは炭
素数1〜4のものが使用される。 前記一般式〔〕で示される環状ポリエーテル
化合物をナトリウム選択性電極に使用した場合に
は、ナトリウムイオンに対する選択性や耐水性
は、一般式〔〕中のAの種類によつて幾分影響
を受ける。 ナトリウム選択性や耐水性を良好にするために
は、一般式〔〕中のAは次の(1)又は(2)のいずれ
かを満足することが好ましい。 (1) 2個以上の芳香核を有すること。 (2) 芳香核1個を有し、該芳香核は3個以上のハ
ロゲン原子又はハロゲノアルキル基によつて置
換されていること。 さらには、一般式〔〕中のAが次の(3)〜(5)の
いずれかを満足する化合物であることが好まし
い。 (3) 3個以上の芳香核を有すること。 (4) 2個の芳香核を有するものの中で、
【式】
【式】 又は のいずれかであること。 (5) 芳香核1個を有し、該芳香核が4個以上のハ
ロゲン原子又はハロゲノアルキル基によつて置
換されていること。 前記一般式〔〕に於けるBについては、lの
数が大きい場合、合成及び精製の困難さが増大す
ること、さらに、ナトリウム選択性が若干低下す
る場合があるので、好ましくは4以下、更に好ま
しくは3以下の整数であることが望ましい。 本発明の前記一般式〔〕で示される環状ポリ
エーテル化合物は新規な化合物で、通常次のよう
な測定によつて該化合物であることを確認でき
る。 (1) 赤外吸収スペクトル 12−クラウン−4の構造に基く吸収が1140、
1080〜1050cm-1付近に強く現われる。 (2) H′−核磁気共鳴スペクトル 重水素化クロロホルム溶媒中で、テトラメチ
ルシランを基準として測定すると、12−クラウ
ン−4骨格中の−CH2−O−のHに由来するピ
ークが3.3ppm〜4.2ppm付近に、又、芳香環に
水素原子が含まれる場合、水素原子の吸収ピー
クが6.6ppm〜8.2ppmに表われ、これらのピー
クの相対強度比は、前記一般式〔〕から算出
されるそれぞれの基に結合した水素の数の比と
一致する。 (3) 質量分析 質量分析の一手法として電界脱離法(以下
FD法と略す)を用いることによつて、本発明
の前記一般式〔〕で示される化合物の分子イ
オンピークが観測される。 (4) 元素分析 前記一般式〔〕から算出される化合物の炭
素、水素、窒素、ハロゲンの量はその分析結果
のそれぞれの元素量にほぼ一致する。 前記の一般式〔〕で示される化合物の代表的
な性状を示せば、次の通りである。 (1) 本発明の環状ポリエーテル化合物は一般に蒸
留不可能で明確な沸点を得難い。 (2) 本発明の環状ポリエーテル化合物は室温下に
於いて高粘稠の液体であるが、前記一般式
〔〕中のAに芳香核が3個以上、或いはnの
数が2以上になると白色、ないし黄白色の固体
となる場合が多く、さらに−N=N−が含まれ
る時には橙色の固体、ヨウ素を含む場合には、
褐色を帯びやすい。 前記一般式〔〕で示される環状ポリエーテル
化合物の溶解性は、A、及びBの種類によつて若
干相異するが、塩化メチレン、クロロホルム、ベ
ンゼン、トルエン、アセトン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、メタノ
ール、エタノール等には室温で溶解するものが多
い。水には殆んど溶解しない。 これら、前記性状については、極めて容易に確
認できるので、使用に先立ち、予め確認すればよ
い。 本発明の前記一般式〔〕で示される環状ポリ
エーテル化合物の製造方法は、特に限定されるも
のではなく、如何なる方法を採用してもよい。工
業的に好適な方法を具体的に例示すれば次の通り
である。 (i) 前記一般式〔〕に於いて、Bが−(CH2−)l
CH2−O−CH2−、
【式】−O−(CH2−)l+1 CH2−O−CH2−、又は
【式】又は
【式】の場合 には、一般式〔〕 で示される化合物(以下、ヒドロキシメチル−
12−クラウン−4ともいう)に下記の一般式
〔〕、〔〕又は〔)のいずれか一種の化合
物を反応させることによつて得ることができ
る。 A−(O−CH2−)k−(CH2−)lCH2−V 〔〕 (但し、A及びlは一般式〔〕と同様であ
