JPH0326192B2 - - Google Patents

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JPH0326192B2
JPH0326192B2 JP58237937A JP23793783A JPH0326192B2 JP H0326192 B2 JPH0326192 B2 JP H0326192B2 JP 58237937 A JP58237937 A JP 58237937A JP 23793783 A JP23793783 A JP 23793783A JP H0326192 B2 JPH0326192 B2 JP H0326192B2
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general formula
reaction
group
potassium
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Tooru Sakaki
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Tokuyama Corp
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は一般式 (ただし、mは3または4で、nは1〜5の整
数で、Xは水素原子,ハロゲン原子,アルキル
基,アルコキシ基,ニトロ基,フエニル基,アゾ
フエニル基から選ばれた原子または基である)で
示されるシツフ塩基型ベンゾクラウンエーテルを
提供するものである。 従来、カリウム塩に選択的に配位する有機化合
物が要求されており、その代表的な研究は大環状
ポリエーテル化合物である。従来上記目的で大環
状ポリエーテルの開発に多数の検討がなされて来
た。しかし、それらの大部分は選択性が十分なも
のでなかつた。わずかに、下記の一般式で示され
る化合物が優れた選択性を示すことが報告されて
いるのみである。 (ただし、nは1以上の正の整数である) (ただし、nは1以上の正の整数である) (ただし、nは1以上の正の整数である) しかしながら、上記(A),(B),(C)何れの化合物に
ついても、その製造に際しては多段階の反応操作
を必要とし、また各反応について煩雑な精製操作
を必要とする欠点があつた。更に(C)の化合物につ
いては、副反応を避けるために極めて希薄な条件
で合成反応を行う必要があることが報告されてい
る。 本発明者等は、カリウム塩に対して優れた選択
的配位能力を有する大環状ポリエーテル化合物を
合成すべく種々検討を重ねて来た。その結果、前
記一般式(A),(B),(C)に比べてはるかに簡単な反応
操作で、高いカリウム塩に対する選択的配位能力
に優れた大環状ポリエーテル化合物を得ることに
成功し、本発明を完成させるに至つた。 すなわち、本発明は一般式 (ただし、mは3または4で、nは1〜5の整
数で、Aは−N=CH−または−CH=N−でX
は水素原子,ハロゲン原子,アルキル基,アルコ
キシ基,ニトロ基,フエニル基,アゾフエニル基
から選ばれた原子または基である)で示されるシ
ツフ塩基型ベンゾクラウンエーテルである。 本発明の前記一般式()で示されるシツフ塩
基型ベンゾクラウンエーテルは新規化合物であ
り、通常次のような測定によつて該化合物である
ことを確認できる。 (1) 赤外線スペクトル(IR) 環状ポリエーテル構造に基づく吸収が1270cm-1
付近と1130cm-1付近に強く現われる。−CH=N−
結合または−N=CH−結合に由来する吸収ピー
クが1640cm-1付近に現われる。 (2) 13C−核磁気共鳴スペクトル 重クロロホルムを溶媒及び標準物質として測定
すると、−N=CH−または−CH=N−結合の炭
素に由来するピークが160ppm付近に、クラウン
エーテル環のメチレン炭素に由来するピークが
70ppm付近に現われる。 (3) 質量分析 質量分析の手段として、電界脱離法(FDと略
す)を用いることにより、本発明の前記一般式
()で示される化合物の分子イオンピークが観
測される。 (4) 元素分析 炭素,水素,窒素,ハロゲンの分析結果を前記
一般式()から算出される理論値と比較するこ
とにより確認される。 本発明の前記一般式()で示される化合物の
性状は、後述する製造方法,用途等の説明あるい