り、Xはハロゲン原子であり、kは0又は1で
ある。) (但し、A及びlは一般式〔〕と同様であ
り、Xはハロゲン原子を示し、kは0又は1で
ある。) (但し、A及びlは一般式〔〕と同様であ
り、kは0又は1である)。 (ii) また、前記一般式〔〕に於いて、Bが
【式】である場 合には、一般式〔〕 (但し、lは一般式〔〕と同様である。) で示される化合物を一般式〔〕 (但し、Aは一般式〔〕と同様であり、Xは
ハロゲン原子である。) で示される酸ハライドと反応させることによつ
て得ることができる。 上記一般式〔〕で示される化合物は、前記
一般式〔〕で示されるヒドロキシメチル−12
−クラウン−4とω−アミノアルキルカルボン
酸〔H2N−CH2−(CH2−)lCOOH〕とを酸触媒
の存在下に反応させることによつて得ることが
できる。 (iii) さらに、前記一般式式〔〕に於いて、Bが
−(CH2−)lCH2−O−CH2−、
【式】−O−(CH2−)l+1 CH2−O−CH2−又は
【式】 である場合には、次の方法によつても本発明の
環状ポリエーテル化合物を得ることができる。 一般式〔〕 (但し、Xはハロゲン原子である。) で示されるハロゲノメチル−12−クラウン−4
と一般式〔〕 A−(O−CH2−)kCH2−(CH2−)lY 〔〕 (但し、A及びlは一般式〔〕と同様であ
り、kは0又は1であり、Yは水酸基又はカル
ボキシル基である。) で示される化合物とを反応させる。 前記(i)、(ii)、及び(iii)の反応では、使用する原料
同士のモル比は広い範囲で反応させることができ
るが、通常は一方が他方に対してモル比で0.5〜
1.5の範囲、さらには当モル付近であることが好
ましい。また、使用する溶媒は原料と反応しない
不活性溶媒であれば何ら制限なく使用し得る。例
えば、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;
ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;塩化メ
チレン、クロロホルム等の塩素系脂肪族炭化水
素;モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の
塩素系芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類
等が挙げられる。反応温度は、特に制限されない
が、通常は0〜150℃の範囲内であることが好ま
しい。また、反応時間も、特に制限されず広い範
囲から採用されるが、通常は1〜100時間である
ことが一般的である。 前記(i)〜(iii)の反応では、使用する原料の種類に
応じた触媒を用いることが好ましい。例えば、前
記(i)の反応で原料として一般式〔〕で示される
化合物を使用する場合は、水酸化リチウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウ
ム等のアルカリ金属水酸化物を、また前記(i)の反
応で原料として一般式〔〕で示される化合物を
使用する場合及び前記(ii)の反応の場合は、トリエ
チルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリ
ン、N,N−ジメチルトルイジン等の第3級アミ
ンを、さらに、前記(i)の反応で一般式〔〕で示
される化合物を原料として使用する場合は、塩化
水素、フツ化水素、硫酸、リン酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸、三フツ化ホウ
素エチルエーテル等の酸触媒を用いることが望ま
しい。次に、前記(iii)の反応に於いて、原料として
一般式〔〕で示される化合物のうち、Yが水酸
基の場合は前記したアルカリ金属酸化物を用いる
ことが好ましく、Yがカルボキシル基の場合は、
ジアザビシクロ−〔5,4,0〕−ウンデセン−7
のような強塩基を用いることが好ましい。上記の
触媒の使用量は、酸触媒については、一般式