は実施例の結果からも明らかであるが代表的な性
状を示せば次のとおりである。 (i) 本発明のシツフ塩基型ベンゾクラウンエーテ
ルは一般に蒸留不可能で明確な沸点を得がた
い。 (ii) 通常の製法では粉末状固体として得られ常温
(25℃)においては微黄色の固体である。 (iii) 前記一般式()においてm=3の場合融点
が70〜290℃,m=4の場合融点が50〜180℃で
ある。また、m=4のものはm=3のものに比
べ吸湿性が大きい。 (iv) 前記一般式()で示されるシツフ塩基型ベ
ンゾクラウンエーテルは種々の有機溶媒に溶解
する。例えば塩化メチレン,クロロホルム,ベ
ンゼン,トルエン,アセトン,テトラヒドロフ
ラン,ジオキサン,ジメチルホルムアミド,メ
タノール等には常温で溶解する。またエタノー
ル,イソプロピルアルコール等には加温下に溶
解し、更に加熱されたヘキサン,ヘプタン等に
は微量溶解する。 前記性状については極めて容易に確認出来るの
で、使用に先きだち予め確認すればよい。 本発明の前記一般式()で示されるシツフ塩
基型ベンゾクラウンエーテルの製造方法は特に限
定されるものではなく、如何なる方法を採用して
もよい。工業的に好適な方法の一例を具体的に例
示すれば次のとおりである。 すなわち一般式 (ただし、mは3または4である)で示される
4′−ホルミルベンゾクラウンエーテルと一般式 (ただし、X及びnは前記一般式()におい
て説明したものと同様である)で示される芳香族
アミンを反応させる方法がある。 また、一般式 (ただし、mは3または4である)で示される
4′−アミノベンゾクラウンエーテルと一般式 (ただし、X及びnは前記一般式()で説明
したものと同様である)で示される芳香族アルデ
ヒドとを反応させる方法も好適である。これらの
方法は目的化合物に応じて好適に選択して用いら
れる。 前記一般式(),()及び()で示される
構造式中Xはそれぞれ、水素原子,ハロゲン原
子,アルキル基,アルコキシ基,ニトロ基,フエ
ニル基,アゾフエニル基から選ばれた原子または
基である。該ハロゲン原子は塩素,臭素,沃素ま
たは弗素が適宜選択して用いられ、またアルキル
基,アルコキシ基のアルキル基は特に限定されず
用いうるが、一般にはメチル基,エチル基,プロ
ピル基,ブチル基等の低級アルキル基が好適であ
る。本発明におけるこれらの基は前記()〜
()の原料化合物とこれらの反応についての説
明から明らかなように、原料化合物のベンゼン環
の水素原子が置換されたもので、反応には不活性
の基である。従つて、前記アルキル基,アルコキ
シ基,フエニル基,アゾフエニル基等はこれらの
骨格が誘導されていればよく、これらの基の水素
原子の少くとも1つが他の置換基で置換されてい
ても前記反応によつて目的物を得ることが出来
る。 前記一般式()で示される原料化合物は3,
4−ジヒドロキシベンズアルデヒドと、テトラエ
チレングリコールジクロリドまたはペンタエチレ
ングリコールジクロリドを反応させて得るか、ま
たはカテコールとテトラエチレングリコールジク
ロリドまたはペンタエチレングリコールジクロリ
ドとを反応させて、一般式()で示される化合
(ただし、mは3または4) を得た後にアルデヒド基を導入するかの何れかの
公知の方法によつて得られる。 また、前記一般式()で示される原料化合物
は、一般式()で示される化合物をニトロ化し
た後、白金触媒等の存在下に水素還元する公知の
方法によつて容易に得ることができる。 本発明の一般式()で示される化合物を得る
反応態様については特に限定されないが、一般に
個々の反応原料が有するアルデヒド基及びアミノ
基に対して不活性な溶媒中で溶液ないし懸濁状態
において反応する方法が好適に採用される。上記
反応に好適に用いられる溶媒を例示すれば、ヘキ
サン,ヘプタン,オクタン等の脂肪族炭化水素
類;ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭
化水素類;塩化メチレン,クロロホルム,トリク
ロロトリフロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化
水素類;クロルベンゼン,ブロムベンゼン等のは
ハロゲン化芳香族炭化水素類;メタノール,エタ
ノール,イソプロパノール,ブタノール,エチレ
ングリコール,ジエチレングリコール等の脂肪族
アルコール類;アセトン,メチルエチルケトン,