〔〕で示される化合物に対して0.01〜50重量%
の範囲で使用することが好ましく、他の触媒につ
いては、一方の原料に対して当モル付近で使用す
ることが好ましい。 上記一般式()で示される化合物は一般に高
沸点であるため、蒸留が困難なものが多い。従つ
て通常は、抽出、再結晶、カラムクロマトグラフ
イー等の手段によつて精製すると好適である。特
に本発明の前記一般式()で示される化合物
と、原料であるヒドロキシメチル−12−クラウン
−4とを効果的に分離するには、カラムクロマト
グラフイーが最も好適に使用される。この方法を
採用するに当つては、カラム充填剤、及び展開溶
媒について予め薄層クロマトグラフイー等の手法
により最適条件を求めておくことが望ましい。 本発明の前記一般式〔〕で示される化合物
は、ナトリウムイオンに対して高い選択的配位能
力を有するため、ナトリウムイオンの選択的吸収
剤、或いはナトリウム選択性電極の成分として使
用することができる。吸収剤としての利用の態様
は、ナトリウムイオンの存在状態により相違する
が、代表的な例を具体的に示せば、次の如くであ
る。すなわち、水溶液中にカリウム塩と共存する
ナトリウム塩を選択的に抽出除去するに際し、本
発明の一般式()で示される化合物を、水と混
和しない有機溶媒に溶解し、該有機溶媒を水相と
接触せしめることにより、該ナトリウムイオンを
水相より選択的に有機溶媒中に抽出する。 本発明の一般式〔〕で示される化合物を一成
分としてナトリウム選択性電極を構成する態様に
ついては特に限定されず、例えばイオン選択性電
極(共立出版1977)第7章、イオン・セレクテイ
ブ・エレクトローズ・イン・アナリテイカル・ケ
ミストリー(プレナム・プレス、1978)〔Ion
Selective Electrodes in Analytical Chemisyry
(Plenum Press1978)〕第3章及び第4章アナリ
テイカル・ケミストリー(Analytical
Chemistry)47巻2236頁(1975)等に記載された
種々の公知の方法が用いられる。具体的に例示す
れば、次の如くである。 本発明の一般式〔〕で示される化合物をニト
ロベンゼン、ブロモベンゼン、ジフエニルエーテ
ル等の水に不溶性の有機溶媒に溶解し、ガラスキ
ヤピラリー、セラミツク多孔膜、高分子多孔膜に
保持させる方法。シリコンゴム、可塑剤を含むポ
リ塩化ビニル、可塑性を含むポリメチルメタクリ
レート等を、共に適当な方法、例えば、共通溶媒
に溶解した後溶媒を蒸発せしめて膜状物を一旦成
形し、この膜状物を電極に取り付けるか、あるい
は銀線、又は白金線、又はシリコン半導体のゲー
ト部上に直接薄膜を形成させる方法により、ナト
リウム選択性電極を構成することができる。ここ
に於いて、用いる可塑剤は、公知のものが特に制
限されずに用いられる。例示すれば、ジメチルフ
タレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレ
ート、ジオクチルフタレート等のフタル酸エステ
ル類、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケ
ート等の脂肪酸エステル類、オルソニトロフエニ
ルオクチルエーテル等のo−ニトルロフエニルア
ルキルエーテル類が挙げられる。前記一般式
〔〕で示される化合物を含む膜状物をナトリウ
ム選択性電極として使用する場合の電極の概略図
を第24図及び第25図に示した。 以下に本発明を更に具体的に説明するために実
施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。 実施例 1 冷却管を付けた内容積100mlのナス型フラスコ
に、p−クロルメチルビフエニル、5ミリモル及
びヒドロキシメチル−12−クラウン−4、5ミリ
モル及び水酸化カリウム、5ミリモルを仕込み、
アセトン中で96時間加熱環流した。反応後冷却
し、塩酸で中和した後、生じた塩をろ別、ロータ
リーエバポレータで溶媒を除去した。得られた生
成物を酢酸エチル展開溶媒として、シリカゲル