メチルイソブチルケトン等のケトン類;アセトニ
トリル,ベンゾニトリル等のニトリル類;ジエチ
ルエーテル,ジイソプロピルエーテル,テトラヒ
ドロフラン,ジオキサン等のエーテル類;酢酸メ
チル,酢酸エチル等のエステル類;ホルムアミ
ド,ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミ
ド等のアミド類等が挙げられる。 本発明の前記一般式()で示される化合物を
得るには、特別な触媒を用いずとも前記反応は進
行するが、該反応は三フツ化ホウ素エチルエーテ
ル、パラトルエンスルホン酸,硫酸,リン酸等の
酸触媒を微量添加することにより著しく反応速度
を増加せしめることができ工業的に有利である。 本発明の一般式()で示される化合物を得る
にあたつて採用される反応温度は特に限定的でな
いが、一般に0℃〜150℃の間で行えば十分であ
る。また反応時間は反応温度,反応溶媒,原料濃
度,触媒の有無等により相違するが、一般に10分
から50時間の範囲で適宜決定して採用すればよ
い。 上記反応で得られる本発明の一般式()で示
される化合物は、高分子量,高沸点であるため蒸
留が困難である。そのため、通常は抽出,再結晶
等の手段によつて精製されるが、反応溶媒によつ
ては目的生成物が反応の進行に伴つて選択的に沈
澱し、特別な後処理操作を必要とせず、単なる濾
過操作のみによつて十分な純度のものが得られる
場合もある。 本発明の一般式()の化合物は、カリウム塩
に対して高い選択的配位能力を有するためカリウ
ム塩の選択的吸収剤、あるいはカリウム選択性電
極の成分として使用することができる。抽出剤と
しての利用の態様は、カリウム塩の存在状態によ
り相違する。代表的な例を具体的に示せば、水溶
液中にナトリウム塩と共存するカリウム塩を選択
的に抽出除去するに際し、本発明の式()で示
される化合物を水と混和しない有機溶媒に溶解
し、該有機溶媒を水相と接触せしめることにより
該カリウム塩を水相より選択的に有機溶媒中に抽
出することが出来る。 本発明の一般式()で示される化合物を1成
分として用いてカリウム選択性電極を構成する態
様については特に限定されず、例えばイオン選択
性電極(共立出版1977)第7章,Ion−Selective
Electrodes in Analytical Chemistry(Plenum
Press 1978)第3章及び第4章,Analytical
Chemistry47,2238(1975)等に記載された種々
の公知の方法が用いられる。具体的に例示すれ
ば、本発明の一般式()で示される化合物をニ
トロベンゼン,ブロモベンゼン,ジフエニルエー
テル等の水に不溶性の有機化合物に溶解し、ガラ
スキヤピラリー,セラミツク多孔膜,高分子多孔
膜に保持させる方法,シリコンゴム,可塑剤を含
むポリ塩化ビニル,可塑剤を含むポリメチルメタ
クリレート等と共に適当な方法、例えば共通溶媒
に溶解した後溶媒を蒸発せしめて膜状物を一旦形
成し、この膜状物を電極セルに取り付けるか、あ
るいは銀線または白金線またはシリコン半導体素
子のゲート部上に直接薄膜を形成させる方法等に
より、カリウム選択性電極を構成することができ
る。ここにおいて用いる可塑剤は公知のものが特
に限定されず用いられる。例示すれば、ジメチル
フタレート,ジエチルフタレート,ジブチルフタ
レート,ジオクチルフタレート等のフタル酸エス
テル類;ジオクチルアジペート,ジオクチルセバ
ケート等の脂肪酸エステル類;リン酸トリクレジ
ル等のリン酸エステル類;オルソニトロフエニル
オクチルエーテル等のオルソニトロフエニルアル
キルエーテル等が挙げられる。 前記本発明の化合物を電極用膜状物とする具体
的に電極の1例は、第5図及び第6図に示すとお
りである。すなわち、第5図は起電力を測定する
装置の説明図であり、第6図は第5図の電極に内
蔵される各種構成要素を示す説明図である。本発
明の化合物から製造した膜状物は、第6図の膜状
物16に設置してカリウム選択性電極の構成部品
として使用される。なお、第5図及び第6図中、
各数値は次ぎの内容を示す。 1 電極 2 測定溶液 3 磁気回転子 4 磁気撹拌機 5 酢酸リチウム塩橋 6 塩化カリウム飽和水溶液 7 飽和かんこう電極 8 エレクトロメーター 11 アクリル製膜ホルダー 12 銀線 13 被覆ガラス管 14 銀−塩化銀線 15 塩化カリウム内部標準液 16 膜 17 Oリング 以下に本発明を更に具体的に説明するために実