(ワコーゲルC−200)を充填したカラムで分離し
た所、下記構造式で示される化合物0・78g(収
率42%)を 得た。 得られたものについて以下の分析を行つた。 (1) 赤外吸収スペクトル(結果を第1図として添
付する) 芳香環 3000〜3100cm-1 環状エーテル 1020〜1160cm-1 (2) H′−核磁気共鳴スペクトル(結果を第2図
として添付する) 測定溶媒:重クロロホルム 標準物質:テトラメチルシラン(以下の実施例
において、測定溶媒及び標準物質は本実施例
と同じであるので記述は省略する。) (a) 7.0〜7.5ppm (b) 4.3〜4.4ppm (c) 3.2〜4.0ppm 積分によつて得られた水素量の比は目的物の
それに一致した。 (3) 質量分析スペクトル FD法 m/e=372(M+) (4) 元素分析
【表】 以上の測定結果より、生成物が目的物であるこ
とが確認された。 実施例 2〜58 実施例1と同様の方法で、ω−クロル基を有す
る化合物とヒドロキシ−12−クラウン−4から一
般式〔〕で示される化合物を合成し、第1表に
示した。 実施例2〜58によつて合成された化合物は、実
施例1と同様な方法にて目的化合物であることを
確認した。なお、参考までに実施例8の赤外吸収
スペクトル及び 1H−核磁気共鳴スペクトルをそ
れぞれ第3図、第4図として示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 59 冷却管に付けた内容積100mlのナス型フラスコ
に、ヒドロキシメチル12−クラウン−4:5ミリ
モル、トリエチルアミン:5ミリモル、乾燥N,
N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略記す
る)50mlを仕込み、次いでp−アゾベンゼンカル
ボン酸クロライド5ミリモルを加えた。70℃で48
時間反応を行つた後、冷却し、生じた沈殿をろ別
して、ロータリーエバポレータによりDMFを留
去した。生成物を酢酸エチルを展開溶媒として、
シリカゲル(ワコーゲルC−200)を充填したカ
ラムで分離精製し、下記構造式で示される化合物
1.25g(収率60%)を得た。 以下にその分析結果を記載した。 (1) 赤外吸収スペクトル(結果を第5図として添
付する) 芳香環 3000〜3100cm-1 環状エーテル 1020〜1160cm-1 エステル 1720cm-1 (2) 1H−核磁気共鳴スペクトル(結果を第6図
として添付する) (a) 7.3〜8.2ppm (b) 3.5〜4.3ppm (3) 質量分析スペクトル FD法 m/e=414 (4) 元素分析
【表】 以上の測定結果より生成物が目的物であること
が確認できた。 実施例 60〜98 実施例59と同様の方法で、酸クロライド化合物
とヒドロキシ−12−クラウン−4より一般式
() で示される化合物を合成した。結果を第2表にま
とめて記す。これらの化合物については実施例59
と同様な方法によつて分析し、目的化合物である
ことを確認した。参考までに、実施例62の赤外吸
収スペクトル及び 1H−核磁気共鳴スペクトルを
それぞれ第7図、第8図として示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 99 冷却管、水分定量受器を付けた100mlのナス型
フラスコにトルエン50ml、2,4−ジクロロフエ
ニル酢酸5ミリモル、ヒドロキシ12−クラウン−
4:5ミリモル、p−トルエンスルホン酸1水和
物2.5ミリモルを仕込み、96時間加熱還流し、生
成した水を共沸脱水により除去した。反応後、水
酸化ナトリウムで中和し、水25mlを加えてトルエ
ン層を分離し、ロータリーエバポレーターでトル
エンを留去した。生成物を酢酸エチルを溶媒とし
てシリカゲル(ワコーゲルC−200)を充填した
カラムで分離精製し、下記構造式で示される化合
1.01g(収率51%)を得た。得られた化合物につ
いて以下の分析を行つた。 (1) 赤外吸収スペクトル(結果を第9図として示
す。) 芳香環 3050〜3100cm-1 環状エーテル 1020〜1160cm-1 エステル 1740cm-1 (2) 1H−核磁気共鳴スペクトル(結果を第10
図として示す。) (a) 6.6〜7.4ppm (b) 3.6〜4.3ppm (c) 2.0〜2.1ppm (3) 質量分析スペクトル FD法 m/e=392、394 396(M+)これら
はCl35Cl37による同位体である。 (4) 元素分析
【表】 以上の測定結果より生成物が目的物であること
が確認できた。 実施例 100〜139 実施例99と同様の方法でカルボン酸化合物とヒ
ドロキシ12−クラウン−4から、一般式〔〕で
示される化合物を合成した。 第3表に結果をまとめて記す。これらの化合物
について実施例99と同様の手段で分析を行い、目
的物であることを確認した。参考までに、実施例
116の赤外吸収スペクトル、及び 1H−核磁気共
鳴スペクトルをそれぞれ第11図、第12図とし
て示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 140 冷却管を付けた内容積200mlのナス型フラスコ
に、ペンタクロルフエノール30ミリモル、水酸化
カリウム30ミリモル、二臭化エチレン300ミリモ
ルを加え、アセトン中で96時間加熱環流した。反
応後、塩酸で中和、生成した塩をロ別した後、ロ
ータリーエバポレーターでアセトン及び余剰の二
臭化エチレンを除去した。生成物をイソプロピル
アルコールから再結晶し、下記構造式で示される
化合物4.5g(収率40%)を得た。 該化合物5ミリモル、及びヒドロキシメチル−
12−クラウン−4 5ミリモル、及び水酸化カリ
ウム5ミリモルを冷却管を付けた内容積100mlの
ナス型フラスコに仕込み、96時間加熱環流を行つ
た。反応後塩酸で中和、生成した塩をロ別し、ロ
ータリーエバポレーターで溶媒を濃縮した後、シ
リカゲル(ワコーゲルC200)を充填したカラム
で酢酸エチルを溶媒として分離精製を行つた。結
果は下記構造式で示される化合物0.89g(収率36
%)を得た。 得られた化合物について以下の分析を行つた。 (1) 赤外吸収スペクトル(結果を第13図として
示した。) 環状エーテル 1020〜1160cm-1 (2) 1H−核磁気共鳴スペクトル(結果を第14
図として示した。) (a) 2.1〜2.8ppm (b) 3.5〜4.2ppm (3) 質量分析スペクトル m/e=496、498、500、502、504(M+) これらはCl35、Cl37に基づく同位体である。 (4) 元素分析
【表】 以上の結果より生成物が目的物であることが確
認された。 実施例 141〜251 実施例140と同様の方法で、前記一般式()
で示される環状ポリエーテル化合物を合成した。
結果を第4表にまとめた。参考までに、実施例
172の赤外吸収スペクトル及び 1H−核磁気共鳴
スペクトルをそれぞれ第15図、第16図として
記載した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 252 冷却管を付けた内容積200mlのナス型フラスコ
に、2,4,5−トリクロルフエノール30ミリモ
ル、水酸化カリウム30ミリモル、クロル酢酸エチ
ル30ミリモル、アセトン100mlを仕込み、96時間
加熱環流した。反応後、塩酸で中和し、生成した
塩をロ別しロータリーエバポレーターで溶媒を留
去した。生成物をアセトン100ml、水20ml、塩酸
10mlの混合溶液で50℃、10時間加熱しエステルの
加水分解を行つた。反応後、溶媒を留去、トルエ
ンから再結晶を行い、下記一般式で表わされる化
合物8.3g(収率92%)を得た。 この化合物5ミリモル、ヒドロキシ12−クラウ
ン−4 5ミリモル、及びp−トルエンスルホン
酸2.5ミリモルを冷却管及び水分定量受器を付け
た内容積100mlのナス型フラスコに仕込み、トル
エン中で加熱環流を行い、生成する水を除去し
た。反応後冷却し、水50mlを加えて中和、有機層
を分取してロータリーエバポレータでトルエンを
除去、生成物を酢酸エチルを溶媒として、シリカ