施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。 実施例 1 磁気回転子を入れた内容積100mlの三角フラス
コにエタノール40ml,
【式】 (以下、単に4′−ホルミルベンゾ15クラウン5
と略記する。)を2.0g(6.76ミリモル),アニリ
ン0.63g(6.76ミリモル)を仕込み、冷却管を付
して撹拌しながら油浴を用いて還流下で48時間反
応を行つた。反応後エタノールを留去した。得ら
れた反応物をイソプロパノールから再結晶し微黄
色結晶1.97gを得た。得られたものについて、以
下の分析を行つた。 (1) 融点 70〜72℃ (2) 赤外吸収スペクトル(結果を第1図として添
付する) −CH=N− 1640cm-1 環状エーテル 1270cm-1,1130cm-1 (3) 18C−核磁気共鳴スペクトル(結果を第2図
として添付する) 測定溶媒:重クロロホルム 標準 :重クロロホルム a 120〜129ppm b 149ppm c 159ppm d 129ppm e 112〜124ppm f 152ppm g 68〜71ppm (4) 質量分析スペクトル FD法 m/e=371(M+) (5) 元素分析
【表】 以上の測定結果より、生成物が目的物であるこ
とが確認できた。 実施例 2〜22 冷却管,水分定量受器を付した内容積100mlの
ナス形フラスコに4′−ホルミルベンゾ15クラウン
5を2.0g(6.76ミリモル),第1表に示す一般式
【式】で示される芳香族アミン (ただし、第1表の表示はアミノ基(NH2)を省
略して表示した)を6.76ミリモル,反応触媒とし
て三フツ化ホウ素エチルエーテルを20mg及びベン
ゼン50mlを仕込み、磁気回転子で撹拌しながら、
油浴で加熱しながら4時間共沸脱水させた。反応
後ベンゼンを留去し、生成物をイソプロパノール
から再結晶し、黄色及び白色の結晶を得た。反応
物の収率,融点及び元素分析結果を第1表にまと
めた。また目的生成物の確認は実施例1と同様に
行い、それぞれ確認した。
【表】
【表】
【表】
【表】 参考のために実施例11の化合物の赤外吸収スペ
クトル及び18C−核磁気共鳴スペクトルをそれぞ
れ第3図及び第4図に示す。 実施例 23〜34 冷却管,水分定量受器を付した内容積100mlの
ナス形フラスコに4′−アミノベンゾ15クラウン5
を2.0g(9.85ミリモル),第2表に示す一般式
【式】で示される芳香族アル デヒド(ただし、第2表の表示はアルデヒド基
(CHO)を省略して表示した)を9.85ミリモル,
反応触媒として三フツ化ホウ素エチルエーテルを
20mg及びベンゼンを50ml仕込み、磁気回転子で撹
拌しながら、油浴で加熱しながら、4時間共沸脱
水させた。反応後ベンゼンを留去し、生成物をイ
ソプロパノールから再結晶し、濾別した後減圧乾
燥した。反応物の分析は実施例1に述べたのと同
様な方法によつて行い、生成物が目的物であるこ
とを確認した。結果を第2表に示す。
【表】
【表】 実施例 35〜56 冷却管,水分定量受器を付した内容積100mlの
ナス形フラスコに4′−ホルミルベンゾ18クラウン
6を2.0g(5.88ミリモル),第3表に示す一般式
【式】で示される芳香族アミン (ただし、第3表の表示はアミノ基(NH2)を省
略して表示した)を5.88ミリモル,反応触媒とし
て三フツ化ホウ素エチルエーテルを20mg及びベン
ゼン50mlを仕込み、磁気回転子で撹拌しながら、
油浴で加熱しながら4時間共沸脱水させた。反応
後ベンゼンを留去し、生成物をイソプロパノール
から再結晶し、黄色ないし白色の結晶を得た。反
応物の分析は実施例1に述べたのと同様に行い、
生成物が目的物であることを確認した。結果を第
3表に示す。
【表】
【表】
【表】 実施例 57〜68 冷却管,水分定量受器を付した内容積100mlの
ナス形フラスコに4′−アミノベンゾ18クラウン6
を2.0g(6.12ミリモル),第4表に示す一般式
【式】で示される芳香族アル デヒド(ただし、第4表の表示はアルデヒド基
(CHO)を省略して表示した)を6.12ミリモル,
反応触媒として三フツ化ホウ素エチルエーテルを
20mg,及びベンゼンを50ml仕込み、磁気回転子で
撹拌しながら、油浴で加熱しながら、4時間共沸
脱水させた。反応後ベンゼンを留去し、生成物を
イソプロパノールから再結晶し、濾別した後減圧
乾燥した。反応物の分析は実施例1に述べたのと
同様な方法によつて行い、生成物が目的物である
ことを確認した。結果を第4表に示す。
【表】
【表】 用途例 1 先の実施例1〜24で得られた本発明の化合物を
用いて、「クラウンエーテルとクリプタンドの化
学」(化学同人,1979年)第1章第1節に記載さ
れた方法に従い、本発明の化合物を用いてカリウ
ムピクレート及びナトリウムピクレートの水相か
ら有機相への抽出を行つた。 本発明の化合物を3×10-4M濃度で含む塩化メ
チレン溶液5mlと、水酸化カリウムまたは水酸化
ナトリウムを10-2M,ピクリン酸を7×10-5濃度
で含む水溶液5mlを混合し、23℃において5分間
激しく振とうした後、静置して水相と有機相を分
離せしめた。有機相中に抽出されたカリウムピク
レートあるいはナトリウムピクレートの抽出率
は、可視吸収スペクトルを用いて374nmの吸収に
より求めた。結果を第5表に示す。
【表】 また比較のため、4′ホルミルベンゾ15クラウン
5を用いて同様な実験を行つた結果、カリウムピ
クレート抽出率は17.7%,ナトリウムピクレート
の抽出率は5.1%,カリウムピクレート/ナトリ
ウムピクレート抽出率比は3.5であつた。 用途例 2 本発明の化合物のカリウム選択性電極への応用
例を示す。実施例1〜68において得られた本発明
の化合物を10mg,ポリ塩化ビニル(重合度1300)
200mg,オルソニトロフエニルオクチルエーテル
400mgを10mlのテトラヒドロフランに溶解した。
この溶液を平滑なガラス板上に流延した後、テト
ラヒドロフランを蒸発せしめて約100ミクロン厚
の膜を得た。この膜を第5図及び第6図に示すよ
うに装着し、第5図及び第6図に示した装置を用
いて電極性能を評価した。すべての測定は25℃で
行つた。 ナトリウムイオンに対するカリウムイオンの選
択倍率の決定は、「イオン選択性電極」(共立出版
1977)第2章第3節に記載された混合溶液法によ
つて求めた。具体的には塩化カリウムと塩化ナト
リウムを含む水溶液において、塩化カリウムを一
定濃度(10-4M)とし、塩化ナトリウムの濃度を
変化させて起電力を測定した。そして、起電力と
塩化ナトリウム濃度の関係をプロツトし、その屈
曲点における塩化ナトリウムの濃度を塩化カリウ
ムの濃度で除した値をもつて選択倍率とした。こ
の値は大なるほどカリウム選択性電極として優れ
ている。 また、塩化カリウムのみを10-1〜10-5Mの濃度
範囲で含む水溶液の起電力を測定して、起電力と
塩化カリウム濃度との関係より勾配を塩化カリウ
ム濃度が10倍変化するについての起電力の変化量
としてmV/decadeの単位で求めた。結果を第6
表に示す。
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はそれぞれ実施例1で得た化
合物の赤外吸収スペクトル及び13C−核磁気共鳴
スペクトルである。第3図及び第4図はそれぞれ
実施例11で得た化合物の赤外吸収スペクトル及び
13C−核磁気共鳴スペクトルである。第5図は起
電力を測定する装置の説明図で、第6図は第5図
の電極1に内蔵される各種構成要素を示す説明図
である。第5図及び第6図の各数値は次ぎの内容
を示す。 1…電極、2…測定溶液、3…磁気回転子、4
…磁気撹拌機、5…酢酸リチウム塩橋、6…塩化
カリウム飽和水溶液、7…飽和かんこう電極、8
…エレクトロメーター、11…アクリル製膜ホル
ダー、12…銀線、13…被覆ガラス管、14…
銀−塩化銀線、15…10-3M塩化カリウム内部標
準液、16…膜状物、17…Oリング。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (ただし、mは3または4で、nは1〜5の整
    数で、Aは−N=CH−または−CH=N−でX
    は水素原子,ハロゲン原子,アルキル基,アルコ
    キシ基,ニトロ基,フエニル基,アゾフエニル基
    から選ばれた原子または基である)で示されるシ
    ツフ塩基型ベンゾクラウンエーテル。
JP58237937A 1983-12-19 1983-12-19 シツフ塩基型ベンゾクラウンエ−テル Granted JPS60130584A (ja)

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