ゲル(ワコーゲルC200)を充填したカラムで分
解精製し、下記構造式で示される化合物1.11g
(収率50%)を得た。 得られた化合物について以下の分析を行つた。 (1) 赤外吸収スペクトル(結果を第17図として
示した。) 芳香環 3100cm-1 環状エーテル 1020〜1160cm-1 エステル 1750cm-1 (2) 1H−核磁気共鳴スペクトル(結果を第18
図として示した。) (a) 6.8〜7.4ppm (b) 3.4〜4.3ppm (c) 4.7〜4.8ppm (3) 質量分析スペクトル m/e=442、444、446、448 これらはCl35、Cl37による同位体である。 (4) 元素分析
【表】 以上の結果より、生成物が目的物であることを
確認した。 実施例 253〜340 実施例252と同様な方法でエステル化反応によ
り前記一般式()で示される化合物を合成し
た。結果を第5表にまとめた。これらの合成され
た化合物については、実施例252と同様の分析に
より、目的物であることを確認した。なお、参考
までに、実施例269の赤外吸収スペクトル及び
1H−核磁気共鳴スペクトルをそれぞれ第19図、
第20図として示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 341 冷却管を付けた内容積200mlのナス型フラスコ
に、ヒドロキシメチル−12−クラウン−4 50ミ
リモル、グリシン50ミリモル、及びp−トルエン
スルホン酸75ミリモルを仕込み、トルエン中で12
時間加熱環流を行つた。反応後、冷却、水100ml
を加えて水酸化ナトリウムで中和し、有機相を分
取し、トルエンを留去した。生成物をクロロホル
ム100ml、水50mlを加え、撹拌しながらPHが弱塩
基性になるまで水酸化ナトリウムを加えた。有機
相を分離してクロロホルムを留去し、下記構造式
で示される化合物8.4g(収率65%)を得た。 この化合物4ミリモルとトリエチルアミン4ミ
リモルを内容積100mlのナス型フラスコに仕込み、
アゾベンゼン−p−カルボニルクロライド4ミリ
モルを加えてDMF中で2時間室温下で撹拌した。
反応後、生成した塩をロ別し、ロータリーエバポ
レーターでジメチルホルムアミドを留去した。生
成物を酢酸エチルを溶媒としてシリカゲル(ワコ
ーゲルC−200)を充填したカラムで分離精製し、
下記構造式で表わされる化合物0.5g(収率27%)
を得た。当該する化合物について以下の分析を行
つた。 (1) 赤外吸収スペクトル(結果を第21図として
示した。) 芳香環 3100cm-1 環状エーテル 1040〜1160cm-1 アミド結合 1720cm-1 (2) 1H−核磁気共鳴スペクトル(結果を第22
図として示した。) (a) 7.2〜8.3ppm (b) 3.3〜4.6ppm (3) 質量分析スペクトル m/e=471(M+) (4) 元素分析
【表】 以上の結果より目的物を確認した。 実施例 342〜408 実施例341と同様の方法で、ヒドロキシ−12−
クラウン−4とβ−アラニン、及び3−アミノ酪
酸の反応によりそれぞれ を合成した。これらの化合物と種々の酸クロリド
とを反応せしめることにより、一般式()で示
される化合物を実施例341同様の方法で合成した。
結果を第6表に示した。合成された化合物につい
て実施例341と同様の分析を行い、目的物である
ことを確認した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 用途例 本発明の化合物のナトリウム選択性電極への応
用例を示す。 実施例1〜408で得られた本発明の化合物20mg、
ポリ塩化ビニル(平均重合度1100)200mg、O−
ニトロフエニルオクチルエーテル400mgを10mlの
テトラヒドロフランに溶解した。この溶液を平滑
なガラス板上に流延した後、テトラヒドロフラン
を蒸発せしめて約100μ厚の膜を得た。この膜を
第24図に示すように装着し、第23図に示した
装置を用いて電極性能を評価した。すべての測定
は25℃で行つた。カリウムイオンに対するナトリ
ウムイオンの選択倍率の決定は、「イオン選択性
電極」(共立出版第2章第3節)に記載された混
合溶液法によつて求めた。具体的には塩化ナトリ
ウムと塩化カリウムを含む水溶液中に於いて、塩
化ナトリウムを一定濃度(1×10-4mol)とし、
塩化カリウムの濃度を変化させることにより、起
電力を測定した。次に起電力と塩化カリウムの濃
度の関係をプロツトし、その屈曲点に於ける塩化
カリウムの濃度を塩化ナトリウムの濃度で除した
値を以て選択倍率とした。この値は、大なるほど
ナトリウム選択性電極として優れている。また、
塩化ナトリウムのみを10-1〜10-4mol/の濃度
範囲で含む水溶液の起電力を測定して、起電力と
塩化ナトリウム濃度が10倍変化するについての起
電力の変化量をmV/decadeの単位で求めた。結
果を第7表に示す。 なお、比較例として、従来のナトリウム選択性
物質である下記構造式で表わされる化合物(A)、(B)
について、同様の方法で試験を行い、結果を第7
表に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図、第3図、第5図、第7図、第9図、第
11図、第13図、第15図、第17図、第19
図、及び第21図は、本発明の環状ポリエーテル
化合物の赤外吸収スペクトルを示す。また、第2
図、第4図、第6図、第8図、第10図、第12
図、第14図、第16図、第18図、第20図、
及び第22図は、本発明の環状ポリエーテル化合
物の 1H−核磁気共鳴スペクトルを示す。第23
図は起電力を測定する装置の説明図で、第24図
は第23図の電極1に内蔵される各種構成要素を
示す説明図である。第25図は、本発明の環状ポ
リエーテル化合物を含む膜状物を被覆した白金線
の概略図である。第23図、第24図及び第25
図の中で、各番号は次の内容を示す。 1……電極、2……測定溶液、3……磁気回転
子、4……磁気撹拌機、5……0.1M酢酸リチウ
ム塩橋、6……塩化カリウム飽和水溶液、7……
飽和かんこう電極、8……エレクトロメーター
(北斗HE−103型)、11……アクリル製膜ホル
ダー、12……銀線、13……被覆ガラス管、1
4……銀−塩化銀円部標準電極、15……10-3M
塩化ナトリウム内部標準液、16……環状ポリエ
ーテル化合物を含む膜状物、17……O−リン
グ、21……白金線、22……環状ポリエーテル
化合物を含む膜状物、23……テフロン製テー
プ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔但し、Aは、 【式】【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】【式】 【式】 【式】 又は 【式】〔但し、Xはハロゲ ン原子又はハロゲノアルキル基であり、Rは水素
    原子又はアルキル基であり、mは0〜20の整数で
    あり、nは1〜5の整数である。)を示し、Bは
    −(CH2−)1CH2−O−CH2−、 【式】−O−(CH2−)l+1CH2 −O−CH2−、 【式】又は 【式】(但し、 lは0〜7の整数である。)で示される基を示
    す。〕 で表わされる環状ポリエーテル化合物。 2 一般式 〔但し、Aは、 【式】【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】【式】 【式】 【式】 又は 【式】(但し、Xはハロゲ ン原子又はハロゲンアルキル基であり、Rは水素
    原子又はアルキル基であり、mは0〜20の整数で
    あり、nは1〜5の整数である。)を示し、Bは
    −(CH2−)lCH2−O−CH2−、 【式】−O−(CH2−)l+1CH2 −O−CH2−、 【式】又は 【式】(但し、 lは0〜7の整数である。)で示される基を示
    す。〕 で表わされる環状ポリエーテル化合物からなるナ
    トリウム吸収剤。
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